◆錦秋の裏磐梯Part1～朝霧の秋元湖、水鏡の曽原湖、大沢沼北入江

2021/10/25 - 2021/10/25

☆今年４度目の紅葉狩りは定番中の定番、裏磐梯の湖沼群へ。

裏磐梯は福島県観光の中心と言っても過言じゃないくらい
県内外から多くの観光客がお見えになります。
でもその多くは知名度の高い五色沼などをぱぱっと見たら
大内宿や磐梯吾妻スカイラインなど次の観光地に移動してしまいます。
裏磐梯は半地元の私でさえ1日ではとても全部は周りきれません。
かと言って翌週になれば紅葉の見頃は終わってしまうかも知れないので
県外からお越しなら１，２泊してゆったりのんびり見て欲しいなと思います。

今回紹介する秋元湖、曽原湖、大沢沼北入江は私にとっては定番中の定番ですが
訪れるたび違った表情を見せてくれ飽きることなんて全然ありません。
それより昨年よりもっと素敵な写真が撮りたいと意気軒昂です。
たまに意気消沈することありますが、それもまたご愛敬(^-^;。
意気込みと結果は必ずしも一致するものではありませんが
それはそれとして、好きなことにトライできるのは
とても幸せなことだなと思います。

エリア 裏磐梯・猫魔(福島)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自家用車 徒歩

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖、水鏡の曽原湖、大沢沼北入江　ルートマップ。

※Google Mapに加筆
https://www.google.com/maps/@37.6678848,140.0941957,8327m/data=!3m1!1e3

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖、水鏡の曽原湖、大沢沼北入江　ルートMap

※Google Mapに加筆
https://www.google.com/maps/@37.6678848,140.0941957,8327m/data=!3m1!1e3

我が家から裏磐梯までは車で約１時間１５分。
今回も秋元湖の朝霧＆日の出を期待して早朝４：１５時に出発し
５：３０に秋元湖畔に到着しました。

秋元湖へは猪苗代方面からは諸橋近代美術館少し手前に秋元湖方面への標識があり、その道を右折し、道なりに秋元集落を通りぬけ突き当たりのY字路を左手、
中津川渓谷方面へ進みます。
８０ｍくらい進むと左側にチェーンの手すりの付いた細い歩道があるので、道なりに進むと秋元湖の展望台に出ます。
ここは秋元湖のダムのような堰堤の上にある展望台です。
この展望台からは秋元湖が一望でき、堰堤近くには湖に浮かぶ小島がたくさんあり、霧の季節は幻想的な写真が撮れるビューポイントとして写真愛好家に人気のスポットです。
なお、駐車場は秋元湖展望台入口の少し手前に無料駐車場(8台)がありますが、
多くの車は左に寄せ路駐しています。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖

〇5:25am
まず訪れたのは秋元湖です。
我が家から裏磐梯へのルート上で最初の撮影ポイント。
秋は朝霧の朝焼けが期待できるので風が強くない限り立ち寄っています。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖

天気予報で空模様や風速はある程度当てにできますが
霧はやはり現地に着いてみないとわかりませんが
期待通りの朝霧が出ていて一安心。
せっかく早朝出発するのですから
朝霧が出ていなければガッカリです。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖

期待通り朝霧がかかっているし、
湖面も最高のベタ凪なので水鏡も完璧です(^^♪。
あとは朝焼けになれば最高なんですが・・・・

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖

この時期は紅葉と朝霧のベストシーズンなので
駐車場や路駐は結構混雑し県外ナンバーが９割でした。
遠路ごくろう様です。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖

裏磐梯は明治時代までは小さな村が点在し、湖は存在していなかった。
1888年（明治21年）、南方にある磐梯山が突如噴火し、
大規模な水蒸気爆発に伴って中央部の山腹が崩壊（山体崩壊）を起こし
桧原村方面に大量の土砂が流下、
さらに泥流も発生して集落は全滅する被害を受けました。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖

噴火の際に長瀬川や小野川など裏磐梯地域を流れる河川が山体崩壊や泥流によって方々で堰き止められ、桧原湖や小野川湖、五色沼といった大小様々な堰止湖が
形成されました。
秋元湖は大倉川や中津川が堰き止められて誕生し、
裏磐梯三湖の中では水深が最も深く、面積は桧原湖に次いで大きい。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖

秋元湖は裏磐梯では桧原湖に次いで大きい湖なので
風が抜けやすくベタ凪になるのはそう多くありません。
私は半地元だからまた来ればいいや、くらいの気楽さですが
来訪者の多くは関東圏からなので霧が出ていなかったり波があったら
さぞがっかりでしょうね。
でもこればかりは自然相手なのでどうしょうもありません。

☆朝焼けの秋元湖　　（※2018/9/18 撮影）

今回は朝霧に水鏡と申し分ないのですが
霧が濃すぎて朝日の昇ってくる東側が全く見えません(－－〆)。
何度も訪れて水鏡にはけっこう恵まれていましたが
なぜか惚れ惚れするような朝焼けには出会えていません。
空は晴れていても東の安達太良連峰には雲がかかることが多く
太陽が顔を出す頃には完璧に夜が明け白々としてしまいます。

☆朝焼けの秋元湖　　　（※2018/9/18 撮影）

2018/9/18 の朝焼けなどまだ良いほうです。
昨年は少し空は焼けたものの波があり
水鏡になりませんした。
朝霧、朝焼け、水鏡の３つが完璧にそろったら相当運がいいと思います。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

いつまで経っても霧が濃いままで朝焼けの兆しが見えてきません。
朝焼け＆水鏡の小島も悪くはないのですが
展望台の上から何枚撮っても金太郎飴のような写真なので
思い切って千貫地区の船泊まりに移動してみます。

展望台南端の放水路脇を降りて千貫地区の船泊までやってきました。
展望台からは徒歩１２，３分かな。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

秋元湖南端のダムサイト（千貫地区）には秋元湖で唯一の船泊りがあり
釣り用ボートが十数艘係留されています。
展望台と同じように目の前に小島が点在するビュースポットですが
自然風景写真狙いの人はボートが目障りだと敬遠する人が多く
撮影者はほとんどいません。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

ボートが邪魔だと思うか、ボートもまた景色の一部で味があると思うかは
人それぞれですが、朝霧の中のボートはけっこう趣があり
私は素敵だと思います。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

ただ、この千貫船泊りの欠点は撮影場所から島々は北に当たるので
朝焼けは殆ど期待できません(^-^;。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

秋元湖展望台のある堰堤から見る島々は多くが細長く見える島です。
（※実際も細長い）
その島々を千貫船泊り側から見ると展望台から見るほどは
細長く見えません。
それは細長い島を縦位置で見るか横位置でみるかの違いですが
知らなければ別々の島に見えるかも。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

秋元湖って磐梯山の噴火でできた自然の湖なのに
なぜダムの堰堤があるのでしょう？

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

秋元湖に限らずですが発電や農業用水確保のため
琵琶湖や猪苗代湖、檜原湖、中禅寺湖など多くの湖には
湖から川が流れだす地点に堰堤を造りダム湖の役目も担っているからです。

中善寺湖から流れ出す川にあるのが華厳の滝ですが、
滝の水量が安定するよう堰で調整しているんですよ。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

この千貫船泊を見下ろすビューポイントまで
車で行こうと思えば行けますが、その先は一般車両は通行止めです。
通行止め手前に駐車スペースがありますが、
暗い時間帯に侵入すると夏草に覆われた溝が見えにくく
溝にはまってしまう恐れがあるので要注意です。
この日も運悪く首都圏ナンバーの車がはまって
脱出できずにいました。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

写真一番右は島ではなく陸地の山です。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

係留された人気のないボートがより静けさを醸し出しています。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

南岸に生えていた雑草が水没していました。
普段なら雑草など写真に撮り込みませんが
朝霧は雑草さえ幻想的に見せてくれます。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

この雑草はおそらく「要注意外来生物」のアメリカセンダンギクだと思います。
裏磐梯でもっとも増えて欲しくない雑草の一つで
とくにかく水辺でも陸でも強健で根本が水没したくらいでは枯れません。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

ここのアメリカセンダンギクがモデルになったことなどなく、
おそらく生まれて初めてスポットライトが当たったのでは
ないでしょうか。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

もし朝霧が出ていなかったら絶対構図から外してしまいそうな
ボートですがシュチューションがいいとそれなりに絵になるものです。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

これも雑草扱いされるのイヌタデ（犬蓼/タデ科イヌタデ属）ですね。
日本の在来種だし紅葉しているので
アメリカセンダイギクよりはいいかもね。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

それにしても一向に霧がなくならない。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

空も霧が濃すぎて全然焼けません。
こちらは北向きなので元々朝焼けにはなりにくいポイントですが
おそらくこの様子では展望台も似た状況だと思います。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　（千貫船泊り）

☆静寂の秋元湖(2015/6/30)

☆新緑水鏡の秋元湖　(※2017/6/6　撮影)

☆黄金色の秋元湖　(2013/10/29　撮影)

展望台から見た千貫船泊り方面の小島です。

秋元湖に限らず湖に浮かぶ小島の樹木は
ハンノキやヤナギの仲間が多く残念ながらこれらの木は
美しく紅葉しません。
紅葉時の狙い目は午後に西から陽が射してくる頃です。
小島そのものの紅葉は期待できませんが
背後の紅葉が湖に映り込み黄金色に輝きます。

☆黄金色の秋元湖　(2013/10/29　撮影)

午後は小島背後の山が日陰になるので黒バック撮影ができ
小島がより印象的に浮かび上がります。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　

千貫船泊りから再び秋元湖展望台に戻ってきました。
やはりこちらから見ても霧は濃いままです。

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　

☆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖　

この状況では太陽が高くなれば霧は晴れてきますが
もう劇的な写真は望めないので撤収します。
でも他のカメラマンのほとんどはまだ粘るようです。
同じ霧景色を撮るなら曽原湖に移動した方が
違った写真が撮れるので諦めも肝心です。

偶然隣り合わせた栃木県のカメラマン一人と意気投合したので
この時期の裏磐梯のビュースポットにご案内することになりました。

☆錦秋の裏磐梯～有り明けの曽原湖百景・曽原湖エリア・ルートマップ。

※Google Earthに加筆
https://www.google.com/maps/@37.6856383,140.0696607,1197m/data=!3m1!1e3

秋元湖から曽原湖へは国道４５９号から県道２号(米沢・猪苗代線)に
右折北上し約１５分ほど。
国民休暇村裏磐梯の北外れの次の道を右折します。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

曽原湖に到着。
素晴らしい水鏡ですが霧はほんのわずかしか出ていません。
秋元湖からたった１５分しか離れていないのに
方や１００ｍ先が何もも見えないほどの濃い霧だったのに
こうも違うかと驚きです。
水温とか風向きとか様々な要因が複雑にからみ合うのでしょうが
これでは気象台もそう簡単に濃霧予報は出せませんね。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

欲を言えばもう少し霧があった方が幻想的だと思いますが
また来年の楽しみにとってきましょう。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

曽原湖は「そばらこ」ではなく「そはらこ」と濁りません。
桧原湖は「ひはらこ」ではなく「ひばらこ」と濁ります。

今でこそ湖沼が多く点在する裏磐梯ですが
1888年（明治21年）までは畑や村が点在する寒村でした。
山がちな磐梯山山麓にあって裏磐梯は村名から分かるように
比較的平坦な原っぱが広がっていたようです。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

曽原湖の通称一つ島を望むこのビューポイントは
『磐梯高原曽原湖キャンプ場』の一部で
素朴なバンガローが建っている場所です。

『磐梯高原曽原湖キャンプ場』HP
http://soharako.qee.jp/

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

もちろんここは『磐梯高原曽原湖キャンプ場』の敷地なので
利用客以外は進入禁止ですが
実際は無断進入して撮影しています。
そう言う私も同じ穴の狢なので
この場をお借りして・・・・
申し訳ございません。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

『磐梯高原曽原湖キャンプ場』が見て見ぬふりをしてくれているのか、
早朝だからいちいち追い出すのが面倒なのか
どちらも正解かも。
人気ビューポイントで道路に面しているので
追っ払っても、追っ払っても煩い蠅（＝私）がやって来ます。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

観光客の身勝手な希望ですが・・・
裏磐梯を代表するビューポイントなんだから
できれば北塩原村と協議され
私有地なので少し料金を徴収してもいいような気がします。
一番有難いのは北塩原村がこのビューポイントを買い取り
公園化してくれることですが、難しいかな・・・・

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

☆朝霧の曽原湖　(2016/10/25 撮影)

ベタ凪としては今回もベストですが
ベタ凪＆朝霧としては2016/10/25が最高でした。

☆朝霧の曽原湖　(2016/10/25 撮影)

紅葉どきに１回だけ訪れて、この風景に出会えたら大当たりですね(^^♪。

☆初秋の曽原湖の夜明け　（※2018/9/18　撮影）

過去の写真を振り返ってみると、
けっこういい確率で水鏡に巡り合えています。

☆錦秋の裏磐梯～有り明けの曽原湖　（2020/10/27 撮影）

昨年は水鏡に加え、モルゲンロートが素晴らしかったです。
こんなに焼けた紅葉に出会えたのは昨年がベストでした。

☆錦秋の裏磐梯～有り明けの曽原湖　まん丸島（2020/10/27 撮影）

通称、まん丸島も朝日に照らされ赤く染まっています。
それを映しこむ見事な水鏡。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖　まん丸島

今年も水鏡は素晴らしかったのですが
紅葉には若干早く、朝焼けにもなりませんでした。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖　　三つ島

到着した時はほとんど霧は無かったのですが
通称、三つ島辺りに蒸気霧が出てきました。

【蒸気霧】とは
暖かい水面上に冷たい空気が流れ込んだとき、
急激な蒸発によって霧が発生した状態を指します。
冬場、湯船から水蒸気がさかんに発生して、
風呂場全体が水蒸気で白くなっているのも同じ原理です。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖　三つ島

蒸気霧が発生したり消えたり
この日は目まぐるしき湖面の姿が変化しました。

蒸気霧とは反対に 暖かく湿った空気が冷たい地面や海面上を移動するとき、
下層が冷却されて生じる霧を【移流霧と呼びます。

☆晩秋の曽原湖　　気嵐の三つ島　（2014/10/28）

７年前に訪れた時も霧が出ましたが粉雪が吹き付けるまさに気嵐のような
荒天でした。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖　

７年前と比べると天国のような穏やかな日です。
裏磐梯は日本海型気候なので晩秋から冬は
曇天や積雪が多くなるので貴重な小春日和のような日でした。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

曽原湖のシンボリックなこの小島に正式名称は無いようですが
一つ島と言えばだいたい通じるようです。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

曽原湖はぱっと見は自然豊かですが
実は周辺にはペンションやキャンプ場があり
施設が一部見え隠れしているので
それらを構図に入れないよう撮るのがコツです。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

でも今回は対岸の大堀ペンション上空に細長い雲があり
その雲が水鏡にも映り込み面白い放物線を描いていたので
そのまま建物も撮り込みました。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

もしこの細長い雲が水鏡に映り込んでいなかったら
わざざわこの雲を撮ることは無かったと思います。
やはり水鏡は効果は抜群です。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

今回は残念ながら朝焼けは見られませんでしたが
ツタウルシにスポッッライトが当たり
秋らしい景色を演出してくれました。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

とても鮮やかなツタウルシですがウルシ属の中でも
最強最悪のアレルギー反応を引き起こす恐れがあります。
そう言う私もウルシには滅法弱く
特に芽だしや新緑の頃はかぶれやすくなります。
一般的なヤマウルシなどは紅葉するころには
あまりかぶれなくなくなりますが
このツタウルシは紅葉してからも要注意です。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

『磐梯高原曽原湖キャンプ場』は湖側が全面開けているので
遮るものが無く開放的な写真が撮れます。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

明るい場所は霧が目立ちませんが
日陰を背景にすると霧が沸いているのが分かります。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

秋元湖からご案内した栃木県の方も大喜び。
秋元湖にいた多くのカメラマンはずっと濃い霧の中
待ち続けていたようですが、
早めに撤収して大正解。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

昨年は霧こそ出ていませんでしたが
弱い波がずっち静まらない状態だったので
早めに見切りをつけて曽原湖に移動したら
ベタ凪の水鏡にモルゲンロートまで撮ることができました。
秋元湖がベストコンディションで無い場合は
そう簡単には回復しないので早めに見切りをつけた方がいいかも。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

曽原湖はいましばらく居てもベストコンデションは続いたと思われますが
すぐ近くの大沢沼北入江もそろそろ陽が射し込む時間なので
移動することにします。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の曽原湖

曽原湖の『磐梯高原曽原湖キャンプ場』から道路を挟んで
曽原湖の水が流こむ小さな名もない沼があります。
その小さな沼もわずかに蒸気霧がたっていて
朝日が当たり光芒のようなモヤが見られました。

☆錦秋の裏磐梯～大沢沼＆曲沢沼エリア・ルートマップ。

※Google Earthに加筆
https://www.google.com/maps/@37.6856383,140.0696607,1197m/data=!3m1!1e3

曽原湖から大沢沼＆曲沢沼へはご覧んのGoogle Earth地図を
参照していただければ車で５分もかからない直ぐ近くなので
問題ないでしょう。
曽原湖湖岸道路を右折しすぐ左手の『レイクウッドペンション村通り』を
左折します。
間もなく見えてくるのが大沢沼ですが、大沢沼周辺の紅葉もキレイですが
沼は水草が多く水鏡は見られないので、
大沢沼の北側にある盲腸のような小さな入り江、通称『北入り江』に向かいます。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

ここへも栃木県のカメラマンをご案内。
曽原湖の大きさをもって水鏡だったわけですから
はるかに小さい大沢沼の北入江ですから
当然見事な水鏡です。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

うっすらと蒸気霧がありますが
ほぼ無いに等しいモヤです。
ただ残念なのは紅葉具合がまだ９分程度なので
昨年のような目を瞠るような色付きではありません。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

昨年より２日だけ早い訪問ですが
この色付き具合なら翌週の方が良かったかも。
ただ１０日間予報では来週の週初めはあまり良い天気予報じゃないので
この色付きでも致し方なかったと思います。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

裏磐梯は明治時代までは小さな村が点在し、湖は存在していませんでした。
1888年（明治21年）、南方にある磐梯山が突如噴火し、
大規模な水蒸気爆発に伴って中央部の山腹が崩壊（山体崩壊）を起こし
桧原村方面に大量の土砂が流下、
さらに泥流も発生して集落は全滅する被害を受けました。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

噴火の際に長瀬川や中瀬川、小野川など裏磐梯地域を流れる河川が
山体崩壊や泥流によって方々で堰き止められ、桧原湖や小野川湖、五色沼といった大小様々な堰止湖が形成されました。
大沢沼は大沢が堰き止められてできた沼の一つです。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

正直ここまで大沢沼北入江の紅葉が遅いとは想像していませんでした。
マスコミや公的機関の紅葉情報はこのくらいの色付きでも
『紅葉見頃』と発表することが多く
一般人の見頃感覚より『見頃の幅』がかなり広い印象がします。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

ま、誰かのせいにするのではなくSNSをはじめ
様々情報を総合的に判断するのが
計画する人の判断能力かもね(^-^;。
そうは言っても、最盛期は予想できても
その頃の天気や自分の休日なども考慮しなくてはならないので
そう簡単にドンピシャとはいきませんね。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

湖畔に孤高のオヤリンドウが咲いていました。
春にはミズバショウ、初夏にはサワオグルマなども見られます。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

沼とは天然にできたもので、水草が全面に生えているもの。
一般的に、水草の生えない深さは、水深5mを指すことが多いです。
大沢沼本体は水草に覆われ要るので浅いと思われますが
この小さな北入江に殆ど水草がないってことは
大沢沼本体より深いってことでしょうかね？

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

紅葉は少し残念でしたが水鏡は完璧です。
大沢沼本体はけっこう大きな沼ですが水草が多く繁茂し
キレイな水鏡は見られません。
ここ大沢沼北入江も大沢沼の一部ですが
この部分だけ入江（湾）のようになっていて
周囲を深い森に囲まれ風が遮られるので水鏡になりやすい地形です。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

昨年の紅葉と比べるのは酷ですが
どいくらい違うか下記の写真をご覧下さい。

☆錦秋の裏磐梯～大沢沼北入り江は秋色の万華鏡　（2020/10/27 撮影）

昨年は紅葉Max＆完璧な水鏡。
朝霧こそ出ませんでしたがこれ以上ない紅葉日和でした。

☆錦秋の裏磐梯～大沢沼北入り江は秋色の万華鏡　（2020/10/27 撮影）

沼の周囲はモミがやたら多いわけではありませんが
背後のナラが紅葉を引き立てています。

☆錦秋の裏磐梯～大沢沼北入り江は秋色の万華鏡　（2020/10/27 撮影）

さらに完璧な水鏡と赤い紅葉が２倍に見えるので
より華やかに見えます。

☆錦秋の裏磐梯～大沢沼北入り江は秋色の万華鏡　（2020/10/27 撮影）

黄葉はコナラやミズナラなど。
ナラ属も黄葉がキレイなのですが
黄色いのはわずか３，４日と言われ
すぐ茶色になってしまいます。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

上記の写真は北入江で１か所だけ開けたビューポイントから撮影しましたが
藪漕ぎすればビューポイント左手からも撮影します。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

ビューポイント左手（西側）は朝が逆光になるので
紅葉を透過光で見ることができます。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

逆光で透過光を利用すると透明感ある紅葉を撮影できます。
ただワイドで撮影すると光が強すぎてハレーションや白飛びを
起こしやすいので、あるていど撮影ポイントを絞りこんだ方が
透過光効果で出やすいと思います。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

西岸で撮影し始めたら突然蒸気霧が発生してきました。
透過光の紅葉に霧が出るなんて願ったりです。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

蒸気霧が朝日で輝いています。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

到着した時は殆ど霧は無かったのに
突然沸いて出るんですから不思議ですね。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

紅葉の透過光でも十分キレイですが
そこに霧ですから最高の演出になりました。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

やはり霧があると俄然幻想的です。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

この霧はこの場所から沸いてきたのか、流れ込んできたのか・・・
蒸気霧は放射冷却現象で発生しますが
もしかしたら逆に太陽で暖められた空気が冷たい水で冷やされて発生した
移流霧なのかも。
専門家の判断を仰ぎたいです。
ま、一般的には蒸気霧でも移流霧でも同じ霧なんだから
どうでもいいことかも(^-^;。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

このモミジは下記の真っ赤なモミジと同じ木、同じ枝なんですが
こんなに色づきが違います。
たった１本の木でさえこれだけ違うのですから
全体となると相当違ってくるのは当然です。

☆錦秋の裏磐梯～大沢沼北入り江は秋色の万華鏡　（2020/10/27 撮影）

昨年の撮影は10/27,
今年の撮影は10/25,

もちろんその年の気候気象条件に大きく左右されますが
たった２日の違いでこの差なんですから
例年通りなんて言葉がいかにいい加減かわかます(－－〆)。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

理想通りではありませんでしたが
納得できないと来年こそはと言う気持ちにさせてくれるので
決して悪いことばかりではありません。
だって昨年と同じ紅葉だったら昨年の写真を使いまわせばいいんですから。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

西岸のさらに奥にGoogle Earthで見ると
もう一つ小さい沼があるので以前藪漕ぎしながら
行ってみたことがあります。
頑張って行った割にはどうってことのない沼でした(－－〆)。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

霧はわずかな時間で濃くなったり薄くなったりを繰り返しています。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

西岸の草がまだ青々としているので
今年の秋は昨年より若干暖かったのでしょう。
引いては紅葉も少し遅れたわです。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

また若干霧が濃くなりました。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

まだまだ緑濃いモミジもありました。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

また開けたビューポイントに戻ってきました。
最初は私と栃木県のカメラマン二人だけの貸し切りでしたが
後続が続々訪れ始めました。
そろそろ我々は引き時かな・・・

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

沼の所々にある岩のようなものは磐梯山の噴火で山体崩壊や泥流によって
堰き止められてできた沼に水没した大木の一部（水没樹』です。
幹の上部が朽ち、水に浸かった根元辺りだけが残り
その水没樹の上に植物が生えたものです。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

そもそも木材が腐るということは、木材腐朽菌が木材を朽ちさせるからです。
つまり木材についた菌が木材の中の栄養分を吸収する過程で分解しいきます。
こうした現象がおこるためには、木材腐朽菌が繁殖できなければなりません。
その条件として、菌が生きていくのに必要な栄養分（木材）、適度な水分、
繁殖しやすい湿度、そして酸素の４つがあります。
この４条件のうちの一つでも欠けてしまうと菌はうまく繁殖することができずに、結果として木は腐らずに残る可能性が高くなります。
なので水没当時は相当の高さがあった大木でも
空気にふれる水面より上はいち早く朽ち、
水中や水分の多い水面付近は朽ちずに残っているわけです。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

陽がだいぶ高く昇ってきて気温が上がってきたから
霧もほとんど見えなくなってきました。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

こ１時間くらい居たと思いますが、
さざ波さえ立つことなくずっとベタ凪でした。
ここまで安定したベタ凪は初めてです。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

今回は紅葉Maxには少し早かったのですが
モミジやコナラが落葉した頃は背後の山のカラマツが黄葉し
鮮やかな紅葉とはまた違ったシックで落ち着いた黄葉が楽しめ
早い年には雪化粧することもあります。

☆錦秋の裏磐梯～水鏡の大沢沼北入江

紅葉Maxではなかったものの、完璧な水鏡に幻想的な霧が見られ
満足な大沢沼北入江でした。
この後、まだまだ行きたい紅葉スポットがあるので
先を急ぎます。
もちろん栃木県のカメラマンも案内します。


これで◆錦秋の裏磐梯～朝霧の秋元湖、水鏡の曽原湖、大沢沼北入江はお仕舞です。
いつも最後までご覧下さりありがとうございます。
そして、いいねもありがとうございます。


写真編集が遅れに遅れたので晩夏から初秋の写真を投稿せずに
端折ってせっかく紅葉シリーズから始めたのに
順調に撮影が進みまた紅葉シリーズの写真が溜まりに溜まってきました(^-^;。
スピードアップしないとまた年が明けても紅葉シリーズに
なりかねません。
いつになってもこの悪循環から逃れないでいます。

どかかで撮影を中断すればいいものを
やはり休日は出かけたくなるのが心情です。
12月になればネタ枯れになってきますが
その頃には白鳥がやってくるし
貧乏暇なしとは良く言ったものです(^-^;。


ではまた。　　j-ryu