2019/04/26 - 2019/04/26
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モボ101さん
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デンマークは、ヨーロッパ大陸から北に延びるユトランド半島と、北海に浮かぶ400以上の島々で構成する北欧の国。首都コパンハーゲンのあるシェラン島や古都オーデンセのあるフュン島をはじめ、主要な島やユトランド半島、スカンジナビア半島の隣国スウェーデンとの間は、かつてはフェリーや鉄道連絡船、今では橋や海底トンネルで直接結ばれています。
オーデンセは、童話作家アンデルセンの生まれた街。でも、私の目的はデンマーク鉄道博物館。コペンハーゲンからこの地に移転整備されたのが1975年で、館内にはかつてデンマーク国鉄DSBで活躍した車両が50両以上並んでいます。その詳細を、2回に分けてご紹介します。
その1では、展示館内に保存展示されている蒸気機関車と客車を紹介しています。客車には、歴代デンマーク国王が乗車したお召列車のサロンカーもあります。
https://4travel.jp/travelogue/11704801
その2では、コペンハーゲン近郊電車、ディーゼル機関車、ディーゼルカーや業務用特殊車両、鉄道連絡船などを紹介します。
【この旅行記です】
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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かつてのデンマークでは、電化区間はコペンハーゲンとその近郊に限定されていたので、電車の展示はこの1両だけ。Sトーグ(ドイツ語のSバーンに相当)と呼ばれる国電のMM718号は、1934年に製造され1972年まで稼働。正面のおでこに行き先、2枚窓の間に路線名を表示。中央にジャンパ栓、窓下の横にずれた位置にヘッドライトのある、なかなか個性的な顔つき。
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出力163hpのモータを4個装備。片側3個所の両開き扉は、低いホームからの乗降に対応したステップ付き。ホイールベースの長い台車の構造がよくわかりません。枕バネは重ね板バネ、その両側に見えるダブルのコイルバネは軸バネでしょうか。
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運転室後部扉の部分は荷物室。吊革が下がっているので、乗客にも開放したのでしょう。
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冬季の保温のためか、デッキと仕切られた客車内には、4人と6人のボックスシートが並ぶ。
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電車の大型模型。42両のMM型電動車と21両のFM型付随車で、Mc+T+Mcの3両編成を21本組成したらしい。
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現代のSトーグは、短い車体で先頭車体だけ2軸、それ以降は1軸の4車体連節車。模型のようなユニークの電車を、背中合わせに2本併結して運行中。
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貨車の展示はは2両だけ。
白い車体の2軸貨車、IVK20308号は1902年製。外部にブレーキマンの小屋があり、高い位置に設けているのは、屋根の上から編成全体を見渡してハンドブレーキを操作するためでしょうか。
初期の頃は、貨車の入れ換え作業に手前の馬が使われたのだとか。 -
IVK2000型は、酪農国デンマークで食肉を輸送する貨車。車内には天井から肉を吊り下げるフックを装備。
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2軸の無蓋貨車、ZS508060号は1919年製の私有貨車。もとは、ブレーキマンが乗車して、機関士の合図でハンドブレーキを操作するブレーキ小屋が設置されていたが、1954年に撤去。酸や、鉱物油、石油やタールをはじめとする液体を入れた陶器製のコンテナーの運搬に2004年まで稼働。
貨車の前にいる小さな2軸車は、Shunting Tractor と呼ばれるガソリンエンジンの入れ換え用貨車移動機。馬や蒸気機関車に代わる入れ換え機として、1927年にフランスから導入。車両のナンバーはなく、“Jensen”の名で呼ばれているらしい。 -
各種業務用特殊車両です。
正面4枚窓でL型車体、トラックターと呼ばれる2軸の入れ換え用貨車移動機57号は1953年のデンマーク製。フォードの6気筒で78hpのガソリンエンジンに機械式トランスミッション、ハンドブレーキという装備。 -
木造車体で2軸のラッセル車8号。先端部のみ鋼製。日本のラッセル車のように線路上の雪を左右にかき分けるのではなく、一旦すくい上げてから左右に落とす構造。1869年製で1966年まで100年近く使用。
後ろに蒸気機関車を連結して後押しするのだけれど、機関車のキャブからは前方が見えないので、運行時にはテンダの上に人がが立ち、キャブの屋根やラッセル車越しに前方を線路を監視したのだとか。 -
保線の職員が工事現場までの移動に使った車両が展示されています。
手動でクランクを上下させて動かすレールカー。2人がかりでも、これを走らせるのは大変だったでしょうね。 -
その隣は三輪自転車。両手でレバーを前後に動かして漕ぐ構造のようです。
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枕木にレールを取り付けるボルトをねじ込むスクリュードライバー。犬釘を打ち込むんじゃないんですね。
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テルミット溶接でレールを接続する作業中。
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大きな車輪の4輪巡回自転車。前方に座っているのは視察の幹部職員でしょうか。
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軌道や信号、通信などの設備のメンテナンスにあたる職員の輸送には、軌道自転車が使われていたが、1926年から2サイクルのガソリンエンジンを装備したモータートロリーに置き換え。
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ボンネット型の巡回車。
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ボンネット型の後ろ姿。
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エンジンは8気筒で排気量3660ccのタクシーとして使われていた1933年製の自動車を、1944年に鉄道会社が中古で購入し、会社の幹部の視察用にタイヤを鉄輪に改造したモータートロリー。
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バスも1台、保存展示されています。
1935年にオーデンセで製造されたボンネットの国鉄バス。定員21人。この時点で、デンマーク国鉄は64路線に204台のバスを運行していたとか。6気筒で出力90hpのエンジンを搭載し、最高速度80km/h。石油が不足した第二次世界大戦中は木炭ガス車に改造され、1954年まで使用。 -
デンマークは、ユトランド半島とバルト海に浮かぶ多くの島々で構成する国。鉄道は国内各地や隣国との間で海を渡る必要があり、今は橋と海底トンネルで結ばれているものの、かつては多くの航路に鉄道車両を搭載する連絡船が運航されていました。
鉄道博物館に実物の船は持ち込めないので、多くの船の模型や船室のモックアップで当時の状況を今に伝えています。 -
レシプロエンジンの鉄道連絡船のカットモデル。
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港の線路は船内につながり、蒸気機関車で積載する車両の入れ換え。
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連絡船の船室のモックアップも。
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これは、鉄道連絡船に取って代わった海底トンネルの模型のようです。
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インターシティーで運行する、IC3型ディーゼルカーの客室のモックアップ。
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内部はテーブル付きのゆったりとしたボックス席。
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キッズコーナーを設けているのも北欧らしいところ。
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HOゲージのジオラマも。
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扇形庫の展示館から外に出てみましょう。扇形庫が取り囲むターンテーブルも保存されていて、夏休みには車両を乗せて回転するイベントが行われるらしい。
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ディーゼル機関車が顔をのぞかせていると思ったら、先頭の運転室部分だけのカットモデルでした。
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屋根のあるホームに車両が保存展示されています。夏休みには、ここから動態保存されている蒸気機関車の牽く列車が発車するのだとか。
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扇形庫前のカットモデルと同型でしょうか、軸配置CCのスウェーデンNOHAB製電気式ディーゼル機関車MY型1112号。蒸気機関車を置き換えるために1950年代から59両が導入され、急行列車や重量貨物列車を牽引。GMの2サイクルV型16気筒のディーゼルエンジンを搭載し、電力出力1450kW、最高速度133km/h。この頃の日本の国鉄のDF50が600~660kWなので、出力は2倍以上ですね。
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MY型からモデルチェンジした1967年製、軸配置CCのNOHAB製電気式ディーゼル機関車MZ型のトップナンバー1401号。GMの2サイクルV型16気筒のディーゼルエンジンを搭載し、電力出力2426kW、最高速度143km/hに性能アップ。1978年までの間に61両製造され、後期型は20気筒のエンジンで電力出力2867kW、最高速度165km/hとさらに強力に。幹線の電化で余剰になったためか、一部はノルウェー、スウェーデン、スペイン、オーストラリア等に中古で売却。
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おへそライトで正面が縦長で幅の狭い3枚窓の電気式ディーゼルカー、Litra MSは世界的に流線型が流行した1935年にデンマークのFrichsが7編成を製造。
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MS401-AA431-MS402の3車体連接車で、ボギー台車は一編成で4台。両端の動力車は2等車で、運転室の後部に機関室があり、2サイクル6気筒、250hpのディーゼルエンジンと発電機を2組ずつ搭載。一編成3両で合計1000馬力。軸配置が2'Bo'Bo'2なので、連接台車にモーターを装備しているらしい。
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機関室の後ろには、1両は荷物室、もう1両は12席のビュッフェがあり、連結面側は2等の客室。1等席は中間車に。
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定員は、1等のコンパートメントが36人、2等の4人がけボックス席が120人で、首都コペンハーゲンからオーデンセを経て、ユトランド半島のオールボーとエスビャウの間を最高速度120km/hで運行。コペンハーゲンと東ドイツの首都ベルリン間で運行されたこともあるけど、1973年に引退。
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MO型は1935年から1958年まで、戦前から戦後まで30年以上にわたり、1次型から5次型まで139両が製造されたディーゼルカー。両運転台だが、基本設計は上のMSと同じようで、片側の運転室の背後に機関室、続いて荷物室があり、残りの車体の半分ほどが客室。
1954年製のMO1846号は5次型で、重量は65トンのヘビー級。2サイクル6気筒、250hpのディーゼルエンジンと発電機を2組搭載して、最高速度120km/h。重い機関室側は3軸ボギー台車を、他端は2軸ボギー台車を履き、モーターは2軸の台車に装備。1984年で退役になっているが、博物館のFaceBookに運行のお知らせがあり、客車を引して走行している写真も掲載されてので動態保存車でしょう。 -
もう1両のMO型、1954号は1935年製の2次型554号。1964年の更新で1954号に改番し、1984年に退役。写真は、2軸ボギー台車の非機関室側。
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館内に展示されていた郵便車にはなかった、屋根に煙突。ストーブ列車らしい。
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ここに並んでいる旧型客車は、動態保存の蒸気機関車がイベント等で牽引する時に使うのでしょうか。
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側面の窓回りをクリーム色に塗り分けた客車。
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2軸の木造貨車の編成。
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貨車は端面の高い位置に上って、ハンドブレーキを操作する構造になっている。
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敷地内にミニ列車の駅があり、
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この日はMY型ディーゼル機関車をモデルにした列車が子供達を乗せて運行中。
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デンマークを代表する黒いゴムタイヤ顔のIC3型ディーゼルカーのミニ列車が扇形庫の展示館内で待機中。
デンマーク鉄道博物館の公式ホームページは、こちらからどうぞ。
https://www.jernbanemuseet.dk/en/
デンマーク鉄道博物館その1では、展示館内に保存展示されている蒸気機関車と客車を紹介しています。客車には、歴代デンマーク国王が乗車したお召列車のサロンカーもあります。
https://4travel.jp/travelogue/11704801
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