そうだ！京都へ行こう！　その25 　丹後半島をレンタカーでぐるっと巡りました。山奥の細川ガラシャ隠棲の地を訪ね、宮津で車を返却。

2022/07/01 - 2022/07/10

今回、レンタカーで丹後半島を回る旅の際、是非とも寄りたかった場所が、「細川ガラシャ隠棲の地」なんです。
歴史好きにはたまらない場所です！！

細川ガラシャは、明智光秀の三女で細川家にお嫁に行った細川玉。
細川ガラシャの父であった明智光秀と義父の細川藤孝の２人はそれぞれ織田信長の優秀な家来の一人。
細川藤孝の息子である細川忠興と明智光秀の三女であった玉の婚姻を命じたのは織田信長。そして明智光秀と細川藤孝は共に信長の家来で盟友。
そんな関係の中で起きた本能寺の変。
明智光秀が織田信長を本能寺で討っちゃった。
突然、玉は謀反人の娘になりました。
明智光秀は盟友である細川藤孝に味方に付くように要請しますが、藤孝は拒否して出家し、細川幽斎となります。
その息子の忠興は織田に背くことはできず、妻の玉を救うため、この山奥の味土野に玉を匿いました。
普通だったら妻が謀反人の娘になったのですから、離縁の時代です。
忠興はよっぽど玉が好きだったのですね。
玉はココに2年間、幽閉されていました。
幽閉と言っても、忠興はこの味土野に物資を送り続けています。
そんな場所、味土野を訪ねてみました。

今でも凄い山奥です。
小さな村があったようですが、すでに廃村となり、今の住民はおひとり。
冬は豪雪地帯。
玉はココで２年間過ごしていたんですね～

エリア 丹後半島(京都)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 旅行の手配内容: 個別手配

「細川ガラシャ隠棲の地」をめざして運転してます。

最初はこのような田舎道だったのですが、

だんだん道が狭くなり、こんな道になっちゃいました。

人家の気配は全くありません。

車一台通るのが精いっぱい。
左下は崖。。。。

対向車、来ませんように～

なんと、熊捕獲の仕掛けでしょうか？

このあたりにテレビ朝日で放映中の「ポツンと一軒家」で取り扱われたお宅があったはずです。
こんな山奥ですから。。。。

突然、こんなのぼりが現れました。

2020年の大河ドラマ「麒麟が来る」の時ののぼりです。

なーるほど。。。

でも、こののぼりを見て安心しました。
道は合っていたんですね。

車を停めて、「細川ガラシャ隠棲の地」を拝見しましょう。

ココは奥深い山奥の味土野と言う場所です。

このあたりの案内図です。

ココは、ガラシャの住まいがあった、女城があった所なんですね。
と言うか、女城と言われていたのですね。

これは何の遺構？

古井戸でした。

ちゃんと、井戸も掘ったのですね。

細川ガラシャが暮らした女城と谷を隔てた尾根に男城があったんですね。
男城は、何かあったときに駆けつけることができるガラシャの警護のためのお城だったんですね。

男城と女城の位置関係はこんな感じ。

城と言っても粗末な砦だったそうです。

女城の配置図。

この向こうに男城があったんですね。

この山の上が男城があった所。
谷を越えた尾根の上です。

ガラシャに何かあったときは警護の武士があそこからココまで飛んできたのでしょう。
武士の中には鉄砲の名手もいたとの言い伝えがあるそうでうす。

玉はココで2年間を過ごしました。

玉はココで味土野の子供たちに字を教えていたり、流行り病の際は、厄よけの札を作っていたそうです。

玉に関する説明書きです。
ネットがあって読みづらい。。。

「いかでかは　御裳濯川の　流れくむ　人にたたらむ　疫れいの神」
味土野の人々が流行り病で苦しんでいるとき、玉がこの句を読んだら病気が治ったというお話です。
御裳濯川とは味土野の川ではなく、伊勢神宮の川です。御裳濯川の流れとは、天照大神の子孫を意味し、その子孫にたたる病はないですよね？
と言う意味です。

ココに滞在中、玉は多くの句を詠んでいますが、その中でこれが印象的でした。
「身を隠す　里は吉野の奥ながら　花なき峰に　呼子鳥なく」
　親を呼ぶカッコウのヒナの声に、宮津に残してきた我が子を思った歌ですね。

「味土野山 けふ見る君は 夢ならで 手あたたかき もみじ葉の映え」
秀吉の許しが出て、細川忠興のもとに帰る時の句ですね。

「逢うとみて　重ぬる袖の　移り香の　残らぬにこそ　夢と知りぬる」
恋しい人と逢っていると思っていたのは夢の中だったという悲しい句です。

ここで、玉は清原マリアと言う次女と2年間を過ごします。
秀吉から2年間の幽閉を解かれ、細川忠興の妻として戻ることができた玉はキリスト教の洗礼を受け、細川ガラシャとなります。
それはこの清原マリアの影響も強かったようです。

でもでもこの後は秀吉によるキリスト教弾圧時代に突入します。
もう、玉（ガラシャ）の人生は波乱万丈ですね。

細川玉、ここ味土野での生活、何を思い何を感じていたんでしょう？

彼女の話は、当時イエズス会の宣教師から殉教の実話としてヨーロッパに伝えられました。そしてバロック・オペラ「勇敢な婦人－細川ガラシャ」が誕生し、オーストリアのハプスブルグ家に対し17世紀に上演されています。
私も8年前だったかな？東京の紀尾井町ホールでこのオペラを観ています。
冒頭、細川元首相が細川家18代当主として出てきてビックリした記憶があります。

この周りの景色は、細川玉がココにいた2年間（1588年から1590年）とあまり変わっていないと思います。
玉はこの景色を眺めていたんですね～

細川ガラシャ隠棲の地をあとにしました。

味土野の山奥から平野に出ました。
丹後半島の田んぼの中を走ってます。

京丹後大宮ICより高速に乗って宮津に向かいます。

宮津天橋立ICで高速降りて、

近くでガソリンスタンドに寄って満タンにして、
宮津駅前のニッポンレンタカーで車を返却です。

丹後伊半島をぐるっと回って273㎞でした。

2泊3日お世話になったヴィッツでした。

宮津の駅に戻ってきました。

宮津の駅前広場です。
ちょっと寂しい感じですね。。。

宮津を11時27分発の列車で福知山経由で京都に戻ります。

駅前ではタクシーが客待ちしています。
次の到着列車が目当てですね。

宮津、そして丹後半島、さようなら～

宮津の駅です。
元々は国鉄、そしてJR西日本の駅です。
今は、京都丹後鉄道の宮津線と宮福線の駅です。

ホームに停車中の宮福線。
これに乗ります。

この車両、私たち2人の貸し切りです。

席にはUSBジャックだって付いてます。

宮福線に乗車すること約1時間、終点の福知山に到着です。

福地山の乗り換えでミスタードーナッツでサクッとテイクアウト購入。
JR山陰本線に乗車して京都に向かいます。

JR山陰本線12時43分の京都行です。

山陰本線の中でランチです。

福知山駅のミスタードーナッツで買ったランチ。

アイスコーヒーと共に。。。

約1時間20分で京都着。

ランチ食べて本読んでたらすぐに着いちゃった。

京都に戻ってきました～～

続く