2024/06/15 - 2024/06/15
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+mo2さん
パリ、東京、大阪―個性的な3都市を代表する3つの美術館による共同企画、「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」が5月21日(火)から8月25日(日)まで東京国立近代美術館で開催されており、6月15日に行ってきました。展覧会は、ほとんどの作品が写真撮影OKであり、たくさん撮影してきました。写真が多くなったので、旅行記を2つに分割しており後半です。
※作品解説は、HPを参照しています
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 新幹線
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イチオシ
アンリ・マティス「椅子にもたれるオダリスク」1928年 パリ市立近代美術館
4章「生まれ変わる人物表現」の冒頭に展示され、本展のちらしにも用いられている「モデルたちのパワー」のトリオ。アンリ・マティス《椅子にもたれるオダリスク》(パリ)、萬鉄五郎《裸体美人》(東京)、アメデオ・モディリアーニ《髪をほどいた横たわる裸婦》(大阪)、いずれの女性にもディーバ的なパワフルさがあり、3人集まれば主役級の迫力です。パリ市立近代美術館 博物館・美術館・ギャラリー
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イチオシ
萬鉄五郎「裸体美人」1912年 東京国立近代美術館
東京美術学校の卒業制作。炎のように揺れ動く下草の描き方や単純化された裸婦の表現などに、当時雑誌などで紹介されるようになったゴッホやマティ スの影響が見られます。その強烈な色彩と筆致による表現は、黒田清輝ら当時の指導教官たちを困惑させたと伝えられています。表現の自由、個性の尊重が叫ば れた大正時代のさきがけとなる記念碑的作品といえます。東京国立近代美術館 美術館・博物館
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アメデオ・モディリアーニ「髪をほどいた横たわる裸婦」1917年 大阪中之島美術館
漆黒の髪をゆったりと解き、自信に満ちた笑みを浮かべこちらを直視する裸婦。一時は彫刻家を志望し35歳で夭折したモディリアーニの裸婦像は、独特の量感と生命感を宿しています。 大阪中之島美術館の海外作家作品購入第1号として1989年にコレクションに加わった本作品は、国内唯一のモディリアーニの裸婦像です -
丸木俊(赤松俊子)「自画像」1947年 東京国立近代美術館
反戦・平和を訴え続けた画家 丸木俊は、原爆・大量虐殺・公害問題など重い社会的テーマに夫・丸木位里と共に果敢に挑みました。 -
恩地孝四郎「自画像」1915年 大阪中之島美術館
恩地孝四郎は明治24年に東京に生まれ、その生涯を通し、版画、詩、書籍の装幀、写真などの分野ですぐれた作品を遺しました。 -
シャイム・スーティン「グロテスク」1922?1925年 パリ市立近代美術館
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イチオシ
こどもの肖像
岸田劉生「麗子肖像(麗子五歳之像)」1918年 東京国立近代美術館
劉生は生涯に三度、大きく画風を変えました。最初はファン・ゴッホ風、次にひたすら細かく描く「細密描写」、最後に中国や日本の古い絵画を参照した東洋画風です。その三つともが日本近代美術の歴史に大きな影響を与えたのですから驚きです。この作品は細密描写の時期のもので、愛娘、麗子を描く有名なシリーズの最初の1点です。上部にアーチ状の額が描かれていて、よく見ると全体が「『額に入った麗子の絵』を描いた絵」というだまし絵になっているのがわかります -
原勝四郎「少女像」1937年 大阪中之島美術館
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藤田嗣治(レオナール・フジタ)「少女」1917年 パリ市立近代美術館
藤田嗣治31歳の時の作品で、実在する子供ではなく、フランスや日本の人形から着想を得て描かれました。 -
女性たちのまなざし
シュザンヌ・ヴァラドン「自画像」1918年 大阪中之島美術館 -
ピエール・ボナール「昼食」1932年頃 パリ市立近代美術館
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藤島武二「匂い」1915年 東京国立近代美術館
藤島の画業は、繊細さと装飾性を兼ね備えた浪漫主義的な前期作品と、造形性に主眼を置いた明快で力強い後期作品とに大別できます。渡欧体験がその境目となっているが、この作品《匂い》は、帰国後の移行期にあたる作品です。チャイナドレスをまとい、香を楽しむ女性には、浪漫主義的な優美さがまだ認められますが、一方で筆致や色彩はより単純化され、また女性の腕や左端の花瓶などが形成する画面構成の堅固さなど、造形的要素への関心の強さもうかがえます。 -
藤田嗣治(レオナール・フジタ)「五人の裸婦」1923年 東京国立近代美術館
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マリー・ローランサン「プリンセス達」1928年 大阪中之島美術館
柔らかく淡い色彩で描かれた、微笑む4人の女性たちと愛らしい動物たち。ローランサンの円熟期に制作されたものです。この作品は、アートサロン高畠よりご寄贈いただいたエコール・ド・パリの画家の作品群「高畠アートコレクション」の一つです。 -
ジャン・メッツァンジェ「青い鳥」1912?1913年 パリ市立近代美術館
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マリア・ブランシャール「果物籠を持った女性」1922年頃 パリ市立近代美術館
人物とコンポジション -
小倉遊亀「浴女 その一」1938年 東京国立近代美術館
女性が描くと裸婦でもエッチな感じがしない。そういう感想が聞こえてきそうですが、そもそも裸婦はエッチに(欲情的、扇情的に)描こうとしなければ、ただの裸の人間にすぎません。この作品に清潔感があるのは、旧来の入浴図によくうかがわれる窃視趣味やチラリズム、あるいは流し眼やシナ、上気した肌といった細工が仕組まれていないからです。作者の関心は、タイル張りの湯船に温泉がゆらめいて、縦横の格子模様がユラユラとひしゃげる様子にあったといいます。《浴女 その二》と対となる作品です。 -
岡本更園「西鶴のお夏」1916年 大阪中之島美術館
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パブロ・ピカソ「男性の頭部」1912年 パリ市立近代美術館
5章人間の新しい形の分解された体 -
萬鉄五郎「もたれて立つ人」1917年 東京国立近代美術館
直線と円でできたロボットのような人体(ちなみに女性)です。パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックが創始した「キュビスム」と呼ばれる動向の影響を日本でいち早く示した、記念すべき作例とされます。では、どうやってこんなに人間離れした身体ができたのでしょう。女性のおへそを見て下さい。画面のちょうど中心にあるのがわかります。この一点を動かさず、あとは絵画の四角い枠で上下左右から身体をぎゅっと押しつぶします。すると、がくんと垂れた大きな頭、蛇腹状に折れて重なった肩や腰、脚のかたちができるというわけです。ちなみにこの人物、一体何に「もたれて」立っているのでしょうう。答えは……四角い画面の左側の枠なのです。 -
レイモン・デュシャン=ヴィヨン「大きな馬」1914年(1966年鋳造) 大阪中之島美術館
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フェルナン・レジェ「パイプを持つ男性」1920年 パリ市立近代美術館
機械と人間より -
東郷青児「サルタンバンク」1926年 東京国立近代美術館
この絵は、南フランス滞在からパリにもどってのちシテ・ファルギエールで描かれたものです。画家自身が「この絵はピカソに引かれ、ピカソから逃れようと、日夜苦しんでいた頃の絵である」といっているように、キュビスム期から新古典主義期そしてシュルレアリスム風の時代と変わっていくころのピカソを思わせるところがあります。つまりこの三つの傾向を一緒にしたようなところが認められるといってよいでしょう。形体把握はキュビスム的、様式化をともなった量塊表現は新古典的、そして雰囲気は超現実的ということです。また、ここに見られる様式化の傾向は、戦後の装飾的様式化へとつながっていくものでしょう。この作品は帰国してはじめての二科展に滞欧作として特別展示した23点のうちの1点です。なおサルタンバンクとは大道芸人、旅芸人の意味です。 -
エル・リシツキー「石版画集『太陽の征服』」1920?1921年/1923年出版 大阪中之島美術館
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カレル・アペル「村の上の動物たち」1951年 パリ市立近代美術館
プリミティヴな線より -
パウル・クレー「黄色の中の思考」1937年 東京国立近代美術館
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菅井汲「風の神」1954年頃 大阪中之島美術館
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柳原義達「犬の唄」1961年 東京国立近代美術館
デフォルメされた体より -
ジェルメーヌ・リシエ「ランド地方の羊飼い」1951年 大阪中之島美術館
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イヴ・クライン「青いヴィーナス」1962年 パリ市立近代美術館
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ジャン・アルプ(ハンス・アルプ)「5つの白い形と2つの黒い形の配置」1932年 パリ市立近代美術館
6章響きあう色とフォルムの有機的なフォルムより -
岡本太郎「コントルポアン」1935/1954年 東京国立近代美術館
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ジャン・アルプ(ハンス・アルプ)「植物のトルソ」1959年 大阪中之島美術館
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ソニア・ドローネー「色彩のリズム」1964年 パリ市立近代美術館
色彩とリズムより -
菅野聖子「フーリエ変換(プロコフィエフ 束の間の幻影)」1978年 大阪中之島美術館
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アンリ・ミショー「コンポジション」1975年パリ市立近代美術館
差異と反復より -
草間彌生「No. H. Red」1961年 東京国立近代美術館
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中西夏之「紫・むらさき XIV」1982年 大阪中之島美術館
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マーク・ロスコ「ボトル・グリーンと深い赤」1958年 大阪中之島美術館
色彩の生命より -
セルジュ・ポリアコフ「抽象のコンポジション」1968年パリ市立近代美術館
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辰野登恵子「UNTITLED 95-9」1995年 東京国立近代美術館
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ファウスト・メロッティ「対位法 no.3」1970年 大阪中之島美術館
軽やかな彫刻より -
北代省三「モビール ・ オブジェ (回転する面による構成)」1953年 東京国立近代美術館
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それほど混んでおらず、じっくり見ることができました。
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アレクサンダー・カルダー「テーブルの下」1952年 パリ市立近代美術館
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村山知義「コンストルクチオン」1925年 東京国立近代美術館
7章越境するアートのガラクタとアートより
ベルリンで前衛美術の洗礼を受け「普遍妥当的な美の基準はない」ことを学んだ村山は、芸術と日常との境界を取り外すかのように、木片、布、ブリキ、毛髪、そしてドイツのグラフ雑誌のグラビアなど、身の回りの素材を用いて画面を構成しました。一見、破壊的で混沌としてみえるこの作品ですが、一方で、左上に突き出す角材と中央の下向きの矢印との対比や、垂直軸と水平軸の強調などは、構築への意志を感じさせます。破壊的要素と構築的要素という正反対のベクトルを混在させたこの作品は、むしろそれゆえに、急速に近代化の進められた都市のエネルギーを体現しているように思われます。 -
菊畑茂久馬「ルーレット」1964年 大阪中之島美術館
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アルマン (アルマン ・ フェルナンデス)「イリスの肖像」1960年 パリ市立近代美術館
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冨井大裕「roll(27 paper foldings)#15」2009年 東京国立近代美術館
日常生活とアートより -
ジャン=リュック・ムレーヌ「For birds」2012年 パリ市立近代美術館
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倉俣史朗「Miss Blanche(ミス・ブランチ)」デザイン1988年/製作1989年 大阪中之島美術館
透明なアクリルの中に赤い薔ばら薇が浮かぶ椅子。倉俣の代表作である《ミス・ブランチ》は、デザイン史に残る傑作として高く評価されています。1999年に京都国立近代美術館で開催された「倉俣史朗の世界」展巡回の後、2000年に大阪中之島美術館のコレクションに加わりました。 -
森村泰昌「肖像(カミーユ・ルラン)」1985年 大阪中之島美術館
ポップとキッチュより -
イチオシ
奈良美智「In the Box」2019年 東京国立近代美術館
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出光真子「主婦の一日」1977年 東京国立近代美術館
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百瀬文「Social Dance」2019年 大阪中之島美術館
自己と他者より -
畠山直哉《「津波の木」 より 2019年8月2日 福島県南相馬市》2019年 東京国立近代美術館
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佐藤雅晴「エレジーシリーズ(桜)」2011年 大阪中之島美術館
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グザヴィエ・ヴェイヤン「Figure(図)」2020年 パリ市立近代美術館
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グザヴィエ・ヴェイヤン「Figure(図)」
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グザヴィエ・ヴェイヤン「Figure(図)」
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グザヴィエ・ヴェイヤン「Figure(図)」
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グザヴィエ・ヴェイヤン「Figure(図)」
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