行きそびれていたミャンマーに初挑戦　その１9　マンダレーを歩く・マハムニパヤー

2017/10/07 - 2017/10/08

　マンダレーを基点として、バガン、ピンウーリンと出掛けた今回のミャンマー。
　帰国便を待つのもマンダレーだ。
　やりたいこともないのに２泊もする。
　トラブルが発生して飛行機に乗り遅れてはならないと、余裕を持たせて日数調整。
　目的がないのなら、ゆっくり休養していれば良いのに、じっとしていられない性分で、用もないのに出歩いて、汗をかいてホテルにもどってくる。

エリア マンダレー(ミャンマー)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩

　ビーナスホテルのすぐ近くには、お店屋さんがいっぱいだ。
　ケーキ屋なんかもあり、

　シネマだってあり、

　インドカレー屋もある。

　ものは試しとカレー屋に入ってみると、

　暇そうなお姉さんが電話などしており、メニューを見ても何だか分らないものだから、とにかくカレーを注文すると、

　出てきたのは、こんなにたくさんのスープ？
　なんで？
　ポケットの中の金を心配する。
　足りるかな？
　とりあえず一口すすると美味いのだが、数秒後には口やのどや胃の中に、むせるような刺激が広がり、涙がポロポロ。
　ご飯をむしゃむしゃ、肉の塊を食べ終えて、恐る恐る会計すると３９０円と言われて安心した。
　ここのインドカレーは、ラオスやカンボジアのインドカレーとは違っていた。

　駅を見に行こう、と思いたった。
　ホテルからは駅の裏側から入ることになるが、駅裏は庶民の町で、

　零細な縫製工場があったり、

　バラック小屋がごちゃごちゃしている。

　線路に向かって登っていく坂道があって、

　登っていくと陸橋に変化する。
　止まっている貨車が見えた。
　ここから見ると駅らしくないが、

　真上に来ると、階下にプラットホームと列車を待つ人が見える。

マンダレー駅 駅

　それにしても薄暗い駅だ。
　この駅は終着点となる駅で、この先には線路は続いていない。
　列車はここで折り返すことになる。

　ホームに降りてみるが、平凡なホームで、

　待合室も地味で、大きな街の駅とは思えない。

　しかし表通りに出てみると駅は立派なビルだった。
　３階より上はホテルになっている。

　駅前には大きなビルが建ち並び、この町では数少ない信号まである。
　街の顔となるメインロードなんだろう。
　駅の表と裏とではこんなにも違うものなのか。

　ショッピングセンターやスーパーはないのかと探してみたが、近くには見つからなかった。

　朝目覚めると、路面がびっしょり濡れていた。
　夜の間に雨が降ったようだ。
　マップを見ると、南に3.5kmほど行くと寺院がある。
　マンダレー最大の仏塔、マハムニ・パヤーだ。
　自転車で行こうと考えたが、途中にはたくさんの信号のない交差点がある。
　車やバイクが無秩序にすれ違っていて、自転車では恐い。
　歩いて行くことにした。

　ビーナスホテル、駅、マハムニパヤーの位置関係。

　水溜りを避けながら歩き続けていると、

　熱々の揚げパンが売られていた。
　一つ買ってみると、たったの１０円。
　そしてそれが、信じられない美味さだった。

　とぼとぼと歩いていると、知らぬ間にマハムニ寺院の入口に到着してしまった。
　3.5kmなんてちょっとした距離だ。

　ところが寺院の敷地の中は広過ぎて、どこがどうなっているのか分りにくく、あっちこっちと彷徨い歩く。

　たくさんの建物があるが、どの建物が目指すマハムニ・パヤーの中心なんだろうか。
　そもそも基本を間違えたのかと、最初の門に戻ったり、また入り直したり。

　それでも何とか、参道への入口を見つけ、

　靴を預けて参道に入ると、どこの寺院もそうであるように、仏具店と参拝客のオンパレードだ。
　おごそかな寺院といった雰囲気はさらさらない。

　しかし本尊様のいらっしゃる仏塔の中心に近づけば、店はなくなって、

　敬虔な信者たちが、一心不乱にお祈りしている。
　もうこうなると私の出番はない。
　隠れるように写真を撮るのみ。

マハムニ パゴダ 寺院・教会

　ご本尊様は、２mもある高い台座の上に鎮座されていて、ご利益を願う信者たちは登って金箔を貼り付けるんだとか・・・
　金箔は高価なはずなのに、それを信じる信者は多い。

　横に回ると台座に上る階段があって、登る人、降りてくる人で混雑している。

　この寺院も四方に参道が伸びていて、その上に立つ塔の形が美しい。

　天に向かって鋭く伸びるデザインは、天野喜孝の描く『ファイナルファンタジー』の原画を連想させるのだ。

　参道の仏塔は見えるのだが、周囲の屋根にはばまれて、主塔を満足に見る事がてきない。
　テラスに出てやっと主塔を仰ぎ見る。

　これがこの街一番の仏塔か。
　しびれるデザインだ。
　デザインから見ると、ミャンマーの寺院が私は一番好きだ。
　満足して歩いて帰路についた。

　ホテルの向かいにもレストランを見つけた。

　写真入りのメニューが張り出されていて、英語表示も付いている。

　働いているのはまだ歳若い少年少女たちで、
　恥ずかしそうに片言英語で対応してくれる。

　注文したフライドヌードルは、まろやかな味でこくもあり、一押しの美味さだった。
　用がないけど出歩いてみれば、思わぬものが見つかる１日だった。

この旅行記へのコメント （1）

• trat baldさん 2017/11/23 10:05:03

  街歩きこそがバックパッカー？の真髄かもね。

  びっしり予定や目的地を入れ込んで駆け足観光よりもまったりと過ごす一日が僕には旅らしくて素敵に見える。
  荘厳なマハムニパヤーとその信者たち、そして人が集まるから商店が出来る、整備された表通りと庶民が暮らす裏通り、見てて飽きないね！
  Ps.ご本尊に貼る金箔は薄くて紙に挟んであるけど僕じゃあ上手く扱えない。