2013/05/21 - 2013/05/26
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『バリ州の文化的景観 : トリ・ヒタ・カラナの哲学を表現したスバック・システム』として世界文化遺産に登録されている、ジャティルイ村のスバック・システムの棚田の紹介です。昼食を摂りながら、そのスバック・システムの棚田を見学しました。(ウィキペディア、るるぶ・バリ島)
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スバックシステムの世界遺産の棚田を眺めながらのこの日の昼食です。ご飯をベースにした地元料理のようでした。トマトをはじめ、葉物野菜も色々と入っていました。箸かスプーンの方が食べやすいようでしたが、ナイフとフォクが用意されていました。バリ島を含め、インドネシアが長い間植民地化された名残かも知れません。
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インドネシア・バリ島の世界遺産『バリ州の文化的景観:トリ・ヒタ・カラナの哲学を表現したスバック・システム』についての紹介です。世界遺産にしては変わった名前ですが、まさにバリ島らしい登録名です。『トリ・ヒタ・カラナの哲学』と、それを具現した『スバック・システム』は、バリ島の世界遺産で初めて知りました。写真は、標高2275メートルの『バトゥカル山』です。(ウィキペディア)
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最初に『トリ・ヒタ・カラナ』の言葉の意味の紹介です。『トリ・ヒタ・カラナ』は、サンスクリット語の「トリ=3」、「ヒタ=安全・繁栄・喜び」、「カラナ=理由」の意味とされます。バリに伝わる『幸福な生活に必要な三つの要素』とされます。また『スバック』とは、水路や柵で集められた水を分配する水利システムのことです。バリ全土で1200あるといわれています。(同上)
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イチオシ
『トリ・ヒタ・カラナ』は、神と人、人と人、人と自然という三者の調和を重視するバリ・ヒンドゥの哲学とも言われます。パラヒャンガン(人間と神)、パウォンガン(人間同士)、パルマハン(人間と自然)とも呼ばれ、それぞれの調和によって幸せや喜びを感じることができるというバリ・ヒンドゥ教の思想を表しています。(同上)
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これらを満たす場所として、世界遺産に登録されている場所は5箇所あります。それは、①ウルン・ダヌ・バトゥール寺院、②バトゥール湖、③ペクリサン川流域のスバック景観、④バトゥカル山のスバック景観、⑤タマン・アユン寺院の5箇所です。昼食のお店からの慧眼が続きますが、この景色はジャティルウイの棚田と呼ばれる山の裾野に広がる棚田のようでした。(同上)
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昼食のお店の看板です。『Billy's Terrace』や『Cafe』の表示がありました。『スバック』は、9世紀以来のバリの水利組織とされ、2008年度の時点で1627のスバックが存在しています。この水利組織は公平な水の配分を実現する農民たちのまとまりであると同時に、スバックごとにスバック寺院を持ち、水の神や稲の神などへの崇拝や、それに関わる宗教儀礼とも密接に結びついてきました。(同上)
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この文化資産は、元々『バリ州の文化的景観』(Cultural Landscape of Bali Province) の名で2007年1月18日に世界遺産の暫定リストに記載され、31日に正式な推薦書が世界遺産センターに提出されました。2008年に審議された際には、文化的景観としてスバックと結びつきの深い資産をより適切に選定することを求められ、「登録延期」と決議されています。(同上)
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指摘を踏まえて、インドネシア当局は名称を『バリ州の文化的景観:トリ・ヒタ・カラナの哲学を表現したスバック・システム』と修正し、2011年に推薦書を再提出しました。それを踏まえて、2012年の世界遺産委員会の審議で登録が認められました。少し変わった登録名には、ユネスコの指導がかかわっていました。(同上)
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名前:『イネ(稲)』
分類:イネ科イネ属
分布:DNA解析で中国長江流域の湖南省周辺地域が原産地と解明。
その他:トウモロコシやコムギ(小麦)とともに世界三大穀物の一つです。 -
名前:『イネ(稲)』
分類:イネ科イネ属
分布:DNA解析で中国長江流域の湖南省周辺地域が原産地と解明。
その他:稲の穂のズームアップ光景です。稲は大別すると、ジャポニカ種とインディカ種があります。 -
世界遺産の構成要素は、棚田とその灌漑施設、およびスバックと不可分の存在の寺院群から構成され、先にその5件を紹介しました。次に、その個別の紹介です。
①ウルン・ダヌ・バトゥール寺院:水の最高寺院とされ、 登録面積1.4 ha 、 緩衝地域31.1 ha です。バトゥール山の外輪山の尾根に建っています。(続く) -
①ウルン・ダヌ・バトゥール寺院(続き):バトゥール湖の女神はすべての川や泉の母神となったと信じられており、彼女をはじめとする多くの神々を祀った寺院です。1926年の噴火を経て、現在の場所に建てられました。緩衝地域はバトゥール村に含まれる地域であり、その村民たちが寺院の管理を行なっています。(同上)
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②バトゥール湖:バトゥール湖 (Lake Batur)は、登録面積1606.4 ha 緩衝地域210 haです。前述のとおり、スバックにとっても重要な川や泉を生み出した女神の住処と考えられている湖です。
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③ペクリサン川流域のスバック景観:ペクリサン川流域のスバック景観 (Subak Landscape of Pekerisan Watershed)は、登録面積3, 529.1 ha、緩衝地域188 haです。9世紀に建てられた水の寺院や知られている範囲で、最古の灌漑システムを含んでいる棚田の景観です。
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④バトゥカル山のスバック景観:バトゥカル山のスバック景観 (Subak Landscape of Catur Angga Batukaru)は、登録面積17376.1 ha 緩衝地域974.4 haです。ジャティルイ村の棚田が含まれています。ジャティルイ村はバリ州で最もコメの生産量の多いタバナン県の中でも、生物多様性の保持と水田管理の良好さとで評価される村です。(続く)
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④バトゥカル山のスバック景観(続き):かつて緑の革命はバリ州びましたが、ジャティルイではアニアニ(稲穂刈りのための小刀)を使った収穫や、ゴトンロヨン(日本の結のような互助労働)など、古くからの様式が保存されています。
⑤タマン・アユン寺院:水の王立寺院タマン・アユン寺院 (Royal Water Temple Pura Taman Ayun)は、登録面積6.9 ha、緩衝地帯51.3 haです。18世紀初頭に建造された最大の水の寺院です。建築的にもほかの水の寺院と異なり、ジャワ島や中国の建築様式の影響が指摘されています。(同上) -
ここからは、タマン・アユン寺院とその近郊の紹介です。先ほど紹介した、『バリ州の文化的景観』の中の⑤番の寺院です。その寺院の入口にあった立派な案内標識の光景です。大きな文字の上から2行目に『KAWASAN LUAL PURA TAWAN AYUN』の表示がありました。インドネシア語でタマン(Taman)とは庭、アユン(Ayun)とは美しいを意味します。プラ(Pura)が寺院のことです。庭の美しさで知られる寺院です。タマン・ユアン寺院見学時には、生憎の空模様になりましたので、カメラも雨粒に見舞われました。少し見難い写真もありますが、御容赦ください。(同上)
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ホテルが集中するクタから約1時間、バリ島中西部タバナン県ムングゥイにあるタマン・アユン寺院は島で最も美しいヒンドゥ教寺院として知られます。美しい広い庭園があり、先ほど紹介しましたように、世界遺産にも登録されています。バリの人気スポットのタマン・アユン寺院の見所を紹介します。(トラベルパートナー: YUKI)
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バリ島中西部ムングウィにあるタマン・アユン寺院は、1634年にムングウィ王国の国家寺院として建てられました。本殿の周りを囲むように水路が張り巡らされ、また、寺院の建物全体がゆったりと大きな外堀に囲まれているのが特徴です。アグン山にあるバリ・ヒンドゥ教の総本山、ブサキ寺院に次いでバリ島で2番目の大きさを誇り、境内には大きな庭園が広がっています。(同上)
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タマン・アユン寺院は、すでに紹介しましたが、2012年にバリ州の文化的景観、トリ・ヒタ・カラナ哲学に基づくスバック灌漑システムの一つとして、ユネスコの世界文化遺産に登録されています。これは寺院単体での登録ではなく、バリ島内に広がる他の四つのエリアと寺院を含めた区域が、世界遺産の区域の登録と、緩衝地帯の設定がされています。ヒンドゥー教寺院なので、なるべく肌の露出は控えるのがマナーです。タンクトップやショートパンツ等を着用している場合はサロンが借用できます。
*写真は、出迎えてくれたタマン・アユン寺院の守護神です。砂岩当たりのようですが、かなり風化していました。 -
本殿には全部で10基のメル(塔)が建ち並んでいます。シヴァ神を表す聖なる数字11に因んだ格式高い11層のメルが4基、そして珍しい2層のメルも1基建あり、聖なる山であるアグン山を模していると言われています。その眺めは神秘的で雄大、本殿の内部には入ることができないため、本殿の周囲から参拝することになります。タマン・アユン寺院のご利益は、良縁祈願を聞き入れてくれることだそうです。地元の人は、寺院には将来一緒になることを考えている人と一緒に参拝をするそうです。本殿周りにある回廊から真剣に参拝すれば、願いが届くと言われており、回廊の途中で熱心に祈りを捧げるバリの人たちを見かけます。(同上)
*写真は、もう片方の守護神の光景です。インド神話のヤック(夜叉)のように見えました。 -
寺院への入口と境内入口付近にはチャンディブンタールと呼ばれる特徴的な割れ門があります。これはバリ・ヒンドゥ教の山への深い信仰に起源したもので、山を真ん中から二つに割った形で左右対称になっていて魔除けの意味を持つとされます。割れ門は、バリ島内の寺院ではよく見かける門ですが、丁度その割れ門を潜るところです。10基のメルが鎮座するタマン・アユン寺院本殿の内部へは一般の観光客はもとより、正装をした信者以外の人は立ち入り禁止となっています。観光で訪れると中に入ることはできませんが、綺麗な装飾が施された本殿入口の前での参拝や記念写真は大丈夫です。(同上)
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日本の皇居のように、タマン・アユン寺院の周りも大きな外堀がぐるりと囲んでいます。 ここは別名 『水の神殿』とも言われ、水と豊穣、繁栄に感謝を捧げる寺院として知られています。 先ほど紹介した風化した石像や味のある橋、そして、外堀とのコントラストがバリらしさ全開なので、写真を撮りながら外堀周辺を散策するのもおすすめです。(同上)
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二段になった、大きな屋根を持った建物の光景です。この後、内部を紹介しますが、バリ島の闘鶏場です。大きな儀式がある時、寺院では闘鶏が行われ、その時だけは、お金をかけて闘鶏を楽しむことが出来ます。ただし、賭けたお金の一割は、お寺に寄付になります。お寺で闘鶏が行われるのは、儀式の前に悪霊を静めるためで、その生け贄にするためです。(BALI YASUI TOURS)
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タマン・アユン寺院の入口近くにある闘鶏場の内部光景です。闘鶏は神聖な儀式として行われ、祭の時期になると実際に寺院内で行われます。闘鶏が行われない時は、ジオラマ展示になっているようでした。闘鶏に使われる鶏は、日本でもよく知られている『軍鶏(シャモ)』です。江戸時代にシャムの国(現在のタイ王国)から渡来しました。(同上)
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イチオシ
闘鶏場のジオラマ展示の光景です。シャモは、当初はシャムの別称の『シャムロ』から、『シャムロケイ(鶏)』と呼ばれていましたが、次第に『シャモ』と転化したようです。『軍鶏』は当て字になります。寺院の儀式では、生贄としてシャモの血が求められます。(同上)
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闘鶏場の中から眺めた、周りの光景です。寺院内に二つあるとされる割れ門が見えていました。バリ島では、闘鶏のためのシャモはとても大事に扱われます、毎日シャモに美味しい餌を食べさせたり、喧嘩の練習をさせたり、、マッサージを受けたりします。(同上)
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タマン・ユアン寺院割れ門の光景です。先ほど見学した闘鶏場も見えています。シャモの話の続きです。闘鶏の時には、シャモの左の足にTAJIと呼ばれる小型の鋭いナイフを縛り付けます。そして、鶏が互いに飛びあって、蹴りあうと、その鋭いナイフが相手の胸や首に突き刺さって、致命傷を与えます。小さい頃に近所で目にしたことがありますが、禁止されたのか、近年は目にしたことがありません。(同上)
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名前:『ピーコック・フラワー』
分類:マメ科カエサルピニア属
分布:西インド諸島原産。
その他:和名はオオゴチョウ(黄胡蝶)、インドネシア名はクンバン・ムラックです。 -
イチオシ
名前:『ピーコック・フラワー』
分類:マメ科カエサルピニア属
分布:西インド諸島原産。
その他:オオゴチョウ(黄胡蝶)の花のズームアップ光景です。バリ島では、祭りなどの時のお供えや人の花飾りに使われます。
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