2017/10/06 - 2017/10/06
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motogenさん
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滝と洞窟には行けたけど、このまますんなり帰るのはつまらない。
ガソリンは充分残っている。
そこでモージョッピ村に立ち寄ることにした。
Halonさんの旅行記に出てくる村で、シャン族の小さな村と『歩き方』にも載っている。
しかし、Gマップに出てこないし、『歩き方』にも地図はない。
Halonさんの旅行記を読むと、滝の近くにあると推測され、その付近を探してみることにした。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- バイク
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-
道々人に尋ねてみるが、発音が悪いのか『モージョッピ村』が通じない。
見当違いの方面を探しているのかと、挫折しそうになるが、やっとその村を知っている親子に出会えた。 -
言葉は通じないが、お母さんが指差す方向に集落が見える。
それがモージョッピ村らしい。
なんだ、こんな近くの、それも幹線道路にあったのか・・
バイクを走らせる。 -
丘陵の南斜面が家々で埋めつくされている。
広さと家屋の数からいえば、これは村ではなく町だ。
道路も広く、バイクや車か行き交いしている。
これがシャン族の村?
何かの間違いではあるまいか。 -
さてどこに行ったら良いものか。
広すぎて的がしぼれない。
食堂らしき店の前にバイクを止めると、 -
愛想の良いお兄ちゃんが出てきて、
「日本人か・・?」と嬉しそうに店の中に招き入れてくれた。 -
この店はお茶と手作りパンの店らしい。
それを注文して一休みすることにした。
お茶の中にはコンデンスミルクがたっぷりで、甘くて美味い。
甘いものは好きだけど、カロリーが気になる。
パンも割といける。
お兄ちゃんは話好きで、片言英語ながらしきりに話しかけてくる。
だが、これまた片言英語の私とは、満足な意思疎通ができるわけがない。
話は食い違っているだろうが、それゆえに楽しい会話だ。 -
やはりここは本物のモージョッピ村で、西にずっと広がる大きな村らしい。
お母さんは恥ずかしがりやで、にこにこしながら座っているだけ。
この親子もシャン族だと言うが、民族衣装を着ているわけでなく、顔立ちも普通だし、狩猟生活をしているのでもない。 -
坂の上に大きな寺院があると言うので、行ってみる。
金色の塔がすぐ見つかった。 -
ちょっと変わった不思議な雰囲気の寺院だ。
-
中国にありそうな建物に見えるし、赤い屋根の上から飛び出した楼閣は『千と千尋の神隠し』の油屋を連想させたりする。
はたまた明治時代の製糸工場にも、どこか似ているような・・・ -
しかし金色の塔はありきたりだ。
-
そっと誰もいないお堂の中に入ってみる。
叱られないかなと、落ち着かない。 -
あら!
素敵な仏様だ。 -
仏様は普通おじさん顔をしているのに、この仏様は若々しいお顔をしていらっしゃる。
少年のようにも、天神様のようにも、はたまた地球外からやって来たヒーローのようにも見える。
ゲーム好きの今時の若者にももてるだろう。
ミャンマーにはこの手の仏様がいる。 -
別の建物をのぞくと、お堂の一角で集会が行われていた。
誰も私に関心を示してくれない。
叱られないうちに、そっと退散する。 -
小僧さんにトイレの場所を聞くと、案内してくれたのは寺院型のトイレだった。
凝っている寺院だ。 -
小僧さんにお礼を言って、村の中心に向かってみる。
「見るべきものは特にないが、蚕を育てたり、塩漬けを作ったりしているシャン族の素朴な暮らしを見つけられる」と、ガイドブックにはある。 -
ところがそんなものは、どこにもありはしない。
トラックが土煙をあげる幹線道路が走っていて、店が並んでいるだけだ。 -
にぎやかな音楽が聞こえてきたので、のぞいてみると、
-
託児所かそれに類した施設のようで、先生の指導のもとに子ども達が、嬉々として踊り狂っていた。
フィリピンのバナウェイを思い出した。
あちらは教会の日曜礼拝だったが、ここはフリースクールか?
みんな一生懸命だったので、声もかけずに引き上げる。 -
そんなものがあるくらいで、シャン族の生活などありそうにない。
-
たくさんの店が並び、通過する人たち相手に商売をしている村だ。
路地の奥に入り込めば何かあるのかも知れないが、路地を覗いても何もなさそう。 -
シャン族もすっかり貨幣社会に取り込まれ、ミャンマー族に同化してしまったのだろうか。
表面しか見ていない可能性大ではあるが、このまま村を通過することにした。 -
来た時とは別の裏道を走る。
西洋風の塔が見えた。
少数民族を圧迫するミャンマーでも、キリスト教は認められている。 -
こんな裏道にも検問所があった。
ヤンゴンに住んでいた友人によると、ミャンマーでは検問所が至る所にあって、軍事政権時代には住民の移動を制限していたらしい。
そのなごりなのか、今も機能しているのかは分らないが、警戒して通過する。
しかしミャンマーに来てこれまで、銃をかまえたポリスや恐そうな軍人に、一度も出会っていないことに気がついた。
軍部独裁体制はどうなったんだろうか? -
走ったコースはおよそこんな具合。
航空写真で見ても、モージョッピ村は町のようだ。
本当にここがモージョッピ村だったんだろうか。 -
ゲストハウスに戻り、近くにある市場の中を歩いてみた。
野菜、果物、生魚類に、 -
衣服、雑貨、装飾品、
-
菓子、加工食品・・・
どの国でも市場は臭いまでが同じだった。
地元産の野菜などは安いが、加工品は高い。
中国やタイからの輸入品しているからだ。 -
庶民のレストランがあった。
-
親切そうな親子が調理していたので、
-
数種類を注文してみた。
ご飯はどっさり、副食はしょっぱく、辛いのに、だしが効いていないのか、深みがなくて美味くない。
食欲がなくなり、完食できなかった。
ごめんね・・おばちゃん。 -
ゲストハウスの2階から、自由に屋上に登れることがわかった。
屋上には太陽光温水器が設置されている。
真空管式で、外気が冷えても熱が逃げず、効率が良いと言われる優れものだ。
我が家でもこのタイプに買い換えようと調べたが、ヨーロッパからの輸入品で、設置も自分で行うとなっていて、諦めた。
そのすごい温水器がミャンマーにある。
中国製だ。
シャワーが熱湯のように熱い理由が理解できた。 -
夜になるとドン、ドン、パン、パンとの破裂音が聞こえてくる。
昨夜は深夜までうるさかった。
屋上に出れば、どこで花火を上げているか分かるだろうと、階段を駆け上がると、 -
屋上には花火を見学する客や、スマホをしながら遊んでいる客がいた。
-
周囲の屋根の上に火花がひらめき、少し遅れて破裂音が到達する。
-
一箇所ではない。
右に、左に、後にと、めまぐるしい。 -
この町では、あちこちに花火で遊ぶ人がいる。
誰が遊んでいるんだろう? -
いったん部屋に戻ってコーヒーを飲んでいると、真上からすごい音が響いた。
あわてて屋上に駆け戻ると、花火を打ち上げている親子の姿があった。
「ごめんなさい。うるさかったかな?」とお父さん。
「ノー、ノー、花火は大好きだから、どんどんやってください。」 -
シュポ!
ヒュ~ン・・・パン!
頭上で花火の花が咲く。
玩具の花火なのに、発射音、飛行音、破裂音と・・本格的だ。 -
これが、おもちゃの花火?
私の常識を超えるすごい花火だった。 -
昔の花火は単純な火の玉が飛び出していくだけだったのに、
今の花火は、プロが打ち上げる花火大会の花火のように、空中で花が開くのだ。 -
一度飛び散った火の玉が、再度破裂する複雑なものから、しだれ柳のように尾を引くものまで、多種にわたっている。
-
打ち上げの現場を見れば、玩具とは思えない太くて長い筒から、7発、8発と連続して、発射炎が噴出している。
中国製に違いない。
日本にもあるのだろうか。
久しく花火で遊んだことのない私には理解不可能。 -
親子の花火は全て灰と煙とゴミになってしまい、すごすごと退散していく。
終わったか・・と思っていると、大量の花火をダンボール箱にいっぱい詰めて、親子は戻ってきた。
大人買いだ。
近くに花火を売っている店があるらしい。 -
再び、花火大会が始まった。
-
周囲の屋上からも、負けずと火花が飛び交って、メイミョーの夜は、深夜の10時を過ぎてからも、破裂音が絶えることがなかった。
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この旅行記へのコメント (1)
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- trat baldさん 2017/11/18 06:49:40
- 少数民族と云えども経済戦争は容赦なく迫ってくる。
- 土ぼこりもうもうで充分に村です(^o^)かつては出稼ぎついでに必需品を買って帰る暮らしだったかも、バイクが普及すると生活が一変するのは田舎ならではの気がします。
総じてアジア人は刹那的な要素を持つ花火にはお金を使いますね。
Ps.僕の地方では消防団員経験者の多くが花火師の資格を取ってお祭りなんかで活躍してます。
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