2017/06/21 - 2017/06/29
315位(同エリア2400件中)
ポポポさん
6月23日(土)旅行2日目です。
本日は午前中がベルリン観光、午後がドレスデン観光です。
ベルリンでは世界遺産の博物館島にあるペルガモン博物館を観光します。通常ベルリンのツアーでは観光に組み込まれることが少ない博物館です。この博物館はベルリンで最も有名な博物館でギリシアやローマ、オリエント文明の遺跡がそのまま移築されている壮大な博物館です。
中でも新バビロニアの都バビロンの「イシュタール門」と紀元前2世紀のペルガモン(現トルコのペルガモ)の「ゼウスの祭壇」はこの博物館の中核を成す展示物ですが、「ゼウスの祭壇」は2019年まで大規模な改修工事を行っているため見学出来ませんでした。とは言え「イシュタール門」はその彩色の美しさと規模の壮大さで他を圧倒する迫力がありました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- 阪急交通社
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旅行2日目。ホテルの朝食です。
マリティム・プロアルテ・ベルリン・ホテルの朝食は野菜や果物もあって種類が豊富。アジアのホテルで見かける手作りオムレツのコーナーもありました。
ここはフルーツと何種類ものチーズ。チーズは色々な味を試してみたいところですが、取りすぎて残してしまっては失礼かと思いカマンベールチーズのみ頂きました。マリティム プロアルテ ホテル ベルリン ホテル
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こちらは野菜コーナー、欧州のホテルにしては野菜の種類が多かったですね。
野菜サラダも食べられます。 -
ハム類は多種ありました。どのハムも美味しい。
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フルーツとヨーグルト。
マリティム プロアルテ ホテル ベルリン ホテル
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ハムなどが並べられているコーナーでは、調理師が内部で調理中。
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その一角では出来立てのオムレツが提供されていました。
アジアのホテルではよく見かける光景ですが、欧州のホテルで目にしたのはこのホテルが初めてです。
調理している調理師は日本人女性のように見えましたが、オムレツを注文しなかったので言葉は交わしませんでした。 -
パンのコーナーです。
パンも色々な種類があり、選り取り見取りです。 -
これはバター供給機。バターが見当たらないので調理スタッフに尋ねると、この機械の前に案内され取り扱いを教えてくれました。
下に皿を置き、上のスイッチを押すと一人分のバターが落ちてきました。
この機械は初めてでした。ポロリと落ちてきますよ。面白い。 -
レストランの様子。
マリティム プロアルテ ホテル ベルリン ホテル
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この日はこの後早朝の観光に出ますので、朝食はしっかり取っておきましょう。
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バスの出発は午前8時30分なので、それまで早朝の街歩きに出ます。
ホテルの前の道を東に進んでフンボルト大学、国立歌劇場、ヘーベル広場を観光する予定です。
ヘーベル広場(オペラ広場)はヒトラーが率いるナチス党員がナチズムの思想に合わないとされた非ドイツ的な本を2万5千冊以上も焼き払い、焚書を行った場所です。
2015年8月にベルリンを訪れた時には、この広場は車窓でしか見ていませんので今回はその場所を訪れたいと計画していました。
昨夜からの雨はまだ降り続いています。これでは地図を見ながら歩くことはできません。でも地図は頭に入っているので大丈夫でしょう。
このようにして今年の欧州の街歩きは雨模様の天気からスタートしました。
以前は最強の晴れ男と言われていた私の神通力も、この頃は力を失ったようです(笑)。マリティム プロアルテ ホテル ベルリン ホテル
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ホテルから東に向かって進み、最初の交差点を南に折れて次の交差点を左折すれば目的地に着くはずです。
道路沿いに設置してある青い太いパイプは、建設工事の排水を流すパイプです。
ベルリンは地下2~3mも掘れば地下水が沸きだしてくるので、工事には排水を流すこのパイプが付き物なんだそうです。
そして夏の時期に集中的に工事が行われるため、この青い排水パイプは夏の風物詩なのかもしれません。 -
ベルリン市内を東に進み、フンボルト大学に向っていたはずなのに川沿いに出てしまいました。なんと川沿いにはドイツ連邦議会議事堂(旧帝国議会議事堂)があるではありませんか。
この建物はブランデンブルグ門方面に建っている建物のはず。屋上にドームがある建物は連邦議会議事堂に間違いありません。
あろうことか、ホテルから東に向かって歩いていたつもりが、実は西に向かって歩いていたのです。
今から引き返してフンボルト大学方面に向かってもバスの出発時間には間に合いません。
旧帝国議会議事堂も見たかった場所なので、朝の散策は終わりにして引き返すことにしました。
雨が降り続いていたので途中で地図を確認しなかったこと、バスの後部の方が東だと勝手に思い込んでいたため方向を誤ったようです。
また昨夜バスの進路を確認したつもりでしたが、バスが最後に大回りして迂回していたことに気づかなかったのも原因の一つでした。
観光初日早朝からポカをしてしまい、今回の旅行は前途多難の予感がしてきました。ドイツ連邦議会議事堂 現代・近代建築
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さてこの建物、ドイツ連邦議会議事堂(旧帝国議会議事堂)は放火事件の後、ナチス政権下ではドーム屋根が修復もされず放置されたままになっていましたが、ドイツ第三帝国の象徴でした。
そのため赤軍はこの建物のドームに赤旗を掲げることを目標として、議事堂の占拠に全力を傾けました。
すでにベルリン市街はしらみつぶしに赤軍兵士によって破壊占領され、ヒトラーも自殺していましたが、議事堂にはドイツ兵1000人が立て籠もり頑強な抵抗を続けていました。
赤軍は多大な犠牲を払ってこの議事堂を占拠しましたが、まだ独軍の兵士300人は議事堂の中で降伏する日まで抵抗を続けていたそうです。
その後総統官邸において小規模な戦闘もありましたが、議事堂占拠で組織的抵抗ははぼ終了したと考えられています。
このベルリンの終焉を映画にしたのが「ベルリン攻防戦」という映画です。私は学生時代に見ましたが、リアルで迫力のある戦闘シーンは今でもはっきりと記憶しています。
ということで、朝の散策の目的地がドイツ連邦議会議事堂の変わったもののそれはそれで有意義であったと思います。ドイツ連邦議会議事堂 現代・近代建築
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ドイツ連邦議会議事堂周辺で目にした建物。
ファザードの彫刻や装飾が素晴らしい建物です。女性が一人建物から出て来たのでどこかの会社の建物なのかもしれませんが、周囲では最も立派な建物でした。 -
ファザードの彫刻部分をアップにしました。
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バスはホテル前を8時30分に出発し、ベルリン観光がスタート、最初にベルリンの壁が残るイーストサイドギャラリーに向かいました。
写真はその途中にあるニコライ教会の尖塔とテレビ塔。ニコライ教会 (市立博物館) 博物館・美術館・ギャラリー
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赤の市庁舎です。レンガの色から赤の市庁舎と呼ばれていた旧東ベルリン市庁舎。
雨で周囲が暗いため赤くは見えませんが、晴れていれば鮮やかな色彩を放っていたことでしょう。ベルリン市庁舎 (赤の市庁舎) 史跡・遺跡
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ベルリン王宮です。
ベルリン王宮は第二次世界大戦中、英米の戦略爆撃機の爆撃を受け焼失し廃墟になりました。
現在は再建工事が進んでおり、写真のようにすでに外部が完成した建物も見られました。
2019年に完成の予定です。 -
イーストサイドギャラリーに到着。
ここはベルリンの壁崩壊後、世界各国の芸術家118人が壁に描いた絵が見られるオープンギャラリーです。イーストサイドギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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道路を隔ててイーストサイドギャラリーの向かい側にはメルセデスベンツ・アリーナがありました。
アリーナの周囲は工事中でまだ未完成のようでした。 -
歩行者用信号機「アンペルマン」。
信号が青になると歩きだします。その姿が可愛くてグッズになり、いまや大人気なんだとか。
ツアーの人もブランデンブルグ門の近くにある店で、アンペルマンのグッズを買い求めていました。 -
壁一面に描かれた絵画。
イーストサイドギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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絵が描かれた裏側の壁にはこのように落書きが書かれています。ここはまだ落書きが少ない方で、壁一杯に書かれている所もあるそうです。
イーストサイドギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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ベルリンの壁の厚みはごらんのとおり。想像以上に薄いんです。壁の側に写っている人の顔の大きさと比べると薄いことが良く分かると思います。
壁が1m近くあったのはブランデンブルグ門の周辺のみでした。さらにベルリンの壁は2枚で構成されており、壁と壁の間に緩衝地帯が設けられていました。
その緩衝地帯には監視塔が置かれ、警備兵と軍用犬が常時巡察していて、壁を乗り越えようとする者が発見されれば理由の遺憾なく直ちに射殺されました。
なかには無人監視塔が設置されていた所もあり、ここでは赤外線スコープに反応すると自動で機関銃が発射される仕掛けになっていました。
なおこの無人機関銃の仕組みや機銃の現物、監視塔の写真、仕組み説明はチェックポイントチャーリーのすぐそばにある「ベルリンの壁博物館」に展示されていますので、興味のある方は博物館を訪ねてみてください。イーストサイドギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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さてベルリンの壁は2枚の壁で構成されていると先程記述しましたが、ここイーストサイドギャラリーの壁は1枚しかありません。
と言うのも、ここを流れているシュプレー川が西ベルリンとの境のため2枚目の壁は設ける必要がなかったのです。
ここではギャラリーとなっている壁と川の間が緩衝地帯です。ここでも川を泳いで西ベルリンに逃亡する者がいました。そのため西ベルリン側では逃亡し易いように川岸にコンクリートで階段を設けたり、岸辺には手掛かり足掛かりを作っていたそうです。 -
ではイーストサイドギャラリーの絵をいくつか見てみましょう。
イーストサイドギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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中にはこのようなサイケチックな絵もあります。
イーストサイドギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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架かれた絵の前には「イーストギャラリー」の表示がありました。
イーストサイドギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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この絵は大作です。但し幼児の体系に大人の顔が描かれていて、アンバランスというか何処か不気味な絵でした。
イーストサイドギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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この絵はイーストギャラリーで最も有名な絵、東ドイツのホーネッカー書記長とソ連のブレジネフ書記長の「兄弟のキス」です。
イーストサイドギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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シュプレー川に向って左側にあるイースサイドギャラリーの壁絵。
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道路を渡ってイーストサイドギャラリーの観光は終了。最後にもう一度ギャラリーの絵をカメラに収めてバスに乗り込みました。
イーストサイドギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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バスは来た道を引き返して博物館島に向かいます。
写真はニコライ教会の尖塔。ニコライ教会 (市立博物館) 博物館・美術館・ギャラリー
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ウンター・デンリンデン通り沿いで再建工事が進められている「ベルリン王宮」。
かつてはプロイセン王国国王、ドイツ帝国皇帝の居城でしたが、第二次世界大戦末期に英米軍の戦略爆撃機の空襲で焼け落ち廃墟になりました。
その後ベルリン攻防戦の砲撃や襲撃で宮殿の一部が破壊されましたが終戦時には外壁や門、宮殿の一部は崩れずに残ったままになっていました。
1949年に発足した東ドイツ政府は王宮を軍国主義の象徴とみなしてこれを取り壊してしまいましたが、再統一後、王宮の再建案が決定して現在再建中です。 -
世界遺産博物館島(ムゼウムスインゼル)です。
この建物は博物館島の入り口にある旧博物館。庭園ルストガルテンに面しており、右側にはホーエンツォレルン家の墓所があるプロテスタントの大聖堂があります。
この博物館ではフリードリヒ・ヴィルヘルム3世が集めたギリシア・ローマ時代の美術品が展示されています。
この博物館は第二次世界大戦で破壊されましたが、1966年に再建されました。旧博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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旧博物館の奥にあるのが旧ナショナルギャラリー(旧国立博物館)です。
アテネのアクロポリスをイメージして建てられてという、古代ギリシア風の建物です。
この美術館にはドイツロマン主義や古典派、印象派、初期モダニズムの絵画が展示されています。旧ナショナルギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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博物館島入り口に建っている大聖堂です。
今回のツアーは時間が足りないので、大聖堂の内部観光は行われませんでした。ベルリンのムゼウムスインゼル(博物館島) 博物館・美術館・ギャラリー
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新博物館。第二次世界大戦で破壊され戦後60年も廃墟のまま放置されてきた博物館です。
2009年に再建され再オープンしました。この博物館は歴史の生き証人として博物館の一部の柱や壁に残った戦争時の弾痕をあえて残しています。
新博物館にはエジプト美術の至宝と呼ばれる「王妃ネフェルティティの胸像」があります。
これは何としても見たかったんですが、ツアーの悲しさ単独行動ができず見れませんでした(泣)。新博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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新博物館の入り口。
新博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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エジプトの至宝「ネフェルティティの胸像」の懸垂幕が架けられています。
新博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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各博物館の配置案内板
博物館島 博物館・美術館・ギャラリー
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旧ナショナルギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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旧ナショナルギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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旧ナショナルギャラリー前から見た大聖堂の様子。
ベルリン大聖堂 寺院・教会
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建物の前に建つ銅像はプロイセン国王ヴィルヘルム4世。
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正面に見えるのがペルガモン博物館です。現在ペルガモン博物館は工事中で、本来の入り口からは入場できないため博物館の横が仮の入り口になっていました。
わざわざこのツアーを選んだのもペルガモン博物館に入場観光できるからです。ペルガモン博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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ペルガモン博物館の入り口。
現在博物館島及びペルガモン博物館は工事中で、写真の左側から入るようになっていました。
本来の入り口には立ち入りできません。また人気が高い博物館のため入場者の人数制限を行っています。そのため待ち時間が1時間以上になることもあるそうですので、事前にネットで時間予約しておく方がいいでしょう。
この博物館は1930年に開館した最も新しい博物館です。ギリシアやローマ、オリエント美術、古代から近世にかけての中東美術が展示してあります。
中に入るとバビロニアやアッシリア、ヒッタイト、ウマイヤ朝など高校時代の世界史で習った古代国家や王朝の名前がごろごろ出てきます。
この博物館を見学する場合は事前に今一度教科書を紐解かれておいたほうが理解が進むと思います。
日本語の音声ガイドがありますが、いちいち聞いておくとこの博物館を見学するにはまる一日かかってしまいます。それだけ大量の展示品がありました。
そのため適度に展示品をスルーするのもいいかもしれません。
私は見学時間が1時間20分しか無かったのでスルーしっぱなしでした(笑)。
ともあれ、私がベルリンで一番見たかったのがこのペルガモン博物館です。
それでは期待を胸に秘めて、いざ入場。ペルガモン博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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博物館の館内は0階、1階、2階です。
0階にはチケット売場、オーディオガイド貸し出しカウンター、ショップ、コインロッカー、クロークルーム、トイレがありました。
この博物館は荷物が持ち込めません。そのため荷物は0階にあるコインロッカーに預けます。1ユーロ必要ですが使用後にコインは返還されます。なお、手持ちの一眼カメラは持ち込み可能でした。
1階に上がると眼前に巨大なイシュタール門が姿を現します。青いイシュタール門は美しく、迫力満点。大きすぎてカメラに収まりません。
イシュタール門は新バビロニアの首都バビロンの入り口にあった門です。ペルガモン博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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館内の観光は日本語の音声ガイドに従って進むため、先にイシュタール門の奥にあるミレトスの市場門がある部屋に集まり、この部屋から観光を始めました。
残念ながらこの博物館の目玉である現在のトルコのペルガモで発見された「ゼウスの祭壇」は、2019年まで大規模な改修工事が行われているため見学できません。
この部屋に復元展示されているのは「ミレトスの市場門」です。
ミレトスはギリシアの植民都市で現在のトルコにあった町です。この町で発掘された遺跡を持ち帰りこの博物館で復元展示したものです。
ミレトスの市場門は129年に造られた大理石の門で高さは17m、幅29m、重さは1600トンもあります。
ギリシア様式の円柱とローマ時代のアーチが特徴的でヘレニズムの建築様式を代表する建築物でミレトスの南市場に設置されていたそうです。
この門も巨大すぎて写真には収まりません。門の向かい側にあるバルコニーから写した写真です。ペルガモン博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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ミレトス市場門の左室にペルガモンの「ゼウスの祭壇」があるのですが現在は入れません。そのため館内の展示物をモニターで見ることができるようになっていました。
この映像はその「ゼウスに祭壇が」がある部屋の展示品の画像です。
「ゼウスの神殿」の映像だけでも撮ろうと思いましたが、館内の展示物が多すぎて時間ばかりかかるので、写真を撮るのは止めにしました。
だって、博物館の見学時間は僅かに1時間20分しかないのですから。それとまともに音声ガイドを聞きながら見学するとかなり時間がかかってしまうので、かなり端折って館内は見学することにしました。ペルガモン博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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ミレトスの市場門の向かいにあるバルコニー(列柱廊)。
ペルガモンの宮殿の囲い部分だそうで、115年から130年頃に造られたものだそうです。
バルコニーの欄干には向かって左側にローマ皇帝ハドリアヌス帝、右に同じくトラヤヌス帝の頭部像が飾られていました。
ペルガモンはこの2人の皇帝に統治された時代に属州の中心都市として大きく発展したそうです。ペルガモン博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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ローマ統治下にあったペルガモン遺跡で発掘された列柱像や宮殿を飾ったレリーフなどがバルコニーの奥に展示されていました。
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ペルガモンの神殿や宮殿の円柱。
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市場門とバルコニーの間には2世紀頃のミレトスのモザイクの床が展示してありました。
ローマ様式のモザイク画でギリシアの吟遊詩人「オルぺウス」の物語が描かれているそうです。
動物が非常に細かく描かれていました。バルコニーから写した方が良かったのですが下に下りて写したため、二方向から写しました。ペルガモン博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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人物は逆方向から写しましたので見辛いかもしれません。
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人物部分をアップにしました。
ペルガモン博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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再びイシュタール門です。
紀元前575年、新バビロニアを建国したナボポラッサルの息子ネブカドネザル2世がバビロンの主神マルドゥクのために建てたものです。
門は青い釉薬煉瓦で覆われ、神々の象徴動物がレリーフで描かれていました。
主神マルドゥクの霊獣はムシュフシュと呼ばれ、首の長いキリンのように見えますが、蛇の頭・ライオンの前足・鷹の爪の後ろ足・尾はサソリの針・胴体は鱗で覆われた想像上の動物として描かれています。
もう一体は天候神アダドの随獣である雄牛が描かれていました。
この門はイスタール門周辺の発掘調査に基ずき博物館の中に再構築して復元したものです。
失われている釉薬煉瓦やタイルは当時と同じ手法で新たに造り継ぎ足したそうです。
ところでネブカドネザル2世ってどんな王様か分かりますか?
実はバビロン捕囚を行った王様なんです。つまりユダ王国を滅ぼしたのがこの王様なんですね。バビロン捕囚って高校の世界史で習いましたね。
高校時代に習った時は現実味は沸きませんでしたが、自分が目にした「イシュタール門」を造った王様と同じ王様だと分かると、俄然現実味が沸いて来るから不思議です。ペルガモン博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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イシュタール門の左部分。
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こちらは右部分。
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門の両脇にある釉薬煉瓦の装飾は王の間の外壁のファザードです。イシュタール門と同じ手法で造られています。
ここに描かれているのは愛と豊穣、戦の女神「イシュタル」の霊獣であるライオンです。
女神イシュタルはメソポタミア神話において広く崇拝され、愛と豊穣、戦など多くの神性を司どる女神でした。
最高神に匹敵するほどの信仰と権限を得た女神だったそうで、その女神様がこの門の名前の由来になったんです。
それもそのはずイシュタール門はバビロンの城壁の門の中で最も華麗な門だったそうです。 -
右側の外壁ファザードです。
ペルガモン博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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門と右側のファザードの様子。
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今度は逆方向から。
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再びイシュタール門正面。
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イシュタール門から続く通りですが、この通りは「行列通り」と呼ばれていました。
通りの両側の壁には外壁のファザードと同じく「女神イシュタル」の霊獣ライオンのレリーフが施されていました。ペルガモン博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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右壁に施された装飾とライオンのレリーフ。
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ライオンの顔をはっきり写すため、前から撮りました。
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行列通りの様子。
ペルガモン博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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イシュタール門と行列通りの模型。
配置の様子が良く分かります。 -
こんな華やかな通りを通っていたんですね。バビロンの都ってすごい。
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行列通りを抜けると北シリア、小アジア、メソポタミアの展示室です。
この石柱は「サムアルのエサルハドンの勝者の石柱」です。
アッシリアのエサルハドン王が紀元前671年にエジプトを征服した記念碑です。
敗者は勝者よりはるかに小さく彫られています。ペルガモン博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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部屋の入り口両側に展示してあるライオン像。
これは紀元前10から8世紀ごろのサムアルの城門を再現しているんだそうです。
サムアルはヒッタイト滅亡にユーフラテス川上流にアラム人が建国した小国家です。ペルガモン博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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サムアルの城壁の基壇部分を覆っていたレリーフ。
戦車やライオン狩の場面が描かれています。 -
その他発掘された北シリアの都市国家のレリーフ。
ここに展示された物が何処の国の物なのか記述していないので分かりません。
いずれにしても北シリアのヒッタイト及びヒッタイト滅亡後の小国家の物です。 -
サムアルの王子キラムアの碑文。
ペルガモン博物館はまだまだ続きます。この続きはペルガモン博物館後編として掲載することとし、前編は終了します。ペルガモン博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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