2020/11/29 - 2020/11/29
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FUKUJIROさん
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将軍塚の大舞台からも見えていた船岡山へ移動します。
桓武天皇は平安京を造営するに当たり、船岡山の真南を平安宮の北辺(正確には、船岡山の南方約1.3kmにある一条通を北辺)とし、その南に朱雀大路を造りました。そして、朱雀大路の西側を右京、東側を左京としました。
多くの大宮人が船岡山に清遊し、清少納言は、枕草子で「丘は船岡・・・」と讃えています。
時が過ぎて、右京を長安城、左京を洛陽城と呼ぶようになり、右京の衰退によって、いつしか京の都全体(左京)が洛陽と呼ばれ、京に向かうことを上洛と言うようになりました。
後に、応仁の乱(1467~1477年)では、西軍が船岡山に陣を構えたことから、船岡山周辺を「西陣」の名で呼ぶようになり、今に至っています。
戦国時代の終わり、豊臣秀吉が船岡山を大徳寺に寄進したことから、400年以上経過した現在も大徳寺の所有であり、京都市は年間8,000万円の地代を支払っています。ただし建勲神社の土地は、神仏分離の折に明治新政府が召し上げたと思われます。
船岡山は、標高111.89m、長径約500m、周囲約1,300m、面積約2万5千坪(東京ドームの約1.8倍)の船形をした丘です。南峰の頂上には、三等三角点が設置されています。
1日目:京都府宮津市へ直行し、街歩きをしました。
2日目:天橋立を観光して、京都市内へ移動。
3日目:京都市内を観光。
4日目:トロッコ列車に乗り、嵐山を散策。京都市内を観光。
5日目:宇治を観光。
6日目:市内を観光後、帰宅。
コロナ禍のため、帰宅後2週間以上経過してから旅行記を公開しています。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 高速・路線バス 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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蹴上駅から地下鉄東西線の二条駅まで移動し、バスに乗り換えてライトハウス前バス停で降りました。路地の先に見えているのが、船岡山です。
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千本通り(北向き)。
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千本通り(南向き)。京都は、南へ行くほど低くなっています。
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船岡山に向かって進み始めたところで、雑炊の文字が目に入りました。
昼食がまだだったので、雑炊を食べることにしました。 -
お店の入り口にあった立て看板。安いです。
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京雑炊ハルハウス。正式名称が「一般財団法人・まちの縁側クニハウス&まちの学び舎ハルハウス」となっていて、ここは、まちの学び舎ハルハウスです。
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京雑炊(卵入),副菜がついて450円です。かなり量があって、お腹いっぱいになりました。お店は話し好きなお母さん(70歳代)が一人で切り盛りしていて、コロナ禍の前には下宿生が3人いたらしいです。
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食事をしながら、船岡山のことをお聞きしたら、いろんな話が聞けました。この資料も見せていただき、とても参考になりました。
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千本通りの向かい側にある上品蓮台寺にお参りするようにと薦められました。
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拝観寺院ではありません。当日も、檀家の法要が営まれていました。
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蓮華金宝山九品三昧院上品蓮台寺の本堂。真言宗智山派です。
御本尊は延命地蔵菩薩をお祀りしています。寺伝によれば、聖徳太子が母の菩提寺として建立し、天徳4年(960年)に宇多法皇の勅願により、寛空僧正が再建し、寺号を上品蓮台寺と改めたと伝わります。
国宝の紙本著色絵因果経を所有(京都国立博物館に寄託)しています。 -
扁額。寺は応仁の乱で焼失しましたが、文禄年間(1592~96年)に豊臣秀吉の援助を受けて紀州根来寺の性盛上人が復興しました。
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鐘楼。境内は桜の名所としても知られています。
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弘法大師像。
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大師堂。
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大師堂の額。
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先ほどの路地に戻り、船岡山を目指します。
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石段(100段位)を上ると、山道が続きます。
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小さな慰霊碑がありました。
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さらに坂道が続きます。
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船岡山(南峰)の山頂です。
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ここが頂上です。手前が三等三角点、奥にサイレン塔(使われていません)。
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明治36年(1903年)に三等三角点(北緯35度2分8秒756、東経 135度44分40秒417、標高111.89m)が設置されました。山麓と山頂との標高差(比高)は東南部で約45m、西北部で約30mとなっています。
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文七櫻。信楽高原鐵道列車衝突事故の現場で発見とあるのですが、何故ここに植えられているのか不明です。
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船岡山の頂上から南方の景色。
真南にマンションが建っており、視界が遮られています。 -
南方向。山頂にいたお爺さんの話では、ユニーブル京都紫野(2006年築)が建てられる以前は、千本通りが見えていたそうです。残念でした。
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南西方向。中央の大きな緑地は北野天満宮です。
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国旗掲揚台の跡。
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この凹状の窪みは、船岡城の堀跡です。
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船岡山の東半分は、織田信長公をお祀りして明治2年に明治天皇が創建した建勲(たけいさお)神社です。北参道を進みます。
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北参道から回って来たので、この石段を上れば境内です。
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正式な入り口である東参道と合わさり、境内へ。
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桶狭間の合戦の際に、織田信長公が舞った「敦盛」の歌碑です。
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境内の奥に見えているのが拝殿です。
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手水舎。拝殿へ上がる石段の手前にありました。
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拝殿。内側に織田信長公36功臣のうち18功臣の額を飾っています。
大願成就・開運・難局突破・産業指導の神・災難除けの神として、崇敬されています。 -
祓串(はらえぐし)。初めて体験しました。
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神門。その奥に御本殿、御祭神は織田信長公です。
御神徳は、国家安泰・万民安堵の大生の神。 -
船岡妙見社。船岡山の地主神である玄武大神をお祀りしています。
宝永4年(1707年)の「霊符縁起集説」によれば、玄武神は妙見菩薩にして童形なり。水の神にして宅神なり。病魔退散の神なり。とあり、古くから祀られていたようです。 -
船岡妙見社の回りには柵があり、近寄れませんでした。南側からは、かろうじて屋根だけが見えました。
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南方向。中央に京都タワーが見えています。
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南参道の石段。かなり急な石段でした。
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南参道を見上げたところです。下から見ると、それほど急坂には見えませんね。
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引接寺(いんじょうじ)。
船岡山を下りて、北野天満宮に向かう途中で立ち寄りました。 -
正式名称は光明山歓喜院引接寺ですが、通称 千本ゑんま堂と呼ばれています。開基は、この世とあの世を行き来する神通力を有したとされる小野篁卿(802~853年)です。昼は宮中に赴き、夜は閻魔之廰に仕えたとされ、朱雀大路の北側に閻魔法王の姿を刻んだ祠を建立しました。
もちろん、御本尊は閻魔法王(座高240cm)です。 -
例年5月には、室町時代から続くと云われる千本ゑんま堂大念仏狂言が開かれており、京都市の無形民俗文化財に指定されています。お堂にたくさんの写真が飾られていましたが、ぜひ観劇したいと思わせるものでした。
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鐘楼。梵鐘は高さ148cm、口径82cmの鋳銅製です。南北朝時代の康歴元年(1379年)に大工藤井國安が製作したとの刻銘があり、応仁の乱に際しても残りました。
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西陣の小路をくねくねと抜けて、北野天満宮の東門鳥居に着きました。
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北野天満宮の東門です。
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手水舎。
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普通の神社では龍が水を吐いていることが多いのですが、ここでは牛でした。
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楼門を目指して南へ歩きます。
ここは宝物館。1年の中でも限られた期間だけ開館します。当日は開館日だったのですが、16時で終了でした。 -
楼門。有名な「文道大祖 風月本主」の扁額が掲げられています。
日曜日でもあり、紅葉の名所ということもあり、人が多い(個人の感想)です。もちろん、例年に比べると数分の一らしいのですが。 -
参道。その先には、楼門と拝殿の間に建つ三光門(中門)があります。
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三光門。三光とは、日、月、星の意味で、梁の間に彫刻があることが名前の由来となっていますが、星の彫刻は見られず「星欠けの三光門」と呼ばれています。
桃山時代の建築様式で重要文化財に指定されています。 -
三光門の扁額は、第111代後西天皇(御在位:承応3年(1655年)~寛文3年(1663年)) の御宸筆です。
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社殿。御祭神は、菅原道真公。御相殿に中将殿(菅公の御子息)と吉祥女(菅公の北の方)をお祀りしています。
本殿と拝殿、石の間、楽の間を連結した日本最古の八棟造(権現造)で、慶長12年(1607年)に再建されました。国宝に指定されています。
神無月の真っ只中、出雲国に出張中とは知りながら、お参りしました。 -
平安京においては、北野天満宮は都の外(北側)でした。
豊臣秀吉の治世になり、「安寧楽土」を目指して総延長22.5kmの土塁と堀(御土居)を築いて中心部の防備を固めた際、北野天満宮は御土居の内側に入れられました。この御土居の内側を洛中、外側を洛外と呼ぶようになりました。 -
北野天満宮の参拝に費用はかかりませんが、もみじ苑を観るには千円の拝観料が必要です。境内の西側には御土居が残されており、約350本の紅葉を有する名所「もみじ苑」となっています。
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入苑時に、このお菓子をいただきました。
千利休が考案したお菓子らしいです。 -
もみじ苑の紅葉。
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もみじ苑の紅葉。
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もみじ苑の紅葉。
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もみじ苑の紅葉。
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御土居から見える社殿。
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もみじ苑の紅葉。
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もみじ苑の紅葉。ライトアップが始まりました。
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和魂漢才の碑。日本民族の精神を保ちつつ、中国伝来の知識や学問を身につけるという考え方で、菅原道真公の考えを凝縮した言葉と捉えられています。
境内には、菅原道真公の後裔 東坊城聰長の揮毫による和魂漢才の碑があります。 -
大欅。樹齢600年。御土居が築かれる前から自生していたようです。
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紙屋川にかかる朱塗りの太鼓橋「鶯橋」。
紙屋川は、この辺りから天神川と呼ばれて、桂川に合流します。 -
三叉の紅葉。樹齢400年超。
ほとんど葉が付いてない状態でした。 -
ライトアップされた もみじ苑の紅葉。
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椿。
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ライトアップされた もみじ苑の紅葉。
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ライトアップされた もみじ苑の紅葉。
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もみじ苑の出口にある茶屋。
ここでお茶をいただき、お菓子を食べました。 -
ライトアップされた社殿、とてもきれいです。
帰る前にもう一度参拝しました。 -
ライトアップされた参道、三光門。
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ライトアップされた楼門。
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周りに人がいなかったので、「文道大祖 風月本主」の扁額を撮影しました。
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楼門の外に撫で牛がいました。
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南側の今出川通りからの参道、二の鳥居が見えています。
北野天満宮前バス停から市バスに乗車し、京都駅に出ました。 -
JR京都駅(北口)。日曜日の18時にしては、空いています。
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振り向けば、京都タワー。
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京都駅を通り抜けてロイヤルツインホテル京都八条口に戻りました。
歩き疲れたので、ホテルで夕食を取りました。 -
サービスのお酒、キンシ正宗「金閣」をいただきました。
ホテルのレストランは、ソーシャルディスタンスが守られ、安心でした。 -
ミスジのステーキ。とても美味しくいただきました。
明日は、トロッコ列車を予約しているので、保津峡へ向かいます。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。
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この旅行記へのコメント (2)
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- FUKUJIROさん 2021/02/16 11:33:20
- 初めまして
- 京都は、いろいろと謎が多くて面白い街ですね。
今回の旅行記もまだ続きます。
これからも京都を訪れる機会は多いと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
-
- たらよろさん 2021/02/15 20:19:17
- 京都に住んでいても
- こんばんは、FUKUJIROさん
この度はフォローいただき、そしてリフォローもありがとうございます。
早速遊びにきましたー
どの旅行記から見せて頂こうかしら?と
地元京都の旅行記に♪
西軍が陣を構えていたから西陣って言うんだーとか
大徳寺さんに賃料を支払っているんだーとか、
京都に住んでいても知らなくて…
いろいろお勉強になりました。
今後ともどうぞよろしくおねがいいたします。
また遊びに来ますね。
たらよろ
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