2018/06/21 - 2018/06/21
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miharashiさん
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2018年の初夏には、以前からペルーのワラスに行きたいと思い続けていたので、どうせ行くならついでにヨーロッパの山にも行きたいということで、欲張ってスターアライアンスの世界一周航空券(エコノミークラス)で旅行することにしました。直前に身内の不幸があり、実行が危ぶまれたが、出発2週間前に航空券を購入。山の天気予報を毎日チェックし、旅程をたてました。その4ではガイドなしで、共に70歳で普段ほとんど歩かない夫婦が標高3900mのスタート地点から4580mの69湖(表紙写真)へのトレッキングに挑んだときの旅行記です。はたして二人とも山上の美しい湖までたどりつけたのでしょうか?
今回の訪問国と日程は以下の通り。
6/8 - 6/13 メキシコ
6/14 - 6/16 コロンビア
6/17 - 6/24 ペルー
6/26 - 7/1 フランス
7/2 - 7/8 ジョージア
7/9 - 7/12 ギリシャ
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- タクシー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
ワスカラン国立公園内のトレッキングはいくつかあるが、3泊4日や2泊3日のサンタクルス谷についで、人気があるのが69湖への一日トレッキング。富士山の高さよりも高い3900mのスタート地点から2つの山を越えてチャクララフ(6112m)の南壁にある標高4580mの氷河湖69湖へのトレッキングは、送迎車の関係で時間制限があることから、高山病と制限時間との闘いでハードなトレッキングとなることで知られている。私達はさんざん迷った末、ワラスではなく出発時刻が遅くてすみ、時間の自由がきくユンガイからのタクシーチャーターを選択し、ツアーは使わないことにしたのだった。
-
6月21日。ワスカラン国立公園3日目。私達は宿の手配でタクシーをチャーターすることができ、7時45分に宿を出発し、一昨日通った道に再びもどってきた。今日も美しいヤンガヌコ湖を通りすぎて少し上がったところに車が何台か止まれるやや広いスペースがあり、ここが69湖へのトレッキング開始地点だという。私達を乗せたタクシーが着く前に一台すでに止まっていた。写真奥に青く見えるのがオルコンコチャ湖。
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ドライバーから4時にここで待っているといわれ、スタートした時刻が9時だから7時間の時間制限が課せられた。ツアーバスは3時半までにもどってくるのが主流。したがって湖にはほんの少ししかいれないことになる。まずスタート地点の道路から急な短い坂を下り、日蔭のある林をぬけ、橋を渡ると広々とした牧草地に出る。キャンプ場もあり、中央を川が流れる、牧歌的な雰囲気。
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ここが分岐点で、右に行くと69湖、左に川を渡っていくとピスコハットべ―スキャンプへの道となる。私達は当初できればピスコハットベースキャンプの山小屋に一泊して、尾根づたいに69湖へ下るルートを歩きたいと考えていたが、装備を持ってきていないので、あきらめたのだった。それにそんな体力がないことはわかっていた。
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歩き始めはさっそうと歩いていた主人。前方にみえる白い峰が先日峠で美しい姿を見せていたチャクララフ。目指す69湖はあの山の手前にある。
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すぐにこんな水場を渡る。ある人のブログでは雨が降ると、増水し、渡るのに苦労したことが書かれていた。この時期は乾季だったので、なんなく渡れた。
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川ぞいの道はしばらく続いた。牛のふんに注意!
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やがてやや登りになった。
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このころから主人が大幅に遅れがちになった。どうやら足がまったく動かなくなったようだ。ツアーで来た若い人達がどんどん先に行ってしまい、私達だけが取り残されてしまった。写真奥に小さく見えるのが主人。
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同上。主人は気管支喘息の持病があり、高山病にきくダイヤモックスは飲んではいけないと医者に言われているので、薬は飲んでいない。いままで、高地に行ったが、高山病を経験したことはなかったが、今回はどうやらだめらしい。
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遅くとも1時までには69湖に着いていなければ、4時までにスタート地点にはもどれないので、私だけ先に進むことにした。主人はゆっくり行けるところまで行き、私の帰りを待っているとのこと。このあたりから最初の難所のジグザグ道が始まった。
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これ以降は私だけの単独トレッキング。ふつう3時間で登るコースを4時間でのぼることになる。すでにスタートがゆっくりすぎたので、かなりきびしい。
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左奥に見えていた滝を目の前に見えるところまで上ってきた。ジグザグ道のはるか下の方をゆっくりと歩く主人が見えた。大声で名前を呼んでみたが、気付かない。
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川沿いの牧草地がはるか下になった。
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ワスカランも姿が隠れがち。かなり高度を上げてきた。
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チャクララフに向かって登る。この辺はけっこう傾斜がきつく、息もきれがち。
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花で癒される。
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一人が通るのがやっとの狭い道が続く。
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歩いてきた道を振り返って。ワスカランがまだ見える。
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傾斜のきつく、大きな石がでていて歩きにくい道が続く。このあたりで前を私と同じペースで歩く、インド人の男性がいた。彼の姿が見え隠れしてくれたのが、私に安心感を与えてくれた。
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同上。
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山も見えないくらいきつい傾斜。
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ジグザグ道なので道路の先が見えない時は折り返し。
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ようやく着いたかと思いったら、湖の色が美しくない。ちがう湖だった。このときほんとうにがっかりした。
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湖の端に来て、来た道を振り返る。湖というより浅いので水たまりの大きいのにあたる。
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上記の湖をすぎると岩壁の脇をやや下る。帰りがきついなと想像してしまった。
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左側は広々とした牧草地帯。
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チャクララフの左側の山はピスコか?
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パノラマにして。
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牧草地に下り、平坦な道をあの黒黒とした岩壁の縁まで歩く。
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背後にはワスカランノルテとワスカランスール。
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低木地帯に入った。
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69湖への標識。右に行くと別の湖にいく。
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ワスカランの左側の峰の先端が顔を出した。
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黒い岩壁から2番目のジグザグ道が始まった。途中から奥に小さな湖が見えた。
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拡大して見ると、色はきれいだが、小さな湖というか水たまりのようだった。
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ここからの眺め。下の牧草地と山が雄大。さらに右側にワスカランがある。
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つらいジグザグ道が続く。途中で日本人のカップルとガイドが下りてきた。あとどのくらいかと尋ねたら、1時間はかかるという。もうすぐ12時だったので、1時がタイムリミットの私はあせった。
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朝、同じ時間帯に出発したツアー客がもう下りはじめてきた。彼らはもうすぐだからと励ましてくれた。
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1時ちょっと過ぎ位についにお目当ての69湖に到着。何とも言えない水の色だ。
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時間がないので、シャッターを押し続けた。
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同上
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同上
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縦長にしないと山と湖が映らない。
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中央部分
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左側
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パノラマにして。
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パノラマにして。
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湖を中心に。
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来るときに出会った日本人の男の子に再び出会い、記念撮影をしてもらう。彼はワラスのホステルでパスポートとカメラと現金を盗まれ、リマに戻ってパスポートを再発行手続きをして、再びやってきたと言う。ワラスも安全ではなさそうだ。
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湖だけを撮影。
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拡大して。下まで下りる元気もないし、時間もないので上からだけ撮影。急いで持参したパンを食べるも、あまり食欲もない。水だけ補給して、10分ほどいて下山した。もう少しゆとりが欲しかった。ツアーできたら、完全にアウトだった。
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下る先には山の先端が。
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最後に振り返って。
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残された時間は2時間45分。時間がない中花がきれいだったので撮影。
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再び、小さな湖が見えるところまで下山。2番目のジグザグ道ももうすぐ終わる。午後に入り、手前が陰になってきていた。
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牧草地帯にはサボテンではないが丈の高い花?が生えていた。
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下を見ると、かわいいタンポポのような花が群生。
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牧草地帯の先のワスカランも相変わらず雲もかからずきれいに見えた。左横の山はもう見えない。
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間もなく平坦な牧草地帯を終え、左側に見える、崖ぞいの登りにさしかかる。
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登り道を歩きながら振り返るとチャクララフには雲がかかり始め、逆光ぎみ。
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最初の湖まで戻ってきた。この後最初のジグザグ道を下ったところに主人が座って私を待っていた。主人の時計を私が持って行ってしまっていたので、時間がわからずかなり心配したようだ(私の時計は電池切れで動かなくなっていた)。こんなとき二人で携帯を持っていればいいのだが、あいにく携帯嫌いで二人で一台を共用していた。
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ここからは主人が時間をもてあまして、撮影した写真。この位置からのチャクララフと滝の眺めがすばらしかった。
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足元にはかわいい花。
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ワスカラン。
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主人が休んでいる間登ってきた若い二人。
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紫の花を入れてチャクララフと滝。
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珍しい色の牛とワスカラン。
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チャクララフの拡大。
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途中咲いていた花。
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滝も陰になってしまった。
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かわいいピンクの花。
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ジグザグ道の途中牛がとうせんぼ。主人が急いで通ろうとこころみたら、角でついできた。あやうくつかれそうになったので、二人で5分くらい待ったが、どうにも動こうとしない。時間制限があるので、私が強行突破を試みた、大急ぎでお尻側を駆け抜けた。成功したので、主人も恐る恐る突破。無事難所を突破できた。私のセーターの色が赤に近かったのも、良くなかったのか?
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長い川沿いの牧草地帯を抜け、ようやく道路上に止まっている車がみえるところまで戻ってきたときはほっとした。最後の急な上りの前でしばし休憩。主人に先に登ってもらい、遅れて最後のきつい坂をゆっくり上った。時間は4時5分。私としてはがんばったと思う。もうきつい登山はこりごりと思ったが、すぐ忘れてしまうかも。主人はあのきれいな湖が見れなくて無念だったろう。(その5に続く)
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