はちのすけさんのクチコミ(86ページ)全3,564件

　新幹線から新徳山駅に降りて本当にびっくりしたが、駅のすぐそばに工場地帯が広がっている。これほどわかりやすい街の基幹産業はないだろう。さらに最近の工場夜景ブームですっかり観光地化した。もともとは明治時代に海軍の軍需用石油精製成拠点として整備されたのが発端という。一見にしかずというより、向こうから目に飛び込んでくる。

　日露戦争で旅順要塞を攻め落としたことで知られる旧日本軍の名将・児玉源太郎を祭神とする神社だ。児玉は徳山の生まれで、日露戦争後も活躍が期待されたが、55歳の若さで逝去。その功績を惜しんでか、死後間もなくから神社建立の機運が高まったという。同様な神社は江の島にもある。隣接する、やはり児玉の功績をたたえた児玉公園と併せて都市中心部の緑地スポットを形成している。児玉は台湾の総督も務めており、後年、台湾政府から贈られた記念の樹木が境内に植わっていた。

　周南市の中心部にある都市公園だが、12月に足を運んだ時には冬のイルミネーションが施されていた。冬のイルミネーションは駅や目抜き通りなど都心部一帯で繰り広げられているが、青空公園はその中心だ。公園真ん中の大型キャンドルツリーから四方八方に光の線が走る。繁華街の中心にあり、食事に行く前のひと時だったが、しばし堪能した。情報によると、毎年約10万球のLEDを追加して彩りを増加。2019年で約100万球を突破したという。

　地元の取引先に勧められてのれんをくぐった。少し郊外にある料理店だ。最初の突出し的な一品目にシタダメ（ニナ貝）が出てきて、驚いた。通だなあ、やるなあ、わかってるなあという感じだ。さすが、浜田だ。刺身の盛り合わせも充実している。どれもおいしい。特にノドグロはおいしかった。ノドグロの刺身がおいしいのは当然だが、上品な肉料理のような炙り、焼き物もいい。加えて浜田名物の赤天もいけるではないか。久しぶりにおいしい海の幸を満喫した。

　魚があまりに美味しいので驚いた。さすがは福岡と言うべきか、この店がすごいのか。福岡らしく明太子の突き出しでスタート。続くカワハギ、サバ、アジなどの刺身が素晴らしかった。カワハギは肝をワサビのように醤油かポン酢に溶いたものにつけて食べるが、絶品だった。サバは苦手なので手をつけなかったが、刺身で出すということは鮮度に自信があるのだろう。普段はイカの活け造りもあるという。馬刺し、焼きサバも印象に残る味だった。さらに飲み放題メニューもいい。飲み放題のメニューが充実していて普通の居酒屋の酒類メニューぐらいのラインナップだった。

　古くさい。だが、やめられないのが、ここのバターケーキだ。開店前に行くと列ができている。一般客だけでなく、社用族もいるから列が長くなる。逆に９時半ごろを狙っていくとスムーズに買えるケースが多い。品物自体はバターのかおり満載で、カステラのような昭和の甘さが漂う。直径18センチと21センチの二つの大きさがあり、現地では「小」と「中」と書いてある。さらに「大」もある。これは「中」が一つの箱に二つ入ったもの。値段は「中」二つと変わりないが、いつもこれを購入する。包装紙もクラシックだ。パッケージもケーキもまさに「昭和の味」満載だが、不思議と家族にも人気だ。これを買いたいがゆえに、広島出張時には近くのホテルを選ぶ。店の前に自動車を止めると店員に注意されるケースもあるので注意。

　国道５３号をはさんで美咲町役場の反対側、丘陵を上ったところにある施設だ。体育館や野球場、テニスコート、武道館、多目的広場などがある。卵かけごはんで一躍有名になった「食堂かめっち」もこの公園の中だ。10月に訪ねたが、紅葉が早くも色づいており、一足早く楽しめた。

　明治時代まではスサノオがヤマタノオロチを退治したときに用いた剣「天羽々斬剣（あめのはばきりのつるぎ）」がご神体だったという。変わった神社名だが、この剣は「布都斯魂剣（ふつしみたまのつるぎ）」と呼ばれることもあるから、これが起源かもしれない。さらに天羽々斬剣は最古の神宮とされる石上神宮（奈良県天理市）に移されており、「石上」の名も何か共通項がありそうだ。場所は自動車でなければ参拝が難しい山中だ。さらに駐車場から急な傾斜の参道をしばらく歩く。奥宮もあり、完全な参拝には根気も必要。歴史がある神社だが、御朱印やお守りなどの自販機があるなど先進性も。

　岡山商工会議所がある厚生町の交差点にある。回転ずしの「すし丸」の道路を挟んで反対側だ。「おぞの」の店名横には「喫茶とお好み焼き」と書いてあるほか、「ジャンボ」の文字が。店内は鉄板焼きのスペースと喫茶スペースがあり、昼食時にはオーダーにかかわりなく全面が昼食会場と化す。お好み焼きとモダン焼きという区別でメニューがあるので、どうやらベースは関西風のようだ。そのほか、焼きそば、焼うどん、ちゃんぽん、そばめしなどスタンダードなメニューが並ぶ。日替わりなど定食類も豊富だ。友人と一緒にモダン焼きの「小」、焼きそばの2玉、焼うどんの２玉をオーダーしたが、テーブルに来てから軽く後悔した。すごいボリュームだ。看板の「ジャンボ」という文字はこのボリュームを指しているのかもしれない。コスパは最高だ。が、腹八分目を守るにはもう一つ少ないメニューで十分だった。

　岡山県内に桜の名所は数あるが、どれか１カ所と言われれば、この津山城跡を推す。ダイナミックに残る石垣などの城跡を舞台装置に、絢爛とうねるように咲き誇る桜は素晴らしい。写真が好きな人なら歩みが進まないほど絵になる景色の連続だ。４月の第１週か２週が見ごろ。夜桜もいい。2020年はコロナ禍で中止となったが、イベントも多数だ。さくらの名所、名城で日本百選に数えられるのもうなづける。

　津山城跡の東側にあるお稲荷さんだ。東側といっても城跡の一部であり、宮川に赤い橋が架かっている。豊作を喜んだ村人からの信仰を集めたなどの伝説があり、藩主がこの地に勧請したという。さくら祭りの日に参拝し、ご朱印を頂こうと思ったが、社務所は留守だった。

　中国地方を代表する桜の名所だ。桜祭りの時季に初めて行ったが、名所たるゆえんが納得できた。難攻不落に造った城の複雑な構造と再建された白壁の櫓、石垣などが桜を引き立てるこの上ない舞台装置として機能しているのだ。もっと大きな桜や城はあるはずだが、ここほど桜と城が有機的に結びついた例を他に知らない。写真で言えば定番の撮影スポットがそこここにあるのだ。天守閣ではなく、城の入り口の門前で入場料を徴収するタイプ。最初は天守閣もないのに入城料がいるのかなと首をひねったが、桜の名所の維持料といったところだろう。

　勝山ののれんの町の中ほどにある資料館だ。この地を治めた勝山藩三浦家の武具や古文書などの史料のほか、二万三千石の城下町だった町の暮らしがうかがえる民俗資料が多数集められている。昭和二十年、戦火を逃れてこの地に疎開した小説家・谷崎潤一郎のコーナーもある。あまり観光的ではないかもしれない。

　勝山の町中、寺町のようにお寺が並ぶ小高い丘の上にある施設だ。ギャラリーやホールが整備されており、文化交流拠点を標榜している。もともと地元醤油店の醤油蔵で、自治体が寄贈を受けた。内部は現代的なデザインのスペースが広がっており、カフェも併設されている。

　出雲街道の宿場町だった勝山は、水運の要衝でもあったことをしるす遺構だ。商家だったであろう各家々の裏側が川辺に直結しており、荷物の積み込みが簡単にできるようになっている。旭川の川辺に残された石壇はその名残だ。勝山は最上流の舟着場で、岡山まで約64キロメートルを往復した。下りの荷は鉄や木炭、上りの荷は塩、砂糖などを運搬したという。

　地元の木材関係者が集まってつくる真庭木材事業協同組合運営のショップだ。地元産の木を加工した木材に始まり、家具や食器などの木製品、アイデア商品、DIY向けの木片など多種多様な「木」が売られている。品ぞろえの間口がとても広く、アンテナショップ的な感じだ。その他の施設も併設されており、駐車場はとても広い。そばの一心庵と同じ建物だ。

　冬は厳しい寒さに見舞われるだけに、訪れるならば春から秋がいい。道のわきをさらさらと小川が流れ、小さな水車がくるくると回る。往時の脇本陣を利用した展示施設や昔ながらの小路、邸宅などが残っている。歩いて回れる範囲で、長くはないが一定の時間消費は楽しめる。普段は静かな村だが、がいせん桜の花見で行っただけに、大にぎわいだった。駐車場は道の駅が使えるほか、花見の時期だけ臨時駐車場が設けられていた。

　鳥取、岡山両県境にある2キロ近いトンネルだ。出雲街道の交通の難所として著名な四十曲峠に1960年代後半に造られた。1990年代に米子自動車道が開通するまで、ドライバーをてこずらせた。四十曲は「始終曲がり」のギャグではないかというほどカーブが連続し、冬場はたびたびスリップ事故が発生した。今はほとんどの車が米子自動車道を選択するため、交通量は激減している。

　宿場町の風情を残す町並みを引き立てようと、地元の草木染の工房が提案した「のれんの町づくり」が全域に広がっている。オーダーメイドののれんなので、デザインに職種が反映されているのがユニーク。町並みに統一性が出て、とてもいい感じだ。さらに誰もの目が玄関に向けられるようになり、きれいに掃き清められたり、花が飾られるなどいい効果も出ているようだ。

　蒜山高原の鳥取県側に広がる三木ヶ原の一角にある。小高い丘に白樺の木が集中的に植えられており、北側には国立公園・大山の姿が。反対側に目を転じると蒜山三座や高原、放牧風景が広がっており、お弁当があれば広げたくなるような場所だ。