2016-４月　台湾北東バス鉄旅　20　北迴線全駅めぐり⑫東澳站

2016/04/08 - 2016/04/12

　４月１０日日曜日、北迴線全駅めぐりラストスパート！

　東澳站は「南澳郷」にあるんですね。南澳站は蘇澳鎮なのに。
　しかし東岳村に位置しているのに「東澳」という名前になっているのはなぜなんでしょう。推測ですが、駅は南澳郷東岳村と蘇澳鎮東澳里にまたがって存在しているからではないかと。もともと東岳村も「東澳村」という名前だったこともあってこちらの方がなじみ深いのでしょう。

エリア 宜蘭(台湾)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

　14：20東澳站で下車。
　東澳は高架駅です。

　幸福水泥が駅裏にあり、そこに貨物の引き込み線が伸びています。

　東澳は北迴線に２つしかない二等站（もう一つは新城）なのですが、旅客の数は隣の南澳站（三等站）の方がよほど多いのです。南澳は一日一往復とはいえ、普悠瑪號が停車することもある駅なんですが。
　台鐵の駅等級は評分標準という指標で決められているようですが、その指標は駅の営業収益、客運量、貨物運送量、行車業務量等で決まるそうです。東澳站はこのセメント会社の「貨物運送量」が貢献しているんでしょう。
　2014年の台鐵統計を見ると、積み出しが1,150,210トンと全台鐵駅中３位、積み下ろしは881,439トンで４位です。こんなふうに積出と積下のバランスがよい駅は珍しいです。ここで採掘される原料を積み出すほかに、同じ幸福水泥がある和仁の荷を持ってきて加工もしているからだそうです（貓鐵さん参照）。

　もちろん貨車も見えました。

　あれ？「線路を渡るな」ではなく「列車に注意」の表示。渡っていいのかな？怖いからいやだけど。

　北側はすぐにトンネル。

　太魯閣號が通過。
　太魯閣號のデザインはすっきりしていて好きだなあ。

　向かいのホーム。

　ひと気のないコンコース。

　東澳は市街地にある駅なのに寂しすぎる。日曜日だからかな。

　改札を出たらやっと人が。

　駅外観。

　駅舎。
　2003年の北迴線複線化によって駅の位置が変わり、2004年に新築された新しい駅です。

東澳駅 駅

　何やら楽しそうな地図が。
　冷泉が湧くという湧泉公園に行くつもりだったけれど、疲れてしまったので断念。昨日蘇澳で冷泉に行ったしね。

　こちらは石に彫られた案内図。
　東岳村も1913年（大正２年）に原住民族の移住によって成立した集落。東部はセデック系の部族が、西部にはタイヤル系の部族がそれぞれ移住してきてできた村です。

　台湾における原住民族の移住は「政策」であったこともありますが、古くから地震、火山、山崩れ…、地形を変えてしまうほどの災害がおこれば、人々は住む場所を変えることによってその生活を守ってきました。定住することによって人類は異次元の豊かさを手に入れましたが、時には「移動できる」という幸せもある気がします。強固なインフラを建設して快適な生活を求めますが、それを維持するために常に膨大なエネルギーが必要となる…。現代社会に生きるのもまたサバイバルです。
　なんて、真剣なことを考えてみたりして。

　駅前の公園にあった伝統家屋。

　タイヤル族の伝統住宅でしょうか。

　線路沿いの公園にあった物見やぐら。

　その説明板。

　原住民族の像。わが民族を愛す。
　猪背負ってるのはタイヤル族でしたっけ？

　冷泉（湧泉）への案内看板。
　この次に乗った列車内から冷泉が見えたんですが、やはりオフシーズンで手入れされていないようでした。行かなくてよかったかな。

　村内を適当に散策してファミマでコーヒーを購入。

　駅に戻ってきました。
　今まで見てきた駅ではみな階段にこのようなレールがつけられていました。自転車を推して階段を上り下りできるようになっているんですね。

　下りの方が大変そう。

　ホームからの眺め。
　鐵路はこの先トンネル続きなので、この断崖を行くのは蘇花公路のみです。

　南行きのホームはカーブしてます。
　和仁站のところで傾斜して停車する件についてへけけさんからコメントをいただき、傾斜の理由はホームがカーブしていて線路が傾斜しているからだと教わりました（カントっていうんですね）。
　

　これは乗ってきた区間車です。
　こっちのホームはカーブしていないらしく、車両はまっすぐです。

　南行きの線路を普悠瑪號が通過します。こっちは傾いてますね。

　私が乗る車両がやってきました。やっぱりちょっと傾いてます。
　今回利用した駅で、時々ホームのすごく端っこに停車する場合がありました。（どの駅だったかは忘れてしまいましたが。）それってできるだけカーブのない部分で停車しようという努力なんだろうか。
　　
　この15：00の区間快速車で、最後の訪問駅「和平」へと向かいます。