2013年スイス滞在記（２）　グリンデルワルト貸別荘生活編

2013/06/27 - 2013/07/03

2013年の我が家の最大イベント、スイスでの貸別荘滞在生活の始まりです。
グリンデルワルトに来て早くも1週間が経ちました。昼間はもっぱら出歩いていますが、滞在中の生活の様子をまとめました。2年前に2週間滞在したこのシャレーが大変快適でロケーションもよく、夫婦ともに大いに気に入っています。今回再び同じシャレーを借りての滞在です。


なお、今回のスイス滞在概略日程は以下の通りです。追々旅行記は追加していきます。
6月27日　エミレーツ航空便にて成田よりドバイ経由で翌日チューリッヒへ。空港駅で荷物をグリンデルワルトに送り、バーデンにて温泉ホテル泊まり
6月29日　ルツェルンに立ち寄った後、グリンデルワルトの貸シャレーへ
6月30日-7月12日　ベルナーオーバーラントアルプストレッキング三昧、近郊田舎町散策を楽しむ
7月13日　サースフェーの貸アパートへ移動、途中、カンデルシュテーク立ち寄り予定
7月14日-19日　サースフェー滞在、ヴァリスアルプストレッキング三昧
7月20日　フランス領シャモニーへ移動、途中シオンに途中下車して観光
7月21日-23日　シャモニーではホテル滞在、モンブラン山群トレッキング三昧
7月24日　ジュネーブに移動　ジュネーブ観光
7月25日　ジュネーブ空港よりドバイ経由で帰国　翌日成田着

エリア グリンデルワルト(スイス)

手前の小屋と大きなシャレー風の建物の間にあるシャレーが今回の滞在場所です。グリンデルワルト駅前のバスターミナル横の坂道を10分ほど下った、Hotel Glacierのすぐ前です。後ろの大きな建物がHotel Glacierです。
駅前通りから離れているので、とても静かな環境です。

白い壁の階は地階で、ここと１階および２階の一部が大家さんの自宅で、２階の残りと３階が貸シャレーになっています。我々が滞在したのは、３階部分です。

反対側から見たシャレー。外階段で２階に上がり、一旦、中に入ってから３階に上がります。到着した日は雨で結構寒かったので、暖炉の煙突から煙りが上がっています。我々の部屋には暖炉なんかありませんが・・・

大家のMrs.Kissling
気さくな感じが良い人です。だんなさんは別の仕事をしていて、貸別荘業は、もっぱら、Kissling夫人の仕事です。
自宅の一部を貸しているということもあって、生活に必要な備品類など、滞在者の都合をよく考えた行き届いたものが準備されています。ここの生活の快適さは、Kisslingさんの細やかな配慮によるものです。わが奥方も、この点が大変気にいっています。

Kisslingさんの愛猫、Frauちゃん。人なつっこく、声をかけるとすり寄ってきます。

2階から上がってドアを開けたスペース、いわば玄関。
ピークシーズンは冬のスキー客なので、スキー用具を置くスペースとして設計されています。我々はトレッキング装備置場として使います。

南側には、狭いながらもベランダがあり、天気が良い日はここで食事が出来ます。このベランダの良さはなんと言っても・・・・

この絶景です！
何もさえぎるものがなく、真正面にアイガー北壁、その裾野にひろがる牧草地の緑、点在する酪農家の民家や牧場小屋と、まさしく絵はがきのような風景を独り占めです。

南西には、チュッケン、メンリッヒェンといった山が連なっています。冬は、この辺りは大スキー場になります。（玄白はスキーはやりませんが・・・）

西に日が傾いた頃の牧草地。山歩きから帰ってから、こんな景色を眺めながら我が奥方手作りのつまみで、ビールやワインのグラスを傾ける。
うーん！たまりません！！　この世の極楽です。

天気が悪い日は雲が低く垂れ込め、それはそれで、なかなか良い景色です。

到着した当日、シャレーの前の牧草地脇から西の方向を見た風景

夕日にうっすらと赤く染まるアイガー

夜のアイガー

好きなときに好きなだけアイガーの雄姿を眺められます。

シャレーのすぐ前は牧草地ですが、夏の間は牛たちは山の方に連れていかれているので、うるさくも臭くもありません。牧草地がパラグライダーの着陸場所になっています。

人によって着陸の上手下手があって、ベランダで一杯飲みながら奥方と着陸技量の品定めをするのも楽しいものです。

ベランダの前の草地の先で流れているシュｳﾞｧルツリッチーネ川という小川。雪解けの水や氷河の融水を集めて流れていて、水量豊富です。

時には、こんな川霧が出て幻想的な情景になります。別荘から歩いて１分で、こんなシーンに出会えます。

川のほとりには花が咲いていて、先月見た千手ケ浜のクリンソウを思い出しました。

リビングルームの一角

リビングルーム

寝室はリビングと仕切りなしでつながっていて、合わせて２０畳ほどの屋根裏部屋です。2人だけの生活なら十分な広さです。

ベッドの上には天窓が開いていて、寝ながら星が見えます。

シャワーだけという貸別荘が多いのですが、ここはバスタブもあって、ゆったり入浴できます。やっぱり、日本人は風呂がないと始まりませんね。

浴室の窓の外の風景。窓から見えるHotel Glacierは、チーズフォンデュが美味しいという評判で、玄白も2005年に来たとき、食べました。味もさることながら、洗面器のような巨大な鍋で食べたことを今でも覚えています。
今回は自分でチーズフォンデュが作れるので、わざわざ高いお金を払って食べに行く必要はありません。

ダイニングルーム。6人座れるテーブルが置いてあります。天気が悪いときは、ここで食事です。パソコンも置いて、写真の整理など書斎を兼ねています。

キッチン。わが奥方の一番のお気に入り。コンロはＩＨです。

棚には、前泊者が置いてくれていったものでしょうか、使い切れないほどのいろいろなスパイスがあります。

食洗器がついているので、後片付けもラクチンです。生ゴミはシンクの下のゴミ入れに、そのまま入れられます。

鍋など調理器具は、一通り揃っています。さすがに、さしみ包丁や汁椀などはありませんが・・・
味噌汁はカフェオレ用のボールで代用です。

冷蔵庫、電子レンジ、オーブンもあります。本格的なピザや焼き菓子も作れます。
我が家のキッチンより充実しているくらいです。

ちょっと古風ですが、トースターも・・・

普段は、時々自分でも料理を作ることもありますが、こちらに来てからは奥方にお任せです。限られた食材と慣れない調理道具で手早く料理する腕にはとてもかないません。
日本から持ち込む食材の準備もすべてお任せでした。

ベランダでもチーズフォンデュが楽しめるように、専用の固形燃料のコンロとフォンデュ鍋も揃えられています。

絶景を眺めながら、手作りのフォンデュに地元スイス産のワイン。安ワインでも味は最高！

ラクレット専用のコンロもあり。
上でジャガイモを温め、下でラクレットチーズを溶かし・・・

温めたジャガイモに溶かしたチーズをかけて食べます。シンプルこの上ないスイスの郷土料理ですが、レストランで注文するとばかにならない値段です。
物価高のスイスですが、乳製品は安い。自分で作ればレストランの１／１０以下の値段で作れます。

地元スーパーで仕入れた調味料の一部。キイチゴのジャム、チューブ入りマヨネーズ、バター

スイス料理だけではありません。
日本から持ってきた、カレールウ、米と地元の肉、野菜でカレーライス。それと、生ハムと野菜のサラダ
背景の大きな建物が、スーパーLandy。品揃えは駅前のCOOPやMIGROSほどではありませんが、近くて便利です。

肉じゃがも作りました。これは玄白の自作です。日本から持ってきた粉末の麺つゆのもとをベースにこちらで買った醤油と砂糖少々で味付けです。

ハイキング弁当用のいなり寿司の寿司めしも作っちゃいます。
グリンデルワルトのホテル、レストランでもおにぎりを売っているところがありますが、３個で２２フラン（\2,300！）という値段がついていました。

別荘の回りの草むらには大きなカタツムリがいます。エスカルゴ料理だって出来ちゃいます！　・・・・というのはウソ、冗談です

自炊していると、地元のルールに従ってゴミ出しもしなくてはなりません。
カン、ガラス瓶、ペットボトルは分別して近くのスーパーＬａｎｄｙに置いてあるゴミ箱に持っていって捨てます。生ゴミは別荘のすぐ横のゴミ箱に捨てます。

近くのバス停。
別荘に長期滞在していると、滞在期間中、グリンデルワルト村営バス乗り放題のチケットをもらえます。（ホテル泊でも何日か連泊すればもらえるのかもしれません）
本数が少なく、ちょっと利用しづらいところもありますが急坂の昇り降りがあるので、駅前のスーパーに買い出しに行ったりするときは助かります。

村営バス

駅前のメインストリートは現在再開発中で、工事用の重機が動き回っています。きれいな山の空気を期待してきた駅前のホテルの宿泊客は気の毒です。
2年前に来たときから道路を掘り返していましたから、ずいぶん長いこと工事が続いているようです。

7月4は天気が悪く山にはでかけませんでした。街中をブラブラしていると、こんなポスターを見つけました。
村はずれの教会でピアノリサイタルが、この日の夜開かれるというので出かけてみることにしました。

開演20分前。祭壇の前にグランドピアノが置いてあります。すでに観客がチラホラ入っています。日本人はいません。

この教会、内部はきれいで新しく、立派なパイプオルガンがあり、ステンドグラスもなかなか美しい。ピアノよりパイプオルガンの演奏が聴きたかったなあ

演奏は Silvia Hamischさんというピアニスト。
演目はバッハ、ベートーベン、シューマン、フランクの曲。アンコールを入れて6曲ほど。１曲ごとに解説してくれるのですが、ドイツ語なのでさっぱりわかりません。
生のクラシック音楽のコンサートは２０歳代にＮ響コンサート会員だったころ以来３０数年ぶりでしょうか。日本人にはなじみが少ない曲でしたが、良い演奏でした。

以上、こんな具合でグリンデルワルト別荘生活が進行中です。

この旅行記へのコメント （6）

• 天野川さん 2014/05/06 17:04:17

  またスイスに行きたくなりました

  理想的なスイス滞在だと思って旅行記を拝見しました。
  こだわるところはこだわってチョイスし、素晴らしい貸別荘ライフを満喫。
  
  私はフランス語圏にしか行ったことがないので、いつかまた落ち着いたスイス旅行をしてみたいです。
  目の保養をありがとうございました。

  玄白さん からの返信 2014/05/07 06:01:46

  RE: またスイスに行きたくなりました

  天野川さん、はじめまして
  
  玄白のスイス滞在記に訪問、投票そして書き込みありがとうございました。
  我ながらとても充実したスイス滞在でした。
  天野川さんもスイス旅行実現できるといいですね
  
  玄白
  

• ポポさん 2013/08/11 08:29:36

  良いですね

  良いですね♪
  私たちの環境とにているので楽しく見せていただきました。
  定年後ですが、なかなか時間がとれず、2週間と行き来の日程で行っています。
  玄白さんのように次は長期でいきたいと思っています。

  玄白さん からの返信 2013/08/11 11:16:26

  RE: 良いですね

  ポポさん　はじめまして
  
  玄白のスイス滞在記訪問ありがとうございます。ポポさんご夫妻も貸別荘でのスイス滞在を楽しまれたのですね。時期が我々より少し早かったようですが、スイスは例年より残雪が多く閉鎖されたままのハイキングコースが多かったと思います。
  同じ時期でも年によって季節の進み方が違い、同じ場所での景色が違うのも面白いものです。
  玄白の旅行記、しばらく続編が続きます。今後ともよろしくお願いします。
  
  玄白
  
  

• batfishさん 2013/07/08 20:13:37

  別荘滞在羨ましいです！

  玄白さん　はじめまして。
  
  スイスでの生活を満喫していらっしゃいますね！
  私どもはスイス旅行の際、いつも短期間で
  移動ばかりのせわしないスタイルで過ごしているので
  玄白さんご夫婦のような優雅な滞在がとてもうらやましいです。
  
  貸別荘ライフを垣間見せていただき、ありがとうございます。
  アイガーが目の前で周りの環境も静かないいところですね。
  オーナーさんとの触れ合いも楽しそうです。
  奥さまのお料理もすばらしいですね。
  チーズフォンデュやラクレットなど美味しそうです。
  日本食が作れるのもいいですね♪
  
  バーデン編もよかったです。
  温泉入りに行ってみたいな、と思いつつなかなか
  行けずにおります。
  街もすてきですね。
  ルツェルンはちょっと賑やかすぎるなと私も思っているので、
  いつかバーデンで温泉＆しっとり街歩きを楽しみたいです。
  
  まだ、旅は続きますね。
  気を付けて楽しんできてくださいね。
  また、滞在記を拝見するのを楽しみに待っています。
  
  batfish
  
  

  玄白さん からの返信 2013/07/09 00:48:39

  RE: 別荘滞在羨ましいです！

  batfishさん、はじめまして。
  
  玄白のスイス滞在記訪問ありがとうございました。
  日本人にはあまりなじみのないアルプスの小さな町をbatfushさんは、よくご存知で、そういう町を自由に訪ねる旅行もいいですね。
  今後ともよろしくお願いします。
  
  玄白