夢追人さんのクチコミ(11ページ)全1,032件

　広島県北広島町芸北八幡は、カキツバタの自生地で、かつて牧野富太郎が八幡のカキツバタ自生地を訪れ「衣にすりし昔の里か燕子花」の句を詠んだ地である(句碑もある）。この地で毎年開催されていた「カキツバタ祭り」が、コロナ禍で中断していたが6月4日に再開された。カキツバタの花のピークは1週間ほど前だったが、篠笛や神楽上演などのイベントもあり、以前よりも多くの人で賑わっていた。現在放送中のＮＨＫの朝ドラの主人公が牧野富太郎であることが、影響しているのかも知れない。

　広島への航空便が午後7時前に出発するので、新千歳空港ではいつもターミナルビルのレストランで夕食を済ませている。今回は3階のフードコートにある「吟シャリ北海道店」で、そばとおむすびを食べた。安価だが大変美味しかった。この店は全国旅行支援の電子クーポンも利用可能で、これを使い切ることができた。普通のレストランで夕食をとるのも良いが、気楽にフードコートを利用するのも良い。

　国内線ターミナルビル1階は到着ロビーで、レンタカーの窓口などがあり、地下１階はJRのりばに接続している。2階は出発ロビー、中央部が広い吹きぬけの広場で、ショッピングエリアにつながっている。ショッピングエリアは多くの人がいて活気があった。エスカレーターで3階に上がるとグルメワールドで、多くのレストランが並びフードコートもある。フードコート近くにビジネスラウンジがあるが、利用者が多くかなり混んでいた。早めに空港に着いて、まずはラウンジに荷物を預け、食事や買い物を楽しんだ。施設充実、機能的で利用しやすい。

　道の駅サーモンパーク千歳（現在休業中）に隣接して、日本最大級の淡水魚水族館である千歳水族館がある。館内は淡水大水槽などがあるサーモンゾーン、支笏湖ゾーン、体験ゾーン、千歳川ロード、水中観察ロードなどに分かれ、しばし淡水魚の世界に浸ることができる。水族館スタッフによる大水槽でのサケなどの餌やりは、サケの生態もよく分かり、見ていても楽しかった。水族館の入館料は一般に高いというイメージがあるが、ここの入館料は800円（各種割引あり）と比較的安価である。内容的にもお薦めの水族館である。

　洞爺湖から支笏湖に向かう国道453号を走っているとき、「三階滝」への案内板が目に入り、それに導かれて、国道から東に1kmあまり外れた三階滝公園（伊達市大滝区）を訪れた。公園には駐車場やトイレ、レストハウスが整備されている。駐車場から5分ほど歩くと、三階滝に遭遇する。3段になった落差約16ｍの滝である。水量が豊富で轟音が響き、なかなか迫力がある。付近に祠がある。

　千歳市中心部と支笏湖を結ぶ道道16号を北側に外れ（東西に進入路がある）、地道をしばらく走っていくと、千歳サケマスの森・さけます情報館がある。サケのふ化の様子を観察したり、卵や稚魚に直接触れることができる比較的小さな展示施設である。情報館のスタッフが、ふ化放流事業の歴史や行程などを、親切・丁寧に解説してくれた。入館無料である。

　洞爺湖から支笏湖に向かう国道453号には、洞爺湖近くの道の駅「そうべつ情報館」を過ぎると、トイレ休憩や食事をする場所がほとんどない。その点、支笏湖に近い「きのこ王国」はレストランや大きな土産物売場・野菜直売場があって大変便利だ。レストランでは「きのこ汁」、売店ではいろいろな「きのこの詰め合わせ」を販売するなど「きのこ尽くし」である。

　西山山麓火口散策路は2000年の有珠山噴火で誕生した火口群に整備された散策路である。被害を受けた建物や隆起して波打ったアスファルト道路などをそのまま残している。散策しながら当時の様子や自然の脅威を間近で体感できる。10数年前に初めて訪れたとき、火山噴火による荒野の中を歩いたという記憶があるが、今は散策路のまわりは木々が茂っており、イメージは大きく変わり、時の流れの速さも同時に感じた。

　昨年に引き続いて、洞爺湖万世閣ホテルレイクサイドテラスに宿泊した。割安の「部屋お任せ」プランを申し込んだが、案内されたのは、レイクビューの部屋だった。ラッキー！部屋から、遠くに羊蹄山が見え、眼下に綺麗な洞爺湖の景色、毎夜行われる湖上花火も部屋から鑑賞することができた。このホテルの上位階にある露天風呂からの景色は絶景、食事も美味しい。なお、宿泊代をＡＮＡカードで支払うとマイルが貯まる。

　洞爺湖はカルデラ湖である。「洞爺湖サイロ展望台」からの展望は素晴らしいが、洞爺湖温泉に泊まったら、湖畔の約1㎞の遊歩道を散策するのがお薦めだ。朝食前に数十分ほど歩く。静かな湖水に中島が浮かび、遠くには残雪の羊蹄山も見える。お腹も少し減ってきて、ホテルに帰って食べる朝食も美味しい。なお、毎夜行われる花火の時間には、遊歩道には多くに人が観賞のために来て賑わっている。

　前日は、道央自動車道を千歳ICから大沼公園ICまで高速道を走ったが、翌日は、函館から国道5号、37号を北に向かって走った。ほとんどが、高速道と並行していて、交通量も多くないので所要時間も大きくは変わらない。周りの景色を楽しみながら走るのも悪くはない。ただ、道の駅ＹＯＵゆう森・道の駅とようら間は100㎞あまりで、途中道の駅がないので、休憩するには注意が必要だ。道の駅とようらは、国道37号と道道97号が合流する海岸線に近くの風光明媚な場所にある。豊浦町はいちごの名産地で、道路沿いにはいくつかの露店が並んでいる。道の駅ではいちごの手作りジャムが練り込まれたソフトクリームを販売していた。

道の駅「YOU・遊・もり」は、北海道森町にある国道5号沿いの道の駅である。２つの建物を結んだ展望スペースからは、裾野が広がる勇壮なシルエットの駒ヶ岳や噴火湾などが見渡せる。森町展望物産館プラザでは、地元森町産のイカめしが人気商品らしい。建物の間を抜けると、桜の名所オニウシ公園である。広い公園はちょうど八重桜が満開の時期で、地元の親子づれが何人か見られた。比較的古い（？）公園らしく、国道5号や278号沿いの並木の桜に比べてかなり大きかった。

　つどーるプラザさわらは、国道278号沿い砂原に建つ道の駅である。4階にある展望ホールに上がると、南に駒ケ岳、北に内浦湾（噴火湾）が見え、素晴らしい眺望である。天気の良い空気の澄んだ日は、室蘭の白鳥大橋も見えるという（今回は見えなかった）。また、道の駅の前を走る国道はフラワーロードと呼ばれ、その両側は約4㎞にわたって植樹帯が続いている。5月中旬、八重桜が満開でとても綺麗で、気持ちの良いドライブを楽しんだ。

　函館から大沼経由で車を走らせること1時間あまり、道の駅しかべ間欠泉公園に到着した。駐車場の前には鹿部温泉蒸し処があり、盛んに湯気が上がっている。その前には戊辰戦争のとき土方歳三が鹿部に立ち寄ったということで、その説明文が掲示されていた。間欠泉を見ることを目的に、この道の駅に立ち寄ったが、なかなか入口が見つからない。入口は道の駅の売店の奥にあり、そこで入園料300円を支払って間欠泉の前にようやく出た。10～15分ごとに15ｍの高さまで温泉が噴き出ている。自然現象の不思議さを体感した。ただ、囲いを設けて外から見えなくして、入園料を徴収することには少し違和感を感じた。

　函館市内観光には、市電がとても便利である。ＪＲ函館駅やベイエリア、元町、函館山ロープウエイ乗場など、いずれも電停を降りて徒歩10分以内である。五稜郭へも五稜郭公園電停から徒歩15分あまりである。中乗り・前降りで、運賃は2㎞区間内210円、1日乗車券は600円である。イコカやスイカなども使用できる。半日で、函館駅から函館朝市、ベイエリア、元町公園と歩いて観光、末広町電停から市電に乗って函館駅前まで戻った。

　函館元町公園の一番奥、丘の上に旧函館区公会堂がある。明治43年（1910年）に建設された、黄色と青色の華やかな配色が目を引く、コロニアルスタイルの洋館で、国の重要文化財に指定されている。1階には大食堂や球戯室、2階には大広間がある。旧北海道庁函館支庁庁舎の左の道を登って、公会堂の正面に出た。建物の前からは、元町公園と函館の港が一望できた。入館料が必要である。

　函館元町公園にある明治42(1909)年竣工の、屋根窓や柱頭飾りのあるコンクリートの柱をもつ洋風建築物で、北海道の開拓史上からも特に重要な建物として、北海道の有形文化財として指定されている。右横には、赤煉瓦倉庫を建造した渡邊熊四郎など、函館の都市形成に貢献した「四天王」の像がある。5月中旬に訪れたとき、まわりには桜やツツジの花が咲き、建物とのコントラストがとても綺麗だった。

　元町公園は、函館が「はこだて」と呼ばれるようになった由来の場所である。現在の公園の位置に、津軽からやって来た河野政通が、箱型の館を築いたことから、「箱館」の名がついたそうだ。江戸時代には箱館奉行所がおかれ、その後も北海道庁函館支庁庁舎が建築されるなど、函館の中心だったのがこの場所である。北東側になだらかに傾斜したこの公園からは、函館の港が一望できる素晴らしい眺望である。

　末広町電停から少し西に歩いて左折して、基坂通りを登ると左手に函館市旧イギリス領事館がある。ビクトリア風の建築に瓦葺き屋根、白壁の和洋折衷の建物である。今は、イギリス領事館当時のようすを伝える開港記念館となっている。1階ホールの床は、開港当時の函館を表わした鳥観図である。入館料が必要である。

　末広緑地の新島襄の像の前から道路をわたり、八幡坂を登った。防火のために道幅が広げられた、270ｍの緩やかに登る一本道である。坂の上には新緑の函館山が見え、振り返れば、函館港と青函連絡船記念館の摩周丸が見える。この坂は映画やＣＭにも度々登場する名物坂だ。5月下旬、汗ばむような陽気に日だったが、潮風が心地よく、歩くのが楽しい。