2021/03/08 - 2021/03/08
122位(同エリア224件中)
ハンクさん
福島に滞在するようになって「奥の細道」を順に辿っている。芭蕉と曾良は1689年5月(新暦の6月)、福島市の信夫の里を発って北に向かい、源義経の側臣として忠義をつくした佐藤継信・忠信兄弟の菩提寺として名高い医王寺を訪れている。寺の解説によれば826年に空海により開山、その後佐藤基治の中興を経て、寛永期に福島真浄院の快翁が重興した。境内には平安時代末期の武士で奥州藤原氏の姻族・佐藤基治とその子佐藤継信と佐藤忠信の墓とされる板碑が残されている。ここでかの源義経の太刀、武蔵坊弁慶の笈(おい)を見た芭蕉は、「笈も太刀も 五月に飾れ 紙幟(のぼり)」という句を詠んでおり、寺の一角に句碑がある。
続いて飯坂温泉に泊まるわけであるが、その滞在は悲惨であったようだ。ここでの宿はあやしき貧家でむしろを敷いて泊ったらしい。蚤、蚊に刺され、おまけに持病(胃腸病らしい)が出て寝られず、と記している。あまりにひどく記したため、あえて遠慮したのか「飯坂」ではなく「飯塚」と書いたのではないか、という説もあるらしい。
飯坂温泉の最寄り駅は福島交通飯坂線の終点の飯坂温泉駅。福島駅から30分弱と近く、福島市から通う人も多いようだ。駅舎も風情がある作りで川沿いに建ち、十網橋に隣接し橋から温泉街を一望することができる。駅舎の横にはコンビニが併設され便利である。駅舎の一階は小さな土産屋があり、地下に改札と乗り場がある。駅前には芭蕉の像がある。
ここで飛び込みで、伊勢屋という露天風呂のある旅館に入った。温泉は内湯と露天風呂が繋がっており、43℃の湯は始めは暑く感じるが、一旦湯につかれば最適な湯加減だ。露天風呂はひやりとした外気が気持ちよく、さらりとした湯質で湯上りはしばらくポカポカと暖かい。コロナ禍のなかで客の減少は深刻のようであるが、何とか持ちこたえて欲しいものだ。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- レンタカー 徒歩
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医王寺の入り口
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医王寺の山門
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貴船神社がある
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佐藤忠信公と佐藤継信公の奥方と記念写真
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医王寺境内図
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医王寺本堂へ向かう
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医王寺内の釣り鐘
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医王寺の本堂
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医王寺の本堂
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芭蕉句碑「笈も太刀も 五月に飾れ 紙幟(のぼり)」
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芭蕉句碑「笈も太刀も 五月に飾れ 紙幟(のぼり)」
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慈母観世音菩薩像
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かわいい地蔵像
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義経公、忠信公、継信公、悲劇の3武将
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医王寺の薬師堂
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医王寺の薬師堂
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薬師堂の解説
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医王寺の建物
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医王寺内の佐藤継信、忠信の墓
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医王寺内の鐘つき堂
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飯坂温泉の入り口
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飯坂温泉の風景
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飯坂温泉の風景
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伊勢屋の入り口
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伊勢屋のフロント、閑散としている
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伊勢屋の内部
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温泉
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露天風呂
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飯坂温泉駅
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飯坂温泉駅のファサード
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飯坂温泉駅前の芭蕉像
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芭蕉像と駅舎
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飯坂温泉の風景
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飯坂温泉駅前の波来湯
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飯坂温泉の風景
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飯坂温泉駅からの眺め
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