箱根ゴールデンコース逆回り～ケーブルカーと登山電車～【親子で東京往復記２０２２年９月編その３】

2022/09/26 - 2022/09/26

　我が子の、築地の病院での診察を終え、新宿へ直行。ロマンスカーで、箱根へ、そして海賊船とロープウェイでゴールデンコースを逆回りしてきました。
　ケーブルカーと登山電車を乗り継ぎ、早回りでゴールデンコースを完遂。世界に通用する、一級品の観光コースを満喫しました。そして我が子の誕生日の前祝いは、旅館の部屋食です。

エリア 箱根湯本温泉(神奈川)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 乳幼児連れ家族旅行
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配

　早雲山駅の改札からホームへは、エレベーターで結ぶのがおすすめ。シースルーエレベーターの中からは、眼下の温泉街とまっすぐに伸びる線路を一望できます。

早雲山駅 駅

　十数年前に来た時は、スイス製の車両が活躍していたケーブルカー。まだまだ新しかったはずなのに、新車に変わったのか…と早合点しましたが、2020年にリニューアルされたものだそうです。

箱根登山ケーブルカー 乗り物

　だって、車内はオールロングシートに変わっているし…

　ドアの上には、都会の通勤電車でおなじみの２画面の情報装置まで。インバウンドの混雑対応に追われていたのかと想像します。
　おそらくは国内のケーブルカーの中でも、もっとも「普通の電車」に近いスタイルでは？ これはこれで、違和感が楽しいです。

　途中駅が４駅もあるのも特徴。最寄り駅がケーブルカーの途中駅というホテルもあり、観光客の乗り降りもあります。
　普通の鉄道と錯覚しかけた頭を、斜めに傾いたホームが覚まします。

　強羅駅で登山電車に乗り換え。ホームには、スイスのベルニナ急行を模した案内看板が立っていてびっくりします。
　ベルニナ急行を牽引する電車に、大きく漢字で「箱根」と書かれているのを見た時には、もっとびっくりしたことを思い出します。新婚旅行でスイスの地を踏んだのは、もう６年も前か…。

レーティッシュ鉄道アルブラ線 ベルニナ線と周辺の景観 (スイス) 文化・芸術・歴史

　16時08分の電車は、ベルニナ号の愛称がついた1000形電車です。２両編成も多い中、ゆとりの３両編成でした。

強羅駅 駅

　おかげでボックスシートを占有できたのは助かりました。

箱根登山電車 乗り物

　1981年製の僕と同い年の電車ながら、ゆったりしていて旅気分になれる電車です。テーブルもあって、子連れにも重宝します。

　急カーブとスイッチバックを繰り返し、車輪を軋ませ山間を走る登山電車は、一般の鉄道スタイルながら異次元の乗り物です。
　急カーブでは、決して長くはない３両編成の電車の前まで見通せます。ヨメさんも思わず、「おおベルニナ急行」とつぶやくほどです。

　ぐんぐん高度を下げ、標高346ｍの上大平台信号所でしばし休憩。

　すれちがった電車は、最新鋭のアレグラ号。テーブルも窓も大きくなっているのが、よく分かります。我が子も席に座ったまま、景色を楽しめそうです。

　そんな特殊な鉄道でありながら、何食わぬ顔でICカードが使えるのは面白いところ。

塔ノ沢駅 駅

　急勾配を下ると、湯本の温泉街が見えてきました。こんなに楽しい観光鉄道が身近にあるのだから、東京の人を九州に呼び込むのは大変だ。改めて思います。

　箱根湯本駅に着くと、向かい側のホームにはオレンジ色のロマンスカー・GSEが待っていました。我が子が当然のように駆け寄るので、静止すると悲しそうな顔。
　家で小田急の動画を見せると通勤電車の方が喜ぶので、ロマンスカーは興味の対象外なんだと思っていました。これは乗る機会を作らなくては。

箱根湯本駅 駅

　今日は湯本泊まりなので、ロマンスカーは我慢してね！ 宮ノ下からの運賃を精算して、温泉街へと歩きます。
　コロナ禍でほぼ無人になったり、かと思えばGoToトラベルで活況を見せたりと、九州人もニュース映像で何度も見た商店街です。

　車が行き交い、騒々しい雰囲気のある街も、湯本橋を渡れば一変。

　早川の流れに乗った涼やかな空気を浴び、箱根湯本温泉の暖簾をくぐりました。

早川 自然・景勝地

　今宵の宿は、須雲川の河原に立つ宿・彌榮館です。

結いの宿　彌榮館（ゆいのやど　やえいかん） 宿・ホテル

　手入れの行き届いた帳場でチェックイン。先の人は県民割のクーポンを受け取っていて、うらやましい限りです。
　連休明けの今日から全国旅行支援が始まるという報道もあっていて期待していましたが、実際のスタートは10月11日になり、残念でした。

　仲井さんに館内を案内してもらう、正統派の旅館スタイルにどぎまぎ。
　宿泊者は30分、事前予約で貸切湯に入れます。それとは別に、早い者勝ちの貸切湯があって、ちょうど誰もいませんでした。じゃあ奥様、ここに残って順場を取っておいて下さいと勧められ、僕と我が子だけが部屋に行くことに(笑)。

　うお～想像の２倍以上の広さの部屋！ しかし貸切湯にはヨメさんが待ってます。最小限の荷物をまとめ、１階に直行。
　あぁ～気持ちいい！ 子ども用のシャンプーやタオルを部屋に忘れてきたことに気づくも、どうでもよくなる気持ちよさでした。

　部屋に戻りくつろぐ間もなく、夕食の時間です。今回５時過ぎのチェックインだったけけど、温泉旅館で ゆったり過ごすには、４時にはチェックインしたいところですね。

　セッティング完了。子ども用の夕食は、ハンバーグにから揚げと、普通のお子様なら大喜びのメニューです。もちろん我が子も喜んでいたけど、和食派でもあるので適宜取り分けました。
　モンブランのケーキは大人並みの大きさ。前夜祭にふさわしい、豪華な夕食でした。

　もちろん…

　大人の夕食も…

　豪華…

　絢爛でしたけどね。のんびり部屋食で、お腹一杯。幸せなひと時でした。
　布団敷きは番頭さんの役割らしいけど、我が子が眠そうにしていたので、仲井さんが１枚敷いてくれました。おやすみ、目覚めれば４歳だよ。

　夜の滝通りを散策。

　４年前のこの時間は、まさか翌日に出産になるとは夢にも思っていませんでした。
　そして４年後、こんな形で東京に通うことになろうとは。人生、何があるか分からないものですが、精いっぱい今を楽しんで生きたいと思います。