2015/06/04 - 2015/06/04
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kojikojiさん
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一夜明けたスヘフェニンゲンです。ゆっくり寝たので風邪の具合もだいぶ良くなりました。妻はまだ寝ていますが目が覚めてしまったので海岸を少し散歩することにしました。相変わらずホテル内で人に会うことは無く、表に出ても早朝なので人の姿はほとんどありません。気持ち良く吹く風と波以外は時間が止まってしまったようです。部屋に戻って風呂に浸かって一休みしてから妻を連れてもう一度散歩に出ました。あの気持ち良さを妻に味わってもらいたかったからです。先ほど歩いたルートを少し変えてみると海岸線に巨大なオブジェが見えました。近づいてみるとハーリングを食べているとことだと分かりました。近くにあったキャプションを読んでいると色々なことが分かってきました。どうやら海に由来した童話を彫刻にしているようです。作品を読み解いていくうちに子供の頃に父や母に読んでもらった物語が甦ってきました。偶然の出会いでしたがここに立ち寄って本当に良かったと思える場所でした。風邪の具合も良くなってきたので最後の訪問地アムステルダムへ向かいます。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 観光バス 船 タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- エミレーツ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
翌朝も雲1つない青空です。今日も暑くなりそうです。
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海は凪いで波もあまり無いようです。目も覚めてしまったので海岸を散歩することにしました。妻はまだ寝ているので置いて行きます。
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ホールにも人影は無く静かなものです。
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部屋から見たデ・ピアです。工事中で中の見学が出来ないのが残念です。
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昔はここからバンジーが楽しめたそうですが。
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現代の漁船はどこの国でも同じような姿をしています。
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朝のホールももちろん誰もいません。
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誰もいないのに昨晩から映像が流され続けています。
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ローリング・ストーンズのメンバーやボン・ジョビがこのホテルに来ているみたいです。
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一度正面玄関まで廻ってみました。こちらにも誰の姿も見えません。辛うじてフロントには人の気配がします。
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風は止まり波もほとんどありません。
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イチオシ
再び海岸でサルバドール・ダリっぽく写真を撮ってみます。
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シュールレアリズムっぽく見えるでしょうか。象でも歩いていれば良いのですが見当たりませんでした。
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誰もいない海水浴場に看板だけが夏の訪れを感じさせます。
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カモメが朝から井戸端会議中です。
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イチオシ
あまりに静かな初夏の北海の朝です。
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ただ1人ジョギングする女性がいました。しばらく海岸にいましたが彼女が戻ってくることはありませんでした。
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近未来的なデザインの建物ですが改修工事中でした。朝5時から工事関係の人が中に入って行きました。オランダの人も働き者なんですね。
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等間隔に並んだカモメが4羽。
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イチオシ
SF映画の一場面のようです。何故かアンドレイ・タルコフスキー監督の「惑星ソラリス」を思い出しました。
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カモメの足跡って不思議な形をしています。
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海岸のプロムナードにある売店ですらカッコいいです。出来て数十年経っているのではないかと思えますが。
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一度ホテルの部屋に戻ってゆっくりお風呂に入ってビールを飲んで。妻は起きたので一緒に散歩に出ました。
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あまりに気持ち良い朝ですからね。
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2人で楽しさを表現してみました。
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これからアムステルダムへ行くなんて考えられないくらい穏やかなリゾート地です。
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こんな所に居たら急ぐ気持ちが無くなってきます。どちらからでも無くゆっくりしていくことにしました。
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夏の準備はもう出来ているようです。プロムナードをしばらく歩いていると大きな彫刻が見えてきました。
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イチオシ
あまりの大きさに何だろうと思っていると上を向いて魚を食べている姿でした。これはオランダの名物料理である生のイワシの酢漬けのハーリンゲであることは分かりました。
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この一連の彫刻作品を制作したトム・オターネスはカンサス州のウィチタで生まれ、ニューヨークで活躍しています。彼の仕事はいろいろな博物館やニューヨークのパブリックスペースやタイムズスクエアやバッテリーパークのメトロ駅で観ることが出来るそうです。キャプションにあったウィチタの地名を見てパット・メセニーとライル・メイズの「ウィチタ・フォールズ」という曲が頭に浮かんでしまいます。ケビン・コスナーの「ファンダンゴ」という映画の挿入歌です。
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この海岸沿いの美術館の創始者のテオとリダ・ショルテンは、無料で人々が日夜訪れることの出来るテラスの製作の為に2004年にトムを訪ねます。海辺に関したおとぎ話のような彫刻をテーマに彼は高さ12メートル以上であるハーリング・イーターなどの彫刻を制作しました。 トム・オターネスの作品はドーハ空港にも置かれています。
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「ハーリング・イーター」
ある所に漁師になりたい男の子がいました。彼の父親も漁師でした。母親に漁に出たいと言いますがまだ1メートル50センチもありませんでした。母は窘めますが少年はどうしても漁に出たいと思いました。すると老婆が現われてニシンを3匹食べるように言います。そして「お前が最初に捕まえたニシン3匹は私のものだ。」といいます。 -
ニシンを食べた少年は大きくなり漁に出ることが出来ました。最初の漁から戻ると母親が「お前の獲った最初のニシンをおくれ。」と言います。しかし少年は老婆との約束を守って母親にはあげませんでした。老婆は少年を漁師の王様にしました。
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妻と比べてハーリング・イーターの大きさが分かると思います。
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たった2か所の固定でよくこんな大きな作品が立っていると思います。
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ハーリング・イーターの足元はガリバーの世界になっています。
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「二つの世界」
地球儀のような緯度と経度の線が引かれた左右の手が2つの世界を表しているのでしょう。それは座り込んだ「泣き崩れる巨人」と関係があって、キリスト教世界とイスラム世界を意味するのでしょうか。 -
「リリパッドの国を旅するガリバー」
子供の頃を思い出して懐かしい思いに浸れます。あの頃読んだ本はどこに行ったのだろうか…。 -
これもガリバーの一部です。
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「ラーシュ、親愛なる息子よ」
これは日本人には馴染みの無い話でした。ストーリーを読んでみましたが過去に読んだり聞いたりした記憶がありませんでした。 -
「ライオンとねずみ」
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この話も子供の頃に読んだことがあるような無いような。
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「鉛の兵隊さん」
1本足の鉛の兵隊は紙を切り抜いてできた踊り子の人形に思いを寄せます。その踊り子は片方の足で立ち、もう一方の足を高く上げていました。あくる朝兵隊は窓から階下に落ちてしまい、町の子どもは兵隊を拾いあげ紙で作った船に乗せて溝へ流してしまいます。流された兵隊は海に流されて最後には魚に飲み込まれてしまいます。魚は人間に捕まえられ偶然にも男の子の家に買われてもとの場所に戻りますが、男の子は暖炉の中に兵隊を放り込んでしまいます。兵隊が燃えていくなか、風が吹いて紙の踊り子は暖炉の兵隊のそばに飛ばされ焼け失せてしまいます。1本足の鉛の兵隊もだんだんと溶けていき、最後には小さな塊になってしまいます。
次の日に暖炉の灰をかき出すと、兵隊はハート型の小さな鉛のかたまりになっていた。 -
鉛の兵隊さんは紙の舟に乗せられて海に流されてしまいます。そして魚に呑まれてしまいます。
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鉛の兵隊を呑み込んだ魚は少年の家に買い取られて料理されます。そしてそのお腹から鉛の兵隊が出てきます。
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「モビー・デック」
子供の頃に読んでドキドキした「白鯨」とグレゴリー・ペックの映画も思い出しました。イシュメイルという語り手に感情移入して、夜眠れなくなった思い出があります。 -
エイハブ船長が白いマッコウクジラに銛を打ってロープが絡み付き、死んでもその手が手招きして、結局みんな死んでしまう物語でした。鯨の口にはエイハブの足があり、背中にはロープに絡まったエイハブの姿が見えます。
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「女王と不思議な魚」
漁師が捕まえた魚を食べようとすると突然魚が言葉を話したので驚きます。逃がしてくれたらあなたの願いを3つ叶えましょうと約束します。それを聞いた漁師の妻は最初に木の家、しばらくすると金の家、そして雲の上のお城を望みます。更に願いはエスカレートして女王になりたいと願います。それを聞いた魚は怒って元の貧乏な漁師に戻してしまいます。 -
こちらはどんな物語があるのでしょうか?
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特に紹介はされていなかったので想像してみましたが分かりません。
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「カエルの王子」
美しい王女は王様からもらったボールを池に落としてしまいます。それをカエルにお願いして取ってもらいます。カエルの希望を聞く約束をしていましたが聞き入れませんでした。王様は王女にカエルの希望を聞くように嗜めます。 -
そしてカエルと一緒に食事をしてお城の花壇で眠ります。最後の希望はキスすることでしたが王女は拒みます。また王様に窘められキスするとカエルは王子様になりました。美人はどっちに転んでも得するのですね。
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「ヘンゼルとグレーテル」
この檻に入ったものがヘンゼルとグレーテルなのかよく分かりません。記憶を呼び戻してもお菓子の家とか魔女に拘束されることはあっても…。この作家の解釈によるものでしょう。 -
「ゼペット爺さんとピノキオ」
どうやら大きな方がゼペット爺さんで手に持ったのがピノキオみたいですが。 -
昔々動物たちが言葉を話せた頃の物語です。オウムやクジャクの嫉妬の話やゴシップから魔術師が猿たちに話さない、聞かない、見ない魔法をかけます。日本で言う「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿と同じような話です。
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イチオシ
「悪いものを見ない」
見ざる言わざる聞かざる -
「アングリー・ママ」
これも意味は不明です。シルエットが似ているので一緒に並んでもらいました。この左手が本当の意味の美術館になっていますが、そちらには入りませんでした。 -
「ハンス・ブリンカー」
町を守る堤防に穴が開いているのを見つけたハンスは自分の指を穴に差し込んで水の浸入を止めます。周りに誰もいなかったのでハンスを助けてくれる人はいません。最後にハンスは見つけられてハッピー・エンドになります。 -
「泣き崩れる巨人」
これは子供の頃に読んだ童話ではありません。頭を抱えて泣いている巨人は2001年9月11日のニューヨークの同時多発テロへの鎮魂です。 -
あの日弟はニューヨークにいました。少し離れた所にいたのでテロに巻き込まれることはありませんでした。
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お昼前になってホテルをチェックアウトしました。すっかりゆっくりしてしまいましたが、風邪の具合も良くなったので良かったと思います。
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フロントで聞いたらトラムの1番に乗ってくださいと言われました。
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トラムがやってきました。始発駅の次なので車内は空いています。
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約30分でデン・ハーグ駅前まで移動します。
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デン・ハーグ中央駅です。
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イチオシ
駅舎の改装は済んでいますが、改札はまだ設けられていませんでした。今回の最終地であるアムステルダム行きの切符を買ってデルフトとデン・ハーグの旅も終わりです。
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