2021/04/11 - 2021/04/11
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ハンクさん
奥の細道を辿る旅を続けており、福島から車で最上川乗船の地と下船の地、羽黒山出羽三山、羽黒山五重塔を訪れた。まずは「五月雨を 集めて早し 最上川」で名高い最上川乗船の地を訪れた。1689年の旧暦の5月、芭蕉と曾良は立石寺から北上し新庄に滞在、好天気になるのを数日待って乗船した。そして下流の清川で下船し、羽黒山に向かう訳である。国道47号線の本合海大橋の南側が芭蕉乗船の地であり、芭蕉と曾良の陶像が立っている。風光明媚な地形であり、北側には八向山の白い崖が見え、赤い社の矢向神社がある。
国道47号線を酒田市に向かって北上し、白糸の滝ドライブインに車を停めると白糸の滝は最上川の対岸に見える。芭蕉達は最上川の川船に乗って川を下る途中、「白糸の滝は青葉の隙々(ひまひま)に落ちて、仙人堂岸に臨みて立つ。水みなぎって、舟あやうし。」と記している。小さな滝だが、高低差があり川沿いには赤い鳥居が立っており印象的だ。芭蕉達は最上川の船下りからこの滝を眺めた。余裕があれば船から眺めたいものだ。
続いて清川で下船する。ここには芭蕉像と「芭蕉上陸の地」の看板が立ち、清川関所跡に小さな博物館がある。この地から車で約20分、出羽三山を参拝した。車で山に入る場合、有料道路通行券400円が必要である。ここは予想以上に素晴らしいところだ。月山・羽黒山・湯殿山の三神を合祭した日本随一の大社殿。厚さ2.1mの萱葺の屋根、総漆塗の内部など凄まじい迫力で迫ってきて、今も僧たちが厳しい修行に励んでいる。本殿は度重なる火災にあったが、現在の社殿は1818年に再建された建物で、前方の鏡池は神秘の御池として古来より多くの信仰を集め、羽黒信仰の中心でもあった。芭蕉はここで「ありがたや 雪をかをらす 南谷」と詠み、「修験行法を励まし、霊山霊地の験効、人貴びかつ恐る、繁栄とこしえにして、めでたき御山といつつべし」と記している。
羽黒山出羽三山を訪れた後、羽黒山五重塔を訪れた。かなりの距離があり、車で約10分走って、徒歩で20分ほど山道を下って更に少し登ったところに杉林の中にまさに忽然と現れる。高さ29m、三間五層の柿葺(こけらぶき)・素木造り(しらきづくり)で虚飾のない、神々しい美しさだ。見方によっては、京都や奈良にある五重塔よりも美しいといえるかもしれない。平安時代、平将門の創建とされ、1608年には57万石の出羽山形藩主、最上義光が修復している東北最古の五重塔である。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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芭蕉乗船の地の芭蕉と曾良の像
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「五月雨を 集めて早し 最上川」の句碑
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最上川の乗船の地
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白糸の滝
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白糸の滝は落差がある
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「五月雨を 集めて早し 最上川」の句碑
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芭蕉上陸の地
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芭蕉上陸の地
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清川関所跡と芭蕉像
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清川関所跡の芭蕉像
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清川関所跡
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羽黒山出羽三山でほら貝を吹く修行僧
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「涼しさや ほの三ヶ月の 羽黒山」の句碑
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出羽三山神社
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出羽三山神社の芭蕉像
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芭蕉像
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出羽三山神社、三神合祭殿と鏡池
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羽黒山出羽三山神社
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三神合祭殿
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羽黒山出羽三山神社の鳥居
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三神合祭殿(月山神社、出羽神社、湯殿山神社)
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三神合祭殿
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三神合祭殿
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羽黒山参集殿
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羽黒山霊祭殿
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釣り鐘堂
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釣り鐘
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羽黒山霊祭殿
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出羽三山神社の鳥居
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羽黒山霊祭殿
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八幡神社の鳥居
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出羽三山神社
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羽黒山五重塔へ向かう門
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五重塔へ向かう坂道
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五重塔へ渡る橋
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赤い橋と清流
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杉林の中の五重塔
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虚飾のない五重塔
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虚飾のない五重塔
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五重塔の頂部
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