2024/06/09 - 2024/06/09
168位(同エリア408件中)
kojikojiさん
- kojikojiさんTOP
- 旅行記1759冊
- クチコミ1205件
- Q&A回答73件
- 3,460,014アクセス
- フォロワー169人
この旅行記のスケジュール
2024/06/09
この旅行記スケジュールを元に
「ドゥッガ遺跡(Dougga)」からチュニスに戻ると時間は素手の午後3時になっていました。この日の観光はツアーのメインでもある「バルド国立博物館(Musée national du Bardo)」の観光です。今回のツアーを申し込んだのもこの美術館が組み込まれていることでありました。2021年7月から2023年9月まで改修のために閉鎖されていたために、ようやく再開された今年にチュニジアへ行こうという気になりました。この美術館を意識したのは2002年にトルコとシリアの国境近くのアンタクヤ(ハタイ)にある「アンタクヤ考古学博物館」へ行ったときからでした。素晴らしいモザイクに魅了され、いろいろ調べるうちにチュニジアにもすごい美術館があると知ったのがこの美術館でした。長年個人旅行でチュニジアへ行くことを考えていましたが、他にも行きたい国があり、気が付くと60歳を超えてしまい妻の年齢を考えるとツアーを選ばないとならなくなっていました。それでも長年の夢がかなった瞬間ではありました。この美術館の入り口には追悼碑があり、最初にガイドさんから説明がありました。2015年の3月18日にチュニジア人によるテロがあり、外国人22人が殺害されています。その中にはクルーズ船で立ち寄った日本人観光客も3人いらしたそうです。ガイドさんもこの日の午前中はお客を案内して観光していましたが、たまたま案内する順番を変更したために難を逃れたそうです。追悼碑に手を合わせた後は博物館の見学に移ります。1991年にイタリアを1カ月ほどかけて縦断し、ローマ時代のモザイクに魅了され、その後もイベリア半島やトルコのアナトリアまで何度も旅を続けてきました。何しろ移動できないものなのでその地へ足を運ばなければなりません。今回の見学はその集大成の1つと言っても過言ではありませんでした。展示室に入って驚いたのは床に敷かれたモザイクの上を歩けるということでした。今まで見てきた美術館や博物館で上を歩けるところは皆無でした。約2時間かけてガイドさんが細かく説明してくれたので非常に充実した見学をすることが出来ました。見学を終えて頭に浮かんだのはトルコのガズィアンテプに新たにオープンした「ゼウグマ・モザイク博物館」に行きたいという新たな旅の目標です。
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 航空会社
- カタール航空
-
「2頭のケンタウロス族の女性によるヴィーナスの戴冠(Coronation of Goddese Venus by two femele centaurs)」2頭のケンタウロス族の女性はアム(Am)とティトニウス(Titonius)という名前です。中央には右手を上げて勝利を表すヴィーナスが立っています。
バルドー博物館 博物館・美術館・ギャラリー
-
ローマ神話の愛と美の女神はキプロス島の南海岸にある「ペトラ・トゥ・ロミウ(Petra tou Romiou)」という海岸で生まれたと言われています。あまりにも美しい海岸を見て、これならヴィーナスが生まれてもおかしくはないと思い、海岸の小石をいくつか拾ってきました。
-
「円形劇場での熊狩りのシーン(Bear hunting scene at the amphitheater)」円形闘技場で熊との戦いをするランバディウスという名前の剣闘士の姿が描かれています。ランバディウスは着飾った衣装で、手には縄を持っているようですが、これでどのように熊と戦ったのでしょう。
-
「カントリーサイドの別荘と様々な狩猟シーン(Country villa and various hunting scenes)」馬に乗って猟犬を使う狩猟の方法はすでにこの時代に確立されていたことが分かります。5ミリほどの石に断片でこれだけの動物の躍動感が表現できるのもすごいと思います。
-
高いところにあるモザイクまで目が届かないのが残念です。1つ1つをじっくり見ていきたいところですが、ここでもツアーの団体から取り残されてしまいます。
-
イノシシの追い込み猟の場面が実にリアルです。ドゥッガ遺跡の帰り道に名物のイノシシ料理を食べてきたばかりなので余計にそう感じるのかもしれません。ちなみにイノシシはイスラム教的には豚と同じ扱いなのでムスリムの人は食べないそうです。
-
「オケアノス(Okeanos)」オケアノスは元々は古代ギリシャ人に知られていた地中海と大西洋を含むすべての塩水域を表していました。しかし、地理がより正確になるにつれてオケアノスは大西洋のより未知の海域を表し、後の世代のポセイドンが地中海を支配するようになりました。
-
「マルシュアスに戴冠されたアポロンの勝利(Victery of God Apollo crowned on Marsyas in the musical epic and the Four Seasons’busts)」
-
マルシュアス(Marsyas)はアウロスというダブルリードの名手でした。その楽器は元々アテナが作ったものでしたが、吹くときに頬が膨れるのを他の神が囃したてたことから、拾った者に災いが降りかかるように呪いをかけて投げ捨てたのをマルシュアスが拾いました。
-
アウロスを得たマルシュアスはこの楽器を使うことで、アポロンのキタラー(竪琴の一種)にも勝るとの声望を得るに至ります。これがアポロンの耳に入って怒りをかい、マルシュアスはアポロンと音楽合戦をする羽目に追い込まれます。
-
アポロンとマルシュアスの音楽合戦では勝者は敗者の側に何をしてもよいことになっていました。アポロンに主宰されるムーサ(文芸・学術・音楽・舞踏などを司るギリシア神話の女神)が審判だったために勝敗は自ずと定まり、マルシュアスは負けてしまいます。
-
神に挑戦するとは思い上がった奴だということで、プリュギアのカレネーの洞窟で生きたまま皮剥ぎの目に遭わせられます。その時の血は河となりそれがトルコ中西部のマルシュアス河です。
-
「ティレニア海賊に勝利する船上の槍を持つ青年ディオニュソス(Dionysus sdolescent on a boat holding a lance triumphing over Tyrrhenian pirates)」午前中に見学してきた「ドゥッガ遺跡(Dougga Ruines)」のディオニソスとユリシーズの家にあったモザイクです。ディオニュソスはあるとき高貴な生まれの貴公子と勘違いされて海賊に捕らえられ、船上に連れて来られました。海賊達は彼を縄で縛ろうとしましたが自然と緩くなってしまい、何度試みてもうまくいきません。
-
ここで海賊の1人ヘカトールがディオニュソスの神性に気付き、助け出そうとしましたが時既に遅く、海賊船に葡萄酒が満ちて葡萄の蔓が絡みついて房がたわわに実ります。その上ディオニュソスは獅子へと変じ、船の中央に熊を召喚しました。それに度肝を抜かれた海賊たちは海へと飛び込み、そのままイルカへと変貌させられてしまいました。いち早くディオニュソスに気付き、助けだそうとしたヘカトールだけは助かり、彼はその後ディオニュソスの熱心な信者になりました。
-
「セイレーンの歌に抵抗するユリシーズ(Ulysses resisting to the songs of the Sirens.Reign of Gallienus)」ユリシーズ(オデュッセウス)はトロイア戦争終結後、トロイア王国の北にある東トラキアからギリシャを目指しました。しかし地中海で北風と波によってオデュッセウスの船団は航路を外れてしまいます。
-
「オデュッセイア(Odyssea)」は「イーリアス(Ilias)」とともに詩人ホメロスの作として伝承された古代ギリシアの長編叙事詩です。神の呪いを受けて長年さまよった英雄が故郷に帰還し、自分の家にはびこる敵を倒す物語です。「オデュッセイア(Odyssea)」の物語を初めて知ったのは子供の頃にレイ・ハリーハウゼンの特撮映画「アルゴ探検隊の大冒険」を観てからギリシャ神話について本を読みだしてからでした。その興味はギュスターヴ・モローに広がり、パリの美術館にも行くことになりました。
モロー美術館:https://4travel.jp/travelogue/10624901 -
セイレーンは歌声で船乗りたちを誘惑する怪物ですが、オデュッセウスはセイレーンの歌声を聴くために部下たちに自らをマストに縛り付けさせた。ギリシャ神話のセイレーンはホメロスのオデュッセイアで初めて登場し、ホメロスは物理的な描写を表現しなく、その視覚的な外観は読者の想像力に委ねられました。
-
初期のギリシャ美術でのセイレーンは一般的に女性の頭、鳥の羽、うろこ状の足を持つ大きな鳥として表現されていました。その後の描写は人間の上半身と鳥の脚を持つ姿で翼の有無にかかわらず表現は変化しました。彼女らはしばしばさまざまな楽器、を演奏して姿でも表されます。
-
「三本ヤスと網を使った漁のシーン(Fishing scenes with trident and net)」ヤスでタコを捕る漁や釣り、網を使った漁など現在とほとんど変わらない漁業が2千年前に確立されていたことが分かります。
-
この「オケアノス(Okeanos)」の姿はほとんど映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」の幽霊船フライング・ダッチマン号の船長デイヴィ・ジョーンズの姿です。
-
ケートー( Keto)はギリシア神話の女神で、その名は「海の怪物」という意味です。ケートーは海の危険性や恐怖、海の未知の生物を神格化した女神でといわれ、
大地母神ガイアと海神ポントスの子で、ネーレウス、タウマース、ポルキュース、エウリュビアーと兄弟です。兄であるポルキュース(Phorkys)を夫としてゴルゴン3姉妹やグライアイ3姉妹の母となりました。エキドナやスキュラ、セイレーン、ラドーンの母ともいわれますが、2人の子や孫はすべて怪物となりました。 -
「豹の背に乗るディオニソス(Dionysus riding a the panther)」片手にワイングラスを持ちもう片方の手には松ぼっくりを先端に付けた杖であるテュルソスを掲げています。豹に乗ったディオニュソスのイメージは神自身と彼の信奉者の両方の野生で手つかずの性質を表しています。豹はそのなめらかで力強い体を持ち、ディオニュソスと彼のメナドが熱狂的な儀式の間の原始的な本能を象徴しています。
-
「黒と白のブドウ(Black and white grapes)」一連のモザイクは60センチほどの額に入って1つの部屋の壁に飾られていました。売っているなら買いたいくらいの手頃な大きさです。
-
「2本の低木の間にいる雌鹿(Doe between two shrubs)」これらのモザイクは今回の旅でも訪問したエル・ジェム近郊で発掘されています。
-
「麦わらの籠に入れられたカラフェとコップ(Carafe protected by a sheath of strow and a grass cop)」静物画(still life)も2千年前に確立されていたと感じます。
-
「2本の低木の間にいるヤギ(Goat between two shrube)」
-
「くちばしで輪で括られているツグミ(String of thrushes suspended by the beak to a ring)」
-
「横たわるイノシシと雌豚(Boae and sow lying)」
-
「酒を飲む情景(Drinking scene)」ドゥッガの執事の家で発掘されたモザイクです。主である執事はよほど酒を飲むのが好きだったのでしょうね。アンフォラ壺からワインを注ぐ姿は初めて見ました。
-
長方形の部屋はイタリア風の装飾が施された織りあげ天井で覆われています。その中には鮮やかな色の唐草模様が描かれています。
-
「ポセイドンの勝利と四季の女神(Poseidon’s Triumph and the four Seasons)」海の神ポセイドン(Poseidon)は、トリトン(Triton)とネレイド (Nereid)を伴い戦車に乗っています。
-
ポセイドンは海と地震を司る神で、オリュンポス十二神の一柱で、最高神ゼウスに次ぐ圧倒的な強さを誇ります。海洋の全てを支配し全大陸でさえポセイドーンの力によって支えられているといわれます。トリトンは海神ポセイドンとアムピトリテーの息子で、人間の上半身と魚の尾を持つ人魚のような姿で描かれます。ネレイドは海に棲む女神たち、あるいはニュムペーたちの総称です。
-
画面の四方の隅には1人づつ四季の女神が描かれています。これまでは胸像ばかりでしたが、ここでは全身を表しています。右手に鎌を持ち左手には刈り取った麦の穂の束を持っています。これは秋を擬人化しています。
-
ホーラー( Hora)はギリシア神話に登場する時間の女神で、季節と秩序を司るとされます。ホーラーは単数形で複数形ではホーライ(Horai)といい、いずれも時間の意味で、季節女神とも意訳されます。
-
ゼウスとテミスの3人の娘で古くは気象的性格を持つ女神たちで、雨を降らせることで花を開花させ果実を実らせたので、春と夏の季節を象徴しました。
-
古代のギリシア人は1年を春分から秋分に至る半年と残余の秋冬の半年に分ち、アテナイで2つの季節のホーライを置きましたが、後には春夏秋の三季節に分けました。
-
スースの部屋(Grand Salle des Fetes)の豪華な天井からはヴェネツィアングラスのシャンデリアが下がっています。ドーム型の天井には彫刻が施された16分割されたパネルで覆われ、金メッキで仕上げられています。
-
「オケアノスの頭部(Head of the Ocean God)」このオケアノスはかなりリアルな顔の表現がなされており、欠落した部分が多いのが残念です。
-
「農場を表すモザイク:マスターの家(Trilobed mosaic representing a rural farm: The Master’s House)」果樹とガチョウ、アヒル、キジ、さらにはハトが広い庭園の中央に位置する別荘の周りで遊んでいます。家は複数階建ての建物で、ポルティコで繋がれた2つの高い塔が並んでいます。古代の地中海の伝統的な家と同様に、この家はアーチ型の門から入ることの出来る中庭を中心に設計されています。
-
「港湾の風景(Port activity)」港では船からの荷降ろしと食料の計量が行われています。
-
茂みに隠れた豚を狩り立てる猟犬使いや馬に乗って狩りをする身分の高い人物たちの役割屋躍動感までもが伝わってきます。
-
先ほども同じような生物画のモザイクがありましたが、一体でレだけの職人集団が地中海世界にいたのでしょうか?遠く離れた地でも同じようなクオリティで同じような構図で造られていたことが不思議です。
-
カルタゴの部屋は宮殿だった建物が使われていると強く感じさせます。名前の通りカルタゴのモザイクが展示されています。有名な「狩猟をする女神ディアナ」は修復中だったのが残念です。
-
対称形に「オケアノスの頭部(Head of the Ocean God)」を配置して、その間を海中に見立ててたくさんのイルカを泳がせています。夏は涼しげですが、冬は寒々しくなかったのでしょうか。
-
アーチの間には均等にローマ時代の大理石の彫刻が置かれてありましたが、1つ1つ見ていく時間はありません。
-
「ヴィーナス・プディカの彫刻(Sculpture of Venus Pudica)」Venus Pudicaは恥じらいのヴィーナスと呼ばれるタイプの姿です。
-
「踊るメナドのレリーフ(Relief of dancing Maenads)」メナドは「わめきたてる者」を語源とし、狂暴で理性を失った女性として知られます。彼女たちの信奉するディオニュソスによって恍惚とした熱狂状態に陥った女性が粗野で奔放な踊りを踊りました。
-
先ほどのゴールドの装飾パネルとは違ったシンプルな白色の漆喰彫刻が美しいドーム天井です。
-
漆喰で飾られた天井や先ほどの金箔で仕上げられた天井、チュニスの工房で作られたガラス張りやセラミック壁装材、大理石の外装やエレガントな列柱はマグレブやトルコ、イタリアの建築と芸術技術を巧みに融合させ、18世紀と19世紀のチュニジアの建築芸術の集大成とも言えます。
-
「十二宮と曜日のモザイク(Zodiac and days of the week mosaic)」このモザイクは3世紀にさかのぼり、中央にはラテン語で曜日が名付けられたローマの7人の神々が描かれています
-
中央のクロノスは土星を意味するので土曜日、次に上部から時計回りにウェヌスは金星(金曜日)、マルスは火星(火曜日)、ディアナは月(月曜日)、アポロは太陽(日曜日)、メルクリウスは水星(水曜日)、ユピテルは木製(木曜日)を表します。
-
その周りは星座に囲まれていて、水瓶座が行方不明、乙女座が行方不明、天秤座、さそり座、射手座、山羊座、牡羊座が行方不明、魚座、獅子座、牡牛座、双子座が行方不明、および蟹座になっています。モザイクはザグアン地方の当時のアフリカのローマ属州の一部だったビルチャナで出土しました。
-
自分の星座のカニ座と妻の牡羊座の写真は撮っておきます。
-
「クリオとメルポメネの間に座るウェルギリウス(Mosaic of Virgil seated between Clio and Melpomene)」
ハドルメトゥム(Hadrumetum)で発見された3世紀のモザイクはミューズのクリオとメルポメネの間でヴェルギリウスと彼のアエネイスを描いています。 -
彼はラテン文学で最も有名な3つの詩であるエクローグ(ブコリック)、ゲオルギクス、そして叙事詩アエネイスを作曲しました。著名とは言え北イタリア出身の詩人のモザイクがアフリカにあるのは不思議な感じがします。
-
歴史のミューズであるクリオ(Clio)と悲劇のミューズであるメルポメネ(Melpomene)の間のウェルギリウスという構図は意味深いものを感じます。この床のモザイクは1896年にスース郊外の軍事キャンプで発見され、すぐにチュニスに設立されたばかりのアラウイ(バルド)博物館の傑作の1つになりました。
-
モザイクはウェルギリウスの扱っている主題に応じて2人の異なるミューズの助けが必要だったと言っています。モザイクをレセプションやダイニングルームに置いた家主は詩について深い知識を持っており、彼はゲストに会話のテーマを提案しました。
-
「ペディメント型奉納碑(Pediment-type votive style)」
上段はバラの花の飾りで、中央はプリーツの入ったチュニックを着た女性が壁龕の中で供物を持っています。足の下には供物にされる羊の姿もあります。今回の旅で数々見てきた羊たちの姿が思い出されます。 -
「三段型の奉納碑(Votive style of the three-registere-type)」
上段には玉座に座るジュピターと右にはライオンの背に乗る軍神マルス、左にはケレスとイルカと三叉の矛トライデントを持った海の神ネプチューンの姿があります。中段には建物の中で花を持って立つ女性の姿があります。下段はアトランティスの争いという説明文がありましたが意味不明です。 -
「サトゥルヌスを祀る奉納碑(Votive style dedicated ton Saturn)」
上段では玉座に座った農耕の神サトゥルヌス(Saturnus)と光輪をまとったソル(Sol)の姿もあります。 -
下段には犠牲になる羊と鱧のを持った男性の姿があります。碑文には323年11月8日に日付と儀式について書かれています。
-
「サトゥルヌスを祀る奉納碑(Votive style dedicated ton Saturn)」
ラティーナ語の碑文により奉納者と供物について書かれています。上段では神々の世界が描かれ、中段では神の信奉者とその活動について描かれています。 -
「三段型の奉納碑(Votive style of the three-registere-type)」
上部には2つの円盤とランプの間に松ぼっくりが描かれています。中段では山羊と雄牛の中央で燃え盛る祭壇の炎が描かれています。下段には碑文が書き込まれています。 -
ここでも女神タニトを連想させるようなトイレのピクトがありました。
-
巨大な海のモザイクの展示室に入りました。この部屋には海をモチーフにした巨大なモザイクで埋め尽くされています。その大きさに圧倒されます。
-
出土された場所は違っても基本的な神々の姿やアトリビュートは同じなのが不思議です。2000年前の世界にどのような伝達手法があったのかが気になってきます。
-
ここでもオケアノスの頭部とイルカとヒッポカンプス(hippocampus)に腰を掛けるネレイデス(Nereides)といった組み合わせです。
-
ほとんど同じ構図ですが、その違いを探すのも面白いです。
-
この魚介のモザイクに至ってはまるで魚類図鑑のようです。イルカと鴨を除いても軟体動物のイカやタコ、甲殻類のエビやロブスター、魚類はシビレエイやウツボは分かりやすいですが、それ以外の魚の種類には圧倒されます。地中海の魚はキリスト教やイスラム教などの宗教にも影響を与えており、キリスト教では魚を描いたイクトゥスはキリストを象徴するシンボルとされています。
-
是だけ巨大な展示室ですが、ツアーのメンバーはおろか妻の姿もありません。次にどこへ行けばいいのかも分かりませんが、写真を撮る手が止まりません。
-
天使が網を打つ姿はアクイレイアの教会堂の地下に埋もれていたモザイクにも描かれていました。地盤沈下で床が変形してしまいましたが、モザイクはその地形に合わせてきれいに残されていました。その上に新しい教会の床が設けられましたが、下のモザイクの発見に伴い撤去されています。一面の海の中のモザイクは波打っていることで余計にリアルに思えたことを覚えています。
-
ヴィーナス(Venus)の乗った戦車を運ぶキューピッドのモザイクです。ローマ神話において愛の神クピドー(英語読みではキューピッド)は美の女神ウェヌス(ヴィーナス)の息子とされます。このため絵画などの主題として両者を一緒に取り上げる例はたくさんあります。
-
色彩と言い幾何学模様の美しさと言い見事なモザイクです。
-
海中の魚たちのモザイクも素晴らしかったですが、北アフリカに住んでいる動物や鳥のモザイクも素晴らしいデザインです。グラフィックデザインも2000年前に確立されていたと感じます。
-
「ライオンの頭を持つポエニ人の姿をした女神タニト(Punic figure of the goddess Tanit with a lion’s head)」エジプトの神セクメト (Sekhmet) に似た姿で表されています。セクメトはエジプト神話に登場する女神で、プタハの妻でありラーの片目から生まれ、ライオンの頭を持っています。
-
「デメテルの像(Statue of Demeter)」
デメテル(Demeter)は玉座に座り、頭の上に円筒形のティアラを被っています。豊穣神であり穀物の栽培を人間に教えた神とされます。娘のペルセポネが冥界の王はデスに連れ去られてしまいますが、その裏にゼウスの存在を知り、天界を捨て老女に変身しアッティカ地方のエレウシースに下り、その間に大地は荒廃してしまいます。ゼウスの説得により娘の帰還を条件に豊穣の女神に戻ります。ところが娘は冥界の食べ物のザクロを口にしたことから冥府の住民となる定めとなります。デメテルは娘の食べたザクロの実の数から割り出して娘と1年のうちの1/2ないし1/3は一緒に住むことが出来るようになります。娘が冥界にいる時は実りをもたらすのをやめるようになりましたた。これは季節や四季の起源譚となります。 -
「冥界の女神(Goddess-Kore)」頭にティアラを乗せベールを被った姿の女神コーレ(Kore)は左手に子豚を抱き、ブドウの房とリンゴを持っています。ローマ神話でのコーレはギリシャ神話では前出のデメテルの娘ペルセポネに当たります。ペルセポネの彫刻を見るとローマのボルゲーゼ美術館に収蔵されているジャン・ロレンツォ・ベルニーニの「ペルセポネの略奪」という作品を思い出してしまいます。
-
「冥界の王ハデス(God Pluto)」プルートはローマ神話における冥界を司る神で、ギリシア神話のハデスがローマ神話に取り入れられたものです。3人並んでガラスケースに入っていることで物語が思い出されました。大好きな漫画家の安彦良和の作品の中に「アリオン」がありますが、ギリシャ神話に興味を持ったのはこの作品からだった気がします。
-
「大地の女神テルース(Tellus goddess of earth)」テルースとテラはいずれもラテン語で「大地」を意味する語で、近代ラテン語では「地球」も意味します。ギリシャ神話のガイアに相当しますが、ときにデメテルやケレースと同一視されることもあります。
-
「玉座に座るバール・ハモンの像(Statue of Baal Hammon sitting on a throne)」カルタゴの主神で空と植物の神格で、髭を生やして曲がった羊の角をつけた老人として描かれます。バール・ハモン(Baal Hammon)の妻はタニト(Tanit)です。
-
「オベリスクの形をした奉納碑(Votive cippus in the shape of an obelisk)」は上部に太陽の円盤と三日月が表されています。中央の祭壇の上には壺に乗ったタニトの印が読み取れます。タニト(Tanit)の崇拝は古代フェニキア都市カルタゴのローマ時代に広まり、そこで彼女は「母」を意味する「イェンマ」と呼ばれていました。
-
「タニトの奉納碑(Votive stele shaped in the sign of Tanit)」はその形状がすでにタニトの形をしています。碑文は神々への奉納文が書き綴られています。
-
「擬人化されたアンフォラ(Anthropomorphic amphora)」
-
「カルタゴの哺乳瓶(Carthaginian baby bottle. Painted decoration)」顔が描かれたピッチャーは本当に哺乳瓶なのか疑問に思えましたが、意匠的には可愛らしいです。
-
「哺乳瓶(Feeding-vessel bottle)」口が小さいので本当に哺乳瓶として使われたのかもしれません。これにミルクを入れて赤ん坊や幼児に飲ませるには誰か介添えが無いと駄目なような気がします。
-
アラバスターの壺や花瓶、水晶で造られた壺、座った猿の形のレキュティオン、足元にワニを置いたホルス像が並んでいます。エジプトとの交易があったことが分かります。
-
「お守り(The amulets,appraisals of alive like deaths)」は生きているものと死者を鑑定するためのお守りで事故や悪魔を追い払ったり、チャンスをもたらすために造られました。その多くはエジプト由来の神々を表しています。
-
すぐに分かったのはこの像がべ須田ということです。同じようなものをエジプトの博物館やパリのルーブル美術館でも見たことがありました。古代エジプト神話の舞踊と戦闘の神で、本来は羊と羊飼いの守護神とされていました。大頭で短躯にガニ股で立って舌を出した大口の異様な様子で表されます。
-
「ポエニ礼拝堂のミニチュア(Miniature Punic chapel)」茄子コスと呼ばれるミニチュアの礼拝堂はデメテルに捧げられました。台座にはポエニ(フェニキア)の碑文が刻まれています。
-
「女神デメテルの頭の形をしたデュフューザー(Perfume burner in the shape of the head of goddess Demeter)」こんな時代から香水を入れて香りを楽しむデュフューザーがあったというのは驚きです。先日行った「ケルクアン遺跡(Kerkouane)」の博物館でも同じようなものを見ました。
-
「ブドウの葉で飾られたディオニュソス行列で飾られた花瓶(Craters decoreted with a dionysiac procession surmounted by a stem vine leaves)」巨大で見事な彫刻で覆われていますが、地中の塩分で劣化してしまっているようです。
-
「燭台(Canddelabia)」グリフィンで装飾された巨大な燭台も劣化が見られます。
-
「ターバンを巻いたヘルマとしての苦悩したディオニュソスの胸像(Bust of abearbed Dionysus as Herms, wearing turban)」この特異な四角柱にペニスの付いたものはヘルマ(Herms)と呼ばれるもので、路傍や畑の境界などに立てられ、境界を示す石であるとともに農民や牧人が豊饒多産を祈願する神霊の像であったとも推測されています。ヘルメスの原始的形態を示すともされます。
-
2時間かけて「バルド国立博物館(Musée national du Bardo)」の見学が終わりチュニス市内に戻ります。
-
早い時間にホテルに戻れたので添乗員さんお薦めのモノプリに行ってみました。パリでは毎日のようにお世話になったので期待していましたが、特に買いたいものはありませんでした。
-
妻はホテルの部屋に戻るというので1人でチュニスのメディナを歩くことにしました。この日は日曜日だったので開いているのはモノプリや前日に行ったスーパーくらいでした。
-
夜景では「チュニス大聖堂」の写真を撮りましたが、日中に見ると新しい発見がありました。今まで数々の教会のファサードを見てきましたがこのようなものは初めて見ました。
-
ファサードには殉教した聖女らしき像がありましたが、アトリビュートを考えても誰なのか分かりませんでした。
-
この後メディナの中を歩いてみましたが、日曜日でどの店も休みでした。戻りがてら「Magasin Général」というスーパーに寄ってお土産を少し買い求めました。メディナの店が開いていないのは本当に残念です。
-
「チュニス市立劇場(Municipal Theatre)」のファサードの写真も撮っておきました。レリーフなどは日中の方がきれいに見えました。
-
彫刻家のジャン・バティスト・ベロックの手による「詩と演劇のミューズに囲まれたアポロン」のファサードの浅浮き彫りです。先ほど見てきたバルド博物館のモザイクの題材と同じです。
-
先ほど見てきたバルド博物館のモザイクの題材と同じです。
-
最後の晩ご飯は宿泊しているホテルで自由に頂きました。オープンした時間に合わせて早目に食べることにしました。
エル ムラディ ホテル アフリカ チュニス ホテル
-
到着した初日から最後までどこで何を食べてもチュニジアの料理はおいしかったです。
-
もちろん観光もとても充実していたので大満足の旅でした。これでトズールなど砂漠地方の観光が2日くらいあればなお良かったと思います。
-
チュニジアで一番印象が強かったのがこの平べったい桃でした。プラムやアンズも忘れられない味でした。さすがにこの日は夜遊びにも出かけずに帰国のための荷造りをして早めに休みました。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
2024チュニジアの旅
-
前の旅行記
JTB旅物語 美しきチュニジア(13)長年の夢だったバルドー美術館をじっくり見学して、美しいローマンモザイク...
2024/06/09~
チュニス
-
次の旅行記
JTB旅物語 美しきチュニジア(15)カルタゴ遺跡から海岸線を望み、アントニウスの共同浴場からシディ・ブ・サ...
2024/06/10~
シディ・ブ・サイド
-
JTB旅物語 美しきチュニジア(1)ドバイから帰った10日後にカタール航空でドーハへ。眼下にギザのピラミッド...
2024/06/04~
ドーハ
-
JTB旅物語 美しきチュニジア(2)カルタゴ国際空港からザクーアンのローマ時代の水道橋を見てケロアンのLa ...
2024/06/05~
ケロアン
-
JTB旅物語 美しきチュニジア(3)ケロアンのグランドモスクとシディサハブ霊廟と貯水池とメディナを観光する。
2024/06/06~
ケロアン
-
JTB旅物語 美しきチュニジア(4)Couscoussier(クスクス鍋)とデザート・ローズを下げてエル・ジ...
2024/06/06~
エル・ジェム
-
JTB旅物語 美しきチュニジア(5)マトマタの洞窟ホテルのバーでビールを飲みながら夕日を眺め、ベルベルの伝統...
2024/06/06~
マトマタ
-
JTB旅物語 美しきチュニジア(6)マトマタの洞窟住居訪問とスターウォーズのロケ地になったホテル・シディ・ド...
2024/06/07~
マトマタ
-
JTB旅物語 美しきチュニジア(7)スファックスのオリビエ・パレスでランチを食べて、スースの旧市街を彷徨い歩...
2024/06/07~
スファクス
-
JTB旅物語 美しきチュニジア(8)スース郊外のエル・ムーラディ・パーム・マリナ(El Mouradi Pa...
2024/06/07~
スース
-
JTB旅物語 美しきチュニジア(9)ナブールの陶器店で買い物した後は海岸線の数千羽のフラミンゴに感動する。
2024/06/08~
ナブール
-
JTB旅物語 美しきチュニジア(10)ケルクアンの遺跡でフェニキア人に思いを馳せ、ボン岬のラ・ドラード(La...
2024/06/08~
ケルクアン
-
JTB旅物語 美しきチュニジア(11)チュニスのメディナを歩き、アフリカホテルに荷を解いて、歴史あるセントレ...
2024/06/08~
チュニス
-
JTB旅物語 美しきチュニジア(12)ドゥッガ遺跡の広大なローマ時代の遺跡に驚嘆し、イノシシ料理を食べてチュ...
2024/06/09~
ドゥッガ
-
JTB旅物語 美しきチュニジア(13)長年の夢だったバルドー美術館をじっくり見学して、美しいローマンモザイク...
2024/06/09~
チュニス
-
JTB旅物語 美しきチュニジア(14)長年の夢だったバルド博物館をじっくり見学して、美しいローマンモザイクを...
2024/06/09~
チュニス
-
JTB旅物語 美しきチュニジア(15)カルタゴ遺跡から海岸線を望み、アントニウスの共同浴場からシディ・ブ・サ...
2024/06/10~
シディ・ブ・サイド
-
JTB旅物語 美しきチュニジア(16)往路のオマーン・エアーではギザのピラミッドを眺め、復路のカタール航空で...
2024/06/10~
チュニス
旅行記グループをもっと見る
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったホテル
この旅行で行ったスポット
チュニス(チュニジア) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
チュニス(チュニジア) の人気ホテル
チュニジアで使うWi-Fiはレンタルしましたか?
フォートラベル GLOBAL WiFiなら
チュニジア最安
709円/日~
- 空港で受取・返却可能
- お得なポイントがたまる
旅行記グループ 2024チュニジアの旅
0
106