ダイヤモンドプリンセス　リベンジの夏祭りクルーズ（14）釜山港から高知港へ向けて美しい鹿児島県の海岸線を望む終日航海日。

2024/08/11 - 2024/08/11

釜山を出港した翌日は終日航海日でした。ゆっくり部屋でくつろいでデッキに出てみると、鹿児島県の西海岸の沖合いの甑島列島の「下甑島（しもこしきしま）」が見えていました。天気も良く美しい島影を見て、一度旅行に来てみたいと思えました。さらにもたもたしていたら朝ご飯の時間が過ぎてしまったので、ランチに切り替わるタイミングで「ホライズンコート」に向かいました。席を確保してから「プレーゴ・ピッツェリア」で日替わりのピッツァを貰い、「トライデント・グリル」でポテトとタコスを作ってもらいます。ついにドリンクバーで飲み物を貰って帰ると大量のお皿の並んだテーブルにポツンと1人座っている妻の姿を見て笑ってしまいました。どう見ても食べ過ぎです。ランチの後もデッキに残って海を眺めていると「硫黄島」が見えてきます。三角形の山頂部分には雲が掛かっていてとてもきれいです。子供の頃に観たアニメの「ガンバの冒険」の舞台となる「夢見が島」のモデルは「八丈島」と知ってはいますが、この島の姿を見てそんなことを思い出しました。デッキにいた外国人の方に話しかけられて、この」「硫黄島」と太平洋戦争の激戦地の「硫黄島」が同じか尋ねられました。その「硫黄島」は小笠原諸島なので違うという話と地理的な重要性など知っている限りのことを説明しました。彼はニュージーランドで工場の屋根に設置する換気用煙突の会社をやっていたということで、その内容を詳しく説明されました。10月にこのダイヤモンド・プリンセスでニュージーランドクルーズに行くと伝え、気温や服装のことなども教えてもらいました。薩摩半島最南端の「開聞岳」がだんだん近づいてくると妻と妻の友人と3人で旅した鹿児島と宮崎の旅も思い出されます。指宿温泉の砂風呂は気持ち良かったです。「長崎鼻」の次は海峡を挟んで佐多岬が近づいてきますが、鹿児島湾の「桜島」はさすがに見えません。「志布志湾」辺りに差し掛かると宮崎県の海岸線が見えてきます。この旅の途中の8月8日に大きな地震があったばかりなので映画の「ポセイドン・アドベンチャー」みたいなことにならないように願います。夕食はこのクルーズで2回目の「サバティーニ」を予約していました。昨年のクルーズと合計で4回食事したので、ほとんどのメニューは制覇しました。店のスタッフの方にメニューは変わるのか尋ねてみるとオープン以来変わったことは無いということでした。次のニュージーランドクルーズでも利用しようと思っていましたが、その話を聞いてもういいかなと思います。他のダイニングの料理も美味しくなったということもあります。食後はシアターに寄って「ブラボー（Bravo）」という演目を楽しみました。

エリア 高知市(高知)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 4.0
• 交通: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 20万円 - 25万円
• 交通手段: 高速・路線バス 観光バス 船 タクシー 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）

釜山港を出港したダイヤモンド・プリンセスは「対馬」の脇を通過して、鹿児島の西海岸まで下っていました。

釜山港大橋 建造物

デッキに出てみると東の方向に大きな島が見えました。グーグルマップで確認してみると甑島列島の「下甑島（しもこしきしま）」だということが分かりました。

すでに「上甑島（かみこしきしま）」は通過してしまったようです。

釜山港国際旅客ターミナル 船系

デッキには年配のご夫婦の姿がありましたが、微妙な距離感が微笑ましいです。クルーズ船の船上でパナマ帽がカッコいいです。ほとんど帽子を被ることが無いので、なんとなく憧れます。

以前ドイツのクリスマスマーケットで行ったレーゲンスベルグのドイツ最古の帽子店「フート・ケーニッヒ」でフェドーラ (fedora) と呼ばれる中折れ帽を買いましたが似合わないことに気が付きました。

グーグルマップで現在位置を確認すると「ナポレオン岩」というナポレオンの横顔に似た岩のようですが正確なことは分かりません。ただ、この辺りに海岸線から離れた岩山は地図上ではありませんでした。

ナポレオン岩 自然・景勝地

「下甑島」の南側には「釣掛埼灯台」が見えました。1896年の明治29年に開設された白亜の灯台です。明治時代に入り日本から台湾への南方航路整備のため九州西岸から西南諸島にかけて重要な拠点に建てられた8つの灯台の1つで、開設から130年近くたっています。

朝ごはんの時間は過ぎてしまったのでランチに切り替わるタイミングで「ホライズンコート」に向かいました。席を確保してから「プレーゴ・ピッツェリア」で日替わりのピッツァを貰い、「トライデント・グリル」でポテトとタコスを作ってもらいます。

ドリンクはアプリからも注文できますが、フローズンのドリンクはもたもたしていると解けてしまうのでカウンターで注文して持ってきました。昼前からフローズン・マルゲリータとピニャコラーダです。

妻は大好物のスイカを山積みです。

「トライデント・グリル」では2種類のタコスとフライドポテトを作ってもらいます。スパイシーなチキンが美味しいです。

「プレーゴ・ピッツェリア」では日替わりで3種類から4種類のピッツァが焼かれていて、焼き立てをお皿に乗せてくれます。

ポテトの上にはチリコンカンと説けたチーズが掛かっています。

妻はホットドックにタコス1つとフライドポテトを貰ってきました。

朝ごはんを抜いてしまったのでガッツリいただきます。終日航海日はどうしても生活が乱れてしまいます。

お昼を食べた後はカジノで遊ぼうと思ったのですが、まだ賭場は開いていませんでした。

カジノで遊ぶと言っても1枚1ドル（ヨーロッパでは1ユーロ）のチップでお遊び程度に書けをする程度です。それでも1クルーズで1000ドル近くは毎回勝てていました。

仕方がないので午後はデッキチェアに寝そべって昼寝をしたり海を眺めていました。「甑島列島」の次に見えてきたのは「薩摩硫黄島」です。雲が掛かっているようにも見えますが、監視と観測が必要な火山です。

島の写真を撮っているとニュージーランドから来たという年配の方に話しかけられました。太平洋戦争を知っている世代ではありませんが太平洋戦争の激戦地だった「硫黄島」か教えて欲しいということでした。クリント・イーストウッドが監督した「硫黄島からの手紙」という映画もありました。
https://www.youtube.com/watch?v=0x54bOTdJA0

その「硫黄島」は小笠原諸島にあるので違うことと、なぜ激戦地になったかなど地理的なこととアメリカ軍の爆撃機の航続距離などについて知っていることを説明しました。オーストラリアやニュージーランドは日本軍と交戦していることもあるので、言葉は慎重に選びます。実際次のニュージーランドクルーズで寄港したオークランドの博物館には太平洋戦争時の日本との戦いの展示と共に本物のゼロ戦を見る機会がありました。

北側に「開聞岳」が見えてきました。東南アジアへのフライトだと開聞岳の上空を飛ぶことがあり、池田湖と一緒に美しい姿を見たことがあります。妻の友人と3人で鹿児島と宮崎周遊のツアーでは指宿温泉へ行く前に近くを通過しました。海から眺めるのはこれが初めてです。

開聞岳 自然・景勝地

左前方には「長崎鼻」の辺りが見えています。ポツンと尖っているのは「竹山」で、寝ている姿が似ているので「スヌーピー山」とも呼ばれています。

鹿児島湾からすごいスピードでプレジャーボートがこちらに向かってきます。その先に「桜島」でも見えないかと目を凝らしますがさすがに遠いようです。

「種子島」が見えないか目を凝らしますが、こちらも見ることは出来ませんでした。

通過してきた薩摩半島と「開聞岳」を見送ります。それにしても最高の天気です。

「佐多岬灯台」を望遠レンズで撮ってみます。この灯台は九州最南端の大隅半島の「佐多岬」からさらに50メートル先に浮かぶ「大輪島」にあります。

佐多岬灯台 名所・史跡

江戸条約に基づく8灯台の1つで、中国大陸と横浜間を航行する船舶の重要な目標として日本灯台の父と呼ばれるＲ・Ｈ・ブラントン設計による鉄造り灯台で、1871年の明治4年に最初の明かりを灯しました。当時の灯台は1945年の昭和20年の空襲で大破してしまい、昭和25年に現在の灯台に再建されました。

「開聞岳」に掛かっていた雲がようやく取れました。玄武岩の成層火山の頂部に安山岩の溶岩ドームをもつ構造ですが、遠望すると両者は連続して成層火山のように見えるため「薩摩富士」とも呼ばれます。数日前は「伯耆富士」と呼ばれる「大山（だいせん）」を見てきたばかりなのである意味贅沢な旅です。

「佐多岬灯台」を南側から眺めます。この先は航路を北東に向けて高知を目指します。この旅の途中の8月8日に宮崎県では大きな地震があったばかりなので映画の「ポセイドン・アドベンチャー」みたいなことにならないように願います。

最後に「開聞岳」を眺めてデッキから下りることにします。

今回の部屋は右舷の内側の部屋だったのですが、隣は「ランドリー室」でした。船室はとても乾燥しているので、我が家では洗濯物を部屋干しすることにしています。これはヨーロッパのホテルでは必須で、そうしないと喉が痛くなってしまいます。妻は知らないうちにクリーニングに出していましたが。

コインランドリーの利用時間は午前7時から午後10時までで、時間外は施錠されてしまうので、午後10時までには洗濯を終わらせて回収しなければならないようです。

洗濯機と乾燥機を利用するにはトークン（コイン）を購入します。洗剤や柔軟剤もトークンを購入して、そのトークンで自動販売機を利用することになります。自販機は日本語と英語と中国語表記でした。

洗濯機と乾燥機はそれぞれ1回3ドルで洗剤は1つ1.5ドルになります。コインランドリーの利用を予定しているのであれ洗剤は持ち込んだ方が良さそうです。

セルフランドリーには洗濯機と乾燥機のほか、アイロンとアイロン台も利用できます。アイロンは熱を発する機器として船への持ち込みが制限されているので、ここだけで利用できることになります。洗濯乾燥機は有料ですが、アイロンの利用は無料です。

この日の夕食は今回のクルーズ2回目の「サバティーニ」です。

今日も一番奥の窓側の席でした。今回のクルーズでは日本人の男性と女性のスタッフがいらっしゃいました。

「サバティーニ」の料理は昨年とも同じなので、ほとんどの料理は2人で食べたことがありました。店の方に尋ねるとオープン以来一度もメニューは変わっていないということです。

このレストランは有料なのでカバーチャージが41.3ドルかかります。それほど高くはないのですが、次回のニュージーランドクルーズでは来なくてもいいかなと思います。ダイヤモンド・プリンセスには5ヵ所のメイン・ダイニングがあり、昨年より料理が美味しくなったので十分かなと思います。

最初のスプマンテはカバーチャージに含まれています。最後の「サバティーニ」に乾杯です。

定番のトリュフのアランチーニ」からスタートです。シチリアのライスコロッケは黒トリュフで香りが付けられ、モッツァレラチーズを詰めてトマトとハーブのマリナーラと一緒にいただきます。

妻の1皿目は「ミックスサラダ」です。オリーブオイルとバルサミコのシンプルな味付けです。30代の頃はバカみたいにイタリアを旅していましたが、久しく行っていないので、シチリア島だけとか計画してみようと思います。

「サル―ミとミックスチーズ」はプロシュートにボローニャソーセージ、サラミにパルミジャーノ・レッジャーノ、ゴルゴンゾーラにモッツアレラなどが盛り合わせになっています。

「ポルチーニ茸のリゾット」は北イタリアのヴィアローネ・ナノ米にエシャロットと白ワイン。ポルチーニ茸を入れて炊き上げて、スライスしたパルミジャーノを乗せています。

「ミートボールスパゲッティ」は牛肉と豚肉のミートボールをトマトとニンニクと玉ねぎとハーブのマリナーラソースで煮込んでいます。サン・マルツァーノ種のトマトの酸味が食欲をそそります。

「ナスのパルミジャーノ」は厚切りのナスににパン粉をまぶしてマリナラソースで焼き上げ、パルミジャーノとモッツアレラの2種類のチーズで仕上げています。

「仔牛のスカロッピーニ マルサラワインソース」は子牛のテンダーロインとスライスしたシャンピニオンマッシュルームをマルサラワインで煮込み、ホウレンソウのソテーとクリーミーなマッシュポテトが添えられています。

デザートは前回と同じ「シェフのこだわり」です。これは他の4種類のデザートを小さくしたもので、全部のデザートがいただけるというものです。バニラパンナコッタとロシェ、ザバイオーネマルサラとティラミスティラミスです。

量が多いのは分かっているので2人で1皿にしてもらいました。コーヒーを飲んで食事の余韻を楽しみます。

食事の後はプリンセス・シアターで「ブラボー（Bravo）」を観ることにします。

既に座席は満席なので後ろの席で見ることになりました。音楽がメインのショーなので座席はあまり気になりません。

ウエストサイドストーリーから「トゥナイト」、マイフェアレディから「踊り明かそう」、レ・ミゼラブルの「夢やぶれて」、トゥーランドットの「誰も寝てはならぬ」カルメンの「前奏曲＆ハバネラ」など60代以上のお客が喜びそうな曲ばかりです。

種崎海岸 自然・景勝地