2012/08/11 - 2012/08/11
448位(同エリア971件中)
ぬいぬいさん
数年前に見た明治村の旧帝国ホテルの玄関ファサード。その素晴らしさに魅了され、さすが二十世紀最高の建築家の1人と言われる、フランク・ロイド・ライトは違うなあと感心したものでした。
帰ってすぐに、池袋にある自由学園の明日館を見に行き、すっかりファンになってしまい、いつかは芦屋にある旧山邑邸も見てみたいものだとずっと思っていました、思いがけずにそれが実現しました。
夏の旅の2日目は、落雷と大雨による電車のトラブルで、今回の夏の旅のメインの一つだった熊野古道を歩くプランが目的地まで行くことができず中止し、名古屋にUターン。朝一番で芦屋に向かって旧山邑邸(ヨドコウ迎賓館)を見に行くことに。本来なら熊野古道を歩いている時間なのに、何故か芦屋でロイド建築、それも気ままな一人旅ゆえまあいいかってな感じ。
旧山邑邸、期待に違わず十分満足できる建物でした。
何よりも良かったのが、数年前まで内部の写真がNGだったはずですが、昨年かわOKになったそうで、じっくり時間をかけて見てきました。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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旧山邑邸のあるのは兵庫県の芦屋市、名古屋から18きっぷを使って、快速電車で芦屋まで向かいました。
10日間の旅なので、中型のキャリーバックを転がしながら駅の構内のコインロッカーに行くと大型ロッカーがない。
荷物を預かってくれるところもなく駅前をウロウロしていると、タクシー会社の営業所を発見。そこで荷物を預かってもらい、タクシーで目的の旧山邑邸(ヨドコウ迎賓館)へ。
通称 ライト坂を少し登ったところにありました。 -
内部を見学できるのは、水曜日と土日祝日の10時から4時まで。
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入館料は500円
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ヨドコウ迎賓館(旧山邑邸)は、帝国ホテルの設計依頼を受けて来日した、フランク・ロイド.ライトによって、神戸・灘の酒造家である山邑家の別邸として設計されました。
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ライトは基本設計のみで、実施設計と監理はライトの弟子である遠藤 新、南 信によって行われ、1923年(大正12年)から1924年(大正13年)にかけて建設されました。
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今から90年も前に建てられた建物なんですね。
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旧山邑邸は芦屋の緑に囲まれた住宅街の小高い丘の上に建っています。
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約40年前にRC造りの建物として初めて国の重要文化財に指定されました。
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建物は4階建てですが、尾根の傾斜に沿って各階が階段状にずれて重なっているため、どの断面をとっても1階または2階建ての建築となっています。
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玄関へのアプローチはライト独特のものになっています。
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道路から敷地内に入って、一番奥まったところに、玄関が設けられています。
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玄関の車寄せはシンメトリーのデザインになっていますが、外装に使われている大谷石はでこぼこのある質感と暖かい色合いが厳格なデザインの中にも柔らかさと安らぎを醸し出しています。
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それでは中に入ってみましょう。
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ここ山邑邸を知るきっかけになったのは実はフォートラの旅行記
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当時は内部は撮影禁止だつたため、外部の写真のみで中がどうなっているのか知りたくて、ヤフーで検索をかけてヨドコウ迎賓館のホームページを探して確認しました。
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いつかはこの目で生で見たいと思っていましたが、近くの神戸まで行ってもなかなか開館日に合わせることができず見そびれていた建物でした。
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帝国ホテル同様に、内外にたくさん大谷石が使われていて重厚感がありますね。
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とりあえずほかに見学客のいる部屋は飛ばして、人のいないフロアへ
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3階は和室の3部屋の続き間となっています。
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建物の外観からは、和室があることは想像しがたいですね。
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当初のライトの設計には盛りこまれていなかったようですが、施主の山邑さんの強い要望で実現した部屋のようです。
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天井付近にはほかの部屋と同様に明り取りの小窓が並んでいます。
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次はサニタリースペースを除いてみましょう。
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トイレ、洗面所、お風呂とも建物の規模の割にはこじんまりとしたシンプルなものになっています。
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ていうか、建物の豪華さに比べるとちょっと貧弱な感じがします。
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洗面化粧台も壁付けのボールのみ。
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水栓金物が歴史を感じさせますね。
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イチオシ
4階にある食堂は特に装飾性が強く、正方形に近い部屋に、暖炉を中心に左右対称の厳格なデザインになっています。
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すぐ隣には厨房があり、建築当初の大正末期の時代に、ヨーロッパ製の高価な電気製品が並んでいたそうです。
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その頃の厨房関連の家電製品て何があったのかな?
電気炊飯器?電気調理器?
???何でしょうね? -
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ライトは、コンクリートで真四角に層を重ねたマッチ箱のような建築を嫌っていたそうです。
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屋上側から食堂を見ると屋根は台形になっていて、軒先に並んだ大谷石がライトらしいデザインになっています。
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高台に建つ建物なので屋上からはこんな眺望が望めます。
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イチオシ
窓枠や庇の飾り石 いかにもライト建築
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二階応接室北側には大谷石で作らた暖炉があります。
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ライトは「建物自体のどっしりした石積みの奥で、赤々と燃える炎を見つめるのは心安まるものである」と言ったそうですが、暖炉には強い思い入れがあったようです。
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