2021/03/20 - 2021/03/20
38位(同エリア73件中)
ハンクさん
福島市に滞在するようになって、「奥の細道」を辿る旅を続けている。芭蕉と曾良は福島市の飯坂温泉を発って、宮城県との境に近い桑折(こおり)に立ち寄っている。桑折駅から徒歩5分にある無能寺には芭蕉の座像があり、「風流の 初めやおくの 田植うた」の句碑が立てられている。この句は須賀川で詠まれたはずだが、大目に見ておこう。
続いて宮城県に入り、笠島で藤中将実方の塚を訪れようとした。殿上での喧嘩がもとで陸奥守に左遷された歌人だ。しかし五月雨の中のぬかり道を歩いていく気力がなかったようで、「笠島は いづこさ月の ぬかり道」を詠んでここを通り過ぎた。芭蕉達には申し訳ないが、小生は車で10分ほど走って、実方の塚を訪れた。笠島の最寄り駅は岩沼駅で、駅前に芭蕉像が立てられている。
笠島の近くの武隈の松は芭蕉をして「目覚める心地すれ」と言わせている。根は一つだが、途中で二つに分かれている。現在の松は3代目らしいが、見事に二つに分かれている。
続いて二人は仙台に入り、多賀城跡にある壺の碑を訪れている。壺の碑とは8世紀に作られた記念碑であるが、芭蕉たちはこれを陸奥の奥にあるという歌枕「壺の碑」と勘違い?誤伝?したものらしいが痛く感激して、涙も落つるばかりなり、と記している。現在は小さな建物の中に納められ、文字を読むことができる。
多賀城は724年に創建され、陸奥国府や鎮守府が置かれた場所で、平城宮跡、太宰府跡とともに日本三大史跡と呼ぶ人もいる。江戸時代初め、多賀城碑の発見により遣跡が多賀城跡であることが判明して以来、多くの学者によって研究され、その重要性が知られてきた。現在は国の史跡に指定された。広大な敷地の中に建屋の基礎が点在し、満開の桜がひときわ見事だった。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- レンタカー 徒歩
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無能寺の笠マツ
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無能寺の山門
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無能寺の芭蕉座像
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無能寺の芭蕉座像
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芭蕉句碑「風流の 初めやおくの 田植うた」
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芭蕉翁の石碑
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岩沼駅前の芭蕉像
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岩沼駅前の芭蕉像と句碑「桜より 松は二木を 三月越し」
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武隈の松、根は一つで二本に分かれている
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万葉の歌の歌碑
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武隈の松
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武隈の松
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二木の松の石碑
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芭蕉句碑「桜より 松は二木を 三月越し」
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笠島の道祖神路道標
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「笠島は いづこさ月の ぬかり道」
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芭蕉は訪れることを断念した実方の墓
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芭蕉句碑「笠島は いづこさ月の ぬかり道」
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芭蕉は訪れることを断念した実方の墓
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藤中将実方の墓
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多賀城跡の歌枕「壺の碑」
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「壺の碑」の正面
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「壺の碑」の側面
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多賀城跡の歌枕「壺の碑」
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多賀城跡の「壺の碑」
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多賀城跡
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多賀城政庁復元模型
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多賀城政庁復元模型
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多賀城跡
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多賀城跡の解説
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多賀城神社
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多賀城跡の満開の桜
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多賀城跡の満開の桜
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多賀城跡
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