2016/07/05 - 2016/07/05
46位(同エリア342件中)
まみさん
2016/07/05火 黄金の環の都市ヤロスラブリへ戻る&観光2日目
・コストロマ・バスターミナル9時10分発の長距離バスでヤロスラブリ10時40分頃到着
・マルシュルートカで自力でバスターミナルから駅前のホテルに戻る
・駅前からトロリーバス1番でヴォールカヴァ広場下車
◎ヴォールカヴァ広場
◎アンドロポヴァ通りのアレクサンダー・ネフスキー礼拝堂見学
・歩行者天国のキーロフ通り~ソヴィエツカヤ広場へ
◎ソヴィエツカヤ広場と都市テーマの可愛い展示
◎美術館の隣のニコーリ・ナジェチナ教会(フレスコ画)
◎ヤロスラブリ美術館と庭園散策(14:30-16:00)
常設展と特別展3つ
・ヴォルガ川沿いのヴォールシスカヤ河岸通り散策
・ケドロヴァ通りのキリスト生誕教会(外観のみ)
◎音楽と時間博物館(17:50-18:20)
・レストラン「サブラーニエ」で夕食(18:30-19:30)
(タクシーでホテルに戻る)
【ヤロスラブリ泊:パークイン・ラディッソン・ヤロスラブリ・ホテル】
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ヤロスラブリ2日目の後編の旅行記はヤロスラブリ美術館でまとめました。
美術館の庭園散策もなかなか良くて、この美術館に行こうと決めたきっかけは、外からちらっと覗き見ることができたその庭園なのですが、そちらの写真は、ヤロスラブリ2日目の他の散策写真とあわせて、前編の旅行記にまとめました。
「2016年ロシア黄金の環めぐりの旅【第5日目:ヤロスラブリ2日目】(前編)空色のフレスコ画が一面の教会や音楽やヤロスラブリ美術館庭園散策や音楽と時間博物館など2日目も見どころいろいろ」
http://4travel.jp/travelogue/11228052
ガイドブックで紹介されている見どころはヤロスラブリ1日目でだいたい見学し終えていたのと、本日は火曜日でヤロスラブリ博物館は休館だったので、久しぶりに美術館をゆっくり回りました。
今回の黄金の環めぐりの旅では、美術館目当ての都市はなく、あまり美術鑑賞をする機会はなさそうだと思っていましたが、ヤロスラブリ美術館はロシアでも歴史の古い美術館の一つで、ヤロスラブリ州最大の美術館だけあって、思ったより規模が大きく、素敵な作品ぞろいで、見ごたえのある美術館でした。
企画展とあわせて、バラエティに富み、私の好みに合うアートをたくさん鑑賞することができました。
ヤロスラブリ美術館については、Lonely Planetには説明がありましたが、「地球の歩き方」には場所や開館時間やチケット代といった基本情報しかなく、説明は一切ありませんでした。
知っている有名な画家の絵は一部だけありましたが、日本で知られている絵ではありませんでしたし、ほとんどの絵は知らない画家の知らない絵ばかりでした。
今後も、この美術館にある絵が日本で紹介されることはほとんどないでしょう。
でも、逆にそれだからこそ、現地で見る甲斐があるってものです。
今回のヤロスラブリを含め、ほとんどの東欧諸都市の美術は、近代美術についていえば、西洋美術史のメインの流れからすると亜流になります。
東欧出身の世界的に有名なアーティストもいますが、パリに集まったり、アメリカに亡命したりしてから有名になっているので、地元の美術史の流れの主流とは言い難いでしょう。
確かに、西洋美術史としてまとめられている作品のすばらしさは圧倒的で、それらに比べると東欧諸国の近代美術史は似て非なるという感じにはなります。
でも、それゆえに、その国その土地の自然の香り、そこに暮らす人々の生活や歴史や志向が感じられる気がします。志向は、国民的あるいは民族的嗜好とか気質とも言えます。
それこそがその土地の美術館を訪れる面白さだと思っています。
もちろん、ただの素人の私は、作品鑑賞を通じて、そういうことが明確に分かるわけではないです。
それに、あまり外国人が訪れそうにない美術館だけあって、作品紹介のプレートはロシア語でしかなかったので、詳しい解説があっても、全然読めませんでした。
だけど、オリジナルを前にして、なんとなく感じられるもので十分すぎるくらいです。
そんな風にしか鑑賞しかできないのはちょっと残念な一方で、それはそれでいいやとも思います。
作品の見どころや見方が分からなくても、鑑賞はできます。
ぱっと全体を見たり、近づいてじっくり見たりして、気に入るところがあればいいし、伝わってくるものがあればいいし、作品を通じて思いを馳せるのもいいです。
それが思いっきり見当違いでもいいのです。
いや、もちろん、見当違いでない方がいいのは確かですが、いずれにしても同じ人間でない限り、同じ感じ方はできません。たとえ同じ人間でも時間や気分や知っていることが変われば、感じ方も変わります。
そしてデジカメ時代の今は、次の都市に移動したら薄れてしまうそんな体験の記憶も、写真に閉じ込めておくことで、帰宅後も、数年たっても蘇らせることができます!
そのつもりで記録のために撮る写真もあれば、絵画を被写体としてフレーミングで遊ぶのも楽しいです。
ヤロスラブリ美術館は、そんな風に、よく分からないまま作品の前に立って鑑賞しがいのある作品も、フレーミングで遊びがいのある作品もたくさんで、きりがないくらいでした!
<2016年ロシア黄金の環めぐりの旅の簡易旅程一覧>
2016/06/30木 職場から成田前泊
【成田泊:成田ゲートウェイホテル】
2016/07/01金 出国&モスクワ到着&駅前散策
【モスクワ泊:ヒルトン・レニングラーツカヤ・ホテル】
2016/07/02土 黄金の環の都市ロストフへ移動&観光
【ロストフ泊:モスコスキー・トラクト・ホテル】
2016/07/03日 黄金の環の都市ヤロスラブリへ移動&観光1日目
【ヤロスラブリ泊:パークイン・ラディッソン・ヤロスラブリ・ホテル】
2016/07/04月 黄金の環の都市コストロマへ移動&観光
【コストロマ泊:スネグラーチカ・ホテル】
2016/07/05火 黄金の環の都市ヤロスラブリへ戻る&観光2日目★
【ヤロスラブリ泊:パークイン・ラディッソン・ヤロスラブリ・ホテル】
2016/07/06水 黄金の環の都市ウグリチ日帰り旅行
【ヤロスラブリ泊:パークイン・ラディッソン・ヤロスラブリ・ホテル】
2016/07/07木 イヴァノヴォへ移動&パレフ・エクスカーション
【イヴァノヴォ泊:ソユーズ・ホテル】
2016/07/08金 プリョスへ移動&観光
【プリョス泊:ヴィラ・フォルテツィア】
2016/07/09土 プリョス観光2日目&イヴァノヴォに戻る
【イヴァノヴォ泊:ソユーズ・ホテル】
2016/07/10日 黄金の環の都市スズダリへ移動&観光
【スズダリ泊:ニコラエフスキー・ポサド・ホテル】
2016/07/11月 黄金の環の都市スズダリ観光2日目
【スズダリ泊:ニコラエフスキー・ポサド・ホテル】
2016/07/12火 黄金の環の都市ウラジミール観光の後、モスクワへ戻る
【モスクワ泊:パヴェレツカヤ・プローシャチ・ホテル】
2016/07/13水 モスクワ動物園半日&出国
【機内泊】
2016/07/14木 帰国
※この旅行記の対象の日に★印をつけました。
詳細旅程はもう1つのブログ「まみ’s Travel Diarty」
(http://mami1.cocolog-nifty.com/)
の記事に、ハイライト写真と共に前後編に分けて掲載しました。
http://mami1.cocolog-nifty.com/travel_diary1/2016/07/2016-b6ed.html
http://mami1.cocolog-nifty.com/travel_diary1/2016/08/post-e363.html
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ヤロスラブリ美術館のギャラリーのあるメインの建物
ヴオルガ川沿いのヴォールシスカヤ河岸通りに面しています。
預言者イリヤー教会の裏手です。
ロシアでも古い美術館の1つで、ヤロスラブリ州最大の美術家んです。
常設展のチケット代は60ルーブル。
企画展はそれぞれ200ルーブル。
本日2つの企画展が開催されていました。
チケット売り場に何の展示か掲示されていましたが、ちゃんと確認している余裕がなかったので、ひょっとしたら趣味に合わない企画展の可能性もありましたが、企画展は美術館が力を入れている催し物のはずであり、たいていは見ごたえあるので、常設展だけとは言わず、庭園チケットを含め、全チケットを購入しました。
写真撮影代は別途かかりませんでした。 -
敷地の壁にコレクション紹介ポスターあり・その1
いくつかあったポスターのうち、どれが常設展のもので、どれが企画展のものかは、きちんと確認しませんでした。
でも、期間が記載されていなかったので、たぶんどれも常設展の案内だったと思います。 -
敷地の壁にコレクション紹介ポスターあり・その2
この「生活と文化」と題された、ココシュニクをかぶった女性たちの絵は、私にとってもハイライトの1つとなりました。 -
お洒落な屋根付きの美術館入口
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鑑賞コースのはじまりは2階から
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透かし彫りもある素敵な階段
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最初は民芸品コレクションが上品に展示された部屋
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トロイカ(3頭の馬ぞり)の馬たちをつなぐ馬具
民芸品コレクションは、素敵なペインティングや装飾デザインが施されたものが多いです。
これはベルもついていました。 -
トロイカの馬具がどのように使われているか分かる彫刻
美術館には時々彫刻コレクションもありました。
「冬のトロイカ」
1809年
ハンス・イージン
19世紀末~20世紀初頭 -
農婦かと思ったのだけど……
「女くず屋」
1899年
N. P. シュリエイン
1873-1952
アーティスト名とタイトルが書かれたプレートはロシア語のものしかなかったので、タイトルの日本語訳は必ずしも正しくないものもあるかもしれません。
訳を放棄したのもあるので、あしからず。 -
豪華なそりでのお出かけ
周辺に警官や兵士がやたら多いので、連行シーン?
とちらっと思いましたが、連想したのはトレチャコフ美術館にあるスリコフの有名な絵「モロゾワ侯爵夫人」で、あちらのような悲惨さは全くありませんでした。
ちなみにこの作品から、みんな詳しい解説がついていました。
ロシア語オンリーだったので解説はさっぱり分かりませんでしたが、タイトルは辞書を片手に見当つくものがありました。
この絵のタイトルも、帰宅後に辞書で調べて分かりました。
「そりでのお出かけ」
1900年
パーヴェル・オシポビッチ・カバレフスキー
1843-1903 -
おそらく興業中にケガしたサーカス団員を囲んで
自然とけが人に視線が集まる構図と、さまざまな形で心配する周りの人の感情がよく伝わってくると思いました。
タイトルを解読してはじめて、けが人はもう助からない、臨終シーンだと知りました。
「死亡事故」
1901年
ミハイリ・イヴァノヴィッチ・イグナチエフ
1870-1934 -
つらい現実を見たような少女の表情と姿に感じるところがあって
「休むハープ弾きの少女」
1894年
アブラム・エフィモビッチ・アルヒポフ
1862-1930 -
オールコットやモンゴメリーが描きそうな日常の細やかなドラマが伝わってきて
-
手紙を読んで幸せそうな女性が主役かな
-
画面の左はじで泣いているこの子も印象的
失恋したのでしょうか。
と思って辞書を片手にタイトルを解読してみたら、なんと「盗み見られた手紙/花咲く家で」。
ということはひょっとしたら、知られたくなかった手紙(ラブレター?)を暴かれて泣いているわけ?
確かに、泣いているこの少女に比べると、手紙を読んでいた人たちは年配に見えました。
1890年代
カール・フェードロヴイッチ・サクセン
1864-1923以降 -
これはニコライ・ゲーの有名な絵
ピョートル大帝が息子アレクセイを叱責しているところです。
これは同じテーマのほぼ同じ絵が何枚か存在するのでしょうか。
ヤロスラブリ美術館ではなく、もっと有名な美術館で見た覚えがあります。
剛胆で、成功体験をバックに頑固そうな親父と、神経の細そうな息子。
いかにも相性が悪そうな不幸な父子です。
このアレクセイは後に父親に処刑されました。 -
解説が読めない分、いろんな想像がかきたてられた絵
腰を低くして祈る男性、嘆く女性、少し心配そうにパパを見る子ども。
中途半端に解読できたタイトルから想像するに、祈っている男性は軍に徴兵されたのでしょうか。
「市民軍への祝福」
1812年
イヴァン・ヴァシリエヴィッチ・ルチャニノフ
1781-1824 -
完成した船の運搬シーン
こうやって運んでいたんですね。
有名なレーピンの有名な「ヴォルガの舟曳き」のような悲惨さはそれほど感じられない分(馬にとっては重労働ですが)、時代の風俗画として、少し落ち着いて見ていられました。
1898年
ザリツキー・アンドレイ・アントノヴィッチ(アンドレーヴィッチ)
1864-1919 -
愁いを含んだ微笑みに惹かれて
日本人の女優さんの誰かに似ている気がします。
「ある婦人の肖像画」
1875年
ニコライ・ヴァシリエヴィッチ・ネブレフ
1830-1904 -
肉厚の唇と、真珠で縁取られたえりぐりや胸のボタンに注目
昔の肖像画から昔のファッションを見るのも楽しいです。
顔は唇の部分だけフレーミングすることによって、より意味深にしてみました。 -
ポスターにもなっていた、この美術館の看板作品!?
ロシアの伝統的なファッションのココシュニクをかぶった女性におのずと注目してしまいます。
ロシアみやげのマトリョーシュカや、マトリョーシカでない木の人形が大好きなのですが、そういうときもココシュニクをかぶった人形を買いたくなります。 -
木箱を開けて中を見る中央の女性の豪華な民族衣装にも注目
ココシュニクをかぶっているのはこの女性だけです。
ココシュニクは若い娘だけのファッションというわけではありません。 -
この少女の衣装も見事
どこかルーベンスが描く少女を連想させます。
ちょっと横にふっくらしていて、笑顔が似ているからかな。
ココシュニクをかぶった女性の手元を後ろから眺めていました。
その気安いかんじからすると、娘かな。 -
隣のテーブルで手作業をしながらふりかえった少女
すこし覚めた目、というか、知ったかぶりさんな表情をしています。
この子もココシュニクの女性の娘かな。 -
奥で首裏に両手を当てたポーズをとっていた少女
画面全体の中では、少し印象が薄く描かれていましたが、きっとこの子もココシュニクの女性の娘ではないかしら。 -
ぜひ見に行って写真に撮りたくなる眺望
こういう絵がたくさん見られるのも、ロシアの地元の美術館ならではの楽しみです。
タイトルはたぶん、「馬車の旅人」とか「馬車の旅」とかだと思います。
ロシア語辞典で調べたのですが、いまいちわからず。
コンスタンティン・アレクサンドロヴィッチ・ヴィシチロフ
1878-1945 -
馬車と教会にクローズアップして
大きな絵画だからこそ、こうやって一部切り取って違う絵に構築する楽しさがあります。 -
どこかエスニックで、童話の挿絵のよう
タイトルは訳せなかったのですが、なんとなく童話の一シーンで合っているかも。
1880~1890年頃に描かれた絵
パーヴェル・アレクサンドロヴィッチ・ツヴェドムスキー
1849-1904 -
イヤリングをつけているのかな
敢えてベッドから起きあがらず、どこかしどけないところから、お姫さまというより、身分の高い者の愛妾というかんじがしてしまいます。 -
窓辺でむすっとした黒ネコちゃん
-
朝ご飯の仕度をする乳母には到底見えない
ここまでの作品にはすべて、ページにして2ページくらいありそうな詳しい解説パネルがありました。
すべての絵画にそのような詳しい解説があったわけではないので、もしかしたら企画展のものだったもしれません。
あるいは常設の中でも特別なコレクションだったかもしれません。 -
再び民芸品の展示がいくつか続いて
鳥の形をした容器の用途には興味がありますが、残忍ながら分かりません。
必然性がある形でなく、遊び心かな。 -
赤ちゃんのゆりかご
お母さんが家事をしている間、壁に吊しておくか、あるいは外で作業をしている間、木の枝に吊して置いたりしたのかもしれません。
素朴な模様から感じられる、生活を少しでも潤そうとする心がなんともいえません。
きっと生活するだけで必死で精一杯で生活に娯楽などほとんどない庶民のものだと思うので。 -
現代アートルームにて
企画展の一部だったと思います。カタログもありました。
一枚一枚も興味深い写真でしたが、この並べ方にもアーテイストのこだわりがあるのでしょう。 -
虹色のリボンが巨大な鳥にも見える
-
虹のある景色を閉じ込めたい願いからか
-
さきほどの写真のメイキングの展示
なるほどこうやって撮ったんですね。 -
果樹園作業の合間の素朴で幸せなランチタイムってところかな
「リンゴの下の静物」
1974年
エフセイ・エフセーエヴィッチ・モイセンコー
1916-1988
ここからの絵画には長い解説はありませんでしたが、タイトルや画家の説明プレートは英語併記でした。
常設展示だろうと思います。 -
玉ネギ型屋根の教会のあるファンタジックな冬景色の絵
「ペレスラヴリの冬」
1997年
ヴィクトール・ニコラエヴィッチ・ラスグーリン
1848年生まれ -
ドイツのフォーブ派的な色彩感覚と対象の描き方が気に入って
「春の大ガラス」
1977年
ザヴィン・ペトロソヴィッチ・アルシャクーニ
1932-2012 -
やさしく描かれた母子
母親の顔が半分で目が1つしか見えていないところも、なにかを訴える力がある気がします。
「自画像(子どもと一緒の肖像画)」
1980年
オリガ・ヴァシリエヴナ・ヴルガコーバ
1951年生まれ -
窓辺にあったユニークな人物彫刻
タイトルとアーティストの札は見付けられず。
ジャコメッティの長く引き延ばされた細い人物彫刻以来、こういう細長い人物彫刻には違和感がなくなりましたが、妙に惹かれるのはなぜかしら。 -
社会主義時代っぽい!
タイトルの英訳Water Stationをそのまま訳すと、給水塔になってしまいます。
どう見てもスイミング・プールだと思うのですが。
「ウォーター・ステーション」
1937年
セルゲイ・ミハイロヴィッチ・ルッポフ
1893-1977 -
黒い馬と犬がいる月夜の農家
タイトルプレート見当たらず、タイトル・画家不明 -
いまの私は動物に惹かれがち@
なので動物が描かれた絵画にも惹かれがちなのです。
もちろん、この素朴な絵柄とシンプルな田舎の風景も気に入りました。 -
シュールなタッチで、家にまつわる逸話を詰め込んだ絵!?
意味深なシーンを解読したり、想像しながら、引き込まれるように見てしまう絵でした。
まずは全体。
「家の断面図」
1931年
タチアナ・ニコレーエヴナ・グレヴォーヴァ
1900-1985 -
室内音楽会?
左はピエロで、右上は意味不明。
踊り子やアコーディオンを持った男は分かるけれど、ネコがたくさん乗った布団で寝る男は?
ひょっとしてこの男の夢かしら。 -
もしかしたら葬式?
-
建物の外の様子に目を向けると
トロイカと楽隊と歩く一団(葬式の行列?)がいるあたりがレトロな雰囲気満載な一方で、ホースを持った男は何をしているかというと……。 -
アパートは火事で、消火作業中!
-
火災の部屋
その下の部屋では、あたかも貧困のうちに臨終を迎える男の部屋に神父と医者がいるとか? -
メルヘンタッチな教会のある町風景
「空に鐘が鳴り響く、装飾的なモスクワ」
1915年
アリストラフ・バシムレヴィッチ・レントゥーロフ
1882-1945 -
この配色のすばらしさ!
レントゥーロフの名は覚えがあります。
他の美術館でも彼のこういう絵に惹かれたかもしれません。 -
面白いタッチの風景画に惹かれたら……
タイトルを見たら、パリでした(苦笑)。
でも、この画家の名も覚えがある気がしました。
「パリのセーヌ河畔」
1912年
アレクサンドラ・アレクサンドロヴナ・エクスター
1882-1949 -
白樺の森の川沿いの家の絵の全体
「春の夕べ」
1901年
ニコライ・ドヴォーフスキー
1859-1918 -
家と橋に注目するようにフレーミングして新たな絵に再構築
-
ロシアで見かけた白いチョッキを来たようなカラスたち
先ほどの再構築でカラスが気になったので、カラスにもっと注目するようにフレーミングしてみました。 -
雪で真っ白となったわらぶき屋根の家のある村
タイトル・プレートの写真を撮り損ねたので、タイトル・画家名分からず。 -
村の道行く婦人よりもカラスに注目してしまうかも@
印象絵画のような絵です。
絵の具がもりあがったタッチもステキです。
でもこういう風に絵の具が盛り上がった絵は、痛みやすんですよね。 -
どこか北方らしさが漂う海岸の景色
これもタイトル・プレートの写真を撮り損ねたので、タイトル・画家名分からず。 -
岩に集まるカモメたち
-
カモメが留まった岩2つをタテ構図にフレーミングしてみると
オリジナルとはイメージもテーマの違う風景画の出来上がりです! -
煙突から煙りが挙がった冬の町の郊外
説明プレートを撮影し損ねたので、タイトルと画家名分からず。
説明プレートは絵画の写真を撮った後で撮影していたし、次々から次へと見ては撮影しまくっていたので、時々説明プレートを撮っていないことを忘れて次の絵画に移動してしまうことをやってしまいました。 -
カラスがたむろする、雪が積もった薪のある家の前
-
雨が降りしきる川あるいは運河沿いの町景色
タイトルと画家名不明。
決して美しい景色とは言い難いのですが、馬車が走る時代のレトロさと、彼方に見える、煙を出す煙突のある工場エリアとの組合せが、哀愁漂いつつ、どこか奇妙ななつかしさ(?)を覚えました。 -
ひょっとしたらサンクトベルブルグ!?
と思ってタイトルを確認したら、合っていました。
もちろん時代は一昔前なので川を運行する船などが全く違いますが、ペトロパヴロフスキー大聖堂のあるペトロパヴロフスク要塞のあるネヴァ川景色は、だいたいにおいて今と変わりません。
「ネヴァ川沿いの晩秋」
1898年
ニコライ・ニカノロヴィッチ・ドゥヴォフスコイ
1859-1918 -
言わずと知れた、モスクワの赤の広場の聖ワシリー寺院
モチーフが分かったので、これも説明プレートを撮影し損ねました。
冬にロシアに行ったことがないので雪景色は見たことがないのですが、やはり雪化粧はステキです。 -
幾百年変わらぬ教会の脇を、ハトが舞い、人々が歩み
-
黄金の環の都市の1つセルギエフ・ポサートの至聖三者聖セルギイ大修道院の冬景色
これも、モチーフを当てることができたので、説明プレートを撮り損ねました。
今回の黄金の環めぐりの旅で、モスクワから日帰り可能で、2000年の初ロシア訪問にときに行ったことがあるセルギエフ・ポサートは旅程から外しました。
行ったことがあるといっても、16年も前では、初めても同然で、再訪してもよかったのですが、日程にそれほど余裕があったわけではなかったし、他に行ったことがないところをできるだけ多く行きたかったからです。 -
ひと目見て、荘厳な美しさに惹かれて
タイトルを訳してみて、これが霜のレベルなのか、さすが、ロシア!?
と思いました。
「霜の降りた日」のシリーズの一作
1906年
イゴール・エマヌイロヴィッチ・グラバーリ
1871-1960 -
こんなアカデミーチックな絵もある
順路を間違えたのか、ここが常設展示の最初の方だったのか、少し古い絵にさかのぼりました。
こういう絵は、人物や布のきめ細かな描き込みと表面が油絵なのに表面がつるつるのキャンバスに惹かれます。
「少年と犬」
1830年頃
画家不明 -
子供の服を見つめる母親のまなざしの温かさ
「若い母親」
1830年頃
アレクセイ・ヴァシリエヴィッチ・トゥラノフ
1808-1859 -
ひと目ですぐに分かった、聖書の場面だと
衣服に色のグラデーションがなく、人物の動きもやや固く、色鮮やかなところは、近代絵画の技法があまり使われていないようでしたが、かえって新鮮かも。
でも写真を撮りたくなった一番の理由は、テーマがすぐに分かったから!?
「マルタとマリアの家にいるキリスト」
1855年
パヴェル・フョードロヴィッチ・プレシャノフ
1829-1882 -
はじめは絵画としてより服装とエキゾチズムに惹かれたかも
ロシア領土内のトルコ人かもしれません。
「トルコ人」
1843年
アポロン・ニコラエヴィッチ・モクリツキー
1810-1870 -
なんてステキなペンダントとネックレス!
ペンダントのセンター石はおそらくトルコ石。
真珠のネックレスの赤い石はガーネットかな。
それから、彼方を見る意味深な目つきにも惹かれるものがありました。 -
もとはこの地方の統治者の宮殿(19世紀)だった美術館の大広間
英語ではGovernorとあったので、統治者というのは知事でよいかもれしません。 -
おそらくかつての知事の執務室
このように部屋の展示があるのもなかなか興味深かったです。
壁の肖像画の人物がおそらくその知事でしょう。
服装から、ロマノフ朝のロシア帝国末期くらいかな。 -
ランプとおしゃれなインク壺のある執務デスク
-
執務デスクのある一画
-
ロシア絵画史では日本でも有名な移動派の画家シーシキンの絵もあり
「白樺の木立」
1896年
イヴァン・イヴァノヴィッチ・シーシキン
1832-1898 -
ありふれた景色がシーシキンの手にかかると詩情あふれる景色に
-
壮大で美しい景色の中に引き込まれそう
本物の自然の中での景色も壮大で感動的だと思いますが、画家の目を通した景色はさらに純粋化されて、より感動的に仕上がっているだろう思います。
「モロガ川の日没」
1861年
レフ・リヴォヴィッチ・カーメネフ
カーメネフのこういう絵を他の美術館でも見た覚えがあります。 -
巨大の絵の中の一部に注目できる楽しさ
枯れ枝が浮かんでいるところが心にくい演出です。 -
絵はがきにしたくなるような可愛らしき景色
「水車小屋のそば」
1891年
アレクサンダー・アレクサンドロヴィッチ・キシェレフ
1838-1911 -
水車小屋と木の実を摘んでいる少女
-
意味深な目つきにさまざまな思いがかき立てられて
画家名を確認して、惹かれる理由の一端に納得がいきました。
かつて日本で開催されてきたロシア絵画展で何度も来日している、邦題で「忘れえぬ人」の有名な御者台の女性像を描いた同じ画家です。
「見知らぬ婦人の肖像画」
1886年
イヴァン・ニコラエヴィッチ・クラムスコイ
1837-1887 -
無言で相手を責めるような、あるいは密かにあきらめていない意志の強さを伺わせる婦人のまなざし
-
彼方にタマネギ型屋根の教会が見える田園風景
タイトルから、画家はむしろヴォルガ河畔の景色として描きたかったのだとあとで気付きました。
「ニジニ・ノブゴロド近郊のヴォルガの眺め」
1878年
ニコライ・エゴスロヴィッチ・マコフスキー
1842-1886 -
ヴォルガ川と教会が見える彼方の景色を切り取って
-
フレスコぎっしりのロシア正教会らしい、雰囲気がステキな教会の絵
やはりこういう教会は、今回の黄金の環めぐりの旅のような、ヨーロッパ・ロシアの旅行での楽しみの筆頭です。
調べたところ、ロシアの世界遺産に登録されているノヴゴロド周辺の文化財の中に含まれる教会のようです。
「ノブゴロト近郊のネレデッツァの救世主教会(南西面)」
1910年
ピョートル・イヴァノヴィッチ・ペトロヴィチェフ
1874-1947 -
少女たちの笑顔がまぶしい@
「女友達」
1909年
フェードット・ヴァシリエヴィッチ・シチコフ
1870-1958 -
白銀のモノトーンの世界に魅せられて
雪景色というわけではないです。
「銀色の柳」
1910年
アレクサンダー・ニコラエヴィッチ・ゴロヴィン
1863-1930 -
柳の下の手すりのあたりに注目
ここにも白いチョッキを着たようなカラスたちがいます@ -
木造家屋と彼方に教会のある田園風景
「ヤロラブリ・コロヴニキ」
1911年
アポリナリー・ミハイロヴィッチ・バシュネツォフ
1856-1933 -
次に注目した絵画が展示されていた様子
全貌の写真も記録として撮っておきたかったのですが、横長なので、額縁の横サイズに合わせて写真を撮って上下にスペースが残るよりも、こうやって撮ってみました。
さきほどの絵と同じ画家の絵です。
「モスクワのフシェスビャツキー橋、17世紀後半」
1901年
アポリナリー・ミハイロヴィッチ・バシュネツォフ
1856-1933 -
対岸にクレムリンが見えるあたりの昔のモスクワ
-
橋を渡ってきた大道芸人たち
-
橋と見張り塔を中心に
モスクワ川はすっかり氷っていいて、あたかも道のように見えます。 -
ロシアの風景でないけれど惹かれたこの絵の、まずは全体
「アトラス」
1907年
コンスタンティン・フョードロヴィッチ・バガイェフスキー
1872-1943 -
2つの連山を中心に
活火山?
白いのは火山灰のせい? -
さりげないタッチで描かれたふもとの木々に注目
-
これも、その場にいたらきっと写真を撮ったであろう景色
「夕方の風景、たそがれ時」
1911年
コンスタンティン・イヴァノヴィッチ・ゴルバトフ
1876-1930頃 -
いまもロシアで見られる景色
-
おそらくこれが村のメインストリート
-
雪解けの春の到来
なんだかんだと雪景色に惹かれました。
「風景。雪の合間の小川」
1900~1910年代
ヴィトールド・カエタノヴィッチ・ヴリャリンスキ-ビリューリャ
1872-1957 -
テーブルの上の花の描き方が気に入って
まずは記録写真として全体。
「ライラックとわすれな草」
1905年
イゴール・エマヌイロヴィチ・グラバール -
気に入った花に注目するならこういうフレーミングをすべき
青い花はわすれな草で、それ以外がライラックだと思います。
だけど、わすれな草はとても小さな花なので、こんなにかごいっぱい集めるのはなかなか大変だろうと思います。 -
こういう描き方で花に見えるんだから、つくづくすごい@
-
可愛いような小憎らしいようなサルの彫刻
「サル」
1901年
アンナ・シミューノヴナ・ゴルフキーナ
1864-1927
以上、知っているアーティストの作品や見覚えのある有名な作品はあまりありませんでしたが、立ち止まってじっくり眺め、後々の記憶のために写真に撮っておきたくなる作品、恣意的にフレーミングして遊びたくなる絵がたくさんあって、きりがないくらいだった、すばらしい美術館でした。
ヤロスラブリ2日目編おわり。
ヤロスラブリから日帰りで訪れた翌日のウグリチ編へとつづく。
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この旅行記へのコメント (2)
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- huberさん 2017/07/18 18:30:58
- 大広間の小舞踏会!?
- まみさん、ヤロスラブリ美術館の記事を拝見しました。実はアップ当日に拝見していたのですが、すぐに感想を送れる環境にいなかったため送信が遅れ申し訳ありませんでした、、、。こちらの美術館も(ざっと見!)良かったですよね。実は、ここは駆け足でしか、お部屋によっては素通り状態での見学でした。前回、現地船会社主催の「ボルガ川クルーズ」でヤロスラブリを訪ねたことを書きましたが、なんと、ここでは「乗船客対象のミニ舞踏会」が企画され、メインはまみさんの写真にある「大広間」での社交ダンス?!ーー「県知事の娘達」役の社交ドレスに身を包んだかわいらしいロシアの女の子達が次々に現れ、男性乗船客を導きながら社交ダンスをしました。積極的な女性客も自ら「県知事の娘」を導いて踊っていましたよ。船会社から事前に渡された日程表には「元県知事邸宅訪問」としか記されていなかったので、ちょっとびっくりしました。そんなサプライズ企画がメインだったので、こちらでの美術品鑑賞は「おまけ」でした。今回、まみさんの写真でしっかり見ることが出来た次第です。作品群の写真アップありがとうございました!質の高い作品ばかりで本物をしっかり見たかったです、、、。
それでは続編の「ウグリチ編」を楽しみにしております。
- まみさん からの返信 2017/07/20 19:21:42
- RE: 大広間の小舞踏会!?
- huberさん、こんにちは。コメントありがとうございます!
去年の旅行記のつづきを作成する励みになります!
あのホールで社交ダンスですか、すてきですね!
クルーズのツアーだとそのようにいろんなイベントが用されているのですね。
いいいですねぇ、1人旅はそういうイベントとは無縁です。
まあ、私は恥ずかしがってしまって、踊れたかわかりませんけど。
実はその美術館の前で、社交ダンスを踊っていたロシア人グループを見ました。
でも、ホールの中で、かわいらしいロシア人の女の子達と一緒の方が良さそう@
黄金の環めぐりをするときに、クルーズがあるのは知っていましたが、あまり関心を払いませんでした。
でも、一度体験してみたくなりました、クルーズの旅。
1人で交通機関をなんとかする苦労と、それゆえの楽しさとは違うかもしれませんが、ちょっと優雅におちついてクルーズなんてステキ!
でも、クルーズの1人参加というのは、ありえないかな。
ウグリチ編の前半がアップできました。
旅行記の構成を単純にしたくて、前後編にしたら、ちょっと枚数が……(苦笑)。
しかしまだ2週間の旅程のうち、前半なんて!
国内の動物園や花撮影散策の旅行記の合間に、少しずつでも進めていきたいと思います。
いやはやほんとに、どの町もすばらしかつたですが、やっぱりハイライトはプリョスやスズダリでした。でも、まだたどりついていません(苦笑)。
> まみさん、ヤロスラブリ美術館の記事を拝見しました。実はアップ当日に拝見していたのですが、すぐに感想を送れる環境にいなかったため送信が遅れ申し訳ありませんでした、、、。こちらの美術館も(ざっと見!)良かったですよね。実は、ここは駆け足でしか、お部屋によっては素通り状態での見学でした。前回、現地船会社主催の「ボルガ川クルーズ」でヤロスラブリを訪ねたことを書きましたが、なんと、ここでは「乗船客対象のミニ舞踏会」が企画され、メインはまみさんの写真にある「大広間」での社交ダンス?!ーー「県知事の娘達」役の社交ドレスに身を包んだかわいらしいロシアの女の子達が次々に現れ、男性乗船客を導きながら社交ダンスをしました。積極的な女性客も自ら「県知事の娘」を導いて踊っていましたよ。船会社から事前に渡された日程表には「元県知事邸宅訪問」としか記されていなかったので、ちょっとびっくりしました。そんなサプライズ企画がメインだったので、こちらでの美術品鑑賞は「おまけ」でした。今回、まみさんの写真でしっかり見ることが出来た次第です。作品群の写真アップありがとうございました!質の高い作品ばかりで本物をしっかり見たかったです、、、。
>
> それでは続編の「ウグリチ編」を楽しみにしております。
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