バーニーと行く北海道・トラック荷台テント泊の旅　 2011年

2011/09/26 - 2011/10/02

忙しかった仕事をリタイアしたので、仕事で使っていた小型トラックの荷台にテントを張って寝る・・・という斬新な旅をした。しかも体重40㎏の大型犬と一緒だ。

エリア 北海道

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: その他
• 交通手段: 自家用車

この旅に出た理由は下記の様に長いです。

2011年に突然仕事を辞めることになった。

生き物を扱う自営業だったので、年365日24時間臨戦態勢みたいな仕事。
経営内容は良かったが、このままだと「仕事辞められるのは死ぬとき」って思っていた。

スタッフが4人しかいない小さな会社でも、いざ辞めようと思うと、スタッフの再就職先・お得意様の事情・家族の生活費・会社の施設や土地の始末・借金？・・・もう大変。

それがある日、神様が降りて来て、「もう仕事辞めていいよ」ってことになったのだ。気味が悪いほど、すべてが順調に片付いた。ところが家族や周囲のヒトが心配したのが、「ところであんた、仕事辞めたらどうするの？　ボケるで！」だった。

仕事自体は赤字を出したこともなく順調だったし、数年後には年金ももらえることだし、贅沢をしなければ何とかなりそうだ。っていうか、そんな仕事を35年間もして来たので、まったくつぶしが利かない人間になってしまっている。

大体において、カラオケ出来ない、ゴルフやったことない、スポーツやったことない、接待するのもされるのも嫌い、町に出るのも嫌い、酒は好きだけど外に飲みに行くのは嫌い、外食嫌いついでにケータイ嫌い、ヒト付き合い全般が嫌い。

悪いことに、そんな風に世間様と接しないことが好都合な仕事だったから、ますます引き籠りに磨きが掛かっちゃったわけ。


そんな私が「明日から遊んでていいよ」って言われたのだ。
でも「お金は使わないでね！」by妻。

で、仕事で乗っていた小型トラックで旅に出ようと考えた。

何事にも慎重な私は、とりあえず近所で1泊してみた・・・中伊豆。
トラックはトヨタ　ライトエースロングボディー。
荷台が木製なので、キャンプには優しい？

ところがサイズが中途半端で、意外なことに200㎝X100㎝の1-2人用のテントしか張れない。5000円で購入。

現場ですぐに組み立てられる骨組み？もDIYで制作。

風雨が激しい時は、テントの外側にもう一枚張ろう・・・ってわけだ。

これはけっこう画期的で、雨の日でも快適であった。
しかし雨の中、設置撤収時の作業が増えるわけでもあった。

初めてのお泊りの時のメニューは、こんな感じ。

基本的には今でも変わらないが、数段デラックスになっている。

現場でお泊りして気が付いたのだが・・・・あれ、バーニーはどこで寝るんだ？

テントに入れたら、絶対にテントを壊すだろうし、外に寝かしておいて雨に降られたら、後が面倒くさい。この日は、知人宅の敷地内だったので、夜はリードは外して放置？放牧？しておいた。

結果的には、私が荷台のテント、バーニーは運転席で寝るしかないことが分かった。

試しテント泊の朝は、近所の滝を見学した。

中伊豆宿泊体験で、なんとなく問題点が炙り出されたので、続いて箱根山に行ってみた。

箱根峠の道の駅。
公共の場での宿泊体験だ。

中秋の名月だった。

写真を撮るのが好きなので、夜は退屈しない。

バーニーも他所様のところにお邪魔してるし。

当時はウナギも安かった。
先に（十分に）エサを食べているはずのバーニーが、なんかくれ！としつこい。

こんな調子で北海道まで行けるのか？　と思っていたが・・・

こんな連中を見ると・・

妙な自信が湧いてくる。

そして、2011年9月26日、決行の日は来た。

朝4時に自宅を出発。
19800円のナビとETCを装着。

伊豆から富士宮、精進湖道路を経て中央高速へ。
上越へ出て、日本海沿いにひたすら北海道を目指す。

この手のトラックって、長距離を走ることを前提としてないので、不都合なことが多い。マニュアル5段ミッションといっても、市街地走行が前提となっているのでギア比が低く、90/hも出すと、エンジンノイズが喧しくて、ラジオもナビも聞こえない。高速走行では極端に燃費が悪くなるし。

どこかのSA。

後ろには立派なキャンピングカー？トレラーが見える。
旅は身軽に・・・って思ってる私には、羨ましいどころか、気の毒に思える。

学生の頃、自転車で日本一周には憧れた。
現実は、伊豆半島半周でへこたれたけどね。

ひたすら走って、16時半には秋田県に入った。

夕方まで走って、大内道の駅で宿泊。

実質的には、これがバーニーとの車中泊の初日となった。

食事は荷台の上で、テントとの隙間で。
この旅の後も、何回かこのトラックで旅したが、この食事システムは改良すべきだと思いながらも、最後まで改善はされなかった。

テントはどうしても結露するので、朝はちょっと水気を切ってから片付ける。
簡単な朝ごはんを食べながら、出発の準備をする。

仕事柄、朝は明るくなり始めたら行動を起こすクセが付いてしまっている。

秋田県は初めて来た。
目指すは北海道なので、特にどこかの観光地に寄ろうという予定はない。

走る道沿いに何かあれば寄ってみる。

たぶん凄くマイナーだと思うんだけど、日本ペンシルロケット初飛行の地。

バーニーはヒト懐っこい。
だから一緒に旅が出来る。

犬と一緒に北海道に渡るなら、青森市より大間まで走って、フェリーに乗れば時間が短いよ。

なんとなく青森っぽい？

2日目は下北半島の「よこはま道の駅」。
なんでブランデーがあるのか、記憶にない。

翌朝は大間のフェリー乗り場へ。

フェリーを待つ間、バーニーは社交的。
得意のハイタッチの連発で、おやつをせしめる。

今回のバーニーとの旅で一番の問題が、カーフェリーだ。
大型犬はクルマから降りられないのだ。

バーニーはトラックの狭い車内に閉じ込められたまま、3-4時間を耐えなくてはならない。

普段でも2-3時間はおとなしく留守番できるが、環境が変わるので心配。

左のトラックの運転席にバーニーが見えるかな？

フェリーには、こんな箱を大切そうにしている方がいた。
なんだか遺骨みたいじゃんね。

で、ちょっと話しかけてみたら・・・

小鳥と一緒に旅をしてるんだって！

旅をすると、いろんなヒトに会うんだな・・・と思っているうちに函館に着いた。

バーニーも元気だった。

函館から札幌までが、意外と遠くてまいった。
っていうか、フェリーが着いた段階で「北海道に着いたぜ！」感があったので、いきなり北海道の広さにヤラれた感じだ。

荷台はこんな感じ。

バーニーは「犬嫌い」なので、犬付き合いが出来ない。
だからドッグランに行っても白けてるのだが、途中の無料ドッグランは誰もいなかったので、一人？ではしゃいでいた。

おやつを分け合う。
ちなみに我が家のバーニーズマウンテンドッグの名前は「シフォン」

疲れたのか寝てしまった。

実は札幌にいる次女のところに、バーニーを連れて行くのも目的のひとつだった。

https://youtu.be/IP-cS8Nj5Y4
いくつになっても、箱の開け方さえ分からないバーニーです。

この旅行記へのコメント （10）

• さとぴ。さん 2022/07/30 09:25:05

  また来年も。

  ほいみさま。
  おはようございます。
  
  うわーこれ読んだら泣きそうになりました。
  今から十勝へドライブなのに。運転できないわ。
  
  とりあえず2022年北海道おつかれさまでした。
  
  さとぴ。

  ほいみさん からの返信 2022/07/30 13:25:16

  RE: また来年も。

  今、天気図見たら、北海道快晴じゃんか〜・・・羨ましい。
  まぁ、現在は我が家からも「雲ひとつない」富士山が見えてるけどね。
  
  来年は海外旅行き放題！？　体力＆資金温存。
  
  ほいみ

• 猫大好きさん 2016/11/05 08:59:29

  車中泊の原点なんですね〜！

  
  菊水と刺身も当時無かったんですね！！
  バーニーさんがほいみさんと知らない人の間を取り持って。。。
  最高の相方なのでしょうか
  
  これからも バーニーさんとの旅 続くように願っています〜
  

  ほいみさん からの返信 2016/11/05 21:32:24

  RE: 車中泊の原点なんですね〜！

  慣れない旅は、最初のうちはドキドキですよね。
  朝まで運転しないからといって、クルマの中で酒を飲んでいいんだろうか？　とか。
  
  シフォンは人当たりと外面がいいので、みんなに可愛がられます。
  飼い主もいい人だし、羨ましい限りです。
  もうすぐ11歳、そろそろヤバいかも・・・って言われながら3年も生きてます。
  
  そろそろ、何処か出掛けないと寒くなっちゃいますね。

• MechaGodzillaⅢ&703さん 2016/11/04 17:09:11

  感動しました。いい旅行記ですね。

  ほいみさん　こんばんは。＆はじめまして。
  　いやあー。こんな旅があるんだって思いました。わたくしもちょっとだけ似たようなことをすることがあるのですけれども徹底的に自力旅行ですねー！感動しました。ワンちゃんも賢い！
  　飛行機や新幹線に乗って観光地へ行って、お迎えで旅館バスが来て、豪華な部屋へ案内されて、繁華街のお土産物屋さんでお土産を買いながら散歩などして、夜は豪華な料理が出てきて、秘湯に浸かる。こんな他力旅行とはまったく異なる次元ですね。拍手させていただきます。パチパチ・・・＾＾これまで大変な仕事をされてこられたわけですから、しばらくは羽根を伸ばされますか？次の旅行記を楽しみにしております。
  　それではまたよろしくお願いいたします。

  ほいみさん からの返信 2016/11/04 20:30:49

  RE: 感動しました。いい旅行記ですね。

  初めまして、コメントありがとうございます。
  MechaGodzilla?&703のプロフィールを拝見して驚きました。
  仕事の長時間拘束？も似てますが、一番びっくりしたのが愛車が19年間で引退したとのこと、実は私の愛車？先代タウンエーストラックも19年乗ったのですが、2008年だったかな、東名高速でエンジンブロー、廃車になりました。
  
  私の場合、自営の仕事を辞める時に「もう絶対に仕事はしない」と誓っちゃいました。
  生活が急変して精神状態や健康を、周囲も自分も心配したのですが、現役中に悩んでいた腰痛・膝痛は治ったし、血圧も下がりました。で、ますます「もう絶対仕事はしない」に磨きが掛かってます。
  
  年齢的に近いようですし、今後ともよろしくお願いします。

• ワミさん 2016/11/04 16:51:27

  懐かしいですね〜

  シホンちゃんも若いですね♪
  私がほいみさんの日記をコソコソ見出したのは北海道日記でしたからもう５年も前になるんですねぇ
  それにしてもよくぞ北海道までの長旅往復されましたよねぇ
  シホンちゃんにとってはほいみさんとずーっと一緒で幸せな時間ですね☆
  確かに最近ウナギが高くて買えない・・・
  

  ほいみさん からの返信 2016/11/04 20:09:45

  RE: 懐かしいですね〜

  
  最近になって、身辺整理の意味もあって、過去の旅の写真を整理したりしてるのですが、恐ろしいことに、何処へどういう風に行って、何を見たのかが思い出せない。どの道路を走って何処に泊まったのかも定かでない。で、少しでも覚えているうちに、日記を書いておこうと思ってます・・・前の消えちゃったし。
  
  シフォンは今でも一日中、私と一緒ですよ。
  昼間はクルマが犬小屋代わり、夜はベッドの下で寝てます。
  
  ウナギ、高いよね〜。
  一番好きな食べ物はウナギなのに！

• gontaraさん 2016/11/04 16:10:37

  ちゃんと開けてるよ〜〜

  懐かしい！ライトエースでの旅の始まりですね。
  僕ならこのトラックでキャンピングカー作ってるだろうなぁ〜
  作るってのが、キャンプそのものより楽しい！　のが、キャンピングカーだと思う。
  自慢の秘密兵器を搭載してたりする。
  
  娘が京都に引き上げてきたので、すっかり北海道とはご無沙汰です。

  ほいみさん からの返信 2016/11/04 20:04:03

  RE: ちゃんと開けてるよ〜〜

  確かに、今になって思えば手作りキャンピングカーっていいですね。
  当初は、こんなに本気で犬連れ旅をすることになるとは思ってなかったし、車検が来たら始末して乗用車に乗り換えようと思ってたしね。何よりシフォンがこんなに長生きするとは思ってなかった。
  
  我が家の次女も、仙台まで南下して来たので、北海道に行くことはもうないかなぁ。