2018/07/09 - 2018/07/15
17位(同エリア26件中)
まみさん
レナ川中流域にあるサハ共和国の首都ヤクーツクは、ハバロフスクやウラジオストクをつなぐ主要道路を含め、人と物の移動のために、常にレナ川を渡らなければなりません。
だけど、レナ川に架かる橋はありません。橋を架けるプロジェクトは、ロシアがクリミア半島を併合したときに、あちらに予算が取られ、いったん白紙に戻ってしまったそうです。
なので、レナ川を渡ることは、ヤクーツクの人々の生活においてとても重要です。
川を渡る手段は、凍結している9月末から5月始めまでは、川そのものが道路になってしまうので、それこそどこも自由に、車でも、あるいはその気になれば川幅の狭いところを徒歩でも渡るのは可能ですが、氷が溶けている間の手段は、車ごと乗り込めるフェリーや、人のみを運ぶボートが1日に数本しかなく、それを利用するしかいれません。
しかも、氷が溶け始める5月中頃と氷結し始める9月の上旬は、川は封鎖されてしまいます。
今回の私の旅行では、ガイドと車付きで、ヤクーツクから日帰りエクスカーションを2本(ブルウスの谷とソツィンツィ)入れていたので、車ごと乗り込むフェリーと、人のみのボートの両方で、レナ川往復を経験することができました。
ちなみに、ソツィンツィに行った7月13日(土)は、ヤクーツクに隣接する広大な針葉樹林(タイガ)で火事が発生していて、その煙のためにヤクーツク全域にわたって非常に視界が悪くなっていました。
午後になると、数メートル先は白くかすんでよく見えず、濃霧か、あるいは想像するに、昔の霧のロンドンのようなかんじでした。
そのため、午後は大型フェリーの運航は禁止されていました。
当初はソツィンツィ行きも、大型フェリーでレナ川を渡る予定でしたが、週末のフェリーは大混雑するので、現地ガイドさんの判断でボートに変更になったのですが、変更しておいて良かったです。
その煙の影響で実は空港も閉鎖されていて、帰路のフライトに大影響を与えたことは、すでにアップした旅行記でレポート済みです。
関連の旅行記
「2018年シベリア・サハ共和国ヤクーツクへの旅(1)近くて遠い国へのアクセス:定刻通りの往路とウラジオストク空港散策&大幅遅延と初ロストバケージの帰路」
https://4travel.jp/travelogue/11382193
<2018年シベリア・サハ共和国ヤクーツクへの旅の簡易旅程一覧>
7/09月 成田第1ターミナル発ウラジオストク経由ヤクーツク到着
7/10火 市内観光:ヤロスラフスキー北方民族歴史・文化博物館ほか
7/11水 市内観光:ヤクーツク地方考古学民俗博物館とマンモス博物館ほか
7/12木 ブルウスの谷・エクスカーション★
7/13金 ヤクーツク動物園&市内観光:人形博物館と旧市街ほか
7/14土 ソツィンツィ・エクスカーション★
7/15日 4時間遅れのヤクーツク出発&ウラジオストク経由で成田到着
※この旅行記の対象の日に★印をつけました。
<2018年シベリア・サハ共和国ヤクーツクへの旅の旅行記サブタイトル一覧(予定)>
7/09月 成田第1ターミナル発ウラジオストク経由ヤクーツク到着★
7/10火 市内観光:ヤロスラフスキー北方民族歴史・文化博物館&ガイド付きで宝飾展示博物館
7/11水 市内観光:ヤクーツク地方考古学民俗博物館とマンモス博物館&国立美術館とギャラリー
7/12木 ブルウスの谷・エクスカーション
7/13金 ヤクーツク動物園とポクロフスコの夏至祭り会場&市内観光:人形博物館と旧市街
7/14土 ソツィンツィ・エクスカーション
7/15日 4時間遅れのヤクーツク出発&ウラジオストク経由で成田到着
※この旅行記の対象の日に★印をつけました。
<2018年シベリア・サハ共和国ヤクーツクへの旅の旅行記サブタイトル一覧(予定)>
(1)近くて遠い国へのアクセス:定刻通りの往路とウラジオストク空港散策&大幅遅延と初ロストバケージの帰路
(2)旧ソ連としては快適な三ツ星ホテル・ソナタと朝食
(3)朝食以外の食事とレストラン・カフェ編:ロシア料理やスイーツ以外の外食はいまいち
(4)移動編その1:市内バスと郊外行きの乗り合いシャトルタクシー
★(5)移動編その2:エクスカーションでレナ川を渡ったフェリーとボートの旅
(6)植物編:永久凍土で高く育たない白樺や白柳の街路と針葉樹林(タイガ)&短い夏を彩る豊かな花
(7)動物園以外の動物:ヤクーツクの野良猫は冬を越せない&田園風景の中の馬や牛たち
(8)市内編その1:燃料パイプが地上に出た工事現場のようなヤクーツク
(9)市内編その2:旧ソ連らしい現代ヤクーツクの町並みと人々
(10)市内編その3:コサック時代を彷彿とさせる旧市街や可愛い一角もあるヤクーツク
(11)市内編その4:身近ゆえに楽しいスーパーマーケット散策
(12)おみやげ編:アクセサリー買いまくり&カタログで紹介する宝飾展示博物館
(13)ヤロスラフスキー北方民族歴史・文化博物館(前編)セミクジラとマンモスの全身骨格から始まって
(14)ヤロスラフスキー北方民族歴史・文化博物館(後編)サハ人の民族衣装や宝飾品からロシアのおもちゃやシャーマニズム展示など
(15)ヤクーツク大学内にあるヤクーツク地方考古学民俗博物館
(16)ここでしか見られない珍しいマンモス博物館
(17)国立美術館は撮影禁止&代わりに写真が撮れた子供たちによる警官の絵
(18)2人の女流画家のギャラリーでサハ人とサハの風景画を満喫する~宝飾展示博物館の建物内にあった国立美術館分館
(19)夏でも氷が残る水が美味しいブルウスの谷へのエクスカーション
(20)ヤクーツク動物園Orto Doidu:思いがけず会えた黒ギツネの赤ちゃんたち&ホッキョクグマのロモノーソフくんとコルィマーナさん~日本の動物園であまり見ない動物たちもたくさん!
(21)動物園ののどかな風景とポクロフスクの町の夏至祭り会場
(22)旧市街の人形博物館:平易なロシア語とジェスチャーによる館員さんの懸命な解説付きで見学
(23)ソツィンツィ編その1:木造建築が移設された広大なドルージュバ(友愛)野外建築博物館
(24)ソツィンツィ編その2:チェラプチャ村の人々の小さな夏祭り&煙で白くかすむ幻想的な景色
詳細旅程はもう1つのブログ「まみ’s Travel Diary」に掲載しました。
(http://mami1.cocolog-nifty.com/
「シベリアのサハ共和国ヤクーツク旅行の詳細旅程とハイライト写真」
http://mami1.cocolog-nifty.com/travel_diary1/2018/08/post-f015.html
- 同行者
- 一人旅
- 航空会社
- オーロラ航空
- 旅行の手配内容
- その他
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2018年7月11日(火)、ブルウスの谷へのエクスカーションのために、大型フェリーでレナ川を渡る
エクスカーションは、あらかじめ旅行代理店を通じて、ガイドと車を手配していました。
私1人に対して、ガイドさんと運転手さんがつく贅沢なアレンジです。
私は助手席に座っていました。
レナ川を渡るフェリーには車ごと乗り込みました。
前の車がフェリーに乗り込むのに続きます。 -
いままさにフェリーに乗り込むところ
-
まだ空いていたフェリーの甲板
出航時にはここにぎっしりと車が並びました。
早めに到着したので、進行方向のはじに車を停めることができました。
乗客は、甲板に出ても、車の中にいても自由ですが、車はエンジンを切らなければいけないので、冷房は使えません。 -
帆先には車が岸に上がるときの渡し橋あり
-
出航時間になると、甲板に車がぎっしり
できるだけ多くの車を運ぶため、車間距離ぎりぎりまで、車が入りました。 -
レナ川に浮かぶ中洲島とかもめたち
かもめにえさをあげる乗客もいるので、船が出航すると、しばらくかもめがたくさんついてきました。 -
我らがのっているフェリーと同じフェリー
対岸からヤクーツク側に渡る、反対方向のフェリーでした。
あちらも車がぎっしりでした。
レナ川は橋がかかっていないので、川が氷結していない間、市民にとって川を渡る主な手段は、このようなフェリーか、あとは人間のみを運ぶボートしかありません。 -
針葉樹林(タイガ)となっている対岸
広大なサハ共和国の大半は、あのようなタイガなのです。
フェリーは、タイガではなく、対岸のニジニベスチャフという町をめざしていました。 -
車のサイドミラーから見た、後ろの甲板の様子
航行時間は1時間半くらい。
みんなそれぞれ過ごしていました。 -
乗客の中の赤ちゃん
日本にいそうな、目が細くて、ほっぺがふっくらした赤ちゃんです。かわいい。
サハ人の赤ちゃんだと思います。 -
甲板のトラックの荷物の上に注目
-
フェリーについてきたカモメたちが縁に停まっている
かわいくて、ぱちり。
鳥はど真ん中ではなく、縁に停まりたがるようですね。 -
渡し橋の影から見えてきた船
-
人のみを乗せてレナ川を渡るボート
7月14日(土)のエクスカーションでは、週末、大型フェリーは大混雑で、乗船待ちの車がずらっと並ぶため、あのようなボートでレナ川を渡りました。
でも、このときはそうとは知らず。あれがいわゆる公共交通機関とは気づかず、プライベートなボートかと思っていました。 -
車ごと乗せてレナ川を渡る大型フェリーとカモメの影
この大型フェリーは、7月14日(土)、タイガで自然発生した火事の煙で、ヤクーツク市全域が濃霧におおわれたようになってしまい、それがひどくなった夕方以降は、航行禁止になってしまったようです。
その日、ボートを使うことに変更していたガイドさんの機転に感謝! -
目的地のニジニベスチャフの船着き場が見えてきた@
-
フェリーから次々と車が上陸
-
上陸を待つ我らの車の助手席から見た様子
-
フェリーから上陸するところ
-
ニジニベスチャフのフェリー乗り場の周辺
フェリーに乗る順番待ちや、フェリーが到着するまでに待ち時間が発生することがあるため、カフェや軽食がとれる店が集まるようになったそうです。 -
助手席の窓から見た、フェリーを待つ客向けのカフェなど
写真を見て分かるとおり、川岸は全く舗装されていない道路でした。 -
ニジニベスチャフの町中を走る・その1
ニジニベスチャフはヤクーツクからのフェリー乗り場として少しずつ発展してきたようです。 -
ニジニベスチャフの町中を走る・その2
現地ガイドのジーナさんいわく、昔に比べるとだいぶにぎわってきたそうです。 -
ニジニベスチャフのスーパーマーケット
この後は、目的地のブルウスの谷までトイレもないので、ここでトイレ休憩を取りました。 -
スーパーマーケット併設のセルフ・レストラン側から見た様子
この日、きれいなトイレは、ここまででした。
ブルウスの谷には、公衆トイレがありましたが、完全なぼっとんトイレでした(苦笑)。 -
ブルウスの谷のエクスカーションが終わり、ヤクーツクへ戻るために再びレナ川を渡る
ニジニベスチャフのフェリー乗り場に停まっていたフェリー。
ブルウスの谷については、別の旅行記にまとめたいと思います。 -
フェリーに乗り込む助手席の車窓から見た様子
帰路は、すでにフェリーに何台も車が乗り込んだ後のタイミングとなりましたが、乗れただけましかな。 -
トラックに続いて車ごとフェリーに乗船
-
乗船したフェリーから見た別のフェリー
あれは次に出航するフェリーだったかもしれません。 -
フェリーの甲板の様子
乗船時間は1時間半。
車は甲板の真ん中の方に停まることになったので、出航してしばらくの間は甲板にいました。 -
レナ川をゆくボート
-
渡し橋がある船頭側
-
ヤクーツクからニジニベスチャフに向かう大型フェリーとすれ違う
海のような広いレナ川は、見るものといったら沿岸の針葉樹林(タイガ)か、反対方向に向かうフェリーやボートか、あとはカモメくらいだったので、1時間半の航行の間、ずっとそれらを眺めていたわけではなく、車に戻って座席に座り、ガイドのジーナさんとおしゃべりしたり、撮った写真をチェックしたりしました。 -
ヤクーツク側に到着
船ごと渡し橋を降りるところです。 -
フェリー待ちの車がずらっと並ぶ
あのような長い列で乗船待ちしなくてすんだのはよかったです。 -
2018年7月14日(土)、ソツィンツィ・エクスカーションのためにボートでレナ川を渡る
当初は、この日も大型フェリーで車ごとレナ川を渡ることになっていましたが、週末はレナ川を渡るフェリーはとても混雑するため、ガイドのジーナさんの判断で、人のみを運ぶボートでレナ川を渡ることになりました。
人しか乗らないので、出航まで時間がかからず、スムーズに出発できるからでした。 -
レナ川を渡るボートの船着き場
黄色とオレンジのこの2船だけが公共交通手段で、残りは個人のボートのようでした。 -
ボートが停泊するレナ川の岸辺
対岸はシベリアらしい針葉樹林。 -
船着き場にあるのは、ボート以外は車と公衆トイレだけ
あのトイレは利用しませんでしたが、囲いがあるだけましな、ぼっとんトイレだと思います。
船着き場の陸地の方にはほかになんにも建造物はなく、知らなければ、ただの駐車場に見えてしまいそうでした。
駐車していた車の大半は、ボートで渡ってくる人の送迎でした。 -
ドクロの旗を掲げたボートとレナ川の岸辺
この日は天気予報では雨予報でしたが、どうやら近くの針葉樹林で発生した火事の煙のせいで、雨は降らなかったようです。
それはありがたかったのですが、あたりは煙のために昼間っから白っぽく霧がかかったような景色になってしまいました。 -
ボートが停泊するレナ川の岸辺
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乗船用のハシゴが降りたところ
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航行の無事を祈って、ガイドのジーナさんがレナ川にパンを捧げる
サハ人の古い風習だそうです。 -
ボートの中の様子
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ボートの運転席
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客席の様子
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ボートの甲板から見たレナ川の景色
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ボートの客席の窓から見た船次場の様子
窓を通じて撮ると、うっすら紫がかってしまいました。 -
航行中のレナ川の景色
ボートは12時半に出航し、13時には対岸に到着しました。
大型フェリーよりも航行時間は短かったです。 -
迎えの車以外、なぁんにもなかった船着き場
-
我らが乗ってきたボートに、折り返しヤクーツクに向かう人々が乗り込むところ
ボートに乗る前に手配した車は、当然、レナ川を渡れないので、渡った後どうするのかな、と思っていたら、これから向かうソツィンツィの野外建築博物館の館長さんが、車で迎えにきていました。 -
ソツィンツィの野外建築博物館の館長さんの車の助手席から見た車窓の外の景色
ソツィンツィは、かつてヤクーツクが最初に造られたところにある村です。
ただ、毎年のようにレナ川の氾濫があるため、ヤクーツクは現在の対岸に移動しました。
このソツィンツィ村も、毎年のようにレナ川が氾濫してくるので、だんだんと人が減っていて廃村になりかかっているようでした。
ソツィンツィ野外建築博物館については、別の旅行記にまとめたいと思います。 -
帰りのボートが見えてきた@
針葉樹林(タイガ)で発生した火事による煙は、前から発生していたのですが、本日、急に風向きが変わったせいで、ヤクーツク全域にわたって濃霧のように視界をさえぎることになりました。
それは午後になるとだんだんひどくなり、どうやら大型フェリーのレナ川航行は中止になってしまったようです。
予定通りにフェリーに乗っていたら、ヤクーツクに戻るのに手間どったと思います。
本日は、夜に帰宅することになっていたので、それはとても心臓に悪かったと思います。 -
2艇目のボートもやってきた@
20時発の最終ボートです。
ふだんは1艇ですむそうですが、週末はレナ川を渡る客が多いことと、大型フェリーが航行禁止になってしまったために、ボートの乗客が増えたので、2艇出したそうです。 -
こちらのボートに乗ってヤクーツクに戻る
ヤクーツクからレナ川を渡ってくる客はたくさんいて、2艇のボートが満員でした。
でも、20時にヤクーツクに向かう乗客はほんの数名だけでした。
市内移動編・フェリーとボートによるレナ川航行レポートおわり。
次は、ヤクーツク市内や郊外で撮った植物のレポートをまとめたいと思います。
(だけど、このあとからは、順不同になるかも。)
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