東京建築散歩　　☆★☆前川國男邸☆★☆

2011/04/10 - 2011/04/10

晴れた日にはカメラを持って東京の街を大好きな建物を見つけに散歩する、そんな東京建築散歩。
これからシリーズものでアップしていきます。
まず最初は小金井の江戸東京たてもの園の大好きな前川國男邸からスタートです。

エリア 国分寺・小金井(東京)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: JRローカル 徒歩

門には前川國男の表札が

玄関をはいって左がサロン

そして正面の部屋はこちら

黒いモザイクタイを張ったトイレ

ここでこの家の主だった前川國男氏についてちょっと紹介を。

前川國男氏（1905〜86）は日本を代表する建築家のひとり。

この建物は、戦時中の1942年に目黒駅にほど近い上大崎に建てられた住宅です。

前川國男氏については、ご存知の方も多いと思いますが、パリでル・コルビジェに師事し、帰国後、レーモンド建築設計事務所に勤務。

その後、前川國男建築事務所を設立、東京文化会館、東京都美術館等の公共建築物を主に設計しています。

ちなみに東京都庁を設計した丹下健三氏も前川國男設計事務所の出身です。

前川邸の一番の見どころはこのサロン

銀座にあった前川事務所が、空襲で消失した時、この自邸が一時、事務所としても使用されていました。

その際こちらのサロンは仕事場として使われていました。

そしてこの階段を上がった２階も仕事場でした。

２階といってもわずかなスペース

でもここに製図板を並べて仕事をしていたそうです。

講師の窓は洋風の和のテイストを組み入れています。

天井までの格子の窓の上にはカーテンボックスが付いています。
でも使われた形跡はありません。

戦時中の材料のなかった時代の建築
この丸柱は電柱のリサイクル品だとか。

1938年からの建築統制規則による面積は30坪以内という条件も克服してこれだけの形にしたのはさすが。 　

先日の地震の影響で壁にクラックが入っています。

７０年もの歳月を経たこの建物全然古臭さを感じさせないのはすごいとしか言えませんね。