2013年スイス滞在記（１０）　ハイキング編⑥高山植物の園、シーニゲ・プラッテ

2013/07/09 - 2013/07/09

　今日（７月９日）も雲が少し多めですが、好天に恵まれました。やっぱり山歩きです。今日はシーニゲ・プラッテへ。登山電車の駅を出発点に、Oberberghornという小高い岩山の裾野を通過してLaucherhornのふもとまで行き、そこで折り返してアルプス側のルートを駅まで戻る約２時間半のコースを歩きます。
　このコースの特徴は、ベルナーオーバーラントアルプスの山並みの眺望とブリエンツ湖、トゥーン湖を見下ろす景色の両方を一度に楽しめることです。高山植物の種類も豊富で、駅の近くには高山植物園があり、出会った花の名前を確認することが出来ます。
午後は、時間がたっぷりあるので、一昨日に続いてラウターブルンネンに行き、トゥルンメルバッハ滝の見物です。

　

なお、今回のスイス滞在概略日程は以下の通りです。追々旅行記は追加していきます。
6月27日　エミレーツ航空便にて成田よりドバイ経由で翌日チューリッヒへ。空港駅で荷物をグリンデルワルトに送り、バーデンにて温泉ホテル泊まり
6月29日　ルツェルンに立ち寄った後、グリンデルワルトの貸シャレーへ
6月30日-7月12日　ベルナーオーバーラントアルプストレッキング三昧、近郊田舎町散策を楽しむ
7月13日　サースフェーの貸アパートへ移動、途中、カンデルシュテーク立ち寄り予定
7月14日-19日　サースフェー滞在、ヴァリスアルプストレッキング三昧
7月20日　フランス領シャモニーへ移動、途中シオンに途中下車して観光
7月21日-23日　シャモニーではホテル滞在、モンブラン山群トレッキング三昧
7月24日　ジュネーブに移動　ジュネーブ観光
7月25日　ジュネーブ空港よりドバイ経由で帰国　翌日成田着

エリア シーニゲプラッテ周辺(スイス)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 鉄道
• 旅行の手配内容: 個別手配

８；１９発のインターラーケンオスト行き電車で、ヴィルダースヴィル駅へ。ここで９：２５発の登山電車に乗り換えシーニゲプラッテへ。

ツアーの団体客２組が一緒でしたが、団体さんは専用の臨時電車を仕立てて、一般電車のあとを追いかけて登ってきます。かなりの急勾配を自転車なみの、ゆっくりしたスピードで登っていきます。

シーニゲ・プラッテ駅からのアルプスの眺望。
今日は午前中から雲が多く、ユングフラウ、メンヒには雲がかかっています。

駅からベルクレストランの中を通ってハイキングコースに出ます。
しばらくは樹林帯の中を歩きます。

樹林帯を抜けると左側にインターラーケンの街並みとトゥーン湖が見えてきます。ちょっとガスっぽくて、霞んでいます。

尾根に出てきました。岩が多いコースですが、ガレ場ではないので歩きやすいコースです。

エメラルドグリーンの美しい湖、ブリエンツ湖です

しばらく、尾根伝いにフィルスト方面に向かって歩き続けます。

ルート沿いには、色々な高山植物が花を咲かせています。

アルペン・アネモネの一種　学名Anemone Narcissiflora

花ビラの外側根元が少しピンク色の可憐な白い花です

Leafless Stemmed Globularia　
学名Globularia nudicaulisグロブラリア・ヌディカウリス
日本のルリカンザシの仲間です。
（http://www.eu-alps.com/flower/index.htmを参考）

Round-headed rampion または Pride of Sussex
学名　Phyteuma orbiculare
（英語版ウィキペディアによる）

学名　Anemone cernua Thunberg
和名　オキナグサ

早春に花は咲き終えて、今はフサフサの毛がいっぱいの実がついています。

前方にはアイガーとシュレックホルンが見えます。今日は空気が少しガスっぽく、くっきりとは見えませんが、霞がかかった感じの山並みもよいものです。

？？？

スズランです。
ヨーロッパアルプスで咲いているのを初めて見ました。

けっこう大きな群生です。１ヶ月のスイス滞在中および２年前の滞在も含めて、ここで１回限り見ただけです。

？？？

この付近はガレ場になっています。

正面左側のアイガーは見えていますが、メンヒ、ユングフラウは相変わらず雲に隠れています。

オキナグサとエンツィアン（ゲンテチアナ・コキアナ）の群落

黄色の花　Horseshoe Vetch　学名　Hippocrepis comosa
（http://www.eu-alps.com/flower/index.htmより）
とルリカンザシ

岩の間にルリカンザシが群落をつくっています。

Oberberghornです。左側の奥のピークに人が立っています。

Kidney Vetch 学名：Anthyllis vulnerariaの群落
（シーニゲ・プラッテの高山植物園の説明看板による）
背景の山はメッテンベルク、シュレックホルンの山並み

ハクサンイチゲに似た花の群落

日本名　忘れな草　学名　Myosotis alpestris

小さな花ですが、良く見ると赤いダニのような虫がついています。触らぬ神に祟りなしです。

英語名　Ggreater meadow-rue
学名　Thalictrum aquilegifolium
（英語版ウィキペディアによる）
極細のピンクの花びらが密集しています。フィルスト方面でも見たような・・・

高山植物園に戻ってきました。サンプルの花には名前が書かれた看板が立っているので、それを全部カメラに収めればちょっとした高山植物図鑑ができます。とはいえ、数百種類もあるので、とても全部は撮りきれず、途中で断念。

植物園内のベンチで弁当タイムです。

ここの高山植物園は神戸市の六甲高山植物園と姉妹提携しているようです。

１３：０１の電車でヴィルダースヴィルに戻り、ラウターブルンネンに向かいます。

ラウターブルンネンからトルゥンメルバッハ滝まで谷の牧草地をのんびり歩きたかったのですが、我が奥方が「午前中に歩いたので、もう歩くのはたくさん！」とのたまう。やむを得ず、バスを使います。
バスの中から、ラウターブルンネンのシンボル、シュタウプバッハ滝を眺めます。教会の塔が見えるこのあたりがビューポイントです。

ラウターブルンネン谷。谷底が平で両側が急傾斜の絶壁という、氷河が創り出したＵ字谷だということが良く分かります。

トルゥンメルバッハ滝入り口にある唯一のみやげ物店。
日本で、このクラスの滝があれば、一大観光地となって、みやげ物屋がズラッと並ぶはずですが、スイスでは、そんなのはビジネスチャンスにはならないんでしょうかね。
けっこう大勢の滝見客が来ていますが、みやげ物屋に立ち寄る人はあまり見かけません。

みやげ物屋の屋根の下の破風に飾られた花

トルゥンメルバッハ滝は岸壁の中を１０段に分かれて落ちる滝で、外からは見ることができません。
下から数えて６段目と７段目の中間までケーブルカー（エレベータ？）で上がり、さらに歩いて最上部の１０段目から順番に降りて滝を見物です。

すさまじい轟音を轟かせて大量の水が流れ落ちていきます。この迫力は写真では伝え切れません。音声付のビデオが必要ですね

水しぶきが降りかかってくるので、撮影中もレンズがすぐに曇ってしまいます。

水の流れが底を削っていくのでシュルフトのような地形を創っています。

中間付近の滝は、らせん状に水が落ちていくので、Corkscrew Fallという名前がついています。

最下段の滝からラウターブルンネン谷を流れるヴァイスリッチネン川に注ぎます。

この穏やかな小川の源流が、トルゥンメルバッハ滝だとは想像もつきません。

今日も無事に一日が終わりました。スーパーでの買出しもせず、山荘に直行。山荘についたとたん、滝のような夕立に見舞われる。タッチの差で雨に降られずに済みました。
さて、明日の天気はいかに？

続く

この旅行記へのコメント （2）

• こあひるさん 2013/08/15 13:41:05

  わ〜〜あああ！

  玄白さん、こんにちは。
  
  こういう風景がまさに私のスイスですね〜。
  
  雪山と高原植物のお花畑・・・・天国ですね〜（行ったことないけれど・・）。
  
  すずらんの群生も、とってもかわいらしくてステキな光景でした！
  
  こあひる

  玄白さん からの返信 2013/08/15 18:09:25

  RE: わ〜〜あああ！

  こあひるさん、こんにちは
  
  コメントありがとうございます。スイス滞在記、ようやく半分くらいまで来ました。同じような写真ばかりで、飽きてしまうかもしれませんが、気が向いたら、またおいでください。
  いま、2回目の花火撮影で、近くの田舎町にきています。今日は雲が少し有り、風がないので、撮影条件はよくなさそうですが、頑張ってみます。
  
  玄白