２０１６真夏のスペイン周遊（14）セビーリャの世界遺産めぐり

2016/08/10 - 2016/08/10

スペイン５日目は午前中セビーリャの世界遺産を観光、午後からバルセロナへ空路で移動します。カテドラル、アルカサル、スペイン広場など定番スポットを観光する予定でしたが、アルカサルとカテドラルは入場待ちの行列が長く、結果的にスペイン広場に行くのを取りやめました。非常に残念です。特にカテドラルは事前にチケット予約が無かったと思いますので、訪問される方は要注意です。セビーリャの街はイメージしていたスペインらしい街でしたので、ぜひ再訪したいと強く思いました。
～旅程～
８月５日（金）　羽田→フランクフルト→マドリッド（イントゥール・パラシオ・サン・マルティン泊）
８月６日（土）　マドリッド観光→トレド日帰り観光→マドリッド観光（イントゥール・パラシオ・サン・マルティン泊）
８月７日（日）　マドリッド観光（イントゥール・パラシオ・サン・マルティン泊）
８月８日（月）　マドリッド→コルドバ観光→グラナダ観光（パラドール・デ・グラナダ泊）
８月９日（火）　グラナダ観光→セビーリャ観光（イングラテラ泊）　
８月１０日（水）セビーリャ観光→バルセロナ観光（カタロニア・プラザ・カタルーニャ泊）
８月１１日（木）バルセロナ市内観光（カタロニア・プラザ・カタルーニャ泊）
８月１２日（金）バルセロナ郊外観光→バルセロナ市内観光（カタロニア・プラザ・カタルーニャ泊）
８月１３日（土）バルセロナ市内観光（カタロニア・プラザ・カタルーニャ泊）
８月１４日（日）バルセロナ→フランクフルト→東京
８月１５日（月）日本帰国

エリア セビリア(スペイン)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
• 航空会社: ルフトハンザドイツ航空 ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

ホテル出発。今日も快晴です。ヌエバ広場はまだ人が少ないです。

スペイン人は夜型なので人が全く歩いていません

本日はアルカサル、カテドラル、スペイン広場の順で観光していきます。

トラムです。初顔合わせ。静かな乗りものです。

まずはアルカサルへ向かいます。

アルカサルの隣に建つインディアス古文書館です。スペインの貴重な歴史的資料が保管されており、コロンブスやマゼランの自筆文書などが保管されています。世界遺産です。

アルカサルはその先です。

アルカサルへ行くと行列が。

カテドラル近くまで延びてました。事前にチケットを購入しておくべきでした。ここで３０分以上ロスしました。

アルカサルの入口となるライオン門です。この列はチケット購入者の列。ネットで予約できますので、事前に購入した方がよいと思います。

入場するとライオンの中庭といわれる場所とイスラム時代の城壁があります。この宮殿もイスラムとキリストの建築様式が融合したムデハル様式でグラナダのアルハンブラ宮殿を意識した造りになっているそうです。アルハンブラと比較しながら見学すると面白いそうです。

ライオンの中庭につながっている白亜のパティオ。

ペドロ1世宮殿と狩猟の中庭です。レコンキスタ後の14世紀半ばにカスティーリャ王国ペドロ1世によって建てられました。歴代の王によって増改築が行われているためゴシックやルネサンスなどの建築様式も混ざっているそうです。

狩猟の中庭は格子状の模様が描かれてます。宮殿を建てたペドロ1世がかなりのイスラム文化好きだったためアルハンブラ宮殿のようなイスラム芸術に彩られた宮殿になってます。

建物の中に入ります。

提督の間です。細長い部屋の中には、王たちの肖像画などが飾られています。

イサベル女王が１５０３年に新大陸との交易の取締を行うインディアス通商院を設立した場所です。

ここは謁見の間。コロンブスが新大陸で手に入れた財宝をこの部屋に運んだそうです。紋章が描かれた赤とピンクの壁面の中央に祭壇画が飾られており、聖母マリアがアメリカ大陸への航海を見守る姿が描かれています。

奥へ進みます

宮殿の中でひときわ明るい場所が見えてきました。人形の中庭です。

ここは王族のプライベートな空間だった場所です１階部分は古いのですが、それより上の階は後から増築された部分なので新しさがあります。

見上げるとガラス張りの吹き抜け天井になっています。

フェリペ2世の天井の間です。細長い形をした部屋で、正方形がいくつも連なる木組み細工の天井が特徴的です。

美しいパティオが見えました

乙女の中庭です。まさにアルハンブラ宮殿をコピーしたかのような景観です。中庭はアラヤネスの中庭、大理石柱とアーチ上部に施された漆喰細工はライオンの中庭にそっくりです。

回廊は１階が14世紀のムデハル様式、２階が16世紀に増築されたルネサンス様式です。

宮殿の中で最も豪華な空間が、政治や外交の場として利用されていた大使の間です。

馬蹄形三連アーチや漆喰細工、モザイクタイルといった装飾が、床から天井までびっしりと施されています。

特に素晴らしいのが、スギで出来た金色の木組み天井です。ドーム型の天井は宇宙を表しているそうで、素晴らしい作りになってます。

２階は時間的にパスしました。

道なりに進むと庭へ出ました

奥に建造物が見えます

黄色い建物とイスラム時代の城壁に囲まれているマーキュリーの泉です。

マーキュリーの池に面しているイスラム時代の城壁は回廊になっています。

マーキュリーの池の奥には、ずっと向こうまでダムセルの庭が広がっています。

奥にはまだまだ緑があります。

地図を見ると広大な庭園です。

とりあえずアルカサルの要所は観ましたのでアーチの回廊の先が出口のようです。

まだまだゴシック宮殿等観るところはありますが、時間の関係でカテドラルへ行きます。ここの観光は半日くらい必要です。

回廊を抜けると、オレンジの木がたくさん植えられたバンデラスの中庭に出ます。遠くにヒラルダの塔が見えてスペインらしい光景です。一番奥に見える門が出口です。

出口を出るとカテドラルが正面に見えます。

カテドラルは世界で三番目に大きい大聖堂です。イスラムとキリストが混在する珍しい教会でコロンブスの墓があることで知られています。高さが約９４ｍあるヒラルダの塔は街のランドマークとなっています。

正面入り口のサンクリストバル門。

カテドラルも入場で長蛇の列です。ここでも約１時間近く並びました。

入口がやっとみえました。盾と椰子の葉を持った女性のブロンズ像ヒラルディーヨが立っています。この像と同じ物が、ヒラルダの塔の頂上にも設置されています。

チケット購入の途中ショップを通ります。

入場後は博物館を見学。

スペインで最も大きな大聖堂で、イスラム時代のモスク跡地に建てられたそうです。レコンキスタ後の１５世紀から約１００年もの歳月をかけて造られました

後世の人に正気の沙汰ではないと思われるような大聖堂を建てようという考えのもと、奥行１１６ｍ、幅７６ｍもある巨大な大聖堂が造られました。サン・ピエトロ大聖堂、セント・ポール大聖堂に次ぐ規模を誇ります

ほかのカテドラルと同様に主祭壇の周囲に小礼拝堂がいくつも設置されています。

ほとんどの礼拝堂が鉄格子で中に入れないようになっています。

主祭壇前の中央の回廊です。大きな銀の祭壇があります。ちょうどコロンブスの墓の反対側です。巨大な王冠や聖母マリア像、聖人イシドロ像などが配された豪華な祭壇です。

その反対方向にはコロンブスの墓が見えます。

とりあえず先にヒラルダの塔に向かいます。

塔への入口

塔の内部は階段ではなく、らせん状のスロープになっているので楽に登ることができました。

頂上への最後のみ階段になってました

展望台に到着。展望台には鐘がたくさん付いてました。

北方向の景色は、昨晩歩いたフラメンコ博物館の方向です。

左奥方向にホテルのあるヌエバ広場、市庁舎があります。

北側の奥には世界最大級の木造建築と言われるメトロポル・パラソルが見えました。

東方向の景色は、白壁の家が建ち並ぶサンタクルス地区です。

南方向には、トリウンフォ広場とアルカサル、インディアス古文書館が見えます。奥の緑はアルカサルの庭園だと思いますので本当に広大です。スペイン広場は更にその庭園の先です。

奥にはグアダルキビール川、手前には現在は大学となっている旧タバコ工場も見えました。

西方向の景色は、カテドラルとオレンジの中庭です。

奥の方にマエストランサ闘牛場も見えます。

塔から降りてきました。大聖堂内部の見学です。これはサン・ペドロ礼拝堂。

スルバランが手掛けた祭壇衝立です。中央上部には無原罪のお宿りが描かれています。

王立礼拝堂の上部。美しい装飾の壁で隔てられてます。セビーリャの守護聖母が祀られているそうです。

王立礼拝堂の下部。美しい彫刻です。

宝物室です。高価そうな聖具が展示されてます。

参事会室です。楕円形の形をしたルネサンス様式の部屋です。カテドラルで一番印象に残っている美しい部屋でした。

クーポラは浮き彫りなどの美しい装飾が施されており、天窓からは神々しい光が差し込んでいます。

クーポラにはムリーリョ作の無原罪のお宿りが飾られています。

正面には大司教座が置かれています。

大理石の床の模様はミケランジェロが設計したローマのカンピドリオ広場を真似て造られました。

これは参事会控室です。ここも美しい部屋です。ここも天窓から光が差し込む設計になっており、天井に施された装飾が際立つようなつくりになってます。

部屋の側面には聖書の場面が描かれたレリーフが壁一面に彫られています。

主聖具納室です。ここはひときわ豪華な部屋で、ムリーリョやスルバランの作品が展示されています。天井が高くドーム型の天井からは光が差し込むので明るい空間になっています。

中央祭壇です。

中央祭壇のペドロ・デ・カンパーニャ作の十字架降下。

「聖フェルディナンド」の彫像。

「無原罪のお宿り」の彫像。

部屋の中央には銀製の聖体顕示台が置かれています。

黄金の聖具。

続いて隣の聖杯の礼拝堂。礼拝堂に入ってすぐ右手にある主祭壇です。

この礼拝堂には宗教画と聖杯のコレクションが展示されており、まるで美術館のようになっています。

このカテドラルのために描かれた祭壇画であるゴヤ作の聖フスタと聖ルフィーナ。ここの必見作品です。天からの光を浴びる聖人2人と足を舐めるライオン、壊れた女神像が描かれています。

これはスルバランの作品。

再び回廊に戻ります。巨大な柱です。

かの有名なコロンブスの墓です。棺を担いでいるのは、当時スペインを構成していたレオン、カスティーリャ、ナバーラ、アラゴン王国の４人の王です。

前列右側の王は、十字架の付いた槍でザクロを刺しています。ザクロはスペイン語でグラナダのことを指し、キリスト勢力がレコンキスタによってグラナダからイスラム勢力を追いやったことを意味しています。

この棺に遺骸が納められているということですが本当でしょうか。

聖歌隊席の左右には巨大なパイプオルガンが設置されています。

パイプオルガンの下部です。

すごいです。

美しいステンドグラス

主祭壇の向かい側の聖歌隊席。柵で囲まれてます。

聖歌隊席のイスはマホガニー材で作られており、壁には細やかな彫刻がびっしりと施されてます。素晴らしいです。

中央奥にはキリストとマリアの絵に挟まれた司教席があります。

主祭壇も柵で囲まれています。

隙間から撮影しました。

一番有名な「黄金の木製衝立」です。普通のレンズだと収まらないくらい大きいです。高さ２０ｍ、幅１３ｍで世界最大の飾り壁だそうです。

これはその衝立の解説です。

衝立にはキリストやマリアの生涯など聖書の４５の場面が繊細な彫刻によってびっしりと描かれています。

拡大すると本当に細かい彫刻です

しかも金でほとんどが作られ豪華です。すごいです。

中央の回廊の中央には鏡が置かれてます。天井の模様を観るためのもののようです。

確かに見事な天井です。

コロンブスの墓と銀の祭壇の上部には、円形のステンドグラスがはめ込まれています。

これが大きな銀の祭壇。

アップしたところです。聖人ではなく女王像に見えます。

オレンジの中庭からまわるとすぐ傍に近づけます。

これが銀の祭壇の裏手にある中庭からの入口です。

コロンブスの墓とちょうど斜め反対側の区画に入れます。

こちら側にも巨大なパイプオルガンが見えました。

素晴らしいステンドグラス

聖フスタと聖ルフィーナ姉妹、中央にヒラルダの塔が描かれたステンドグラスがありました。この姉妹はセビリアの守護聖人で１６世紀の大地震で倒れかけたヒラルダの塔を支えたという伝説が残っているそうです。

オレンジの中庭はイスラムのモスク時代からあった場所でオレンジの木がたくさん植えられています。木漏れ日が気持ち良いです。

中庭から見える「受胎の門」。ゴシック様式の重厚な装飾です。

中庭から見えるヒラルダの塔。

北側のペルドン門です。ここが退場口になります。

とりあえず世界遺産の観光は終了。祭壇や塔などとにかくスケールの大きい大聖堂で非常に見応えのあるスポットでした。

時間的にお昼でしたので軽く食事を取ることに。もうこの時点でスペイン広場はあきらめました。

お昼を食べたサンドウィッチ屋さん。スペインハムのサンドが素晴らしかったです。（写真なし）

ホテルまで少し遠回りして帰ることに。

マエストランサ闘牛場に寄り道しました。

マドリードのラスベンタス闘牛場と同じ一級の格式の高い闘牛場になります。

真っ白な外壁に赤と黄色の模様でスペインらしい色の円形の建物です。

ここは週末に闘牛が開催されているようですが入り口だけ見て退散しました。

徒歩でホテルへ戻ります。入り組んだ道です。

１０分ほどで到着。セビーリャはやはり２泊以上は必要です。アンダルシアは別途再チャレンジしたいと強く思いました。