長崎県長崎市にある「グラバー園」についての情報を発信していきます。今回、「グラバー園」を訪れたのは2024年6月21日です...
続きを読む。「グラバー園」へのアクセスは、路面電車が便利です。「長崎駅前」から路面電車に乗り、「新地中華街」で乗り換え「大浦天主堂」電停で降りると「大浦天主堂下信号」があるので左手に進みます。150mほど進むと「ファミリーマート長崎グラバー通り店」があるので、そこの角を左折し、200mほど坂を上り進むと正面に「大浦天主堂」があります。「大浦天主堂」のところを右折し50mほど進むと左手に「グラバー園」の入口があります。
「グラバー園」は、南山手の丘に位置し、稲佐山を背景に長崎港を眺望することができます。「グラバー園」には、「大浦天主堂」の近くにある「グラバー園正面入口」と「石橋」方面のグラバースカイロードの垂直エレバーターからの「グラバー園第2ゲート」の二つの入口があります。やはり個人的にお薦めなのは、「大浦天主堂」を見学した後に「グラバー園正面入口」から入園する方法でしょう。「グラバー園正面入口」の坂を上った時、前方に階段が見えました。また、坂と石段があるのかとぞっとしましたが、少し上るだけでその先には動く歩道やエスカレーターがあり、ホッとしました。
「グラバー園」には、スコットランドの貿易商人である「トーマス・ブレーク・グラバー」の邸宅をはじめ、3棟の国指定重要文化財と長崎市内に点在していた貴重な伝統的建造物が移築復元されています。「国指定重要文化財」は、「旧グラバー住宅」、「旧リンガー住宅」、「旧オルト住宅」の三つですが、残念ながら「旧オルト住宅」は改装中で見学することはできませんでした。次のような順路で「グラバー園」を散策しました。そして、特にお薦めな眺望は、「旧三菱第2ドッグハウス」の二階ベランダから眺める眺望でした、長崎市のランドマークである「稲佐山」を背景に「長崎港」を一望できる絶好のロケーションでした。ちなみに「旧三菱第2ドッグハウス」は「グラバー園」で一番高いところにある建物です。
【「グラバー園」のお薦め見学ルート】
①《旧三菱第2ドッグハウス》⇒②《高島流和砲》⇒③《旧長崎高商 表門衛所》⇒④《旧長崎地方裁判所長官舎(改装工事中)》⇒⑤《旧ウォーカー住宅》⇒⑥《フリーメーソンロッジの石柱》⇒⑦《旧リンガー住宅》⇒⑧《旧オルト住宅(改装工事中)》⇒⑨《旧スティール記念学校》⇒⑩《日本最初期のアスファルト道路》⇒⑪《三浦環銅像》⇒⑫《プッチーニ像》⇒⑬《自由亭喫茶室》⇒⑭《ハートストーン(石畳の中)》⇒⑮《旧グラバー住宅》⇒⑯《ハートストーン(石畳の中)》⇒⑰《日本庭園》⇒⑱《展望台》⇒⑲《ハートストーン(石畳の中)》⇒⑳《長崎伝統芸能館》
それでは、主だった「グラバー園」の見どころ紹介したいと思います。まず、「旧グラバー住宅」は、スコットランド出身の商人「トーマス・グラバー」が、親子二代に渡り暮らした現存するわが国最古の木造洋風建築です。昭和36年(1961年)6月7日に国の重要文化財に登録されました。また、「旧グラバー住宅」は「明治日本の産業革命遺産」の構成資産にも登録されています。建築年代は文久3年(1863年)で、建築面積は主屋が510.8㎡、附属屋が129.2㎡です。建築構造は木造平屋建て、寄棟造、桟瓦葺、ベランダ付となっています。一見洋風な佇まいの「旧グラバー住宅」ですが、外観には日本瓦と土壁が使われており、和と洋の見事な調和が美しい住宅です。建築当時は住宅のそばに大きな松の木があり、それを囲むように温室があったそうです。
次の「旧リンガー住宅」は、グラバー商会に勤め、ホーム・リンガー商会を設立した「フレデリック・リンガー」の旧邸です。昭和41年(1966年)6月11日に国の重要文化財に登録されました。建築年代は明治元年(1868年)頃で、建築面積は350.8㎡、建築構造は木造及び石造、平屋建て、寄棟造桟瓦葺となっています。「旧リンガー住宅」は、外壁には天草の砂岩、ベランダの床石にロシアのウラジオストックの御影石、屋根には瓦、そして家の3方がベランダに囲まれたバンガロー風の様式とさまざまな国の文化が見事に入り混じった造りとなっています。残念ながら改装中だった「旧オルト住宅」は、オルト商会を設立し、製茶業を営んでいた「ウィリアム・ジョン・オルト」の旧邸です。昭和47年(1972年)5月15日に国指定重要文化財に登録されました。建築年代は慶応元年(1865年)頃です。建築面積は504.1㎡、木造及び石造、平屋建て、正面車寄付、寄棟造桟瓦葺となっています。「旧オルト住宅」の特徴は、柱間が大きく、柱の装飾がないトスカーナ風の列柱が採用されていることです。ベランダ中央にあるポーチの威厳あるデザインも特徴の一つです。そして、次は、「旧ウォーカー住宅」です。「旧ウォーカー住宅」は、ウォーカー商会を設立した「ロバート・N・ウォーカー」の次男「ロバート二世」の旧邸です。建築年代は明治中期(1890年)頃で、建築面積は112㎡、木造、平屋建てとなっています。昭和49年(1974年)に移築されました。「旧ウォーカー住宅」は、もともとは大浦天主堂横の祈念坂沿いにありましたが、洋風のデザインを残す一部分のみがグラバー園へ移設されました。そして、私が眺望をお薦めした「旧三菱第2ドックハウス」は、明治29年(1896年)に「三菱造船所」(現三菱重工業株式会社長崎造船所)の第2ドックの建設時に建てられた外国人乗組員用の宿舎です。「ドック」は造船所の主要施設で、船の建造や修理を担うところです。建築面積は201㎡、木造、2階建てです。昭和47年(1972年)に移築されました。最後に、ここにも「ハートストーン」がありました「グラバー園」内には3つの「ハートストーン」があります。ハートストーンを触ると恋が叶う、2つ見つけるといいことが起こるなどさまざまなジンクスがあり、「グラバー園観光」のなかでも人気のスポットです。ただし、石畳と同化しているので見つけるのは思った以上に大変です。私は、2つだけしか「ハートストーン」を見つけることができませんでした。一つは、「自由亭」の少し手前に、もう一つは、「日本庭園」へ行く途中に見つけました。
「グラバー園観光」を後にして、今夜の宿泊先である「ガーデンテラス長崎ホテル&リゾート」へ向かうので、路面電車を乗り継ぎ「JR長崎駅」に戻ります。
01_【「グラバー園」の一口メモ】
⑴ 所在地…〒850-0931 長崎県長崎市南山手町8-1 電話:095-822-8223
⑵ 通常開園時間…8:00~18:00(最終入園17:40)
※夜間開園期間中は、開園時間が異なるので、ネット等で「夜間開園スケジュール」の確認が必要です。
⑶ 休館日…年中無休
⑷ 入場料…①一般620円 ②高校生310円 ③小・中学生180円
※ 第2ゲートは、カードでの支払いに対応していません。
02_【「グラバー園」へのアクセス】
⑴ 路面電車を利用して
★乗車経路:[長崎駅前]⇒[新地中華街](乗換)⇒[大浦天主堂]
★乗換:≪長崎電気軌道1系統「崇福寺行」≫⇒≪長崎電気軌道5系統「石橋行」≫
① [長崎駅前]⇒[新地中華街]まで
・路面電車のりば:「JR長崎駅」東口から「新浦上街道」に向かうと歩道橋がありその下にあります。
・4停留所目(「出島」の次の停留所) 所要時間約7分
・9時から17時の間に1時間平均17~18便
② [新地中華街](乗換)⇒[大浦天主堂]
・3停留所目(「大浦海岸通」の次の停留所) 所要時間約7分
・9時から17時の間に1時間平均6~7便
・「大浦天主堂」電停で下車し、「グラバー園」まで徒歩5分400mほど
→路面電車を降りると「大浦天主堂下信号」があるので左手に進みます。150mほど進むと「ファミリーマート長崎グラバー通り店」があるので、そこの角を左折し、200mほど坂を上り進むと正面に「大浦天主堂」があります。「大浦天主堂」のところを右折し50mほど進むと左手に「グラバー園」の入口があります。
⑵ バスを利用して
[長崎駅前南口]⇒[グラバー園] ≪深堀・恵里・伊王島線[30] 恵里(戸町・末石町・深堀団地・長浜経由)行:長崎バス≫
・6停留所目(「メディカルセンター」の次の停留所) 所要時間約9分
・9時から17時の間に1時間平均1便 ★17時のみ4~10便
・「グラバー園」バス停で下車し、「グラバー園」まで徒歩6分450mほど
→「グラバー園」バス停で下車し、バスの進行方向と反対側に進みます。15mほど進むと一つ目の角がありますので右折します(ガソリンスタンドと旧香港上海銀行長崎支店記念館の間の道)。そのまま道なりに100mほど進むと「ファミリーマート長崎グラバー通り店」があるので、そこの角を右折し、200mほど坂を上り進むと正面に「大浦天主堂」があります。「大浦天主堂」のところを右折し50mほど進むと左手に「グラバー園」の入口があります。
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投稿日:2024/07/11