2020/10/31 - 2020/11/01
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ウェンディさん
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暑かった夏もその足跡すら消えかかった10月の終わりに、秋の色を探す旅に出ました。
向かったのは南会津地方。
南会津は尾瀬に行くときに通ることはありましたが、今までは立ち寄ることのなかったエリア。
今回は1泊2日で秋色に染まる南会津を楽しむことにしました。
旅の2日目は、私たちにしては珍しい観光がメインの旅。
秋空の下、江戸の風が吹き抜ける大内宿を歩いてきました。
姉妹旅行記
・錦秋の もこもこチョコレート・ヒルズ
https://4travel.jp/travelogue/11660822
・秋抱く絶景 【左下り観音堂 & 塔のへつり】
https://4travel.jp/travelogue/11664425
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
-
10月末にお出かけした福島県の南会津。
旅の1日目はちょっとだけ体を張って、七ヶ岳のハイキング。
秋と冬の狭間の山で、もこもこのチョコレートヒルズの絶景を楽しんできた。七ヶ岳 自然・景勝地
-
そして夜は、温泉!
一夜の宿をお借りしたのは、民宿・山形屋さん。
家族経営の小さなお宿だが、おもてなしの心は抜群。
夕食も地方色豊かなお膳で美味しくいただき、おりしも宿泊した日は旧暦の十五夜で、露天風呂に方までつかりながら、月見風呂。
評価の星がたくさん並ぶ豪華なお宿も悪くはないとは思うが、私が落ち着くのは家庭的な雰囲気のお宿かな。民宿 山形屋 宿・ホテル
-
宿でのんびりと眠った翌日は、早起き。
早起きしたので朝温泉の選択肢もあったが、相棒と私の出した朝活は、温泉散歩。
この日は晴れるという天気予報だったが、朝は一面の霧。
そんな霧の中に向かったのは、湯野上温泉と幹線道路を結ぶ橋の上。 -
湯野上温泉は阿賀川(旧名称:大川)の溪谷に沿う温泉で、橋の上からは秋の景色が一望できる。
紅葉の色は太陽光で見る艶やかな色もきれいだが、その色彩の美しさが際立つのは、木々がしっとりと朝霧に濡れる時間帯。 -
溪谷の木々は狙い通りの色合い。
昨日の夕方に橋を車で渡った際に、ここは朝が綺麗かもしれない…と目をつけておいたのだが、大当たり。 -
イチオシ
そして、橋の反対側の欄干越しに眺める景色も、なかなか。
朝霧が消える過程のほんの数分間しか見ることのできない、不思議な光景がそこにはあった。 -
湯野上温泉郷の朝散歩で出かけたのは、橋の上だけではなく、日本に2つしかないといわれる茅葺屋根の駅舎を持つ湯野上温泉駅へ。
まだ朝早く、目覚めたばかりの乗客もいないレトロな駅舎を楽しんだ。
湯野上温泉駅 駅
-
宿の朝食は7:30からでサクッと食べたら、即時出発。
この日も予定は盛り沢山。
先手必勝で、目的地へと向かうつもりだったのだが、宿の近くで足湯を見つけてしまい、そこでトラップ。
足湯は見つけると、ついつい足を突っ込みたくなってしまう、罪な奴だ。 -
車に乗り込み、本日の第一目的地へGo!
今朝は霧で半分覆われていた秋の山も、朝の霧が嘘のようになくなりクリアな姿。
でも、朝の霧が立ち込めた雰囲気の方が風情があるよね。 -
宿から車で15分。
やってきたのは、江戸の風が流れる小さな宿場村。
大内宿だ。 -
イチオシ
大内宿と言えば、この景色。
観光パンフで有名な、茅葺屋根が並ぶ江戸の宿場町の風景。
20年程前に大内宿のこの景色を知り、一度は自分の目で見てみたいと思っていたのだが、“大内宿”の名前が有名になりすぎて、国内外から観光客が押し寄せてきているという話を聞き、なかなか私の足は向かなかった。 -
でも、今年に入り状況が一変。
新型コロナの影響で海外からの観光客の流入が途絶え、大内宿に昔ながらの空気を感じ取れる余裕ができた…そんな噂を耳にした。
それならば、行ってみたいかな…と腰を上げた次第だ。時代に乗り遅れたことが幸いとなる by ウェンディさん大内宿 名所・史跡
-
大内宿の歴史は古く、平安時代末期に天皇家(後白河天皇系列)の第三皇子:高倉似仁王がこの地に落ち延びた時に、大内(京宮に由来する名前)と名付けられたといわれている。
(史実としては、高倉似仁王は宇治川で流れ矢にあたり死亡となっているが、この地では、実は流れ矢にあたったのは影武者で王は都落ちをし、この地で生き延びたとされている)
しかし、実際にこのエリアが日本人にとってメジャーとなったのは江戸時代の少し前。
大内宿の名は会津若松と日光今市を結ぶ街道の宿場町として馳せ、伊達政宗もこの街道を馬で疾走したという話もある。
そして現在は、江戸時代の茅葺屋根の宿場の風景を残す村として注目を集めているのが、大内宿であり、村の中でも茅葺屋根の家々が並ぶエリアは、景観を変えてはいけない歴史保存地区に指定されている。 -
村の入口付近では空を見上げると視線の先には電線が見えていたが、茅葺屋根の家々が並ぶ街道へと入ると、電線はすべて地中に埋没され、江戸時代の雰囲気そのまま。
-
イチオシ
訪れた時間帯も朝8時半と早かったので、観光客の数も多くはなく、確かに時代を遡った江戸時代、旅籠が立つ並ぶ宿場町の秋の風景にも見える。
目をつむり、耳をすませば、街道を行きかう旅人の衣擦れの音や旅籠の呼び込みの音が聞こえ、飯屋が準備を始めた朝餉の匂いが鼻孔をくすぐりそう。 -
とはいうのは妄想で、今の大内宿はれっきとした観光地。
旅籠に見えていた茅葺屋根は、現在はすべてが観光客用のお店。
街道沿いのお店では開店準備が始まっていた。 -
大内宿には旅人が泊まれる民宿もあるらしいのだが、現在、昔ながらの旅籠(民宿)はその殆どが休業中ということで、村の中には宿泊はできない。
だから、村の観光産業は、食堂や小物屋さん、カフェなど。ちりめん小物好きの方にお勧め by ウェンディさん叶屋本家 お土産屋・直売所・特産品
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こちらのお店“本家叶屋”は、ちりめん雑貨のお店
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村の方たちが冬季などの閑散期に作ったハンドメイドの小物を販売している。
作品の種類も多様で、干支の置物から季節を味わうつるし飾りまで。
小物好きの方ならば、ついつい購入したくなってしまうかも…。 -
向かいにあったこちらのお店では、和雑貨を販売。
ドレッシングから根付けまでとバラエティ豊かな品揃えだった。 -
この大内宿は、実は一大消費地でもある場所。
何の一大消費地かって?
それは、Go toトラベルの地域クーポン。
宿泊した翌日までしか有効期限のない地域クーポンは、このあたりでは道の駅の飲食店ですら使えなかった微妙な存在で、下手したら、メモ書きすらできないただの紙切れ。
でも、大内宿では写真の青〇のついたショップで紙クーポンが利用でき、更に電子クーポンも使えるお店もちらほらある。
だから、多くの観光客は大内宿で、お土産や食事にクーポンを使おうと目論んでやってくる。 -
イチオシ
そんなショップ巡りも楽しいのだろうが、個人的に興味があるのは商業ベースの部分ではなく、昔から地域に受け継がれてきているもの。
大内宿にもそんなものはないかな…ときょろきょろしていたら、一軒の民家の軒先に不思議なものを発見。 -
近づいてよく見るとそれは藁で、何本もの藁を束ねて筒状にしたものが軒先にぶら下がっていた。
初めは酒造の杉玉みたいなものかと思ったのだが、 -
説明看板を発見!
なんと、この藁の束は蜂の巣だということ。
通常ミツバチは集団で行動し、女王蜂をトップに大きな巣を築くのだが、この巣の主の蜂は一匹狼タイプのマメコバチで、1本1本の藁の中に花粉団子を運び込んで、そこに産卵し、越冬するそうだ。 -
マメコバチは農作物の受粉に役立ち、春になるとこの巣を果樹園に持っていき、花の受粉のお手伝いをしてもらうとのこと。
最近、農薬や化学肥料のせいで(その根拠はまだ明確にはなっていないが)、ミツバチがその帰巣本能を失い、その数が激減しているという。
そんな中で、集団で生活をしないマメコバチに今後注目が集まってくるかもしれない。 -
村の街道の突き当りにはこんもりとした森があり、村の展望台へと続く石階段がある。
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丘の中腹に鎮座するのは子安観音のお堂。
村の子供たちの安全を、江戸時代からずっと見守ってきているのだろう。大内宿を撮影するベストスポット by ウェンディさん子安観音堂 寺・神社・教会
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社のある高台からは村が一望。
茅葺の屋根から煙が立ち上り、時代が300年違っていたら、宿屋の飯の準備の時間なのかもしれない。 -
大内宿を見下ろす景色はこの高台から撮影されていて、誰が撮ってもそれなりの映える写真となることで有名だ。
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この高台で、しばらく江戸時代の風景を堪能する。
人の少ない時間帯のこの景色が見たくて、湯野上温泉に宿をとり、朝一番に大内宿にやってきて大正解! -
江戸時代に街道を歩く旅人は毎日30㎞近い距離を歩き、最後の一山を越えた峠の向こうに竃から煙が立ち上る街道宿のこんな景色が見えてくると、今日も山賊にも襲われずに無事に宿にたどり着いた…とほっと胸をなでおろしたのだろう。
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石階段を降りて、再び村の中へ。
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先ほど高台から村を眺めていた時に、どの茅葺屋根にも小さな帽子のような屋根(多分、いろりや竃の煙の通り道)があるのが見えたが、地上に立ちその部分を見上げると、どの茅葺屋根の家でも同じ模様が描いてあった。
初めはそれぞれのお宅の屋号かと思ったのだが、村中がすべて同じ屋号の筈はない。
よく見ると、その模様は漢字の“水”と双頭の蛇(多分、龍だろう)を組み合わせた形。
ということは、この模様は火事から茅葺の家を守るおまじない。
火がついてしまうと延焼までの時間が非常に短い茅葺の家。
だから、火事が起きた時に飛び火しやすい茅葺の屋根部分に、水と水龍でまじないをかけ、火から守っているのだろう。 -
時刻は9時。
団体の観光客がやってくるまでもう少し時間があるので、村の中をのんびりと散歩。 -
歩くといっても、茅葺屋根の続くメインの道の長さは500mとそれほど長くはない。
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だから、秋景色を堪能しながらのんびりとそぞろ歩き。
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イチオシ
朝の柔らかな光が、宿場町を照らし出していた。
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村の中に大きな鳥居を発見!
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鳥居の向こうには高倉神社があるということで、行ってみることに…
高倉神社 寺・神社・教会
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神社に行くはずが、途中で学校の校舎を見つけ、方針転換。
せっかくだから、観光地化された宿の部分だけでなく、実際にこの地で暮らす方の日常の一コマを少しだけ見せていただくことにした。 -
一般のお宅が立ち並ぶ村の道を歩くので写真は撮らなかったが、この地区では過疎化の問題はそれほど深刻ではなさそう。
何件かに一軒は子供の衣類が物干し竿で揺れ、小さな自転車が玄関先においてあったりもした。
自身の田舎へ行くときなどにいつも感じるのは、かつて私が子供だった頃には、日中は響いていた子供たちの賑やかな声が聞こえなくなって久しいということ。
地域の住人の高齢化の問題は、都市部以外ではどこの地域へ行っても付きまとうとは思うのだが、このエリアは少しは安心なのかな。 -
再び大内宿の街道へと戻る。
茅葺屋根と秋の紅葉した山の景色が美しく、それだけで観光に来たくなってしまう場所かもしれない。 -
村の人たちは、大内宿を会津地方の方言である“おほち、おうち”宿と呼ぶ。
この大内宿が茅葺屋根の残る宿場町保存地区として現在の姿を保つまでには、多くの苦労があったそうだ。
江戸時代が終焉を迎えた後の明治・大正時代。
大内宿の街道筋は、その道を通る旅人が少なくなってしまった。
旅人が減った理由は、日光街道の道路の整備。
物流のために国が日光街道を整備したことにより、徒歩で旅をする人は激減し、物資の輸送にも車が使われるようになったことで、大内宿は宿場町としての役割を失い、宿場町としての歴史は失われてしまったかのように見えた。 -
更に時代は昭和の戦後となり、家の主が代替わりを繰り返すと、茅葺屋根の家の相続人は隙間風が吹く古い家よりも暖房効率の良い新しいタイプの家を好み、江戸時代から伝わる大内宿の茅葺の家が壊され、失われそうになった時期があった。
しかし、結果として失われることはなかった。
その理由は、大内宿の立地が福島県の中でも僻地であったため。
村の若者たちは僻地に残るよりも、少しでも大きい街へと働き口を探しに村を出て行った。
そして茅葺の家々は主もなく、そのまま朽ちていくかに思われたのだが…。 -
救いの手が現れたのは昭和の終わり。
大内宿が、茅葺屋根の古民家が街道沿いに軒を連ねる町並みとして、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、大内宿を含む前後10kmが下野街道として国指定史跡に指定され、補助金により茅葺の家々が再び息を吹き返し、現在の姿として残ることとなった。 -
さて、今回の大内宿の観光。
昨今の時代の最先端を見据える風潮とは真逆の大内宿の歴史が語る“時代に乗るのが正とは限らない”という考え方。
これは、わかっているようで私たちが忘れてしまうこと。
ソレを、もう一度再認識できたかな。
そして、来る前は、どうせ江戸時代のテーマパークみたいな感じなのでしょ。とか失礼なことを思っていたことを大内宿に謝りたい。
実際に歩き、村の歴史を知り、思い違いを反省した旅だった。
大内宿観光の後は、鎌倉時代から続く絶景観音堂へと行こうと考えていたのだが、大内宿の観光案内所(駐車場付属)で写真を見せて場所を聞いても、近くにあるはずなのに案内のおばさんですらその名前を知らないと言う。先手必勝!休日の駐車場は朝9:30で満車 by ウェンディさん大内宿観光協会 名所・史跡
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果たして、迷える子羊の相棒の私は絶景観音堂へとたどり着けたのか?
苦労してたどり着いた絶景観音堂“左下り観音”のお話は次回の旅行記で…。
前の旅行記
錦秋の もこもこチョコレート・ヒルズ
https://4travel.jp/travelogue/11660822
続きの旅行記
秋抱く絶景 -左下り観音堂 & 塔のへつり--
https://4travel.jp/travelogue/11664425左下り観音堂 名所・史跡
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この旅行記へのコメント (2)
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- pedaruさん 2020/11/28 06:49:52
- 大内宿
- ウェンディさん おはようございます。
写真家のウェンディさんの大内宿の写真は、誰もが認める確かな腕、今更驚くには
当たらないのかもしれませんが、渓谷の朝霧の消えた瞬間の絶景の写真には驚きました、さすがです。
感心したのは、写真は当然として、解説の巧みなこと、分かりやすくて、知識の泉と言う感じです。
茅葺屋根の保全には気を遣うでしょうね、一番恐ろしいのは火事ですが、よくぞ江戸時代からご無事で・・・と言う気になります。
私が子供の頃、町内の大きな油工場で火事がありました、隣接のお寺の杉の木が次々と燃え出して、それはとっても恐ろしい光景でした。
私の家の前の往還を挟んだ家は藁葺屋根でしたから、延焼を恐れてバケツリレーで水をかけていました。水道を使っていなかったのは、まだ井戸しかなかった時代なのでしょうね。私の家は台宿といって街に入るところにある宿場でした。
最近現在住んでいる付近の茅葺屋根の家が解体されました。その現場を目撃したのですが、屋根部分の構造は非常に簡素に出来ていて意外でした、屋根を支える部分は竹が使われており、縄で結わえてありました。茅の部分を取り除くと、簡単に解体されました。よくこれで百年以上も持ったものです。
話があらぬ方向に行ってしまい失礼しました。
pedaru
- ウェンディさん からの返信 2020/11/28 22:42:12
- RE: 大内宿
- pedaruさん こんばんは。
コメントをありがとうございます。
pedaruさんがおっしゃられるように茅葺屋根の家屋の作りは非常に単純で、木材、萱、そして縄から作られていて、すべてがリサイクル可能な品。
煙でいぶされ丈夫になった木材はそのまま他の建物の建築に流用でき、使い古した萱は火種、そして縄は燃やせば灰となり土壌のアルカリ化に役立ち農作物を方策へと導きます。
今の建材は取り壊したら産廃にしかなりませんが、日本の旧時代の建築様式である茅葺の家は究極のエコロジー。ご先祖の方々は今思えば、最先端の地球にやさしい生活スタイルをしていたのですね。
そんなエコな茅葺建築の弱点は火。
今回訪れた大内宿でも、以前に訪れた白川郷でも消火銃を用いた訓練は定期的に行われているそうで、地域が一丸となって茅葺家屋を守り抜くという心意気を感じました。
茅葺の屋根の維持は大変で、拭き替えるための天然の萱が自然の中から減少している昨今、必要数の萱を集めることすら大変になってきているとのこと。
あと、100年、200年とエコロジーハウスの茅葺の家が存続できるとよいですね。
pedaruさんの火事の話で思い出しましたが、私がまだ生まれる前の1955年、実家のある新潟で、新潟大火と呼ばれる非常に大きな火災があったそうです。幸いにも両親はその時はその火災での直接の被害はなかったそうですが、私が小学生の時に担任だった先生から、大火当時に子供だった先生が体験した話;先生の目の前を火事の火が走っていった話を聞き、火事の恐ろしさを疑似体験しました。
昔の木造の家々で生活していた人々にとって、火事はすべてを灰に変えてしまう恐ろしいもの。
大内宿の茅葺の屋根に描かれていたお守りの“水”と“水龍”。
その気持ちが、よく分かります。
ウェンディ
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