2022/05/29 - 2022/05/29
278位(同エリア527件中)
kojikojiさん
- kojikojiさんTOP
- 旅行記1498冊
- クチコミ1144件
- Q&A回答73件
- 2,710,019アクセス
- フォロワー153人
この旅行記のスケジュール
もっと見る
閉じる
この旅行記スケジュールを元に
「鴛泊港フェリーターミナル」に到着して再集合し、表に並んだ宗谷バスに乗り込みます。宗谷バスはそれぞれの島に営業所があるので、島内の観光もそれぞれバスが変わります。利尻島でも1日目と2日目とでもバスが違い、バスガイドさんもドライバーさんも違う方でした。利尻島を時計の文字盤に見立てると1時の位置に鴛泊港があり、そこから反時計回りに1日目の観光が始まりました。翌日に観光する富士野園地はそのまま通過します。3日目のバスの座席は稚内も利尻島に移っても同じ座席表が使われました。この日は右側の席だったので島に移ってからはずっと海岸線の景色を楽しむことが出来ました。最初の下車観光は「沓形岬公園」で、位置的には9時の方角になります。ここまで20分ほどの移動だったので、島を一周しても1時間ちょっとだろうと実感できます。沓形には「沓形港フェリーターミナル」があり、6月からは礼文島との間にフェリーが運航するそうですが、運航前のターミナルは閑散としていました。公園には紅白のストライプの「沓形埼灯台」が建ち、その周囲を散策します。海岸線は火山の噴火でできた柱状節理のような不思議な岩を見ることが出来ます。ここは高山植物の名所のようで、バスガイドさんが詳しく説明してくれます。ここで気が付きましたが、今回のツアーのメンバーの方々のほとんどが草花に詳しく、それを見るために来られているのだろうということです。我が家は全くそんなことを考えていなかったのですが、妻はいたく気に入ったようで、見る事の出来た花の写真を撮って、説明された花の名前を写真と一緒に地元の友人のLINEに送ってくれました。すると友人たちも喜んでくれて、花にあまり興味が無いのは自分だけだと分かりました。次の観光地までも20分くらいの移動で8時の方向にある「カムイテラス」に行きました。ここは新しくできたばかりのスポットで出来ているのは展望台くらいです。この辺りまで来ると隠れていた利尻富士が姿を表せ始め、すそ野の辺りまで雪が残っているのが見えました。ここでは「リシリヒナゲシ」が薄い黄色のきれいな花を咲かせていました。6時の方角にあるのが「仙法志御崎公園(せんぽうしみさきこうえん)」で雲は少し残りながらも利尻富士の山頂辺りまでが見えてきました。ここの海岸には生簀のような囲いがあり、毎年2頭ほどのアザラシがノシャップ岬にある水族館から出張に来るそうです。今年は1頭だけということでしたが、可愛らしいゴマフアザラシを見ることが出来ました。添乗員さんが餌を買ってきましたが、一向に近くに来る様子が無く残念でした。ここの目玉はお買い物で、アザラシプールの近くには「観光御崎(みさき)物産」という利尻昆布の店があり、漁師さんの直売店なので良い買い物が出来ました。さらに駐車場の先には漁協の経営する直売所があります。各地で見掛ける「利尻昆布ラーメン」はここで買うのが一番安いです。ここでは200円ちょっとですが、他では250円から高いところでは330円なんて店もありました。5時の方角にある「オタトマリ沼」は石屋製菓の「白い恋人」のパッケージに採用されている利尻富士の姿を見ることが出来る場所です。残念ながら少し前まで見えていた利尻富士の姿は全く消えてしまいました。沼の周囲は1キロほどの遊歩道があるので各自散策しましたが、妻は公園の入り口に残りました。半分過ぎた辺りで妻からLINEのメッセージで早く戻って来るように最速がありました。公園内にあるレストハウスで帆立とつぶ貝を焼いていて美味しそうだということです。昨年の釧路の旅では10日間で2回食べに行くほどつぶ貝が大好きなので足を速めました。「利尻町レストハウス」に入ると妻はすでに注文して待っていました。地元産のホタテ貝が1個400円とつぶ貝が4つで500円という安さの上に美味しかったです。サッポロクラシックでのどを潤していると「これ食べてみて。」とソイの刺身を出してくれました。ツアーの方は誰もいなく、皆さん時間前にはバスに戻るのでじっくり食べられませんでしたが、利尻島の味を楽しめました。これで初日の観光は終わりで、鴛泊港のある利尻富士町にある「ホテルあや瀬」にチャックインしました。近くにセイコーマートがあるので買い物に出掛け、妻と別れて「ぺシ岬」まで散歩に向かいました。ホテルから歩いて15分くらいで到着しましたが、フェリーから見えたように急こう配の道が続いています。会津藩士の墓の辺りで辞めようかと思いましたが、礼文島の先に沈む夕日が見えそうなので頑張って岬の上まで登りました。すれ違う人も無く1人きりで頂上に立つのは気持ちよかったです。父がリタイアした後に近くの方と山の会を作って、利尻島と礼文島へ来たことは知っていました。詳しい話を聞いてあげなかったのを後悔しながら、この辺りに泊まってぺシ岬にも登ったのだろうかと思いをめぐらせました。利尻富士を登りに来ているので、父がここへ来ない訳がないなと確信しました。この時期の北海道の日の入りは午後7時頃ですが、午後6時から夕食なので暗くなる前にホテルに戻ることにしました。頂は風が強いですし、暗くなったら下るのは危険だと思えるほどの坂道です。ホテルの食事は豪華ではありませんが、地元の食材を使ったものでした。ただ残念なのは熱いものは熱いままに出してほしかったなと思います。さらにホテルの規模にしては小さい温泉の施設もちょっとがっかりでした。我々以外に2つの団体が入っていましたが、10人は入れないほどの大きさです。それ以外は部屋によって当たり外れがあるということです。利尻富士側が良い部屋のようで、通常の洋間の他に畳の小上がりがついていてその分広いのです。半分くらいの方がそちらの部屋だったのでちょっとがっかりしました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 観光バス 船 JALグループ 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- 阪急交通社
PR
-
「鴛泊港フェリーターミナル」に到着すると、各自で荷物を持って下船したところで再集合します。
鴛泊港 乗り物
-
全員が揃ったところでターミナルの隣の駐車場に並んだ宗谷バスに乗り込みます。営業所は別ですが、バスの車体のデザインはどこも同じです。
利尻島観光コース (宗谷バス) 乗り物
-
ほぼ円形の利尻島を時計の文字盤に例えると鴛泊港は1時の方角です。ここから反時計回りに島を1周すると説明がありました。ツアー3日目の稚内では右側の座席でしたが、利尻島でも同じ座席表が妻われました。ずっと海側を眺めながらの1日になります。
夕日ヶ丘展望台 名所・史跡
-
バスは利尻富士町の集落を抜けるとぺシ岬の小さい版みたいな「夕日が丘展望台」を越え、「富士野園地」の奥に「ホンモシリ島」が見えました。
ポンモシリ海岸 自然・景勝地
-
文字盤の12時の辺りまで来ると海峡を挟んで礼文島が良く見えます。
-
特に知床地区ある南側は太陽光線が当たって特にきれいです。
富士野園地 自然・景勝地
-
海岸線にはポツンポツンと家があるのが見えます。海岸線までは見えませんが漁師さんの家なのだろうと想像できます。
-
バスの車内には分かりやすいイラストマップが貼られています。宗谷バスのバスガイドさんは説明が面白いので毎日楽しめます。特に利尻島と礼文島のガイドさんは花についての知識は豊富でした。
-
通過した集落の街燈はリシリヒナゲシをデザインしたものらしく1基50万円もしたそうです。観光客でも観光バスに乗らないとそんな説明は聞けないので無駄な投資のような気がします。
-
利尻島の最初の観光地の「沓形岬公園」に到着しました。東京からの2泊3日くらいのツアーではここへは立ち寄らないようでバスガイドさんも久しぶりに来たと言っていました。利尻島の9時の位置の辺りまでやってきました。
沓形港フェリーターミナル 乗り物
-
礼文島まで12キロしかないのかと思うと同時に、同じ北海道内の小樽よりもサハリン(樺太)の方が近いのかと実感します。
-
「沓形港フェリーターミナル」は利尻島と礼文島を結ぶフェリーのターミナルですが、運航は6月からなので公園は閑散としていました。
沓形岬公園 公園・植物園
-
詩碑はこの沓形港の近くで生まれた時雨音羽(しぐれ おとは)の「出船の港」を作詞した方です。「君恋し」の作詞家であるということはこの後にネットで調べて知りました。「君恋し」の作曲は佐々紅華(さっさこうか)で、昨年の誕生日祝いに妻が予約してくれた埼玉県の寄居にある「京亭」は彼の晩年住んだ家でした。
https://www.youtube.com/watch?v=CfOCXZjNz-E -
この公園からバスガイドさんが咲いている草花についての説明を始め、今回参加されている方が高山植物が目的でこのツアーを選んでいることが分かり始めました。写真の撮り方や知識が尋常ではなく、あまり興味のない我が家は圧倒されました。
-
50年ほど前の小学生だった頃の家族旅行で行った島根県の隠岐の島の風景を見た時は凄いところに来たものだと思いましたが、利尻島から眺める礼文島もすごそうな気がしました。
-
クロユリ(黒百合)はユリ科バイモ属の高山植物で、別称はエゾクロユリ(蝦夷黒百合)というそうです。武将の佐々成政にはシェイクスピアのオセロに似た、側室の早百合姫の「黒百合伝説」があり、明治になって金沢出身の作家の泉鏡花が「黒百合」という小説を書いています。父が鏡花全集を持っていましたが、亡くなった後に目も通さずに処分してしまって申し訳なく思っています。川端康成は小説「山の音」の「春の鐘」の章の中で、黒百合の匂いを「いやな女の、生臭い匂いだな」と表現しています。
-
「沓形埼灯台」は四角い形をした小型灯台です。 灯台の大きさは使用する灯台レンズの等級によって決められ、第5等不動レンズ、第6等不動・閃光レンズ、または、375ミリ以下の無等不動レンズを使用しているものを小型灯台と呼びます。
-
島内でもっともよく見ることのできる溶岩は 7万年から3.7万年前に流れた玄武岩質の「沓形溶岩」で、丸みを帯びた細かい穴が多数空いているのが特徴だそうです。この溶岩はハワイ島の「パ・ホイホイ溶岩」と同じものだそうです。
-
バスは10分ほど移動した8時辺りの位置にある「カムイテラス」に到着しました。ここは最近造られた観光施設のようです。小さな展望台は出来上がっていますが、併設するカフェなどはまだ営業していないようです。
-
この辺りまで来てようやく利尻富士が姿を表し始めました。
-
海岸線は美しく晴れ渡り、これ以上ない景色が広がります。
-
自然に生えたものではないようですがリシリヒナゲシの花が咲いていました。リシリヒナゲシは利尻島特産で、高山の岩場に生えるそうです。初夏に黄色い花を咲かせますが、紙細工のように薄い花びらが可憐でかわいらしいです。
-
ふるさと切手の北の島に咲く花切手でオクシリエビネと共にリシリヒナゲシの花が切手になっています。礼文島から稚内に戻る際にターミナルのお土産屋さんで種を買ってみました。数種類の種があったのですが、お店の方によると「その中ではリシリヒナゲシが育てやすいですよ。」と言われました。もちろん自分では育てられないので、地元の花を育てるのが上手な友人たちに分けて競争してもらうつもりです。
-
利尻島のかなり南の方に来ていますが、礼文島の島影ははっきりと見えます。翌日の午後にはあの辺りに行くのかと思うと、1週間の旅も長いものではないなと感じます。
-
島を巡っていても同じツアーの方々しかいないので混雑した感じも無く快適な島巡りでした。同じ宗谷バスでも行先も違いますが、立ち寄り時間も少しずらしているのではないかと感じました。
-
利尻島の西側の海から先にはロシアのウラジオストクのあるプリモールスキイ州が300キロほど先にあるだけです。ウラジオストクは緯度的には札幌ほどなので遥か北にいる訳です。
-
コロナ禍による海外渡航が制限された直前に予約していたのがウラジオストク旅行で、ANAの特典航空券のキャンセルと返金不可で予約してあったホテルサイトとの手続きは良い経験になりました。親切に連絡してくれたホテルにはまだ行けていないのが残念です。
-
利尻富士の山頂の姿を拝みたいと思いますが、なかなかその容姿を見せてくれません。ただちょっと歩いたら残雪のある所に行けそうです。
-
神居海岸パークは展望エリア以外にも、いろいろな体験ができるプログラムがあるようです。
-
昆布干し場は7月8月が最盛期のようです。ウニ獲りやウニ剥きやカニ釣りが出来るようです。
-
バスは8時の一から島の最南端の6時の方向に向かいます。それぞれ移動は20分くらいなので、島を1周するのには1時間ちょっとあれば良さそうです。距離にして1周68キロくらいと聞きました。
-
「仙法志御崎公園(せんぽうしみさきこうえん)」に到着しました。もう少しで山頂が見えそうですが、島の東側にかかった雲が取れないようです。稚内と比べると日本海岸のため対馬暖流の影響を受け、本道の内陸部に比べると温暖だそうです。
-
利尻山が噴火した際に海に流れこんだ溶岩でできた奇岩や奇石が多く見られるのは島の西側の特徴のようです。
-
仙法志の名前について幕末の探検家の松浦武四郎は「チエフホフシ」とロシア語のような地名を書き記しているそうです。実際はアイヌ語のチェプポ・オチ(小魚・多くいる場所)に由来するものだそうです。松浦武四郎とはこの数日後に音威子府村物満内の鰊番屋の前の海岸の「北海道命名之地」の記念碑で出会いました。
仙法志御崎海岸・仙法志御崎公園 自然・景勝地
-
遊歩道にはイワベンケイ(岩弁慶)が咲いていました。多様な形の多肉質の葉を持ち、6月から8月の花期に黄緑色の花をつけています。雌雄異株で雄株の花は黄色みが強く、雌株の花弁は小さく子房が目立ち、秋に鮮やかな紅色の果実をつけるそうです。
-
添乗員さんに2人の写真を撮っていただきましたが、利尻富士に被ってしまっています。
-
公園の一番奥には生簀のような囲いがあり、ゴマフアザラシが飼われていますす。正式名称は「仙法志御崎公園自然水族館」です。元々この海岸一帯にはゴマフアザラシが生息しているそうです。
仙法志御崎公園 動物園・水族館
-
ここのゴマフアザラシは稚内の「稚内市立ノシャップ寒流水族館」にで飼育されているもので、春先から秋の間だけ長期出張しています。
-
この政宗くんは2020年3月25日生まれの2歳だそうです。水族館のホームページを見ると「いつも眠そうな顔をして、何を考えているか、何も考えていないのか。」なんてずいぶんなことを書かれていました。
-
海岸近くにあった「観光御崎物産」は漁師さんの直売店で、自分で採られた昆布を売っています。贈答用はそれなりのお値段ですが、気軽に買えるものも多いので地元の友人へのお土産などまとめて買い求めました。
-
太陽を背にして海越しに見る利尻富士が一番きれいに見えると思いました。それにしても真っ青な海の色です。
-
昭和を感じる記念碑と利尻富士はパンフレットでも使われているアングルのようです。
-
道路沿いには何軒かの物産店がありますが、駐車場からダイレクトに行ってしまう漁師さんの店が有利なようです。ただバスガイドさんに聞いていた「利尻漁業協同組合 仙法志支所直売店」は「利尻昆布ラーメン」の製造販売をしている店なので税別199円と一番安い値段で売られています。他の店で買うと税込み250円から高いところでは330円で売られています。
利尻漁業協同組合 仙法志支所 直売店 お土産屋・直売所・特産品
-
これもバスガイドさんのおすすめですが、「ベーカリーナカムラ」が店を出していました。おじさんは売っているパンをどんどんカットして試食させてくれます。
-
おすすめは上の写真の四角い羊羹パンで、バターが効いていて美味しいそうです。あんこはあまり好きではないのでシラスパンと竹輪パンを購入しました。2つで350円です。
-
コロネのような形の竹輪パンは穴の中にシーチキンが入っていました。この日の観光は早い時間に終わったので、ホテルにチェックインしてから晩御飯まで時間がありました。その合間に食べることが出来ました。
-
パンを買っていたら山頂近くまで姿を表しました。
-
お客がいなくなると1羽のカモメがおじさんの方をじっと見つめています。バスガイドさんによるとこのカモメはパンをおねだりしているようで、丸々と太っているとのことでした。
-
利尻島の最南端には「仙法志埼灯台」がありました。紅白の灯台はよく見かけますが、頭の部分が赤い灯台は珍しいと思いました。この灯台は昭和46年の1971年に初点灯した比較的新しい灯台のようです。
-
この日最後の観光地の「オタトマリ沼」に到着しました。観光バスの姿はなく、観光客の姿も全くありません。
オタトマリ沼 自然・景勝地
-
この沼が有名なのはこの真正面に見える利尻富士なのだそうです。先ほどまで見えていた利尻富士は島の東側になると全く姿を隠してしまいました。
-
ここから見える利尻富士は石屋製菓の「白い恋人」のパッケージに採用されている姿なのだそうです。残念ながら完全に雲の中になって山がある気配すら感じさせません。
-
足元ではカイツブリのような鳥がぜんまい仕掛けのおもちゃのように動き回っています。村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」のねじまき鳥はコゲラのようですが、この鳥の動きだけを見ていたらどこかにゼンマイがあるのではないだろうかと思えました。
-
オタトマリ沼は爆裂火口の底が泥炭地となったもので、沼の周囲は爆裂火口内に発達したという北海道では特異な湿原が広がっています。オタトマリとはアイヌ語のオタ・トマリ(砂・泊まり地)に由来するそうです。
-
シラサギが数羽飛んでいる以外はカモメばかりが目につきました。
-
エンレイソウは漢字では延齢草で、この仲間はすべて開花までに10年から15年を要するそうです。その後、最低でも10年間ほぼ毎年花を咲かせるといわれていることから推測し、 1個の種子が芽吹いてから枯死するまでの寿命は20年から50年であろうと考えられています。北海道大学敷地内にも5月下旬頃に北キャンパスの原生林に多くの群落を見ることができると弟に聞いたことがあります。北海道大学はオオバナノエンレイソウを校章にしています。
-
沼の周りを歩いた人も少なかったようですし、反対側から歩き始めた方もいらっしゃいました。すれ違った辺りが沼の中間地点だと思いました。
-
シラサギが飛び去って行きました。
-
半分ほど歩いたところで妻からLINEで連絡がありました。レストハウスで美味しそうなつぶ貝を焼いているから戻ってきなさいということです。急いで戻ったのは言うまでもありません。
-
湖畔にはこんなレストハウスとお土産物屋さんが1軒ありました。
利尻富士町レストハウス グルメ・レストラン
-
すでに妻はつぶ貝を焼いたものを注文していました。4つで500円という安さです。昨年の秋に釧路10日間のツアーに行った際、あまりに美味しくて「かど屋」というつぶ焼き専門店に2回も行きました。
-
大きな帆立も400円で出せるのは地元の物だからだそうです。これも2つ注文しました。そしてサッポロクラシックも飲んじゃいます。これで今日の観光は終わりで、ホテルにチェックインするだけです。
-
店のおばさんが「これも食べてね。」と出してくれたのがソイの刺身でした。これがまた美味しいこと。ルイベかと思いましたが、身がしっかりしていました。
-
美味しそうな帆立がどんどん焼かれていますが、そんなにお客さんが来るのでしょうか。同じツアーの方は店には来ていませんでした。後から来たトラピックスの高級ツアーのクリスタルハートのお客さんが1組いただけです。
-
釧路の「かど屋」のおばさんによると仕入れられたつぶ貝はまず脂を抜くそうです。脂とは唾液線のことで、この部分にはテトラミンという毒素がある場合もあるそうです。その脂取り専門の職業もあるそうです。
-
車窓からぺシ岬が見えてくると利尻島を1周したことになります。時間はまだ午後3時を過ぎたところです。
-
この日の宿泊は利尻富士町にある「ホテルあや瀬」です。
ホテルあや瀬 宿・ホテル
-
5階建ての比較的大きなホテルだと思います。
-
部屋はスタンダードツインの部屋で、キャリーバック2つを開くと残るスペースはあまりありません。
-
館内はフリーwifiでした。冷蔵庫は空っぽです。
-
ホテルには大浴場があるので、部屋風呂を使うことはありませんでした。ユニットバスの洗面台が小さいので2人分の洗面道具を置くのは不可能でした。
-
部屋の真正面は海で、右手にぺシ岬が見えました。翌朝になって分かりましたが、同じツアーでも部屋の良しあしがあって、半分くらいの方はツインのベットルーム以外に畳の小上がりのある利尻富士側の部屋でした。滞在中は利尻富士は見えませんでしたが、この差は大きすぎると思います。
-
ホテルから2分くらいのところにセイコーマートがあります。昨年は3回北海道を旅行して、すっかりセイコーマートオリジナルの缶チューハイやサワーやハイボールにハマっていました。
セイコーマート 利尻店 スーパー・コンビニ・量販店
-
バスガイドさんからオリジナルのカップ麺も美味しいということなので札幌で買って帰ろうと思いました。
-
ホテルに戻ると妻と別れて1人で「ぺシ岬」に行ってみることにします。
-
海岸線の道を進むと小さな港がいくつもあり、小さな漁船が泊まっていました。近くに昆布干し場が無いのでウニとかアワビ漁の船かもしれません。
-
セイコーマートから歩いて15分くらいで岬の登り口に到着しました。少し上がったところに「会津藩士の墓」がありました。鎖国政策の中でロシア通商使節のニコライ・レザノフが実力での通商を図ろうと、ロシア皇帝のエカチェリーナ2世とその跡を継いだパーヴェル1世の許しを得ずに、樺太や北海道の漁村で略奪を行いました。そのため幕府は襲撃に備えるよう文化4年の1807年に蝦夷地への出兵と防備を会津藩に命じています。1633名の藩士は樺太や宗谷、利尻や松前を警固しました。
ペシ岬展望台 名所・史跡
-
実際の交戦はありませんでしたが、このとき多くの藩士は寒さと野菜不足のせいで、体がむくみ、腹がふくれ、呼吸困難に陥りました。これは水腫病(すいしゅびょう)の症状だったそうです。
-
会津藩は文化5年の1808年の10月から翌年にかけて帰還します。しかし帰路の途中に嵐に遭い船が難破して51名の死者を出しました。そして利尻島には3ヶ所で8基の墓が残されました。墓石は文化7年に7代藩主松平容衆の命により、新潟で石を刻み松前経由で運ばれました。
-
こんな岬に1人佇んで縁も無い会津藩士の墓に手を合わせました。午後4時過ぎにぺシ岬に登ろうとする人はいなさそうです。
-
かなりの急坂なのはフェリーのデッキから見て知っていたので山頂まで登るかは決めかねていました。風も強いので途中で転んでも誰も助けに来ることはないと思います。
-
少し登りかけると景色はどんどん良くなって、「夕日ヶ丘展望台」が見えました。名前の通り坂も緩やかなあちらに登ればよかったかなと思います。
-
南側には昼に到着した「鴛泊港フェリーターミナル」が見えました。人の気配は感じられませんが、最終のフェリーはまだ1本あるはずです。
-
利尻島の海岸線の向こうには輝く海の向こうに礼文島の知床地区が見えます。
-
どこまで登るか考えながらも結局は山頂まで登ってしまいました。最近運動不足でもありましたが、15分くらいで登ることが出来ました。
ペシ岬 ビーチ
-
展望台から岬の先端側に下ったところに白亜の「鴛泊灯台」が設けられてることから、地元では「灯台山」の通称があるそうです。標高は93メートルですが実際はもっとあるように感じます。
-
山頂からは「ホテルあや瀬」を見つけることが出来ました。風が強いので手摺りにつかまりながらゆっくり降りて、ホテルまでは30分ほどかかりました。
-
ホテルに戻ってみるとお風呂に入る時間は無く、そのまま晩御飯になりました。
-
予定表には和食膳とだけあったのですが、こんな感じのメニューでした。
ホテルあや瀬 宿・ホテル
-
刺身はボタンエビと帆立とタコと白身の魚の4点盛りでした。どれも利尻島で穫れた魚介なので新鮮で美味しかったです。
-
焼き物も利尻産のホタテ貝で肉厚ですが、冷めてしまっているのがちょっと残念です。オタトマリ沼で焼きたてを食べた後でしたから。
-
ホッケの味噌煮も美味しかったですが、やはり熱々でいただきたかったです。
-
冷酒をいただきながらイカの塩辛とイクラの醤油漬けをつまみにします。お酒のラベルは利尻富士でしたが、旭川の男山でした。
-
コンロの火が消える前にシャブシャブも作っておかなければなりません。これも美味しいお肉でした。
-
部屋に戻って少し寛いでから1階の温泉に向かいました。
-
これがホテルの割りには小さな浴室でした。これでは大浴場とは呼べないですね。時間をずらして遅い時間にして良かったと思います。
-
一応成分表もありましたが、海岸に近い温泉なのでナトリウム泉のようです。貸切風呂状態なので、手足を伸ばして寛げました。
-
利尻島のミネラルウォーターはリシリアというブランドのようで、お風呂の前に水が置かれてありました。両親が旅した後を追って来た念願の利尻島の自然を楽しむことが出来ました。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
2022利尻島・礼文島・稚内の旅
-
前の旅行記
トラピックス 利尻島・礼文島と宗谷岬7日間の旅(4)稚内フェリーターミナルからアマポーラ宗谷で利尻島を目指す...
2022/05/29~
利尻島
-
次の旅行記
トラピックス 利尻島・礼文島と宗谷岬7日間の旅(6)富士野園地で利尻富士の姿を見て、美しい姫沼を散策して礼文...
2022/05/30~
利尻島
-
トラピックス 利尻島・礼文島と宗谷岬7日間の旅(1)東京から雨を連れて千歳空港に入り、初めての旭川の夜を楽し...
2022/05/27~
旭川
-
トラピックス 利尻島・礼文島と宗谷岬7日間の旅(2)芝ざくら滝上公園からオホーツクの海岸線を宗谷岬に向けて北...
2022/05/28~
雄武・興部
-
トラピックス 利尻島・礼文島と宗谷岬7日間の旅(3)稚内の声問温泉のホテルめぐまで北海道の海鮮に舌鼓み。稚内...
2022/05/28~
稚内
-
トラピックス 利尻島・礼文島と宗谷岬7日間の旅(4)稚内フェリーターミナルからアマポーラ宗谷で利尻島を目指す...
2022/05/29~
利尻島
-
トラピックス 利尻島・礼文島と宗谷岬7日間の旅(5)鴛泊港から宗谷バスに乗って利尻島を反時計回りに一周観光し...
2022/05/29~
利尻島
-
トラピックス 利尻島・礼文島と宗谷岬7日間の旅(6)富士野園地で利尻富士の姿を見て、美しい姫沼を散策して礼文...
2022/05/30~
利尻島
-
トラピックス 利尻島・礼文島と宗谷岬7日間の旅(7)ハートランドフェリーの「ポレアース宗谷」で礼文島に渡り、...
2022/05/30~
礼文島
-
トラピックス 利尻島・礼文島と宗谷岬7日間の旅(8)澄海岬と須古頓岬の絶景とレブンアツモリソウの繊細な花に驚...
2022/05/30~
礼文島
-
トラピックス 利尻島・礼文島と宗谷岬7日間の旅(9)礼文島を後に稚内に戻り、稚内副港市場でうに丼を食べて、ノ...
2022/05/31~
稚内
-
トラピックス 利尻島・礼文島と宗谷岬7日間の旅(10)稚内から利尻富士に追いかけられ、サロベツ原野で高山植物...
2022/05/31~
豊富・サロベツ
-
トラピックス 利尻島・礼文島と宗谷岬7日間の旅(12)増毛の丸一本間家を見学し、国稀酒造でほろ酔いで高倉健の...
2022/06/01~
増毛・雨竜
-
トラピックス 利尻島・礼文島と宗谷岬7日間の旅(13)最後の札幌の夜はジンギスカンと札幌ラーメンで締めて、空...
2022/06/01~
札幌
-
トラピックス 利尻島・礼文島と宗谷岬7日間の旅(11)オトンルイ風力発電所から小平町の花田家番屋に鰊漁を学び...
2022/06/01~
留萌(るもい)
旅行記グループをもっと見る
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったスポット
もっと見る
この旅行で行ったグルメ・レストラン
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 2022利尻島・礼文島・稚内の旅
0
98