2016/05/09 - 2016/07/29
372位(同エリア500件中)
おくさん
歩く歩く歩く2016 北の道11
上の地図は今日から3日間歩くBaamondeからArzuaまでの行程ですが、距離と地図上の町の間隔がチグハグです。多分、私が地図に記した町の位置が狂っている気がします。良く分かりませんね。Arzuaからは巡礼銀座のフランス人の道と合流するので、人の波に巻き込まれての歩きとなると思います。
歩き33日目 Baamonde - Miraz
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- カタール航空
-
6月14日(火)Baamondeのアルベルゲを8:05に出発。相も変わらずのどんよりした雲が覆っている。それでも今日はたったの16kmなので気楽だ。普段歩いている途中はさっと取りだせるカメラで撮っている。背負っているバックパックから引っ張り出さないとならないタブレットの写真は面倒なので撮らないのだが、今日はショートコースなので3回も撮る余裕があった。
-
途中から小雨が降ったり止んだりしているが、ザックカバーだけして合羽を着るほどではない。少し雨に濡れるくらいなら合羽を着たために汗で蒸れるよりずっといい。山の中に打ち捨てられたような古ーい教会があった。村からも離れているし、現役で使われているのか微妙だ。
-
巨大な一枚岩があって、その上にはこの地方独特のオレオが建っている。オレオの土台は岩に穴でも開けて立てたのだろうか。でなきゃ一枚岩の上に建つ訳ないもんな。普通に土の上に建てるより何倍もの労力が必要だろう、物好きなことをするもんだ。
-
こんな山の中なのに屋根付きの小さな休憩所があった。雨に当たらずに休めるこんなチャンスは絶対に逃せない。中に入ってジュースを飲みながら休んでいたらマルテンが追いついてきた。ここでかねてより考えていたことを実行する。
昨年のフランス人の道では炎天下を歩くときに眩しかった経験から、今年はサングラスを買って持ってきていた。しかし、巡礼銀座のフランス人の道と違って、歩いている人が少ないこの道では矢印や道標などの目印はいつも自分自身が見つけなければならないので、ド近眼の私はサングラスを掛けるために近眼メガネを外すと矢印が見えないジレンマがあるのがわかった。なので、まだ一度も使ってないサングラスだが、持っていてもスペインではこの後も使えないのが決まったのでマルテンに上げちゃおうかと考えていた。マルテン、まだ一度もサングラスしているの見たことないし。
で、サングラス持っているかと聞いてみたところ、予想がバッチリ当たり持ってないそうだ。理由を言って、サングラスいる?と聞いたらいるそうだ。やった、いつも食事を食べさせてくれる恩返しが少しできた気がした。 -
一度も使ってないので、記念に自分がサングラスをしたところを写真に撮ってもらってからマルテンが掛けたところも写真に撮る。私の写真は香港のインチキ手品師みたいだったが、オランダ人のマルテンには良く似合っていた。
UVカット99.9%と謳っている優れ物のサングラスだが、なんと百均で買ってきたものだ。デザインも洒落ていて、顔のカーブに沿ってフレームも湾曲しているのでこれが百円とは思わないだろう。私も買うときにまさかこのサングラスまで百円と思わなかったので、えっ、これも百円なの!?とレジの人に聞き返した程だ。百均恐るべし。マルテンには1ユーロだとは言わないでプレゼントしたのは言うまでもない。 -
一緒に歩いて、次の村にバルがあったらマルテンがコーヒーが飲みたいと言い出したので寄ることにする。コーヒーを注文したらサンチャゴケーキの小さいのが付いてきた。ここの払いは私がしたる。ほんの2.2ユーロばかしだけど。
-
雨の中、目的のMirazのアルベルゲには11:45と超早い時間に到着する。さすがに近かった。まだ掃除中で、中ではオスピタレラのおば様たちが忙しそうに立ち働いていた。でも中には入れてくれ、ベッドも好きなのをゲットさせてくれた。ここはベッドの間隔が広く取ってあり気持ちが良かった。ドナティーボと言うことなので、マルテンがふざけて1ユーロと言ったら、オスピタレラに笑われる。まぁ5ユーロくらいと言っていたようだ。ずっと降ったり止んだりしていたが、アルベルゲに落ち着いたら晴れ間が覗いてきた。
-
ここはオスピタレラが3人も詰めていて、みんな違う国からやってきてボランティアをしているらしい。キッチンでレモン水とコーヒーを飲ませてもらう。雨で寒いので、一人のおばちゃんが薪ストーブに火を入れてくれた。薪ストーブの炎は柔らかく、心地よい暖かさだ。燃料の薪は良く見るぶっ太いのとは違い、森から腐った枯れ枝を拾い集めてきたような代物で心もとない。晴れてたなら薪集めボランティアに森に行きたいようだった。
ベッドルームに行こうとしたら、マルテンが女子トイレのドアを何かしている。丸ごと外れているのをはめ直しているようなので私も手伝う。大きな重い扉で、3つある兆番の一番上が少し曲がっていて上手に入らないようだ。マルテンがハンマーで一番上の兆番をガンガン叩いたところ、それが功を奏してぴったり入れることができた。マルテンやるじゃん。重いので女性のオスピタレラには無理だったろうから、とても喜ばれる。
ここMirazはとても小さな村で、スーパーはないそうだ。でも、二人ともそこそこの食材を持っているのでマルテンが夕飯にはパスタを作ると言っている。マルテンはパスタとトマトにチョリソーを、私はパプリカ、パン、干しブドウを持っている。この道では手持ちの食料を切らさないのが鉄則だ。
午後になったら雨が本降りになってきた。まだ歩いているペリグリノは沢山いるので大変だなー。一人、また一人と濡れ鼠状態で砂漠のオアシスのようなこのアルベルゲに到着してくる。ここまでやってくればみんなホッと一息だろう。 -
昼過ぎたので腹が減ってきた。手持ちの食料の中にインスタントの玉ねぎスープがあったので鍋にお湯を沸かして作り、パンとパプリカを小さくカットしたのと干しぶどうでマルテンと簡単な昼飯を食べる。私はいつもスープにはパンを入れて食べるのが好きだ。インスタント・スープは本来の使い道のスープの他に、カット野菜の味付けとしても使えるのを発見したので、これも終わったら2袋ほど補充しておくと助かるときがきっとある。小さなスーパーには置いてないので、大きめのスーパーがあったら探そう。
3時に受付開始。ドナティーボの箱にはいつものように5ユーロ入れたが、マルテンはなんと20ユーロ札を惜しげもなく入れていたのでビックリした。公営は安いからみんな泊まるのに、私営の倍も入れるなんてマルテンって金持ちだったの?そういえばアルベルゲを決める基準はウォッシング・マシーンがあるかないかと言ってたから、手洗いでは洗濯しないらしい。洗濯機はどこも有料なので私は自分からは一度も使ったことないが、マルテンは毎回のようだ。
普通、倹約しながら巡礼を続ける人は洗濯機を使うにもシェアしようとするが、マルテンからは洗濯のシェアという言葉は聞いたこと無かったので、倹約しない人には洗濯のシェア自体考え付かないのだと思う。やっぱりマルテンはリッチなんだと言う結論になった。見た目はとてもリッチには見えないのだが。
ドナティーボに20ユーロを入れたマルテンに、私の目標経費は一日20ユーロだと伝えたら意味深な笑いを浮かべていた。
今日は雨で涼しかったのに加え、歩く距離も短かったので汗をかかなかった。なのでシャワーと洗濯はなしにする。いつものルーチンがないと時間が凄く余る気がする。 -
マルテンが夕飯を作り始めたので、私も見ているだけじゃなく今回初めて手伝う。チョリソーとパプリカをみじん切りにして、それらをみんな入れた鍋をかき回しているだけ。マルテンは食材を思ったより大量に持っていて、玉ねぎ、にんにく、トマト・魚の缶詰と色々出してきて、私がかき回している鍋に切った物から順に次々に放り込んでくる。こんなにいっぱいの食材をバックパックに詰めて持ち歩いていたのか、だから歩くのが遅いのだ。完成した料理はいつも美味しい。いつも食べるときに飲むワインを私が用意するのだが、今日は店がないので買うことができない。珍しくワインもビールもない夕飯になった。
-
キッチンには日本でも昔は良く使われていた食事用のミニ蚊帳があった。へー、スペインにもこんなのがあったのか。料理を虫から守るには最強なので、自分が知らないだけでもしかしたら世界中に同じのがあるのかな?
歩き34日目 Miraz - Sabrad
6月15日(水)Mirazのアルベルゲ。ここは朝食を出してくれたので手持ちの食料が底をついてきた身としては嬉しい限り。昨日、ドナティーボには5ユーロしか入れなかったので、オスピタレラのおばちゃんにパラ、デサジュノ(朝食のため)と言って2ユーロばかし箱に入れ、3人に和風マリアカードを進呈する。 -
7時半に出発する。今日もマルテンは先に出発していった。私が出るときに3人のおばちゃんが玄関に並んで見送ってくれる。うち一人(白い服の人)が私を前に何やら儀式みたいのをやり始めた。他のおばちゃんが「祝福してるんだよ」みたいなことを言っているのが分かる。一般人はハグはしても祝福と言う宗教関連のことはしないので、このおばちゃんはもしかしてシスターなのかも知れない。
へー、こんなことしてくれるアルベルゲは初めてだよ。出発するみんなにしてくれるんだろか?それとも私だけ特別に?そこは謎のままだが、英語もスペイン語もカタコトしか喋れない東洋から来た巡礼を哀れに思って励ましてくれたのかと想像して心が熱くなる。おばちゃんありがとう。 -
雲が流れて青空が顔を覗かせてくる。これなら降られないで済みそうだ。1時間くらいは高原の素晴らしい景色の中を歩けて、至極快適。しあわせ、しあわせーを連発する。このフレーズは私が今回の旅で時々口ずさむもので、ネットで他の人のサンチャゴ巡礼記を見たときに覚えたものだ。その人は辛くなったら「がんばれがんばれ、しあわせしあわせ」と唱えていた。私もそれに習って今年はしんどい時に唱えるようにしていた。深い山の中で雨に降られての一人歩きの時なんか、唱えると少し勇気が貰えた。でも今日のここは幸せしか感じないので「しあわせしあわせー」だけだ。
-
残念ながら山の天気なのでずっと持ってはくれなかった。雨がパラパラ降り出して来たのでザックにカバーを装着してカッパを着込む。今のところは雨の中でも回りの景色の方がそれに勝っているので気持ち良く歩くことができるので嬉しい。
-
今日の道はときどき巡礼が歩いている道だった。サンチャゴが近づいて来たので増えてきたんだろうか。何百キロも遠い彼方から歩きはじめるのは年配者が多く、近くから歩きはじめるのは若者が多いようだ。自分も同じだからその理由は想像できる。1カ月以上も掛けて歩けるのは大体定年退職した人で、若者は夏のバカンスを利用して短期間の巡礼をおこなっているようだ。
-
やっぱりマルテンに追いついたので、そこから一緒に歩き出す。次の小さな村に小さなバルがあったので入っていく。大きなカップにたっぷりのカフェコンレチェ。ドイツのぺトラが居たので同じテーブルで飲ませてもらう。小さなバルなのでテーブルは他に1つしかないし。
-
マルテンがボカディージョを注文したので私も同じのを頼む。すんごくでっかいボカディージョなので、半分は後で食べることにして付いて来たナイフで切っていたらマルテンも同じことを始めた。それを見ていたママが包むためのアルミホイルを出してくれる。グラシアス・セニョーラ。
ぺトラが出て行ったあと暫くしたら外はバシャバシャと音を立てた本降りになってきた。うひゃー、こりゃ参ったなと思うが、ここで泊まることが出来る訳もなく、少し小降りにならないかなと祈るしかできない。結局、そんなことはなくて雨の勢いは収まらないので歩き出そうと腹を決める。バルの外に附属していた下屋に出たら4人の巡礼が雨宿りをしていたので互いに苦笑い。 -
合羽を着込んでいたらマルテンがやおら大きなゴミ袋の底を抜いたのを履きだした。おおっ、その手があったか!凄いぞマルテン。マルテンも合羽は上だけでズボンは持っていない。私も上だけでズボンはとっくの昔に捨ててしまっているので雨の日は下半身が濡れ放題なのが気になっていた。そうか、下にはゴミ袋を履けば腰周りだけでも濡れないで済むのか。合羽の上着とバックパックを伝わった雨が腰をビショビショに濡らすのが非常に不快だったのだ。バックパックから大き目のビニール袋を引っ張り出して、ナイフで底を抜いていたら、マルテンがそれより大きいビニール袋を出して「こっちの方が大きいよ」とくれた。いいねいいね、これで雨歩きの弱点が克服できた。
昨年の靴は雨の日には中が水浸しでグショグショになったが、今年の靴は雨に強いゴアテックスとの触れ込みなので、どの程度の効き目があるのか半信半疑だったが、ゴアテックスの威力は絶大だった。来年来るとしたら、高くても合羽はゴアテックスを買おうと思った。 -
途中にマルセラ村の看板が立っていた。私のスペイン語の先生はマルセラなので、写真を撮ってフェイブックに張り付けてやろう。
本降りの雨の中、淋しい山の1本道を歩いていると根性を試されている気がしてくる。がんばれがんばれ幸せ幸せと呟きながら歩き続ける。雨の勢いは弱くなっても止むことはなかった。暫く歩いた町のバルで二度目の休憩。入っていくとペレグリノが沢山休んでいた。雨の日は休むところは屋根のあるバルくらいしかないので必然的にバルに沢山の人が集まってくる。家の中は温かいし雨も当たらないのでみんなここでは長めの休憩を入れるようだ。ここのカフェコンレチェはマルテンにおごったる。
このバルの高い棚の上に前足が動く猫の像が置いてあった。あれー、もしかしてこれ招き猫!?と思って見ていたら、ママさんが「ハポン」と言ったので、私が日本人と分かったらしい。ママさん日本に来たことがあるのかな?
山の細い道は泥沼と化している。道が沼になっても上に上がれる所があれば草むらを歩いて超えることができるが、一箇所、両側が切り通しで逃げ道のない所があった。私は2本のスティックを沼に付き立てて体を斜めにしながら壁を伝い渡れたが、スティックを出すのを面倒臭がったマルテンはドボンと足首まで水没させてジャブジャブ歩いていた。 -
村の中で運悪く牛の集団移動に前を阻まれる。細い棒を持った牧童が勝手な寄り道をしている牛を勢いを付けて思いっきりひっぱたいている。体がでかいから、あのくらいの勢いで叩かないと感じないのかな?牛は歩きながら爆弾を落とすので、後ろから続いている私たちは見たくもない物を見せられる。これずっと続くの?と、うんざりしていたら、100mくらいで横道に逸れてくれたので一安心。
2時半、アルベルゲがあるSabradの村に到着する。マルテンは洗濯機目当てで私営に泊まることと決めていたので、公営希望の私と別れる。ここの公営アルベルゲは修道院が運営しており、その修道院も有名らしく時間限定で内部の紹介ツアーまでやっているそうだ。 -
古くて大きな門をくぐり入り口まで行ってみると大きな扉はドスンと閉じられており張り紙には4時オープンとある。4時かぁ、まだ2時間半もあるじゃん。扉の前で待っていた若者ペレグリノはオープンまでここで待つそうだが、雨の中を歩き続けて来たので体が冷えてるし、まだこの寒い中を2時間半待つのは辛過ぎるのでマルテンが泊まると言っていた私営を目指す。
-
マルテンが歩いていった方向は覚えていたので、そっち方面に歩いていくと小さな村なのですぐ見つかった。ここかなぁとアルベルゲの前で考えていたら、刷りガラスの扉が開いてオーナーが迎え入れてくれたので、まず中を見させてもらったところ、下段ベッドが空いており、その隣のベッドにはマルテンがいたのでここに決めた。
早速シャワーだ。体が冷えているのでいつもより長めに暖かいシャワーを浴びて生き返る。洗濯もして専用の部屋に干しておくが、沢山の洗濯物が干された部屋は湿度が異常に高いので乾くのは無理だろう。腹も減ったままなので、取り合えず途中で寄ったバルで食べ残した半分のボカディージョと寒いのでインスタントコーヒーを飲む。コーヒー持ってて良かった。ここんちの外扉は開けっぱなしでなく、入り口で数字ボタンを押して開ける方式だった。その番号は1212Aで、Wi-Fiのパスワードも12121212と非常に安直。でも覚えやすいからグー。
食べ物が尽きてきたので雨降りだけど合羽を着て少し離れたスーパーまで買いに行くことにする。洗濯した物は乾く可能性ゼロなので、乾いた衣類はこの際貴重だから濡らすことはしたくない。半ズボンの下にパンツは履かないで行く。パンツの替えは1枚しか持ってないので、これが唯一の乾いたパンツなのだ。 -
Mahou缶ビール、白ワイン、ヨーグルト4、小振りのパプリカ、チンして食べるパスタ2、朝飯用に大き目のクッキー、瓶入りピクルス(これが高かった)で14.85ユーロ。マルテンの分も買ったので買い物最高額更新だ。アルベルゲに戻ってマルテンに、今晩はこれを食べようと提案する。朝食にはクッキーとヨーグルトと言ったら、マルテンは自分でも買ってくると言っているのでスーパーの位置を教えてやる。何を買ってくるんだろう?
マルテンがチュニジア産のDatchaと言う木の実みたいのを買って夕食のテーブルに載せた。食べてみると餡子みたいな甘さがあって日本人好みの味だった。もしかして小豆と兄弟?マルテンも私が買ってきた簡単ディナーを気に入ってくれたようで良かった。自分が用意したものを遠慮なく食べてやるのは親切なんだと今更ながら気が付いた。
今日は雨の山越えがあって過酷な一日だったが、そこそこ快適な私営にチェックインできてスーパーで買い物もできたのでご機嫌だ。惜しむらくは有名らしい修道院に入れなかったことか。
一昨日のアルベルゲで私の写真を撮ったスペイン青年がスマホの画面を見せてくれた。私がワインの瓶を持ったところが撮られている。何とその青年がEstrellaのビールを丸ごと1缶くれる。記憶が曖昧だが、もしかしたら一昨日ワインを飲ませてやったかな?
隣のテーブルで同年代の若者たちと賑やかにやっているのでビールのお礼だと言って、若者たちに面白パフォーマンスを教えてやることにする。それは若い頃に覚えたイカサマ間接外しで、信憑性を持たせるために空手のポーズを決めて信じさせる。本当は間接外しでも何でもないのだが、上手にやると本当に間接を外しているように見えるので大受けする。カメラで撮ったり、女の子は両手で顔を覆って怖がっているので信じ切っているようだ。すぐ種明かしをしてやったので、みんなもこれを国に持ち帰って一芸にしてくれるかな。それと一緒に教えてくれた日本人のことも(私のこと)思い出してくれると嬉しいが。
歩き35日目 Sobrado - アルスア
6月16日(木)ソブラドの私営アルベルゲ。朝早い内は雨が降っていたので、今日もまた雨の中かと諦める。雨の中では食べるところなんかないので、手持ちの食料を少し食べておく。 -
雨支度をして7:45に出発。たいした降りではないが寒いので合羽は着たまま歩き続ける。町から離れたら大きな修道院が遠くに見えている。大きくて古くて貫禄があるので、なかなかの威容だ。中世の時代から、ずっとこの景色なんだろなー。
黄色い矢印を追いながら田舎道になってくると、傘を持った小柄な男性巡礼が前を歩いている。欧米人にしては背が低いなと思いながら並んだときに挨拶したら、ななな何と、1ヶ月近くも前に行方知れずと騒がれていたイタリアのセルジオじゃないか!もうビックリ。人の名前は覚えるのが苦手だが、このときは偶然セルジオの名前がポッと浮かんだので、「セルジオーッ」と呼びかける。セルジオは勿論私の名前なんて覚えちゃいなかったが、顔は良く覚えていてくれたので、向こうも突然の再会にとても喜んでいる。 -
セルジオはイタリア語しか喋らないし私はイタリア語は単語を5つ位しか知らないのでコミュニケーションの仕様がないが、気持ちだけは通じるので互いに再会を喜び合う。こちらがセルジオの相棒のレンソの名前を連呼するので、そこんとこも何となく通じているようだ。セルジオは一人で歩いていたので、やっぱりレンソとは合流できなかったのが分かったが、レンソとは携帯で連絡が取れていて、数日前にコンポステラに到着したと言っているようだ。きっとセルジオが到着するのをコンポステラで待っているんだろうと想像する。互いに写真を撮り合って先を行く。想像だにしなかったセルジオとの再会に心がほっこりする。
-
舗装路を歩いていると、ずっと先の方に大きなポンチョを身に纏ったソロのご夫人ペレグリノが立っていてこちらをずっと見ている。近づいて行くと、どうも他のペレグリノがやって来るのを待っていたようだ。そこから横に巡礼路が伸びていて、見ると真っ暗で泥道の怖ーい道だ。このまま安全な舗装路を行こうかどうしようかと迷っていたらしい。やっぱり女性のソロだとこういう道は怖いよなーと思わせる典型的な道だ。あなたはどっちに行くのと言っているので、私はカミーノを行くと巡礼路を指すと、婦人も決心したようで一緒に歩き出した。入り口こそ真っ暗けだったが、少し歩くと天井が開けて普通の山道になった。この人はドイツ語しか喋らないが何となく言っていることは伝わってくるのが面白い。暫くのあいだ一緒に歩き、村のカフェで小休止したあと私が先に出発する。
-
また雨が降ってきた。カフェの中にいる間にセルジオが抜いて行ったが、また私が追いついたところでセルジオのでっかい傘姿が面白いので写真に撮る。セルジオもまたこちらを撮っている。1ヶ月近く前と同じ、ソニーの一眼レフを小脇に抱えているので素晴らしい写真をいっぱい撮ったことだろう。。傘は非常に重要だというようなことをイタリア語で言っているのでお気に入りのようだ。セルジオは人一倍歩くのが遅いので、私との差はみるみる開いて行く。
後日談になるが、翌年の2017年に私はサンチャゴでセルジオと再会する。日本人とイタリア人が、更に遠く離れたスペインで、何の連絡もなしでの再会なので驚くやら嬉しいやら、カミーノとは不思議なところだ。 -
雨が上がって嘘のような晴天になった。気持ちよく舗装路を延々と歩き続ける。この辺りは作物を害獣から守るためか、頻繁にドカンドカンとやかましい音を発している。前に日本のテレビで見た、自動的にカーバイトを爆発させるのと同じものかな(うろ覚え)。
-
アルスアの町中に入ってしまうと道端で何か食べるのも自由にできないから、フランス人の道と合流する手前でビスケットなどを食べて休んでおく。そこを過ぎて暫く歩くと人家が増えだしてきてアルスアが近いのが分かる。そしてとうとう昨年歩いたアルスアの町にやって来た。町の地図はざっと頭の中に入れといたので、すぐどこにいるのかが分かった。
-
交差点を越えて右に行けば昨年泊まった公営アルベルゲがある筈だ。行って見ると、入り口にはもう何人ものペレグリノが列を作ってアルベルゲが開くのを待っていた。うへー、いきなりこれかよと少々うんざり。ベッドにあぶれないように私も列に加わって座っていると、前を東洋人が歩いてきた。あ、日本人ですよねと声を掛ける。
北の道では40日近く一度も日本人に会わなかったのに、さすがフランス人の道、合流した途端にいきなり日本人と出会えた。久しぶりに日本語で話せたので嬉しい。このソロの女性はフランスのサンジャンをスタートしたそうなので、私が昨年歩いたのと同じ道を歩いてきたのが分かった。私は北の道と言うのを歩いてきましたと言ったら「あー、北の道はここで合流するんですか」と知っていた。北の道がハードなのも知っていたのでちょっと嬉しかった。サンジャンからだとここまで750kmくらいだろうか、コンポステラ手前114kmの町サリアからどっと巡礼が増えて、みんな綺麗な靴を履いていましたと言っていて、お互いの泥に染まった靴を見せ合って笑う。彼女はここには泊まらずにもっと先の町を目指すそうだ。私は懐かしいフランス人の道(たった1年前だけど)に点在している昨年と同じアルベルゲをのんびり泊まり歩く計画だ。
時間が来たので受付が開始される。6ユーロ。ここは昨年同様、早いもの勝ちでベッドを決めるのじゃなくて受付で割り振られる方式だ。ベッドはAの23、昨年同様下段ベッドなのでご機嫌だ。私の上にはアメリカ青年がやって来た。大学がどうのと言っているので、学生?と聞いたらプロフェッサーだって。ずいぶん坊っちゃん顔したプロフェッサーだなー。
ここのシャワーは男女別でどちらも2つしか無い。受付した人は一斉にシャワーを浴びだすので少し空いてから浴びることにして昨年も買い物したスーパーへまず行くことにする。アルベルゲを出たら向こうからマルテンがやって来た。途中のネットカフェで遊んでいたらしい。相変わらずだなーマルテン、大丈夫か!?
色々買って5.81ユーロ。帰ってくる途中、ビールを買い忘れたことに気づくが、一旦アルベルゲに荷物を置きに戻ってから出直す。今度は別のスーパーへ行ってみる。ビールだけじゃ何なんで、カットスイカも買う。両方で2ユーロちょっと。日本の半額以下だろう。買い物で8ユーロも使ったが、今日は宿泊代6ユーロなので合計14ユーロしか使わなかった。飲んで食べて泊まって、たったの1600円だ。1年の半分は物価の安いスペインで暮らしたいがシェンゲン協定があるので半年間に90日しかいられない。それ以上いたいならビザ取得が必要だろうか。滞在90日以上の協定破りをすると10年間はEU内に入れないそうだから、これは私に取って生きがいが無くなってしまうから絶対に守らなくてはならない。まぁ、それで入国禁止になった例はないらしいけどね。 -
ここのキッチンには調理道具も食器も一切置いてないので、広い食堂を使う人が殆どいない。長いテーブルを独占して買ってきた食糧を広げ、のんびりと一人宴会を始める。
-
1リットルビールにヨーグルト、カット野菜には今日もインスタント玉ねぎスープの素を振りかけて味付けをする。手に持ったときはまだ暖かかった焼きたてパンにチーズ・ハム・野菜を挟んで特製ボカディージョの出来上がり。食後のスイカを食べるために小さなナイフを工夫してカットする。
-
昨年、アルベルゲが開くまでビールを飲みながら待っていた通りの公園に行ってみる。当時はベンチに座って飲んだだけだが、改めて公園内を歩いてみると、モニュメントも幾つか設置してあり深い意味がありそうな公園だったのが分かった。次に来ることがあったら、スペイン語で書かれた意味ぐらい分かるようになっていたいが、まず無理だろう。
マルテンは私営にチェックインしたらしく、このアルベルゲでは見当たらなかった。マルテン、洗濯機命だからなー。夕方から雨が降ってきたので外に干しておいた洗濯物は階段の手すりに干しておく。そしたら他の人も真似しだしたので手すりは満艦飾になった。
歩く歩く歩く2016 北の道12へつづく
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
歩く歩く歩く2016
-
前の旅行記
歩く歩く歩く2016 北の道10
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
次の旅行記
歩く歩く歩く2016 北の道12
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 北の道1
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 北の道2
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 北の道3
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 北の道4
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 北の道5
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 北の道6
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 北の道7
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 北の道8
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 北の道9
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 北の道10
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 北の道11
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 北の道12
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 ポルトガル人の道1(2016北の道12の続き)
2016/05/09~
ポルトガル
-
歩く歩く歩く2016 ポルトガル人の道2
2016/05/09~
ポルトガル
-
歩く歩く歩く2016 ポルトガル人の道3
2016/05/09~
ポルトガル
-
歩く歩く歩く2016 ポルトガル人の道4
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 ポルトガル人の道5
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 イギリス人の道1(2016ポルトガル人の道5の続き)
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 イギリス人の道2
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 フィステラの道1(歩く歩く歩く2016 イギリス人の道2の続き)
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 フィステラの道2
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 おまけ1 マドリッド(歩く歩く歩く2016 フィステラの道2の続き)
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 おまけ2 トレド
2016/05/09~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
歩く歩く歩く2016 おまけ3 マドリッド・セゴビア
2016/05/09~
マドリード
-
歩く歩く歩く2016 おまけ4 バルセロナ
2016/05/09~
バルセロナ
-
歩く歩く歩く2016 おまけ5 サンパウ病院・グエル公園
2016/05/09~
バルセロナ
旅行記グループをもっと見る
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
サンティアゴ・デ・コンポステーラ(スペイン) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 歩く歩く歩く2016
0
33