豊富・サロベツ旅行記(ブログ) 一覧に戻る
旅の最終日。<br />早朝、ノシャップ岬と宗谷丘陵の周氷河地形を巡った。<br />途中、大沼やメグマ沼のあるメグマ原生花園、宗谷歴史公園(宗谷護国寺跡、宗谷厳島神社、旧藩士の墓)に立ち寄る。<br />一度宿に帰って朝食を済ませた後、稚内西海岸を南下してサロベツ原野へと向かった。<br />この辺りの海岸線は、どこもが原生花園のような感じで、抜海原生花園なども、どこがそこなのかわからないほどだった。<br />サロベツ原野では、幌延ビジターセンターのある下サロベツ原野で、長沼までを先に歩き、車でパンケ沼まで移動し、反対側から小沼まで遊歩道を歩いた。<br />そして、最後に立ち寄ったサロベツ原生花園で、新たに作られたサロベツ湿原センターの木道を散策。<br />最後はドタバタになってしまったが、ツーリスト今中さんのおかげで、一人では体験することのできない素晴らしい旅となった。<br /><br />(2021.07.21投稿)

夏の道北・原生花園巡りの旅【3】~稚内西海岸からサロベツ原野へ~

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2013/07/15 - 2013/07/16

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旅猫

旅猫さん

旅の最終日。
早朝、ノシャップ岬と宗谷丘陵の周氷河地形を巡った。
途中、大沼やメグマ沼のあるメグマ原生花園、宗谷歴史公園(宗谷護国寺跡、宗谷厳島神社、旧藩士の墓)に立ち寄る。
一度宿に帰って朝食を済ませた後、稚内西海岸を南下してサロベツ原野へと向かった。
この辺りの海岸線は、どこもが原生花園のような感じで、抜海原生花園なども、どこがそこなのかわからないほどだった。
サロベツ原野では、幌延ビジターセンターのある下サロベツ原野で、長沼までを先に歩き、車でパンケ沼まで移動し、反対側から小沼まで遊歩道を歩いた。
そして、最後に立ち寄ったサロベツ原生花園で、新たに作られたサロベツ湿原センターの木道を散策。
最後はドタバタになってしまったが、ツーリスト今中さんのおかげで、一人では体験することのできない素晴らしい旅となった。

(2021.07.21投稿)

旅行の満足度
4.5
観光
4.5
同行者
友人
一人あたり費用
5万円 - 10万円
交通手段
JR特急 自家用車 徒歩
旅行の手配内容
個別手配
  • 3時半前に起床したが、外を見ると、あまり天気は良さそうではない。<br />朝陽は無理と考え、4時過ぎに、とりあえず稚内フットパスのひとつにもなっている、宗谷丘陵周氷河地形を目指して出発した。<br />一応、ノシャップ岬にも寄ってみようということになり向かってみると、何と朝陽が顔を出している。<br />急いで車を降り、近くの海岸から眺めることにした。

    3時半前に起床したが、外を見ると、あまり天気は良さそうではない。
    朝陽は無理と考え、4時過ぎに、とりあえず稚内フットパスのひとつにもなっている、宗谷丘陵周氷河地形を目指して出発した。
    一応、ノシャップ岬にも寄ってみようということになり向かってみると、何と朝陽が顔を出している。
    急いで車を降り、近くの海岸から眺めることにした。

  • しかし、雲が多く、朝陽はすぐに雲の中へと入ってしまった。<br />ところが、それが却って印象的な光景を見せてくれた。<br />しかも、この日は海がべた凪で、まるで銅板のような感じだった。

    しかし、雲が多く、朝陽はすぐに雲の中へと入ってしまった。
    ところが、それが却って印象的な光景を見せてくれた。
    しかも、この日は海がべた凪で、まるで銅板のような感じだった。

  • 凪いだ海が輝き、何とも言えない色合いを醸し出す。<br />まるで、赤銅を溶かし込んだかのようだ。

    凪いだ海が輝き、何とも言えない色合いを醸し出す。
    まるで、赤銅を溶かし込んだかのようだ。

  • 雲が少し動き、また朝陽が顔を出した。<br />すると、今度は海が黄金色に輝き、美しい光景となった。

    雲が少し動き、また朝陽が顔を出した。
    すると、今度は海が黄金色に輝き、美しい光景となった。

  • その輝く海を、漁船が滑るように横切って行った。<br />思いがけず素晴らしい朝陽に出会え、とても感動である。

    その輝く海を、漁船が滑るように横切って行った。
    思いがけず素晴らしい朝陽に出会え、とても感動である。

  • ノシャップ岬では、朝陽に照らされたノシャップ岬灯台を観る。<br />その灯台の脇に、稚内市ノシャップ寒流水族館があるのだが、まだ一度も立ち寄ることが出来ずにいる。<br />考えてみれば、水族館の開館時間帯に稚内にいたことがほとんど無いのである。

    ノシャップ岬では、朝陽に照らされたノシャップ岬灯台を観る。
    その灯台の脇に、稚内市ノシャップ寒流水族館があるのだが、まだ一度も立ち寄ることが出来ずにいる。
    考えてみれば、水族館の開館時間帯に稚内にいたことがほとんど無いのである。

    ノシャップ岬 自然・景勝地

  • 朝陽を堪能した後、宗谷岬へと向かう。<br />途中で、大沼に寄り道をしてみる。<br />そこも海跡湖だそうで、冬には白鳥などが観られるそうだ。<br />この日は、天気が今一つで印象は薄かった。

    朝陽を堪能した後、宗谷岬へと向かう。
    途中で、大沼に寄り道をしてみる。
    そこも海跡湖だそうで、冬には白鳥などが観られるそうだ。
    この日は、天気が今一つで印象は薄かった。

    大沼 自然・景勝地

  • その後、すぐ近くにあるメグマ原生花園へ向かう。<br />原生花園を巡る遊歩道が稚内カントリークラブの駐車場脇から続いているので、そこに車を停めることにした。<br />その駐車場からは、メグマ沼が望めた。<br />遊歩道に入ってすぐ、ヒオウギアヤメが出迎えてくれた。

    その後、すぐ近くにあるメグマ原生花園へ向かう。
    原生花園を巡る遊歩道が稚内カントリークラブの駐車場脇から続いているので、そこに車を停めることにした。
    その駐車場からは、メグマ沼が望めた。
    遊歩道に入ってすぐ、ヒオウギアヤメが出迎えてくれた。

    メグマ原生花園 自然・景勝地

  • 湿原の中の遊歩道を歩いて行く。<br />誰にも会わない静かな原生花園だ。

    湿原の中の遊歩道を歩いて行く。
    誰にも会わない静かな原生花園だ。

  • 遊歩道の脇に、杜若が咲いてるのを見つけた。<br />青く清楚で美しい姿にしばし見惚れる。

    遊歩道の脇に、杜若が咲いてるのを見つけた。
    青く清楚で美しい姿にしばし見惚れる。

  • 湿原には、背丈の低い木が多く生えていたが、それらはミズナラだった。<br />1mほどしか樹高が無く、本州の森で見かけるものと同じとは思えない。<br />厳しい気象条件なので、生育し難いのだろう。<br />よく見ると、しっかり団栗が顔を出し始めていた。

    湿原には、背丈の低い木が多く生えていたが、それらはミズナラだった。
    1mほどしか樹高が無く、本州の森で見かけるものと同じとは思えない。
    厳しい気象条件なので、生育し難いのだろう。
    よく見ると、しっかり団栗が顔を出し始めていた。

  • メグマ沼の畔に出た。<br />どんよりとした空模様だったが、印象的な光景に出会えた。

    メグマ沼の畔に出た。
    どんよりとした空模様だったが、印象的な光景に出会えた。

    メグマ沼 自然・景勝地

    稚内空港からすぐにある海跡湖 by 旅猫さん
  • 遮るものも無い原野が広がっている。<br />奥には、稚内空港の白い建物が見えて来た。<br />空港のすぐ隣に原生花園があるというのは、北海道ならではだ。

    遮るものも無い原野が広がっている。
    奥には、稚内空港の白い建物が見えて来た。
    空港のすぐ隣に原生花園があるというのは、北海道ならではだ。

  • 遊歩道の左右では、ショウジョウバカマが実を付けている。<br />そして、旅の間、何度も出会ったノハナショウブもたくさん咲いていた。<br />この後、サロベツ原野でもたくさん出会うことになる。

    遊歩道の左右では、ショウジョウバカマが実を付けている。
    そして、旅の間、何度も出会ったノハナショウブもたくさん咲いていた。
    この後、サロベツ原野でもたくさん出会うことになる。

  • メグマ原生花園を一巡りした後、宗谷丘陵へと向かう。<br />宗谷集落の稚内フットパスの入口にあった宗谷歴史公園に寄り道。<br />そこには、天明元年(1781)に創建された宗谷厳島神社があった。<br />海上交通が重要だったことから、祭神は水の神様だそうだ。

    メグマ原生花園を一巡りした後、宗谷丘陵へと向かう。
    宗谷集落の稚内フットパスの入口にあった宗谷歴史公園に寄り道。
    そこには、天明元年(1781)に創建された宗谷厳島神社があった。
    海上交通が重要だったことから、祭神は水の神様だそうだ。

    宗谷厳島神社 寺・神社・教会

    松前氏所縁の神社 by 旅猫さん
  • その隣には、旧藩士の墓と言うものがあった。<br />江戸時代、北方警備のため、この地に派遣された津軽藩、会津藩、秋田藩の藩士たちの墓だそうだ。<br />現代と比べればずっと粗末な服しかなかった当時、凍て付く冬を越すのは命がけだったことだろう。

    その隣には、旧藩士の墓と言うものがあった。
    江戸時代、北方警備のため、この地に派遣された津軽藩、会津藩、秋田藩の藩士たちの墓だそうだ。
    現代と比べればずっと粗末な服しかなかった当時、凍て付く冬を越すのは命がけだったことだろう。

    旧藩士の墓 名所・史跡

    北邦警備にあたった藩士たちの墓 by 旅猫さん
  • さらにその隣には、宗谷護国寺跡があった。<br />宗谷護国寺は、最北端の寺として、安政3年(1856)に建立されたもので、現在は、歴史公園の向かいに移っていた。

    さらにその隣には、宗谷護国寺跡があった。
    宗谷護国寺は、最北端の寺として、安政3年(1856)に建立されたもので、現在は、歴史公園の向かいに移っていた。

    宗谷護国寺 寺・神社・教会

    日本最北端の寺 by 旅猫さん
  • そして、早朝観光の最終目的地、宗谷丘陵に着いた。<br />宗谷丘陵フットパスは、全長11kmの長さがあるが、後半5kmが氷河によって形成された地形が楽しめる部分で、その道には、ホタテの貝殻を敷き詰めた通称『白い道』が続いていた。

    そして、早朝観光の最終目的地、宗谷丘陵に着いた。
    宗谷丘陵フットパスは、全長11kmの長さがあるが、後半5kmが氷河によって形成された地形が楽しめる部分で、その道には、ホタテの貝殻を敷き詰めた通称『白い道』が続いていた。

  • 宗谷丘陵は、氷河が凍ったり溶けたりを繰り返すことによって造られたなだらかな起伏が連続する地形で、周氷河地形と言うそうだ。<br />特徴的な地形で、北海道らしい風景だと感じた。<br />周囲には、風力発電用の風車が林立し、丸山と言う小高い丘には、自衛隊のレーダーサイトも建っていた。

    宗谷丘陵は、氷河が凍ったり溶けたりを繰り返すことによって造られたなだらかな起伏が連続する地形で、周氷河地形と言うそうだ。
    特徴的な地形で、北海道らしい風景だと感じた。
    周囲には、風力発電用の風車が林立し、丸山と言う小高い丘には、自衛隊のレーダーサイトも建っていた。

    宗谷丘陵 自然・景勝地

    氷河が造り出した景色 by 旅猫さん
  • 一旦宿に戻り朝風呂をと思っていたのだが、宿に着いたのが8時過ぎで、朝風呂は8時までだったので入れず。<br />仕方が無いので、朝食だけ摂って宿を出た。<br />駐車場の足元には、何やら黄色い花がたくさん咲いていた。<br />ミニサボテンのような不思議な植物だ。

    一旦宿に戻り朝風呂をと思っていたのだが、宿に着いたのが8時過ぎで、朝風呂は8時までだったので入れず。
    仕方が無いので、朝食だけ摂って宿を出た。
    駐車場の足元には、何やら黄色い花がたくさん咲いていた。
    ミニサボテンのような不思議な植物だ。

  • この日はまず、稚内西海岸を南下。<br />海沿いに原生花園が続く北海道らしい風景が過ぎて行く。<br />この辺りは、抜海原生花園らしい。<br />よく見ると、彼方に利尻山の頭が見えていた。

    この日はまず、稚内西海岸を南下。
    海沿いに原生花園が続く北海道らしい風景が過ぎて行く。
    この辺りは、抜海原生花園らしい。
    よく見ると、彼方に利尻山の頭が見えていた。

    抜海原生花園 自然・景勝地

    稚内西海岸にある原生花園 by 旅猫さん
  • 海と反対側には、周氷河地形が広がる。<br />手付かずの自然の景色がそのまま残っているのだろう。

    海と反対側には、周氷河地形が広がる。
    手付かずの自然の景色がそのまま残っているのだろう。

  • この辺りの景色は、本当に素晴らしかった。<br />海と原生花園が織り成す絶景が続く。

    この辺りの景色は、本当に素晴らしかった。
    海と原生花園が織り成す絶景が続く。

    稚内西海岸 自然・景勝地

  • しばらく走ると、浜勇知展望休憩施設こうほねの家という施設が現れた。<br />施設の屋上には展望台があり、コウホネが咲くコウホネ沼と日本海の景色が良く見えた。<br />浜辺では、浜昼顔が満開だった。

    しばらく走ると、浜勇知展望休憩施設こうほねの家という施設が現れた。
    施設の屋上には展望台があり、コウホネが咲くコウホネ沼と日本海の景色が良く見えた。
    浜辺では、浜昼顔が満開だった。

    浜勇知展望休憩施設 名所・史跡

  • コウホネ沼では、コウホネの黄色い花がたくさん咲いている。<br />偶然見つけた場所だったが、なかなか良い景色だった。

    コウホネ沼では、コウホネの黄色い花がたくさん咲いている。
    偶然見つけた場所だったが、なかなか良い景色だった。

  • オロロンラインをさらに南下して豊富町へと入った。<br />日本海に面した稚咲内海岸沿いには、海岸砂丘林とか原始砂丘林と呼ばれるものが続き、その中にはたくさんの湖沼群があるそうなので、ぜひ見てみたいと思ったのだが、結局よく分からなかった。<br />ミズナラなどが生える砂丘林の間に湿原があるらしく、そこに沼などもあるようだ。

    オロロンラインをさらに南下して豊富町へと入った。
    日本海に面した稚咲内海岸沿いには、海岸砂丘林とか原始砂丘林と呼ばれるものが続き、その中にはたくさんの湖沼群があるそうなので、ぜひ見てみたいと思ったのだが、結局よく分からなかった。
    ミズナラなどが生える砂丘林の間に湿原があるらしく、そこに沼などもあるようだ。

    稚咲内海岸 自然・景勝地

  • 幌延町へ入り、今度は内陸へ進む。<br />途中で、サロベツ原野を南北に流れるサロベツ川を渡った。<br />しばらく眺めていると、カヌーがやってきた。

    幌延町へ入り、今度は内陸へ進む。
    途中で、サロベツ原野を南北に流れるサロベツ川を渡った。
    しばらく眺めていると、カヌーがやってきた。

  • 幌延ビジターセンターの駐車場に車を停めて、下サロベツ原野自然探究路を歩くことにする。<br />探究路は、パンケ沼まで約3kmの道のりだが、時間の関係で途中の長沼まで往復することにした。<br />道の途中からは、利尻山が見えていた。

    幌延ビジターセンターの駐車場に車を停めて、下サロベツ原野自然探究路を歩くことにする。
    探究路は、パンケ沼まで約3kmの道のりだが、時間の関係で途中の長沼まで往復することにした。
    道の途中からは、利尻山が見えていた。

    下サロベツ原野自然探勝路 名所・史跡

  • しばらく歩くと、長沼の畔に出た。<br />とりあえず外れまで歩いてみたが、そこからの景色は素晴らしかった。<br />水面は、コウホネの花とヒツジグサで覆われている。<br />そして、彼方には、中腹まで見えてきた利尻山の姿も見えた。

    しばらく歩くと、長沼の畔に出た。
    とりあえず外れまで歩いてみたが、そこからの景色は素晴らしかった。
    水面は、コウホネの花とヒツジグサで覆われている。
    そして、彼方には、中腹まで見えてきた利尻山の姿も見えた。

  • 沼沿いに続く探勝路からの景色も最高だった。<br />これぞ北海道の景色と言える。<br />よく見ると、ヒツジグサの白い花もちらほらと咲いている。<br />時間が早かったので、まだ咲き初めだそうだ。

    沼沿いに続く探勝路からの景色も最高だった。
    これぞ北海道の景色と言える。
    よく見ると、ヒツジグサの白い花もちらほらと咲いている。
    時間が早かったので、まだ咲き初めだそうだ。

  • 再び車に乗り、探勝路の北側の終点パンケ沼へ回った。<br />駐車場の先に小さな展望所があり、沼を一望することができた。<br />水が濁っているのは、泥炭に含まれる鉄分が酸化したことによるそうで、沼には、鉄魚なるものや緋ブナなど珍しい魚も棲んでいるとのこと。<br />また、ここで獲れるヤマトシジミは鉄分がたっぷりだそうだ。

    再び車に乗り、探勝路の北側の終点パンケ沼へ回った。
    駐車場の先に小さな展望所があり、沼を一望することができた。
    水が濁っているのは、泥炭に含まれる鉄分が酸化したことによるそうで、沼には、鉄魚なるものや緋ブナなど珍しい魚も棲んでいるとのこと。
    また、ここで獲れるヤマトシジミは鉄分がたっぷりだそうだ。

    パンケ沼 自然・景勝地

  • 今度は、下サロベツ原野自然探勝路を北側から歩く。<br />まさに原野と言った感じで、途中にあった展望台からの景色は雄大そのものだった。<br />ここで、初めて人とすれ違った。<br />一人旅の男性で、ビジターセンターから歩いてきたとのことだった。<br />この後、またすれ違うことになるとは思わなかった。

    今度は、下サロベツ原野自然探勝路を北側から歩く。
    まさに原野と言った感じで、途中にあった展望台からの景色は雄大そのものだった。
    ここで、初めて人とすれ違った。
    一人旅の男性で、ビジターセンターから歩いてきたとのことだった。
    この後、またすれ違うことになるとは思わなかった。

  • 探勝路のほぼ真ん中にある小沼に出ると、藪漕ぎのような場所がいくつかあり、一人で歩いていたら少し嫌だなという感じの道だった。<br />だが、小沼自体はなかな良い景色だった。<br />小沼で引き返し、下サロベツ原野の素晴らしい景観を眺めながらパンケ沼へと戻った。

    探勝路のほぼ真ん中にある小沼に出ると、藪漕ぎのような場所がいくつかあり、一人で歩いていたら少し嫌だなという感じの道だった。
    だが、小沼自体はなかな良い景色だった。
    小沼で引き返し、下サロベツ原野の素晴らしい景観を眺めながらパンケ沼へと戻った。

  • パンケ沼からは、最後の目的地サロベツ原生花園へ移動。<br />途中、パンケ沼の近くで、牧草ロールの運搬風景に出会った。<br />そして、豊富駅前の商店街で、昼食用の惣菜を買い込んだ。

    パンケ沼からは、最後の目的地サロベツ原生花園へ移動。
    途中、パンケ沼の近くで、牧草ロールの運搬風景に出会った。
    そして、豊富駅前の商店街で、昼食用の惣菜を買い込んだ。

  • 新しく出来たサロベツ湿原センターに到着。<br />以前あった、サロベツ原生花園自然教室(豊富ビジターセンター)やレストハウスはすでに撤去されてしまったそうで、今はここがサロベツ原生花園の見学施設ということになる。<br />とりあえず、前にあったベンチで買い込んできた惣菜で昼食とした。

    新しく出来たサロベツ湿原センターに到着。
    以前あった、サロベツ原生花園自然教室(豊富ビジターセンター)やレストハウスはすでに撤去されてしまったそうで、今はここがサロベツ原生花園の見学施設ということになる。
    とりあえず、前にあったベンチで買い込んできた惣菜で昼食とした。

    サロベツ湿原センター 名所・史跡

  • その施設が建つ場所は、かつて泥炭採掘施設があった跡地で、当時使われていた浚渫船などがそのまま展示されていた。

    その施設が建つ場所は、かつて泥炭採掘施設があった跡地で、当時使われていた浚渫船などがそのまま展示されていた。

    泥炭産業館 美術館・博物館

  • 木道の先には、泥炭を採掘した跡も残っていた。<br />2002年まで採掘していたというから驚きだ。<br />土壌改良用の肥料にしていたそうだが、泥炭が形成されるには、気の遠くなるような時間が掛かるので、貴重な湿原を簡単に傷つけて良いものなのか疑問が湧いた。<br />残された跡が埋まることは無いだろう。

    木道の先には、泥炭を採掘した跡も残っていた。
    2002年まで採掘していたというから驚きだ。
    土壌改良用の肥料にしていたそうだが、泥炭が形成されるには、気の遠くなるような時間が掛かるので、貴重な湿原を簡単に傷つけて良いものなのか疑問が湧いた。
    残された跡が埋まることは無いだろう。

  • 続けてサロベツ原野の木道を散策。<br />サロベツ原野と言えばエゾカンゾウだが、すでに見頃は過ぎ、ほんとんどが実になっていた。<br />それでも、一輪だけ、名残りのエゾカンゾウが咲いていた。<br />それにしても、以前の原生花園の景色に比べると、広がりに欠けるのと、利尻富士が見えないのが残念である。

    続けてサロベツ原野の木道を散策。
    サロベツ原野と言えばエゾカンゾウだが、すでに見頃は過ぎ、ほんとんどが実になっていた。
    それでも、一輪だけ、名残りのエゾカンゾウが咲いていた。
    それにしても、以前の原生花園の景色に比べると、広がりに欠けるのと、利尻富士が見えないのが残念である。

    サロベツ原野 自然・景勝地

  • この日、サロベツ原野の主役はノハナショウブだった。<br />エゾカンゾウにも負けないほど、見事な群落だった。<br />その群落の中では、ワタスゲの仲間であるサギスゲも見られた。<br />ワタスゲと異なり、白い穂が羽のように分かれているのが特徴だ。

    この日、サロベツ原野の主役はノハナショウブだった。
    エゾカンゾウにも負けないほど、見事な群落だった。
    その群落の中では、ワタスゲの仲間であるサギスゲも見られた。
    ワタスゲと異なり、白い穂が羽のように分かれているのが特徴だ。

  • 結構ゆっくりしてしまい、帰りの列車の時間が近付いてきていた。<br />だが、どうしても汗を流したかったので、豊富温泉まで乗せてもらった。<br />日帰り温泉の豊富温泉ふれあいセンター前で降ろしてもらい、ツーリスト今中さんとはここで別れた。<br />急いで汗を流し、湯船にはどぶんと浸かっただけで上がり、何とかバスに間に合った。

    結構ゆっくりしてしまい、帰りの列車の時間が近付いてきていた。
    だが、どうしても汗を流したかったので、豊富温泉まで乗せてもらった。
    日帰り温泉の豊富温泉ふれあいセンター前で降ろしてもらい、ツーリスト今中さんとはここで別れた。
    急いで汗を流し、湯船にはどぶんと浸かっただけで上がり、何とかバスに間に合った。

    豊富温泉 温泉

  • 着いたのが16時45分過ぎで、バスの時間は17時02分。<br />これほど時間に追われたのは久しぶりだ。<br />乗り込んだ豊富駅行のバスの車内は、ほとんど乗客が居なかった。<br />そして、15分ほどで豊富駅前に到着した。

    着いたのが16時45分過ぎで、バスの時間は17時02分。
    これほど時間に追われたのは久しぶりだ。
    乗り込んだ豊富駅行のバスの車内は、ほとんど乗客が居なかった。
    そして、15分ほどで豊富駅前に到着した。

  • 豊富駅からは、17時30分発の札幌行特急『スーパー宗谷4号』に乗車。<br />あとは寝ているだけで連れて行ってくれる。<br />途中の景色をほとんど見ることなく、札幌駅には21時50分に着いた。<br />4時間以上も乗っていたとは思えないほどすっきり。<br />かなり気持ち良く寝ていたようだ。

    豊富駅からは、17時30分発の札幌行特急『スーパー宗谷4号』に乗車。
    あとは寝ているだけで連れて行ってくれる。
    途中の景色をほとんど見ることなく、札幌駅には21時50分に着いた。
    4時間以上も乗っていたとは思えないほどすっきり。
    かなり気持ち良く寝ていたようだ。

  • 札幌駅からは、夜行急行『はまなす』に乗り換えて、北海道を離れる。<br />『はまなす』は時間どおり、22時ちょうどに発車。<br />帰りはドリームカーだったので、すぐに寝てしまい、またも函館駅や青函トンネルに気付かず、青森駅の手前の車内放送で起きるほどだった。<br />やはり、かなり疲れていたようだ。<br />5時39分に青森駅に到着し、すぐに出る、特急『つがる2号』には乗らず、その後の6時発の普通列車で新青森駅へ向かった。

    札幌駅からは、夜行急行『はまなす』に乗り換えて、北海道を離れる。
    『はまなす』は時間どおり、22時ちょうどに発車。
    帰りはドリームカーだったので、すぐに寝てしまい、またも函館駅や青函トンネルに気付かず、青森駅の手前の車内放送で起きるほどだった。
    やはり、かなり疲れていたようだ。
    5時39分に青森駅に到着し、すぐに出る、特急『つがる2号』には乗らず、その後の6時発の普通列車で新青森駅へ向かった。

  • 新青森駅からは、6時17分発の『はやぶさ4号』に乗車。<br />この列車は、途中、八戸、盛岡、仙台にだけ停まり、大宮駅までは僅か2時間42分しか掛からない。<br />つい10年ほど前までは、4時間半も掛かっていたのだから便利になったものである。<br />そして、最後も心地よく寝たまま、道北への旅は幕を閉じた。<br /><br />今回は、夏の道北で原生花園を巡る旅。<br />同行のツーリスト今中さんのおかげで、公共交通機関での一人旅では訪れることが出来ない場所にも行くことが出来た。<br />素晴らしい景色を存分に楽しめたことに、感謝の言葉しかない。

    新青森駅からは、6時17分発の『はやぶさ4号』に乗車。
    この列車は、途中、八戸、盛岡、仙台にだけ停まり、大宮駅までは僅か2時間42分しか掛からない。
    つい10年ほど前までは、4時間半も掛かっていたのだから便利になったものである。
    そして、最後も心地よく寝たまま、道北への旅は幕を閉じた。

    今回は、夏の道北で原生花園を巡る旅。
    同行のツーリスト今中さんのおかげで、公共交通機関での一人旅では訪れることが出来ない場所にも行くことが出来た。
    素晴らしい景色を存分に楽しめたことに、感謝の言葉しかない。

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この旅行記へのコメント (12)

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  • rokoさん 2013/09/05 21:37:42
    原生花園巡りと温泉三昧
    旅猫さん  こんばんは〜


    最終日も素晴らしい日の出と共に原生花園巡り

    トップの画像も素敵です、
    この海と原生花園が織り成す絶景もいいなぁ〜
    遠くに利尻富士の頭が見えてる

    ショウジョウバカマの実って初めて見ました、
    よく気がつかれましたね。

    帰りも電車を乗り継いで、陸路で
    旅猫さんらしい旅ですね♪

    私たちは工程の半分以上、曇りが雨模様だったので
    きれいな画像ばかりの旅猫さんが羨ましく思いました。


    旅猫

    旅猫さん からの返信 2013/09/05 23:24:18
    RE: 原生花園巡りと温泉三昧
    rokoさん、こんばんは〜
    いつもありがとうございます!

    今回の旅は、朝日と夕日と原生花園でした(笑)
    この稚内の朝日は、本当に綺麗でした。
    外海とは思えない凪いだ海がまた素敵で。

    > トップの画像も素敵です、
    ここの景色は最高でした!
    ちょっと写真ではお伝えできないほどです。
    まさに北海道。

    > ショウジョウバカマの実って初めて見ました、
    > よく気がつかれましたね。
    気付いてはいたのですが、ショウジョウバカマとはすぐには気付かず。
    ツーリスト今中さんの目利きで、それと分かりました。

    往復夜行急行の座席というのは、学生時代ぶりかも(笑)
    でも、まだまだいけますね!
    陸路で行くのは、移り変わる景色と時間を感じられていいものです。
    遠いところへ来た実感が湧きますね。

    旅猫
  • ツーリスト今中さん 2013/08/29 07:40:23
    思い出(*^_^*)たっぷり(*^_^*)
    おはようございます
    あれから一カ月以上経つんですね。。。。

    旅猫さんの旅行記で思い出に浸っています。
    一昨日、埼玉に戻りました。
    しばらくネット環境になく戻った後はドタバタしていて。。。

    ひたすら原生花苑と湿原三昧でしたね。
    あ、朝日もたっぷり?見られたし。
    その後の道東のオフ会がお天気、悪〜だったので
    尚更、旅猫さんとの道北の青空、太陽が懐かしい。

    私の道北は表紙のコウホネだけで終わりそうな、。。。。

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    旅猫

    旅猫さん からの返信 2013/08/29 21:15:29
    RE: 思い出(*^_^*)たっぷり(*^_^*)
    ツーリスト今中さん、こんばんは。
    いつもありがとうございます。

    もう、ひと月ですか。。。
    早いものですね。
    今思い返すと、原生花園と湿原三昧でしたね。
    どちらも好きなので、大満足でした。
    天気も良かったですしね。

    旅猫
  • はんなりさん 2013/08/24 11:31:55
    海と原生花園が織り成す風景
    旅猫さん

    こんにちは
    素晴らしい朝日を拝んで素敵な旅の一日の始まり〜

    海と原生花園が織り成す風景に
    頭だけの利尻富士
    この一枚に強く魅かれました。

    >空港の隣に原生花園があるなんて、北海道ならではだな。

    海外で地方の野原?にある空港で感動した覚えがありますが
    なるほど隣りに原生花園
    北海道ならではかもしれませんね。。。

    列車の旅でよく寝られたとは
    列車の旅を愛する旅猫さんならではかもよ。


    旅猫

    旅猫さん からの返信 2013/08/24 13:11:18
    RE: 海と原生花園が織り成す風景
    はんなりさん、こんにちは。

    まだまだ暑い日が続いていますね。

    今回の道北への旅では、原生花園三昧でした。
    というか、海跡湖と原生花園しかなかった(笑)
    あと、オホーツク海と日本海。

    そして、朝日と夕日。
    初日のシブノツナイ湖で見た夕日と、
    http://4travel.jp/traveler/tabineko_j/album/10794284/
    二日目に見た紋別の朝日も素晴らしかったですよ。
    http://4travel.jp/traveler/tabineko_j/album/10796767/

    稚内西海岸の風景は素晴らしかったです。
    北海道ならではの自然景観でしたね。
    海上には利尻富士が浮かび。
    利尻山は、以前頂上まで登り、360度の絶景を楽しみました。
    懐かしいです。

    稚内空港とメグマ原生花園のツーショットは他では無いですね。
    砂漠の中に空港があるのと似たような感じか(笑)

    > 列車の旅でよく寝られたとは
    > 列車の旅を愛する旅猫さんならではかもよ。
    そうですかねぇ。
    やぱり、慣れていないと寝られませんか?
    私なんかは、座ってしばらくするとすぐ寝てしまいます(^^;

    旅猫
  • 讃岐おばさんさん 2013/08/20 20:19:22
    宗谷厳島神社!
    こんばんは〜
    3年前に稚内周辺を観光しました。
    その時に、お祭りをしている神社に立ち寄ったところでご馳走になったのですが、こちらの旅行記で、宗谷厳島神社というのが分かりました。
    厳島神社はあちこちにあるので、分かりにくかったのです。
    ↓その時のブログです。
    http://red.ap.teacup.com/sanukiobasan2/2097.html

    サロベツ原野へも行きたかったのですが、時間がなくて諦めました。
    こちらで拝見して改めてまた行きたくなりました。

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2013/08/23 20:49:27
    RE: 宗谷厳島神社!
    讃岐おばさんさん、こんばんは!
    書き込みありがとうございます。

    ブログ、拝見しました。
    確かに、宗谷厳島神社ですね。
    稚内市内にも、もうひとつあるので紛らわしいです。

    サロベツ原野は花が無いとつまらないです(^^;
    でも、有名なエゾカンゾウが咲く季節は短く、なかなか良い景色に出会えません。
    でも、広くて気持ちがいい場所ですよ。
    旅猫
  • ガブリエラさん 2013/08/20 05:41:54
    綺麗な朝日ですね(*^_^*)
    旅猫さん☆

    おはようございます♪

    素敵な朝日に、ちょっと外に出てみようかな、という気になりました(*^_^*)
    この時間、もう遅いかな(*^_^*)
    この「黄金色」、本当に素敵ですね!!!

    湿原散策、いろんなお花に出会えて、憧れです♪
    人がいないのも、いいですよね!

    牧草ロールって、転がして移動かと思ってましたが、こうやって運ぶんですね\(◎o◎)/!

    夜行特急「はまなす」、乗ってみたいです♪

    今中さんとの、素敵な北海道旅行、楽しく読ませていただきました!

    ガブ(^_^)v

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2013/08/23 20:27:14
    RE: 綺麗な朝日ですね(*^_^*)
    ガブさん、こんばんは〜
    コメントありがとうございます!

    稚内で見た朝日は本当は素晴らしかったです。
    黄金色って、このことを言うんだなって。

    今回の旅は、湿原&原生花園三昧でした。
    元々好きなので、最高でした。
    人もいないし、人工物も無いし。

    私も牧草ロールの運搬を初めて見ました。
    作っている場面も見たことありますよ。

    「はまなす」、いいですよ〜
    おすすめです!

    旅猫
  • 旅うさぎさん 2013/08/18 21:46:26
    早起きしたかいが、ありましたね。
    素晴らしい朝日に巡り合えましたね。
    稚内方面は、まだ行ったことがないのですが、素晴らしいところですね。
    来年には、行ってみたいです。
    広々とした景色と、温泉が楽しめて、利尻富士を対岸に眺められて素晴らしいロケーションですね。
    ツーリストさんは、現地で手配したのですか?

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2013/08/18 22:15:33
    RE: 早起きしたかいが、ありましたね。
    旅うさぎさん、こんばんは。
    書き込みありがとうございます!

    まさか、こんなに綺麗な朝日が見られるとは思っても見ませんでした。
    道北は、北海道の中でも自然が色濃く残っている場所なので、
    とても素晴らしい景色に出会えますよ。
    ぜひ、来年の夏に訪れてみてください。

    > ツーリストさんは、現地で手配したのですか?
    いえいえ、4トラベラーのツーリスト今中さんです。
    北海道に住んでいらっしゃるので、付き合ってもらったのです。

    旅猫

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