2015/08/08 - 2015/08/09
7位(同エリア292件中)
琉球熱さん
苗場山は新潟県と長野県にまたがる標高2,145mの火山。
古くから稲作の守り神としての信仰の対象で、日本百名山の一つである。
この山の特長は、何と言っても山頂に広がる4km四方もの高層湿原。
「山頂」のイメージとはかけ離れた広大な湿原だ。
奇観と呼ばれるものに弱く、湖沼や池塘が大好きとなれば、一度は登ってみたい山だった。
なお、所謂「苗場スキー場(=苗場プリンスホテル)」は、苗場山の東側の山麓にあり、「苗場山」ではない。
苗場山麓のスキー場は「かぐらみつまたスキー場」である。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 3.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー 新幹線 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
越後湯沢駅で下車。
駅構内には特大のレルヒさんの横断幕。
言わずと知れた、スキーを日本に伝えた人物だ。
こんなサイトも用意されている。
いや、力が入ってるなぁ
http://www.niigata-snow.jp/lerch_pc/index/越後湯沢駅 駅
-
今回は「祓川コース」のピストン。
かぐらスキー場の駐車場がスタート地点。
この後の行程もあるのでレンタカーを利用。
駐車場到着は9時過ぎ。すでにかなりのクルマが停められていて満車状態だったが、運よく一台分の空きスペースを見つけて準備。
きれいなトイレもある。 -
苗場山登山道の全体図。
まずは和田小屋を目指す。
本格的な登山道はそこからだ。 -
出発は9:38
駐車場の脇から入って行く。いきなりこの悪路。
両側からの藪、おまけにひどく滑る粘土質の道。
人が通っていない感じ、これで百名山か!? -
意表を衝く藪漕ぎ(というと大袈裟だが)が終わると、ヤナギランのお出迎え。
-
結局、和田小屋への車道に合流する。
車道と言っても、和田小屋利用者しか通行できないので、車はあまり来ない。
少々長くなるが、この車道を歩いた方が数段楽だ。 -
実質的スタート地点となる和田小屋。10:03
通年営業の山小屋。冬はスキー客で賑わう。和田小屋 グルメ・レストラン
-
さて、ここからがいよいよスタートである。
開放的な草原の木道を行く。 -
樹林帯に入ると、岩ごろごろのこんな道が続く。
眺望もなく、退屈。でも足元は良くないので気を抜かないように。
実際、かなりスリッピーだ。 -
最初の休憩ポイント、下の芝到着。11:08
10分ほど休憩したところで、団体さん登場のため出発。
ここは木道沿いにベンチが設えられているので、小休止には最適。 -
ここまでに見た花
イワショウブ、キンコウカ
クモマニガナ、イワイチョウ -
中の芝
下の芝から30分ほど。 -
ここは斜面の中腹にあって見晴らしもそこそこ。
下の芝が混んでいたら、ここまで来てから休憩するもよし。 -
登りが続くが、木道が整備されていて、花も観察できるし、あまり苦にならない。
-
ここまでに見た花
タカネナデシコ、ハクサンシャジン、キンコウカ
ウメバチソウ、ミヤマアキノキリンソウ、オニアザミ -
上の芝 12:09
ここも休憩スペースがあって便利。
ここで大休止。昼食。 -
さかんに飛んでいる野鳥、何かなと思ってよく見ると、ビンズイのようだ。
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2〜3羽が飛び交っていたが、彼らを見ると、高山に来たなと言う感じがする。
-
上の芝を12:34に出発、すぐそばにこんな石碑がある。
-
小松原分岐を過ぎ、、、
まだまだ登りは続く -
股すり岩なる巨岩を通過し、
-
神楽ヶ峰 12:58
ここは八合目。2030mの小ピークである。 -
展望が開けるはずが、妙なガスが・・・
-
それでも・・・
足元を見るとウツボグサがいっぱい -
キンコウカが群生していたり・・・
-
途中、こんな墓碑銘があったり・・・
(慶応義塾ワンゲル部が制作したもの) -
いよいよ苗場山の山頂と、それに至る稜線も見えてきて
-
雷清水では、冷たい湧水で喉を潤したり、、、
この辺は、祓川ルートのエポックと言えるかもしれない。 -
ハクサンフウロ、ハクサンボウフウ
ニッコウキスゲ、ミヤマウスユキソウ -
なるほど、そういうことだったか
-
苔越しのキンコウカ
-
もう一息か?
-
ヤマハハコ、ワタスゲ
ウメバチソウ -
ホントに、あと一息だ
-
オトギリソウ、ミヤマウツボグサ
ミヤマトリカブト、エゾシオガマ -
ガスはいよいよ濃くなって・・・
-
いきなりの急登
ガスが濃くて谷底見えず。
それはそれでコワイ。 -
晴れた日ならいざ知らず、曇天・ガスガスの時にはあまり見たくない。
-
急登を登り切ると、突然コレ。
想像を超えた視界。
ウワァ〜〜
というカンジ。 -
ワタスゲの群生がきれい。
見渡す限りの、とはこのことだ。 -
そして池塘群。
これを見たくてここまで来た。 -
木道脇に点在する池塘群。
晴れていたらどれだけの美しさか・・・ -
そして池塘を取り巻く高山植物たち
本当は水辺ぎりぎりまで寄ってみたいのだが、木道を踏み外すことになるので自粛。
これはもう、絵になりすぎ。 -
中途半端な青空が恨めしい。
まぁ、2000mの山だから仕方ない。
それにしても、これが山頂? -
大平原を眺めながら歩き、ちょっと奥まった所の標柱へ。
苗場山到着! 14:28
駐車場から5時間ほどだった。苗場山 自然・景勝地
-
今宵の宿、「苗場山自然体験交流センター(旧苗場山頂ヒュッテ)
今夜は満室だそうだ。苗場山自然体験交流センター 宿・ホテル
-
茂みを切り開いて建てたような小屋。
テラスはあるが、開放感はあまりない。 -
チェックインを済ませ、周辺を軽く散歩。
コバイケイソウと草原、ガスが幻想的。 -
ワタスゲ
こうやって見ると、ガスがかかるのも悪いことばかりじゃないな。 -
小屋の裏手、「展望台」と称する場所。
厚い雲で展望はなかったが、沈みゆく太陽。 -
そして夜。
満天の星。
コンデジの限界・・・ -
翌朝、大湿原の夜明け。
-
雲海のはるか上空に、月
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イチオシ
クライマックス
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まだ残る雲海を見ながら出発。6:06
-
イチオシ
池塘群
やはり美しい。
晴天の下で見ることができたのは幸運。 -
イチオシ
この湿原の風景に欠かせないワタスゲ。
-
下界はまだ曇りか?
-
シモツケソウの赤も陽光に映える。
-
急坂を下り振り向けば、どっしりとした山容。
-
先行していたシニアのグループ
ずっとしゃべり通し。だからか、歩みが遅い遅い(笑) -
先に行かせてもらって振り向くと、まだあんな所に。
完全下山まで何時間かかるだろう(笑) -
イチオシ
神楽ヶ峰手前からの展望。
山頂への稜線もはっきりと見えて、とても良い眺め。 -
神楽ヶ峰 7:20
クリアな視界ではないものの、山々の連なりを感じるこのような風景は好きだ。 -
上の芝 7:43
気持ちの良い青空。
しばし休憩。 -
15分ほど休憩したら、あとは一気に下山。
下の芝を通過し、岩ゴロゴロやジメジメの道を黙々と下る。 -
祓川コースは、登山口〜下の芝がなかなかの難所。
難所と言っても危険ではない。大きな石や水気の多い道で歩き難い。
加えてそこそこの斜度、それが登りの場合1時間ほど続くので、地味に疲れる。
体力的にすこぶるきついというわけでもないが、なんとなく「萎える」のだ。 -
和田小屋到着、完全下山。9:49
ここのベンチで一息入れながら、ゴール直前で我々を抜いていった単独男性と山談義。
埼玉在住の彼は、単独行&テント泊専門だという。
今回は夜明け前からスタートしたというが、この時間に下山とは恐るべき健脚。
彼曰く「ここを登れれば西黒尾根も大丈夫ですよ」
おいおい、ホントか?! 西黒尾根って三大急登だよ。苗場山ってそんなキツイ山だったの?
丹沢はほとんど知らないという彼に、丹沢の素晴らしさを熱弁し(笑)
またどこかの山で、と別れた。 -
戻ってきた駐車場。もちろん、往路での失敗を踏まえて車道歩き。
到着時よりも混んでいたのは、やはり天候のせいか? -
街道の湯
道の駅みつまたに隣接する日帰り温泉。
露天もあって、ゆっくりと汗を流す。三俣共同浴場 「街道の湯」 温泉
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道の駅みつまた
開放的な配置、屋内と屋外に足湯。売場はちょっと狭いので、外のベンチで湯上りの一服。
有機栽培自家焙煎のコーヒーが美味い!道の駅 みつまた 道の駅
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蕎麦求道 よらっしゃい
ずいぶん大仰な名前だが、自宅改装で知人宅の客間に通されたような感じ。
こだわりの十割そば、美味い!
この後ぶらぶらとドライブして、今宵の宿へ。よらっしゃい グルメ・レストラン
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今回の山バッジ 山頂にて購入。
手ぬぐいもあったが、とても高かったので断念。 -
【今回の記録】
歩行距離:13.6km
最大標高:2,145m
積算標高:1,306m
最初の1時間が我慢のしどころ。
西黒尾根に匹敵するか否かは謎のまま。
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