2015/07/18 - 2015/07/22
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binchanさん
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嘉義県を中心にめぐる今回の台湾旅行。
4日目は台南駅からバスで玉井へ。そこでバスを乗り換えて嘉義の大埔というところへ行くバス旅をしています。
玉井から大埔へ向かう前に一か所観光します。
文化資産聚落に指定されている「鹿陶洋江家古厝」です。
http://www.boch.gov.tw/boch/frontsite/cultureassets/caseBasicInfoAction.do?method=doViewCaseBasicInfo&caseId=RB09811000018&version=1&assetsClassifyId=1.3
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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玉井バス站11:40発の緑23番バスに乗車。
興南客運玉井站の係員さんに「鹿陶洋に行きますよね?」と聞いたら、「江家古厝に行くのですか?」と確認した上で運転手さんに私がそこで下車すると伝えてくれました。
バスはマイクロバス(中巴)で、お年寄りがたくさん乗車していました。
鹿陶洋のバス停に到着。所要は10分ほど。バスは楠西、曾文方面へと走り去っていきます。 -
反対方向を見ると江家古厝の案内看板もありました。
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バス停横に、保護されているんだかされていないんだかわからない建物がありました。屋根で覆われているので重要な建物なんでしょうか。
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バス停です。けっこう立派なバス停です。
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路線も5つあり、そこそこ本数もあります。いずれの路線も台南市公車です。
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時刻表に書かれている時間は始発バス停を出る時間。このバス停までの所要時間が9分と書かれているだけましです。台湾のバス停はそれすら書いてないところが多いので、土地勘がなければいつバスが来るのか皆目見当もつきません。
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次に乗る大埔行の時刻表を確認。12:50玉井発なので12:59頃鹿陶洋に来るのでしょう。(もちろん早く通過しちゃうといけないのでもっと早くバス停に来ますけど)
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(台南市公車については)104年(2015年)5月1日からドアが二つある車両では前から乗って後ろから降りることになりました、ICカードは乗車下車時ともに読ませてください、とのこと。ここを通るバスはマイクロバスだから関係ないけどね。
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バス停前にある聚落の碑。
台南の内陸部にある古い集落 by binchanさん鹿陶洋江家古厝 史跡・遺跡
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鹿陶洋江家聚落は現在台湾ではめったに見られない大型の単姓(同じ名字の一族が住む)伝統聚落です。1721年、江氏第12代の江如南(あざなは信篤)と長男が中国福建省漳州詔安縣から台湾へと渡り、間もなく鹿陶洋を定住の地と定めました。四つの家から始まり、現在まで300年近くにわたり拡張を続けています。
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江家聚落の建築群は、136棟あり、聚落は宗祠を中心にした閔南三合院で、左に龍邊(宗祠の左の建物と建物の間を奥行方向に通る道)を6本もつ護龍(宗祠をはさんで左右に並ぶ建物)、右に虎邊(宗祠右の建物と建物の間を奥行方向に通る道)が7本の護龍があります。背後には山、前には水(池)、前後四進大院落(建築の様式)が組み合わされた住宅です。面積は3.5ヘクタール、四進三院十三條護龍の建築様式(格局)で、聚落内はコンパクトにまとまり、外に対しては防御が固い功能を併せ持っています。集落内は各時代に建てられた土造、竹造、磚造、混凝土など各時期の伝統建築が保存されています。
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聚落の人々は天を敬い祖先を尊び、素朴で勇敢であるのみならず、現在に至るまで100年にわたり「宋江陣」「吃公」「入丁」「祭祀」「宗親會」などの伝統活動を継続し、鹿陶洋聚落を有形・無形の文化資産としました。
※宋江陣は山賊などから集落を守るための伝統武術。為政者によってたびたび禁止され中止を余儀なくされたこともあるそうですが、現在まで伝わっています。
吃公、入丁については不明です。ご存じの方のコメントをお待ちしております。 -
バス停から玉井方面へ少し戻るように歩くと池があります。これは風水を整えるために造った人工池。聚落が文化資産になる前は魚の養殖に利用されていたようですが、現在は普通の池になっています。
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お久しぶり〜〜、鯉型餌販売機(通常ペイント型)。
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ちゃんと買えました。台湾全土にあるこの販売機、誰が管理してるんでしょうね。今のところどこで買ってもこの形が出てきますが、独占製造してる会社があるのかな?知っている方いらっしゃいませんか?
餌をまいたらどこからともなく魚がやってきて、すごい勢いで食べてくれました。 -
池の近くに案内地図がありました。これ、わかりやすいです。訪問前にこの情報があったら見学しやすかったのに。
せっかく写真を撮ってきたのに下が切れてた…。もっと丁寧に撮影せねば。 -
案内地図があるところから聚落に入ってみましょう。
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両側には百年榕樹(ガジュマルの古木)。
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聚落では普通に人々が生活していますが、宗祠のある建物には入ることができます。
一番手前にある建物は格局(建築様式)で第一進と呼ばれる建物です。拝亭というお客をもてなす空間です。
このように横方向に建っている建物を「進」といい、ここは四つの「進」があり、進と進の間に三つの「院」(中庭)があるので四進三院の四合院という格局なのです。 -
屋根の装飾はシンプルながら美しく保たれています。
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拝亭に入ります。
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中から見た拝亭。
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貴賓室。拝亭はお客をもてなす場所ですからね。
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第二進の手前に碑文がありました。
昭和5年に壱座五間と両廊拝庭を増築したようで、その際、建築物に損害を与えた場合の罰則が規定されたらしい。子供がやったら親が責任とる、といったことまで決まってます。 -
もう一つの碑文にはお金を用意して増築を行った人と、不足した資金を寄付した人たちのことが記されているようです。ちょっと自信ないですけど…。
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大きなガスコンロと鍋。人をもてなすにはご馳走が必須ですからね。
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第一進(拝亭)の奥に第二進があります。
こちらは公廰と呼ばれ、聚落の人々が集まる場所です。 -
横の通路から見たところ。
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公廰の側面です。
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公廰の前面の装飾。
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中に入ると天井にはシーリングファン。集会場ですから過ごしやすくする工夫がなされてるんですね。
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自動販売機もありました。
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公廰の裏側。
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続いて第三進へ。
神明廰と呼ばれ、神様を祀った建物です。 -
二進と三進の間の建物。
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屋根には福禄壽三仙。
福禄壽って、実は福・祿・壽という三体の神様。左から壽星、福星、祿星でそれぞれ長寿、財富、子孫を象徴してるんですって。知らなかった。 -
後ろ姿です。
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神明廰には、江家が信仰する神様と祖先神が祀られています。
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神明廰の裏側。
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第四進までたどり着きました。
正廰と呼ばれ、聚落で最も重要な祖祠堂があります。 -
祖祠堂は人々が集まって祭祀ができそうな空間があります。
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天井にはシャンデリアが。
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江家の人々にとっては最も神聖な場所に違いありません。
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正廰の外側。
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聚落の背後にある花園へ行ってみます。
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花園、というにはちょっと寂しいですが、
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睡蓮とか、
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胡蝶蘭とか、
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謎の赤い花とか、
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竜眼の実(花じゃないけど)が見られました。
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後花園の西端に井戸がありました。
冬の渇水期には井戸に入り込んで取水したと読めますが、この口径に人が入れるの? -
現在は上水道がひかれているので使われていません。
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周りの部分でお洗濯したんでしょうね。
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近くに物置場のようなところがありました。昔は何に使ってたんでしょうね。
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聚落を縦(奥行)方向に走る通路は龍邊(左)、虎邊(右)といいますが面倒なので「通道」と呼びます。縦方向に立っている建物を護龍といいます。この写真に写っている建物は全て護龍です。
護龍がこれだけある聚落は珍しいそうです。 -
通道は細く、厳密には邸宅内の私道なので、通ってよいのかがわかりませんでした。しかし売店のおばさんに聞いたら、どの通道も通っていいんですよと言っていただいたので通ります。
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主な建築物には説明書きがあります。
ここは「竹筒造」という建築方法の説明がされていました。説明書きの撮影をミスりました。 -
竹筒造の典型的な家。ほかにも聚落内に竹筒造の建物が点在しています。
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扉。こちらは中に入れません。
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窓。人が住んでいる感はなかったです。
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別の棟のものですが、軒下の構造。
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これは修復中の家の内部。
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こんな感じになっちゃってる家も結構ありました。
順次修復するのでしょうが、予算が足りないみたいです。2010年の高雄甲仙地震でも大きな被害を受けたそうです。文化財の保護って大変ですよね。観光ガイドも導入したいようですが、予算と人員に課題があるそう。 -
伝統建築でない建物もあります。
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こちらは紅磚造の厝(古い建物)の説明書き。
ほかの建築方法(土角造とか混凝土造とか)の説明書きもあったはずですが、探し出せませんでした。 -
説明書きのあった建物。保存状態がそこそこで、実際には人が生活していない建物を選んでいるのでしょうか。
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「文物館」があるそうなので行ってみよう〜
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通道は全部で13本あるのですが、似ているところが多くて道に迷います。
でもこの通道はちょっと雰囲気が違いますね。文物館があるから? -
文物館(故事館)発見。
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宋江陣の武具をあしらった看板。
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窓の格子も他と違う。
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残念ながら入り口は閉まってました。
私以外の観光客はこれまで見かけなかったので、当然といえば当然。土日ならあいてるのかな?それとも予約制?どこにも情報がありません…。 -
文物館のある通道です。
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聚落の真ん中にちょっと広い庭があり、この説明書きがありました。
捉賊巷という場所で、侵入した賊をここに追い込んで捉えたんだそうです。 -
捉賊巷は、現在は丁寧に手入れされた庭で居心地よさそうです。
聚落のすぐ隣に派出所があるので、今では自分たちで賊をとらえる必要もないでしょう。 -
池が涼しげ。
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こんな細い路地(通道ではない)もありました。これじゃ走って逃げられません。
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壁に補強の金具が。文化財維持は大変だ。
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石に彫られてるのは玄武?
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聚落の外側の道で見かけた盆栽っぽいパパイヤ(with盆栽っぽいパイナップル)。小さな鉢から生えてるのにたくさん実をつけてる。
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古井戸からひかれていた水路跡。挑水路という名前だったかな…
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挑水路の隣にあった建物。竹苞って書いてありますが意味は解りません。お屋敷の屋号?
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比較的新しそうな水回り。でも開け放たれていて、どう見ても廃墟です。
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こちらの家には人が住んでいるご様子。
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拝亭の近くに売店がありました。
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住民の方とお話もしたかったし、ここでちょっとお買い物。
フルーツがよく栽培されているのか、土産物のほとんどはドライフルーツ。スタンダードなドライマンゴーを買いました。お砂糖を使っていないものが買いたかったのですが、ありませんでした。 -
聚落入口にも露店があったので最後にのぞいてみました。
こっちには砂糖不使用のドライマンゴーがあった!しかもここのお店はドライフルーツ工場直営で、先に買った店はここから仕入れてるんだって。食べ比べもできるから砂糖不使用のも買っておきました。
ここのお姉さんはあれこれ試食させてくれたし、品ぞろえも豊富でした。それに「江家古厝農特産」というラベルも張られているのでお土産感があります。(袋のプリントは「玉井名産」なので。) -
ここで初めてほかの観光客を見かけました。
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右が砂糖使用のドライマンゴー(200元)。
左が砂糖不使用(150元)。
砂糖不使用の裏面には「要冷蔵」(需冷蔵)の文字が…。炎天下で売ってましたけど?(たぶん開封後要冷蔵ということだと思う)また、保存期限が一年になってるけど、製造年月日の記載がないのでいつが期限かは不明。
味も食感もこの二つは全く別物。二種類ともそれぞれおいしいかったです。 -
お土産も買えたのでそろそろバス停へ。
電光掲示板でバス今どこにいるか教えてくれます。台南市公車スゴイ! -
12:55頃、緑25番のバスがやってきました。やはりマイクロバス。
これは楠西のバス停でたくさん人が降りたあとの車内。それまでは立って乗っている人が7〜8人ほどいるくらい混んでました。みんな高齢者。みなさんこの暑いのにどちらへ?台湾のお年寄りは本当に元気だ。 -
楠西バス站。
この後バスは大埔に向かいます。
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