京都の近代建築を訪ねて～京都大学周辺編　part２～

2008/03/22 - 2008/03/22

京都に訪れるたびに京都大学のキャンパスを散策しますが、素通りするだけで入ったことのなかった医学部側のキャンパスとぼろぼろの吉田寮の周りを今回初めて散策しました。

エリア 今出川・北大路・北野(京都)

• 交通手段: 自転車

最初の建物は、３月上旬の訪れた際、表側に新しい建物が建築中で隠れて見えなかった京都大学東南アジア研究センター。今日はテニスコートの脇から入って裏側から見ることができました。

もともとは京都織物本社本館倉庫だった建物で、明治２２年（１８８９年）に建築され、その後昭和１２年に増築された建物で、赤レンガの外壁が長い歴史を物語っています。

あのアウンサン・スーチー女史も在籍していた研究所です。

こちらのレンガ造の平屋は京都大学医学部・国際交流室

生理学教室研究室として大正１３年（１９１４年）に建築されました。設計は学生集会所と同じ永瀬狂三によるものです。

京都大学医学部・旧生理学教室本館
明治３５年（１９０２年）年に、これも山本治兵衛の設計により建築されています。

元々の建物はこの2倍位の長さだったそうですが、奥の半分は取り壊され、こんな味気ないコンクリートの壁で塞がれて保存されています。

京都大学医学部・旧解剖学教室本館
明治３４年（１９０１年）山本治兵衛の設計により建築されました。

横に連なる上げ下げ窓と２本のレンガの煙突が特徴の明治の洋館です。

多分京都大学内に残る唯一の木造校舎かも。
解剖学教室・・・？　もしかして心霊スポット？

奥にある平屋の建物も同じように下見板張りで旧解剖学教室の付属建物のようです。

医学部Ｅ棟も見た目アールデコ風の古そうな建物です。

いつ頃の建築かよくわかりませんがなんとなく雰囲気ある建物です。

こちらは入り口の医学部表門と門衛所　１９０８年（明治４１年）の建築です。

吉田寮の一角にある学生集会所　明治４５年に建築された洋風木造建築ですが、表から見る限りでは廃屋のような状態ですが、良く見るとハーフティンバーの１階が下見板張り、２階がスタッコ仕上げのなかなか素敵な建物です。

奥に見えるのは吉田寮　これも明治４５年の建築　学生寮としてまだ現役で使われています。

最後は大正１４年（１９２５年)に建築された楽友会館。
スパニッシュスタイルの建物で同窓会館として使われています。内部改修をやっているようで軽トラが入り口に並んでました。
昭和初期には藩ファシズムの運動の舞台にもなった場所だそうです。