2013/05/21 - 2013/05/26
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旅人のくまさんさん
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ウルワツ寺院の一角で行われたケチャダンスの紹介です。その演技の中心は、古代インドの大長編叙事詩の『ラーマーヤナ』です。ヒンドゥ教の聖典の一つであり、『マハーバーラタ』と並ぶインド2大叙事詩の一つであり、サンスクリットで書かれた全7巻です。その登場人物とあらすじを紹介します。(ウィキペディア、るるぶ・バリ島)
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バリ島には様々な伝説や神話がありますが、バリ島舞踊のケチャでは、『ラーマーヤナ』が主題となりケチャック・ダンスが演じられます。『ラーマーヤナ(Ramayana)』は、 主人公ラーマ(Rama)と、歩み(ayana)の合成語で、『ラーマの行状』、あるいは『ラーマの生涯』を意味します。その『ラーマの冒険』の主な登場人物を紹介します。(HIS・バリ旅行記参照)
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〇ダシャラタ:アヨーディヤーの王でラーマの父。子どもを授かるため馬祀祭を催す。ラーマ追放後に心労により急逝します。
〇ラーヴァナ(Rava?a):ラークシャサの魔王、ランカー城に居住。10の頭、20の腕と山のような巨体を持つ。神々では倒すことができない力を持ち、異母兄弟のクーベラ神をランカーから追い出し、天上車も奪い取りました。(同上) -
〇ラーマ(Rama):ダシャラタ王とカウサリヤー妃の息子。神々がラーヴァナを倒すために送り込んだヴィシュヌ神の生まれ変わりです。
〇カウサリヤ(Kausalya):ダシャラタ第一王妃。馬祀祭で神々の使者から天上の甘露を授かり身ごもった。ラーマの母です。
〇カイケーイ(Kaikeyi):ダシャラタ王第二王妃、バラタの母です。(続く) -
侍女の「ラーマが即位すれば、バラタは殺されるか追放される。」との言により、王にラーマの追放を強要します。
〇マンタラ(Mantara):カイケーイの侍女。ラーマがカイケーイとその子バラタに害をなす存在であると盲信しており、ラーマの追放をカイケーイに勧めました。
〇スミトラ(Sumitra):ダシャラタ王第三妃、ラクシュマナ、シャトルグナ(続く) -
の母です。天上の甘露を二口飲み双子を授かります。
〇ラクシュマナ(Lak?ma?a):ラーマ王子の弟、スミトラー妃の息子。ラーマに忠実に仕えます。シーターの妹にあたるウールミーラと結婚します。ヴィシュヌ神の生まれ変わりで、弓の名手。シャトルグナと双子の兄弟です。(続く)
*写真では、篝火に照らされて女性陣の踊りが始まっています。 -
〇バラタ(Bharata):ダシャラタ王とカイケーイー妃の息子。ラーマ追放に際して王とはならず、ラーマの臣下として国政をとります。
〇ジャナカ(Janaka):ミティラーの王。シーターとウールミーラの父です。祭壇を作るために大地を鋤で掘り起こした際に、土の中に発見した少女・シーターを娘として養育しました。(続く) -
〇シーター(Sita):ラーマの妃、ジャナカ王家出身。ダンダカの森でラーヴァナにさらわれます。助けられた後、ラーマから不貞がなかったかことの証明を2度も求められます。シーターは畝の溝の意味です。
〇ジャターユ(Jatayu):老齢のはげ鷲で、サムパーティの弟。ダンダカの森にやってきたラーマの盟友に。ラーヴァナがシーターをさらった時に倒されます。(続く) -
〇サムパーティ(Sampati):老齢のはげ鷲で、ジャターユの兄。シーターを捜索している猿族に、シーターの行方を教えます。
〇シュールパナカー(Surpanakha):ラーヴァナの異母妹。ラーマに結婚を迫った際に、シーターを襲いラクシュマナに鼻と耳をそぎ落とされます。双子の兄カラにラーマを襲わせ、ラーヴァナにラーマの妻シーターを略奪させます。(続く) -
〇マーリーチャ(Marica):ラークシャサの魔術師。ダンダカの森で美しい金色の鹿に変化し、ラーマとラクシュマナを誘い出して、シーターの誘拐を助けました。
〇スグリーヴァ(Sugriva):ヴァナラ(猿)族。太陽神 スーリヤの子で、ヴァーリンの弟。リシュヤムーカ山に隠れ住み、シーター誘拐を目撃していました。ヴァーリンとの一騎打ちでラーマに助けられます。(続く) -
〇ヴァーリン(Valin):ヴァナラ族の猿王で、インドラ神の子。ヴァナラ族の都キシュキンダーの支配者で、スグリーヴァの兄。戦いから戻った時に王になっていたスグリーヴァを許さず、追放し妻も奪います。
〇ターラー:ヴァーリンの妃で、知恵者。ヴァーリンとスグリーヴァの一騎打ちの際に、きっと加勢者がいるのだと夫を止めたが適わなかった。(続く) -
〇アンガダ(Angada):ヴァーリンの息子で、スグリーヴァの甥。猿族を代表する戦士。スグリーヴァから後継者とされます。
〇ハヌマーン(Hanuman):風神ヴァーユの子で、スグリーヴァの配下の大臣。優れた戦士で弁舌家。身体を自在に大きくでき、空を飛ぶ。ラーヴァナの投げ矢でラクシュマナが胸を貫かれた時、ヒマラヤから薬草を峰ごと運んで助けます。(続く) -
〇インドラジット(Indrajit):ラーヴァナの子。父ラーヴァナが天界と戦争したとき、神々の王であるインドラ神を打ち破り、ランカー島に連行しました。
〇クンバカルナ(Kumbhakar?a):羅刹王ラーヴァナの兄弟。山ほどもある巨大な体で、すべてのものを食べ尽くす食欲の持ち主です。9か月に1日しか目を覚まさないという呪いを神々にかけられました。(続く) -
イチオシ
〇ヴィビーシャナ(Vibhisana):ラーヴァナの異母弟で、心正しいラークシャサ。ラーマとの戦争が始まる直前に部下を連れてラーマ軍に投降し、兄ラーヴァナの軍勢と戦いました。戦後、ラーマによりランカー島の王とされました。
〇トリジャター(Trijata):年老いた羅刹女ラークシャサ。ラーヴァナの滅亡を予知する夢を見ました。心が優しく、捕らわれたシーターを励ましました。(続く) -
〇ヴァールミーキ仙:ラーマがシーターを森に追放した際にシーターを保護します。叙事詩『ラーマーヤナ』の著者とされる聖者です。
*現代でも、ラーマーヤナは、古代インドからもたらされた王権を強調する王権思想として、東南アジアを主体に、支配階級のみならず民衆の間にも広く浸透しています。(登場人物紹介終り) -
〇第1巻 バーラ・カーンダ(少年の巻):子供のいないダシャラタ(英語版)王は、盛大な馬祀祭を催し、王子誕生を祈願しました。おりしも世界はラークシャサ(仏教では羅刹とされます)の王ラーヴァナの脅威に苦しめられていたため、ヴィシュヌはラーヴァナ討伐のため、ダシャラタ王の王子として生まれることとなりました。(ウィキペディア)
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〇第1巻 バーラ・カーンダ(少年の巻):こうしてカウサリヤー妃からラーマ王子、カイケーイー妃からバラタ王子、スミトラー妃からラクシュマナとシャトルグナの2王子がそれぞれ生まれました。成長したラーマはリシ(聖賢)ヴィシュヴァーミトラのお供をしてミティラーのジャナカ王を訪問しましたが、ラーマはそこで王の娘シーターと出会い、結婚しました。(同上)
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第2巻 アヨーディヤ・カーンダ(アヨーディヤの巻):ダシャラタ王の妃カイケーイーにはマンタラーという侍女がいました。ラーマの即位を知ったマンタラーは妃にラーマ王子への猜疑心を起こさせ、ダシャラタ王にラーマをダンダカの森に追放し、バラタ王子の即位を願うように説得しました。(同上)
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第2巻 アヨーディヤ・カーンダ(アヨーディヤの巻):ダシャラタ王はカイケーイー妃にどんな願いでも二つまで叶えることを約束したことがあったためでした。ラーマはこの願いを快く受け入れ、シーター、ラクシュマナを伴って王宮を出ました。しかしダシャラタ王は悲しみのあまり絶命してしまいました。(同上)
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第3巻 アラニヤ・カーンダ(森林の巻):ダンダカの森にやってきたラーマは、鳥王ジャターユと親交を結びました。またラーマは森を徘徊していたラークシャサを追い払いました。ところがシュールパナカーはこれをうらみ、兄であるラークシャサ王ラーヴァナにシーターを奪うようにそそのかしました。(同上)
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第3巻 アラニヤ・カーンダ(森林の巻):ラーヴァナは魔術師マーリーチャに美しい黄金色の鹿に化けさせ、シーターの周りで戯れさせました。シーターはこれを見て驚き、ラーマとラクシュマナに捕らえるように頼みました。そしてラーヴァナは、2人がシーターのそばを離れた隙にシーターをさらって逃げました。このとき鳥王ジャターユが止めに入りましたが、ラーヴァナに倒されました。(同上)
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第4巻 キシュキンダー・カーンダ(キシュキンダーの巻):ラーマは、リシュヤムーカ山を訪れて、ヴァナラ族のスグリーヴァと親交を結びました。ラーマは王国を追われたスグリーヴァのために、猿王ヴァーリンを倒しました。スグリーヴァはラーマの恩に報いるため、各地の猿を召集し、全世界にシーターの捜索隊を派遣しました。(同上)
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第4巻 キシュキンダー・カーンダ(キシュキンダーの巻):その中で、南に向かったアンガダ、ハヌマーンの1隊は、サムパーティからシーターの居場所が南海中のランカー(島のことで、セイロン島とされます)であることを教わります。(同上)
*写真の場面は、囚われの身になったハヌマーンのようです。 -
第5巻 スンダラ・カーンダ(美の巻):風神ヴァーユの子であるハヌマーンは、海岸から跳躍してランカーに渡り、シーターを発見しました。ハヌマーンは自分がラーマの使者である証を見せ、やがてラーマが猿の軍勢を率いて救出にやってくるであろうと告げました。(同上)
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イチオシ
第5巻 スンダラ・カーンダ(美の巻):ハヌマーンは、ラークシャサらに発見され、インドラジットに捕らえられましたが、自ら束縛を解き、ランカーの都市を炎上させて帰還しました。
*写真は、燃え盛る火の輪の中に、縄で縛られて置き去りにされたハヌマーンの光景のようです。 -
第6巻 ユッダ・カーンダ(戦争の巻):ランカーでは、ヴィビーシャナがシーターを返還するよう主張しましたが聞き入られなかったため、ラーマ軍に投降しました。ここにラーマとラーヴァナとの間に大戦争が起きました。猿軍はインドラジットによって大きな被害を受けながらも、次第にラークシャサ軍を圧倒していきました。(同上)
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第6巻 ユッダ・カーンダ(戦争の巻):猿軍によってインドラジットが倒された後、ラーヴァナもラーマによって討たれました。ラーマはヴィビーシャナをランカーの王とし、シーターとともにアヨーディヤに帰還しました。(同上)
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第7巻 ウッタラ・カーンダ(後の巻):ラーマの即位後、人々の間ではラーヴァナに捕らわれていたシーターの貞潔についての疑いが噂されました。それを知ったラーマは苦しんで、シーターを王宮より追放しました。シーターは聖者ヴァールミーキのもとで暮すこととなり、そこでラーマの2子クシャとラヴァを生みました。(同上)
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第7巻 ウッタラ・カーンダ(後の巻):後にラーマは、シーターに対して、シーター自身の貞潔の証明を申し入れました。シーターは大地に向かって訴え、貞潔ならば大地が自分を受け入れるよう願いました。すると大地が割れて女神グラニーが現れ、 シーターの貞潔を認め、シーターは大地の中に消えていきました。ラーマは嘆き悲しみましたが、その後、妃を迎えることなく世を去りました。(同上)
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ウルワツ寺院でのケチャック・ファイアー・ダンスの見学を終えて、この日の夕食です。飲物は、ビールと紅白のグラスワインの3点セットにしました。ケチャック・ファイアー・ダンスの締め括りの火の輪の場面、中国経由で日本に伝わった密教行事を連想させましたが、生まれて100年程の民族舞踊です。
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一見、焼き鳥風に見えましたが、食材は海鮮品だった記憶です。あらかじめもらった旅行計画書には、この日の昼が西洋料理、夜が海鮮料理と記されていました。昼の西洋料理、フランス料理には満足しました。年とともに、『美味しいものを少量』の嗜好に代わって来たようです。
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