行動制限の無い日常 全国旅行割で九州方面へ (1) 長崎

2022/11/15 - 2022/11/17

長崎未経験で一度は行ってみたい私と、2年前ひとり旅で長崎に来たツレとの温度差がありましたが、『全国旅行割』も始まったのでふたりで遠出することになりました。
先ずは長崎。

エリア 長崎市(長崎)

いつもジェットスターを愛用している私達ですが、長崎便は少なく時間が限られてしまうので、今日はピーチエアラインです。乗客は半分くらいかな？

長崎空港から高速リムジンバスで、新地中華街まで移動しました。40分弱、￥1000。

空港バス (長崎空港) 乗り物

バスを降りて徒歩3分。今夜から3泊する『カンデオホテルズ長崎新地中華街』。最上階に大浴場があるので、ツレがここに決めたそうです。

CANDEO HOTELS 長崎新地中華街 宿・ホテル

「カンデオ」とは「光り輝く」という意味だそうで、客室内は照明と鏡と金色の内装を駆使してまさに光り輝いています！ が、設備としてはビジネスホテル。チェストは無くてハンガーのみ、アメニティはフロントから自分で持ってくるシステムだし、その中の飲物は緑茶パックだけでした。
5階なので窓の向かいが立体駐車場なのは、ちょっとガッカリ。

ホテルを出て直ぐの新地橋を渡れば『中華街北門』です。土産物店は開いていますが、飲食店は皆 閉まっています。今、5時前なので時間のせいなのか、それとも閉店している店が多いのか、、？

長崎新地中華街 名所・史跡

今日は昼食抜きでお腹が空いているので、ホテル近くの岩崎本舗で角煮まんじゅうを一つずついただきました。このくらいにしておいて、夕飯を楽しみにしましょう。

岩崎本舗 西浜町店 グルメ・レストラン

夜6時すぎ、中華街のネオンも灯り、夕食に出かけましたが、、、
何と半分以上のレストランが閉まったままです。店休日のところもありますが、特に大型店が休業していたり、貸切りで一般客が入れなかったりで、街に溢れた観光客は開いている小さなお店に列を成しています。
仕方無いので、私達も列に並んで30分ほど待って小さなお店に入りました。

長崎新地中華街 名所・史跡

「どんなものか？」と、長崎皿うどんを注文。
海鮮あんかけ焼きそばですね。硬焼き麺で、私の好みです！

龍園新館 グルメ・レストラン

長崎二人で3泊、いただけた地域振興クーポン券は￥1000×18枚！ 気が大きくなります。

結構、お高かった海鮮炒め。
海老、イカ、ホタテ、ナマコが入っていて、器はカレー味のうどんを揚げたもの、これも食べられました。

さらに、エビチリ、トンポーローを頼んで、ビールと合わせて、クーポン9枚使用。
オーナーが中国人らしいこちらのお店、味もサービスも満足でした。

一晩明けて、長崎2日目。
今日はグラバー邸方面に行きましょう。すぐ近くの新地中華街駅から路面電車に乗ります。ここでもPASMOが使えるので便利です。

長崎電気軌道/長崎の路面電車 乗り物

2年前に来たツレが「長崎は坂が多くて、、」とボヤくので、終点 石橋駅で下車して、スカイロードでグラバー園まで上ることにしました。
傾斜地に住んでいる地元住民のための無料施設です。最初は傾斜エレベーター(ケーブルカー）。その先に垂直エレベーターがあって、グラバー園の第2ゲートに到着します。

グラバースカイロード 乗り物

グラバー園に入ると、間もなく無料ガイドツアーが始まるところだったので、参加しました。参加者は、老夫婦2組(含 私達)と若い男性2人。私達以外の皆さんは意識高くて、ガイドさんに色々質問していました！

入口横の『旧三菱第2ドッグハウス』２階ベランダからの長崎の街 一望です。

グラバー園 名所・史跡

長崎湾を挟んで見えるのは、三菱重工の造船所。よ～く見ると、全体が見事に灰色で海の色と見分けが付きにくい海自の船が、3隻も修理・点検に入っています。

三菱長崎造船所 名所・史跡

見辛いですが、真ん中にＴ字型をした格子状のクレーンがあります。100年前に造られたもので、今でも現役だそうです！

尊皇攘夷の時代、日本で初めて造られた大砲「高島流和砲」。最初に試射した場所が高島平、次に試射したのがお台場だそうです。

園内に3つある壁泉のひとつ、「希望の泉」。
世界に繋がる長崎の繁栄と船の形が描かれていました。

ボタンを押すと、今でも(「おじさん」だか「ライオン」だか？の口から）水が出てくる、日本最初の水道。

2つ目の壁泉、「祈りの泉」。
キリシタン迫害の苦悩が描かれています。

グラバー園の中にある建物で、移築ではなくて初めからあった3邸のうちのひとつ、「旧オルト邸」。
洋館には立派な玄関は少ないそうです。日本と違って靴を脱いだり履いたりする必要がないので、部屋の掃き出し窓からベランダに出入りすることが多いのです。確かに納得。
玄関の両側のテラスが立派で、ここでパーティーが開かれたそうです。正面の噴水も素敵です。

3つ目の壁泉、「マダム・バタフライ」。
四角いポチポチは、「ある晴れた日に」の音程になっているそうです。奥には蝶々夫人を演じた三浦環の像がありました。

この並びに『自由亭』というレストランがあって、ビーフシチューを食べたかったけれど、ガイドツアーなのでパス、、😢

そしてこちらが、ツアー最後の「旧グラバー邸」。
ここに限らず、洋館では厨房が別棟になっています。料理を主屋に運ぶのは勿論のこと、バスルームの浴槽に張るお湯も厨房から運んだそうで、いったい使用人が何人居たのでしょう、、？

部屋によっては、調度品も設えてありました。
大きな松の木を避けて温室が増築されたことや、ベランダの屋根裏がアーチを描いているのは船大工の仕事だったとか、ガイドさんが興味深い話を聞かせてくれました。皆の質問攻めで、1時間の予定が20分オーバーの中身の濃いツアーでした。

ガイドさんの話を聞くと故人の業績や時代背景もよく分かるし、見過ごしてしまう様な所を詳しく説明してもらったり、面白いエピソードを聞けたりで凄く有意義でしたが、なかなか写真を撮るタイミングが無くて、、、それだけが残念でした。

最後は、長崎くんち資料館を通って出口に向かいます。

長崎伝統芸能館 美術館・博物館

そろそろ昼食にしよう、とグラバー坂を下っていきましたが、土産物店やカステラ屋さんが殆で、、、とうとう、ANAクラウンプラザのレストランまで来てしまいました。
坂を眺めながら、昼食をいただきます。

レストラン パヴェ グルメ・レストラン

食べかけて、慌てて撮ったので、ピンボケ💦
でも、付け合せの温野菜がアートです。 勿論、ステーキは美味しかった！

ここで、長崎のクーポン券を使い切りました。

再びグラバー坂を上り、大浦天主堂を目指します。

緊急事態宣言下で延期されていた修学旅行が再開されて、生徒さんたちでいっぱいです。

内部は撮影禁止なので、外観だけパチリ。
中に入ると白壁にこげ茶のリブ(柱）が鮮やかなゴシック様式の建物です。コロナ前に訪れたウィーンやプラハの教会を懐かしく思い出しました。

キリスト教が迫害され宣教師が不在の間にも地元キリシタンがずっと信仰を持ち続けた話が、テープで流れていました。

大浦天主堂 寺・神社・教会

帰りの市電で「浜町アーケード駅」まで行ってみました。アーケード街が縦横に繋がっています。街の飾り付けはクリスマス一色！
全国規模のチェーン店が多く、日本中どこも似てきているのがちょっぴり寂しいです。

浜町アーケード 市場・商店街

今夜はちょっと遅めの７時過ぎに中華街に繰り出しました。この時間なら第一陣が食べ終わる頃でしょう、、と甘い予測をしていました。
昨日 貸切で入れなかった評判のお店が今夜は営業していましたが、やっぱり客が多くて入店待ちでした。

長崎新地中華街 名所・史跡

30分待って、やっと席に着いたけれど、、、
宴会場や個室を備えた大規模店なのでチョットは高級感があると思っていたのですが、椅子は硬いしテーブル下の荷物置きの棚に膝がぶつかるし、お冷のおかわりはセルフサービスということで、団体さん向けの食堂の雰囲気💢
しかも今夜は客が多すぎて、酢豚も青椒肉絲も八宝菜も売切れ。幸いそれ程お腹は空いていないので、「長崎の味」ということで特選ちゃんぽんと、中華丼と春巻きをオーダー。ちゃんぽんに小さなフカヒレが入っているのが『特選』でした💦

中国菜館 江山楼 中華街新館 グルメ・レストラン

長崎3日目。今日は曇り空。私一人で市電に乗って平和公園にやってきました。
階段の横には必ずエスカレーターやエレベーターがあり、私達老人に優しくできています！

平和公園 公園・植物園

階段を上りきると、噴水の向こうに平和祈念像が見えてきました。

写真の左側に並んでいるのはチェコやドイツから贈られた慰霊の像。手前にソ連からの大きなマリア像がありましたが、、、ウクライナの件もありまして、わざと外しておきました😅

右側には、原爆殉難者の冥福を祈る長崎の鐘。
お水をあげて、冥福を祈りました。

小学生から高校生まで、修学旅行の生徒がたくさん集まっています。

天を指す手は原爆の脅威を、横に伸ばす手は安寧を、折りたたんだ足は被災を、地に立てた足は復興を表しているそうです。

像の前では、中学生の団体が平和祈念の歌を合唱していました。4~5人のグループ行動は高校生ですね。

像の両側には折鶴の塔があり、小学生の団体の代表が千羽鶴を納めていました。

下りは階段を降りましょう。
中央と両側の花壇には、たくさんの花が植えられていました。

直ぐ隣の、爆心地公園。
足元の白い同心円の中央が、爆心地です。

爆心地公園 公園・植物園

浦上天主堂の残った柱の一部が、ここに移設されていました。

浦上川の支流に掛かる橋を渡って原爆資料館にやってきましたが、、、
螺線スロープを下りた所の入口は、修学旅行生でいっぱい！！

長崎原爆資料館 美術館・博物館

諦めて周りを散策。ここにも千羽鶴の山。
ここなら良いのですが、少し前に「ウクライナに千羽鶴を送るのはやめましょう。保管だけでも大変で、迷惑になります。」と何処かで聞いたことを思い出しました、、。

混んで無さそうな、すぐ隣の平和記念館へ。入場無料です。
通路に展示してある被爆者の体験記を読みながら進んで、地下の追悼空間へ。写真右の棚には、原爆死没者の名簿が収めてあるそうです。

国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館 美術館・博物館

原爆被災者が熱くて水を欲しがったことから、施設内には水盤や滝などあちこちに水を流してありました。写真の外の壁にも水が流れています。

11時半をまわった頃、生徒達の食事時間となったのでしょう。資料館が空いてきたので入館しました。テレビなどでは映せない壮絶な写真も展示してあり、その残酷さを見るにつけ、今のウクライナにも重ね、戦争の悲劇を思い知らされました。

市電で長崎駅に途中下車。
駅前から周りのビルや市電乗り場を繋ぐ大規模な歩道橋があって、そこにはベンチや花壇も設置してあり憩いの場所にもなっています。

長崎駅 (長崎県) 駅

駅は大改修中でしたが、遠目に新幹線『かもめ』が見えました。

駅向いのバスターミナルで、明日の博多までのチケットを購入しました。
新幹線を乗り継ぐのに比べ時間は少々掛かりますが、値段は半分。急ぐ旅でもないし、乗換えが無いのも楽ですから。

次は『出島』にやってきました。
昔は海の中に突き出ていた筈ですが、今は周りを埋め立てられて、北側の中島川だけが名残を残しています。

出島 名所・史跡

たくさんの建物が復元されています。
ここで発掘された当時の生活用品や、オランダを通しての貿易の様子などが再現されていました。

オランダを通して日本に入ってきた、新しい技術や機械も展示してあります。

オランダ商館長の住居『カピタン部屋』はその頃の生活を良く再現されてあり、楽しく見ることができました。

４時には徒歩でホテルに戻り、ツレと一緒に夕食に備えて一休みです。

中華料理にも飽きて、今夜は刺身や寿司を食べたいと思ってグーグルマップで調べてみたら、ホテルの東側には飲食店街(歓楽街)が広がっていました！ 中華街はチョッと寂しかったけれど、こちらに来れば何でも食べられます。

チェーン店ですが美味しそうなので、ここに入ってみましょう。

さかな市場 銅座店 グルメ・レストラン

海鮮サラダと、刺身盛り合わせ。

イカの活き造り。ゲソとエンペラは、後で塩焼きにしてもらいました。

天ぷら盛り合わせ。

最後にツレは鯛茶漬け。
でも松山の鯛めしの思い出が強いので、星２つかな？
長崎最後の食事は十分満足でした。

明日は博多へ移動です。