創造と破壊＠フランス大使館　「No Man's Land」

2010/01/24 - 2010/01/24

１９５７年、私の生まれた年にジョゼフ・ベルモンの設計により建てられたフランス大使館が、昨年１１月に新しい庁舎に移転しました。
旧庁舎は解体され、その跡地にはマンションが建設されることになりました。
今月末まで、歴史的な建築物そのものをトータルな現代アートに仕上げたユニークな創作プロジェクト「No Man's Land」が開催されています。
１月末で終了の予定でしたが、好評に付き、２月１８日まで会期延長になったそうです。
興味をもたれた方、まだ間に合いますよ。

エリア 麻布(東京)

• 交通手段: 自家用車 徒歩

フランス大使館の旧庁舎が、いよいよ来月から解体が始まります。
今日を逃がしたら、見る機会がなくなってしまう・・・
日曜日の午後、見に行ってきました。

行列の写真を撮り忘れましたが、３時４０分到着した時には、新庁舎の前に４重に並ぶ行列。
およそ３００名ほどが並んでいました。

並ぶ前にとりあえず、先に入口まで行って様子を見てきました。

解体される建物そのものをキャンパスに見立てた現代アートの競演。

実は年末の旅で、ベネッセの直島に行って以来、すっかり現代アートにかぶれています。

解体の決まった建物なので、コンクリート打ち放しの外壁は巨大なキャンパスと化していろんな絵が描かれています。

車と一体化したラインアート
フランス車、プジョーが使われていますが、車を動かしたのか、ラインがずれてますね。

解体される建物だからこそ思う存分できるウォールペインティング。

これだけ見ていると、なんか美大の学園祭といった感じがしないでもありません。

中庭の部分ではパフォーマンスも行なわれるようです。
この辺りはちょっとチープな感じで、美大のキャンパスといった感じがますますしてきました。
あれっ　壁に描かれているのはスーパーマリオ？

こちらはカフェに描かれた女性。
こちらではケーキを食べながらのコーヒーブレイクが楽しめます。

まずは、着物姿の女性
芸者さんの絵？がお出迎え。
ちょっと怪しい感じです。

総勢70名を超えるフランスや日本の国際的に有名なアーティストや、最近頭角を現し始めた若手アーティストたちが参加しています。

ほとんどの作品がフランス大使館の現場で制作され、事務室、廊下、資料室、階段、地下室、中庭など、屋内外のあらゆる空間に展示されています。

ヴィジュアル・アート、ファッション、デザイン、建築、パフォーマンスなど、あらゆるジャンルの現代アートを見ることができます。

フランス国旗のトリコロールカラー
これ、好きだなあ。

青地がでかすぎて国旗に見えない。

壁にかけられたネオン管
鼻血？

クロード・レヴィック「鼻血」
越後妻有で出会った林少年が書いた文字をネオン管に再現したそうです。
暗くなるとますます赤くなりそう。

先ほどの鼻血の階段を下りていくと、確かに鼻血だ・・・

トイレもこんな状態。
入口に日本語、フランス語、英語で使用禁止と書いてあるのに使っている人がいる。誰だ？
ここは女子トイレですよ！

金箔とカーブミラーを使ったアーティストの鬼頭健吾の作品。
光と反射で、空間のか感覚が変わっていきます。

菅木志雄「連壊-風景」
もの派を代表するアーティストの一人だそうですが、白い壁に棒が1本突き刺さっていて、その下に小石が一列並んでいる？？？？

バスケットリングと、ボールをプリントしたくしゃくしゃに丸めた紙くずの山

あまりの混雑に小さく間仕切りした部屋は適度にスキップして見なかったのですが、そんな部屋に結構面白そうな作品がたくさんあったようです。
ここは、大使の執務室だった部屋

旧庁舎はこんな小さな部屋が並んでいるのですが、どんな使われ方をしてたのか、1人1部屋の使い方でないとうっとうしいほどの広さです。

ルーフガーデンでも作品が展示してあります。

フランス大使館はもともと徳川侯爵邸の跡地。
広大な敷地には自然が残っています。

なんか工事現場のような感じ・・・

巨大な紙飛行機

再縫？
再び縫う？

白い布に描かれた似顔絵
めったに見ることのない私の名前の一部の文字が使われていたこの作品。
妙に親近感を覚えました。

plaplax「para para sight」
天井からぶら下がってる植物のようなオブジェの先端の光に触れると、影絵のような映像が現れる作品。

元麻布に居を構えるデザイナー坂雅子の「最後の桜の木」
床にばら撒かれたこれは 赤い桜の花びらが散っている野を表現しているのかなぁ。

こちらはフランス大使館の文化部と科学技術部が使用していた別館

ここでは、若手アーティスト達のグループ、団DANS【ダンダン】の展示会が開催。作品を購入することもできます。

思い切りウォールペインティングできるのは、壊してしまうからこそ。
でも、壊してしまうのもったいない感じもしますね。

１階の広い部屋の反対側にはこんなものも

この別館は１ヶ月単位で展示が変わっていて、バンタンデザイン研究所の展覧会、東京芸術大学の学生達による展覧会がこの前に開催されていました。

これってパラシュート？

トラクターの脇にぶら下がっているのはお米の袋

ＯＨ！
すげーっ！

全体を通して一番不気味な感じのエリアでした。

バルコニーに山積みになったごみの山？
ホームレスの住まいか、ごみ屋敷のように見えますが・・・

屋上のアート

ここが一番のお気に入り

すごいです

何があるのか探してみているだけで、楽しくなってきます

夕陽を受けたマネキンたち

カラフルなマネキンたちアートしてますね

なんでも、どこかで見たことあるような気がしないでもないのですが。

どこかで見たのかなあ・・・
でも見てないよなあ・・・

忘れていましたが、これから見に行きたい方のために

「NO MAN'S LAND」
創造と破壊＠フランス大使館　最初で最後の一般公開
□会場：旧フランス大使館
　　　　東京都港区南麻布4-11-44
□交通：日比谷線広尾駅から徒歩5分
　　　　

中から見ても・・・
ごみ屋敷

こちらの階段もすごいことになっています

家に帰ってからネットで検索してみると、面白そうな作品が他にもたくさんあったようで、会期延長も決定したようなので、もう一度見に行こう！

先ほどは人が多すぎてじっくり見れなかった黒く塗った凱旋門の様な門
これ実はダンボール製

先ほどあれほど並んでいた人の姿が全く見当たりません。

まだ終了１時間以上前なのですが、先ほどまでの行列がなくなっています。
どうやら一番混雑していた時間に来てしまったようです。
中はまだ混雑していて、小さく仕切られていた部屋の半分くらいしか見ることができませんでした。
じっくり見るためには平日の早い時間に来るのがいいようですね。
当初の予定だと１月末で終了となり解体される予定でしたが、好評に付き、２月１８日まで会期延長となったようです。
でも、月・火・水は休みで見れませんのでご注意を！

この旅行記へのコメント （4）

• たらよろさん 2010/02/02 19:47:09

  フランス大使館

  こんばんわ〜〜
  
  先日はいろいろとありがとうございました♪
  
  そのときお話していたフランス大使館の旅行記拝見さあせていただきました。
  おっしゃっていたように、すごい人でビックリ。
  ３００人も並んでいた。。。
  もちろん、一番多いときに行かれたとはいえ、これではゆっくり見学できないでしょうね。
  それに比べると私は全然マシでした。
  
  私もトリコロールのお部屋気に入ってます。
  また旅行記作るのでよかったら遊びにいてくださいね。
  ぬいぬいさんが見ておられないお部屋があるかもっ！！
  
  　　たらよろ

  ぬいぬいさん からの返信 2010/02/03 20:53:02

  会期延長のため　もう一度見に行きます

  たらよろさん　こんばんは
  
  こちらこそ、お菓子ごちそうさまでした。
  フランス大使館　ものすごく混んでいて、混んでいる部屋はスキップしてしまったため、話題の作品をほとんど見落としてしまったようです。
  
  事前のリサーチをしていないとホントダメですね。
  
  会期延長になったようなので、今週もう一度見に行こうと思っています。
  
  たらよろさんの見た、No Man's Landも楽しみにしていますね。

• までさん 2010/01/26 17:19:33

  こんな感じでしたか。

  ぬいぬいさま
  
  おじゃましてます。
  
  コミュ見てちょうど最終日に近くまで行くので、
  軽い気持ちで行こうかな〜と思っていましたが、
  最終日の混雑を想像するとちょっと躊躇しますね〜。
  それにもはや原型はとどめていなそうですものね。
  
  ありがたい情報でございました(笑)
  
  ではでは

  ぬいぬいさん からの返信 2010/01/26 20:50:16

  こんな感じです

  までさん　こんばんは
  
  フランス大使館、ものすごい混雑でした。
  入場制限がかかっていて２０分並びました。
  最終日の混雑は多分半端ではないと思いますよ。
  創造と破壊のサブタイトルが付いてますが、逆の破壊と創造のほうが正しいかも。
  
  でも、現代アートと歴史的建築物とのコラボ
  なかなか面白かったし、きもかわいいものや笑えるものもあったりでそれなりに楽しめました。