2014/09/21 - 2014/09/21
10位(同エリア384件中)
琉球熱さん
単身赴任で過ごした福島県。
わずか一年間ではあったが、何かと想い出のある土地となった。
東京に戻ってから何度か訪れていたが、登山は初めて。
どうせならば、いつも見えていた、地元でも馴染み深い山を登ってみようと計画。
選んだ山は磐梯山と安達太良山。
地元では知らない人はいない名山である。
地理的に少々離れているので、中間地点でもあり新幹線も停まる郡山に宿を取り、日帰り登山を2日楽しもうというわけだ。
加えて、郡山は単身赴任時代に住んでいた土地でもあり、この機会に当時のテニス仲間にも会っておこうと連絡を取った。
初日はゆっくり郡山に入り、夕方から現地のテニス仲間と居酒屋で会食(笑)
実に7年ぶりの再会、楽しい宴となった。
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1日目:郡山 旧友と宴会
2日目:クルマで磐梯山 郡山泊
3日目:クルマで安達太良山 帰京
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磐梯山は明治21年に大爆発を起こし、桧原湖をはじめとする300におよぶ湖沼群が形成され、風光明媚な裏磐梯高原となった。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー 新幹線 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
福島第1座は磐梯山。
どちらを先にするかは特に意味はなく、「なんとなく」。
磐梯山の登山口は、さすがに地元の名峰だけあって多数あるが、クルマでのアクセスを考えて「八方台」にした。
ここは駐車場も大きく、50台くらいは停められる。
到着は7:30だったが、既に先着のクルマあり。
整理係が2人いて、入って来るクルマをさばいていた。八方台 名所・史跡
-
駐車場の向かいに登山口がある。
さすがに空気はひんやり。心地よい。 -
静かなブナ林を行く。
他の登山者の影は見えるが、混雑と言うほどではない。 -
20分ほどで「中の湯」に到着。8:04
樹林帯が開け、目の前に広がる谷間の風景は、硫黄臭が立ち込めていてちょっと奇異な感じがする。
(厳密には硫黄は無臭だそうだ。硫化水素が臭いの元なので、正しくは「硫化水素臭」なのだろうが、どうもピンと来ない(笑)) -
1990年代後半に廃業した温泉宿。
現在も湯が湧きだしているものの、廃屋が荒涼感をかき立てるばかり。
池の水温は意外に低く「ぬるい」。湧水が混じっているのだろう。
足湯代わりに使う人もいるとのことだが、本当だろうか?
いずれにしても、ガスも出ているのであまり近づかない方が良いと思う。 -
歩を進め、視界が開ければこの絶景。
桧原湖、右奥は西吾妻山かな? -
人が頻繁に通るのだろう、道は悪くない。
-
分岐に出現する鐘。
『FUKUSHIMA 35TH,1982』とある。
以前はこの先の弘法清水に設置されていたらしい。
鐘を鳴らし、頂上近しと教えていたそうな・・・ -
休憩ポイント 弘法清水
9:08 -
ここにはその名の通り湧水がある。
これがまた冷たくて美味。
帰りにペットボトル1本分いただいた。 -
この弘法清水は山頂手前の開けた場所で、小屋が2軒。
岡部小屋と弘法清水小屋。どちらもなめこ汁が名物。
小屋と言っても休憩所で宿泊はできない。
ここでバッジも購入。 -
弘法清水小屋の店内には、「日本百名山 ひと筆書き」の田中陽希さんの色紙が!
-
ここからの展望は抜群。
休憩する人も多い。 -
あれは秋元湖だろうか?
-
実は右手にそびえる櫛ヶ峰が気になって仕方がない。
噴火で抉り取られた山肌が荒々しく、そそられるのだ。 -
小休止の後、ま、とりあえず山頂へ行こうというわけで、出発。
斜面はもう秋の気配、紅葉が始まっている。 -
途中、展望台のように開けている場所があったので、もう一度北側の風景を。
-
快晴の中、低い雲が山肌に影を落としている。
-
猫魔方面
雲の影が面白い -
イチオシ
上から見る紅葉
美しい〜〜 -
と言っている間に山頂到着(笑)
9:48
1819m
弘法清水からは20分ほどで到着できる。 -
岡部小屋の支店(笑)
雲の切れ目から下界が見える。 -
山頂は岩が積み上げられたようになっている。
360度の眺望だ。 -
岩の頂上の祠。
山岳信仰の名残。 -
山頂標識は岩山の下。
売店の隣だ。 -
ここで昼食。
天気も良く、風もなく、実に気持ちが良い。
今回はバーナー持参で火をおこした。 -
山頂から見る櫛ヶ峰。
荒々しい山容。 -
山頂の斜面は秋の花がまさにピーク。
涼やかな空気、晴天、絶景、花
贅沢なランチタイム。 -
山頂から少し南に降りた天狗岩。
そこから見る紅葉。 -
ガスがまたかかってしまった。
そろそろ下山するか。
10:50 -
まだまだ人が上がってくる。
山頂は、さっきよりも人が増えてきた。 -
すっかり紅葉
-
イチオシ
下山途中の景色もまたキレイ。
-
弘法清水に戻ってきた。
多くの人とすれ違った。さすが磐梯山。 -
たいていの人は、「お花畑」と呼ばれるルートを通って、もと来た道を引き返していく。
でも、せっかくの晴天、もう少し遊んでみよう。
あの櫛ヶ峰に通じる稜線も面白そうだ。
・・・というわけで、火口原に向かって下山。 -
斜面を下りたところに「黄金清水」という湧水、そしてその先は爆裂火口である。
火口の縁には「三合目天狗岩」「前面噴火口絶壁」との標柱。(山頂下部の天狗岩とは別物) -
いまだに火山性ガスがでているという火口。
抉られた山肌が見る者を圧倒する。 -
眼下に見える赤い地肌、青磁色の池は銅池。
-
櫛ヶ峰の山肌に西吾妻山遠景
-
振り返って見る磐梯山山頂。
-
シラタマノキ
花も実も白くて丸い。
匂いはサロメチール、味は微糖という面白い木の実。 -
一気に谷底まで落ちそうな、ザレた急坂
-
櫛ヶ峰への道は途中まで。
山頂まで通じる道はないようだ。 -
この火山特有の色合いの中で、一際目立つオレンジ色の花。
コウリンタンポポ
ヨーロッパ原産の帰化植物。 -
迫力ある爆裂火口を右手に見ながら下って行く。
-
途中から眺望の利かないこんな道を延々と下る。
かなりの急坂、しかも狭い。
ほんとにこの道で良いのか?と不安になりながらも、ひたすら下る。 -
ドンとでた火口原。12:50
突然視界が開け、後方には火口壁の威圧するような光景。
あの三合目から1時間かかってしまった。 -
左手の中腹からは噴煙・・・
火山であることを改めて認識。 -
前方はガレ場。
大きな岩がゴロゴロと転がっている。
噴火の際にこの一帯の森林は噴石で埋まってしまったのだろう。
ここで小休止・・・のつもりが後から下山してきた単独女性とサッカーの話で意気投合し、思わぬ大休止に(笑) -
河原のようなガレ場を横切って、再度樹林帯の中に入って行く。樹林帯と言っても低木ばかりなので、閉塞感はなく、意外に歩きやすい道だ。
-
一気に降りてきたせいか、なだらかな道が続く。
-
枯れた池。と言っても、そこは火山。鉄分の強い池だったことがわかる。
-
裏磐梯スキー場との分岐。
この道標は少しわかりにくく、地図を持っていないと迷う可能性がある。八方台に戻るには「銅池」方面へ進む。
ただ、迷ってスキー場の方へ降りてしまったとしても、人里に下りることは間違いないので、究極心配無用。 -
再び磐梯山に向かって歩く形になるから、余計不安になるところ。
「戻る」形で正しいのは地図を見れば一目瞭然。 -
池があったが、これも赤みを帯びていた。
不思議な光景である。 -
池の周りにはリンドウが群生。
地質のためか?非常に鮮やかな青。 -
そこからしばらく歩くと銅池(あかいけ)到着。14:13
そこには目を瞠る光景があった。銅沼 自然・景勝地
-
イチオシ
火山特有の裸の山肌、森林の緑、そして不思議な青緑と赤銅色の水を湛えた池
奇観である。 -
イチオシ
銅池は、1888年の大噴火直後に誕生したことがわかっている。
その水は強酸性で、鉄、アルミニウム、マンガンが多量に溶けている。当然、魚は棲んでいない。
また、水酸化鉄を含んだ赤い泥のため、赤く見える。
この沼の水の一部が五色沼の水源になっているという。 -
銅池の奇観を堪能したら、あとは一気に中の湯を目指す。
道中の登山道には、かつて中の湯から源泉を引いたのであろう、登山道に沿って古い配管が埋められていた。 -
途中で見かける小川も、鉄分が多いことがわかる。
-
中の湯到着。14:56
随分のんびりペースになってしまった。
ここで一息。 -
八方台登山口到着。
15:33
ピストンならば、2時間前に帰って来れただろう。現に、駐車場には朝方の喧騒が嘘のように、残っている車は数台だった。
しかし、それではあまりにもったいない。
「裏」の顔も楽しまなければ、磐梯の魅力も半減である。 -
帰途、ビーナスライン途中から見る磐梯山。
弘法清水の小屋も見える。これは「表」の顔だ。 -
弘法清水の小屋で購入した山バッジ。
ウスユキソウがモチーフ。 -
【今回の記録】
最大標高:1819m
積算標高:981m
歩行距離:9.9km
表と裏、全く違う顔を持つ名峰。
実に面白い山だった。
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この旅行記へのコメント (2)
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- jun1さん 2014/10/13 21:41:33
- このコース、良いコースですね。
- 琉球熱さん、こんばんは。
磐梯山、私が登ったときはガスってたので、山頂からの眺望、素晴らしいですね。
こんな景色が見れたんですか。
火口原に下りるコースも活火山を感じる、凄い風景が見れて!
青緑と赤銅色の水を湛えた池の景色も凄いなぁ。
御嶽山の大爆発のあとだったら、ビビるコースでしょうが。
赤いタンポポって、コウリンタンポポというのですか。
貴重ですね。 私は見たこと無いです。
jun1
- 琉球熱さん からの返信 2014/10/13 23:15:49
- RE: このコース、良いコースですね。
- jun1さん、こんにちは
投票&書き込み、ありがとうございます。
今回の福島は2日とも天候に恵まれてラッキーでした。
磐梯山も安達太良山も、火山特有の荒々しい風景を見ることができて、風もほとんどなかったというのは、偶然とはいえ、幸運としか言いようがないですね。
磐梯山の火口原に下りて銅池を周るコースは、最初(火口原に降りるまで)がかなり厄介です。急坂で藪漕ぎに近い個所が多く、意外に長い・・・
「この道で良いのか?」と途中で不安になりました。
逆にいうと、火口原から中ノ湯までは、ほとんどアップダウンなしです。
でも、「裏」の顔を見ることができ、それにあの銅池の奇観ですから、損はないと思いますよ。
ただ、銅池だけだったら、中ノ湯から苦も無く行けちゃいますが(笑)
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