イスラームの残り香を探しにアル・アンダルース8ロンダ～アルヘシラス

2014/06/11 - 2014/06/11

大変ご無沙汰してしまいました。
さてスペインの旅を続けましょう。
今回はサアラ・デラ・シエラやセテニルの拠点でもあったロンダからアルヘシラスを旅します。

エリア ロンダ(スペイン)

白い村巡りの拠点として滞在したロンダを歩きます。勿論此処ロンダも白い街並みです。

セビージャを陥落させグラナダを目指すレコンキスタ軍。それを迎え撃ったロンダもまたセテニルやサアラ・デラ・シエラ同様自然の岩山を巧みに利用した要衝の街でした。

ロンダは断崖絶壁により旧市街と新市街に分かれます。

新市街と旧市街は二つの橋で繋がっています。此方は小さいビエホ橋。

その後ロンダはレコンキスタ軍に制圧されますが、ペストにより荒れ果ててしまいます。

そんなロンダでしたが、その荒々しい景観に惹かれる様に荒々しい男達が此処に移り住み、ロンダは荒くれ者の街となります。

更に芸術家や小説家もロンダの魅力に惹かれこの街へやって来ました。ヘミングウェイもその一人です。

断崖絶壁ギリギリに民家が建ち並びます。

地震大国の我が国では考えられない光景です。

イエメンでもあったなぁ。
こんな光景。

ロンダの顔とも言えるヌエボ橋。

ヌエボ橋から広野を眺めます。

対岸から

橋の真下

橋を下から仰ぎ見るポイントへ散歩道が続いてます。

真下から見上げたヌエボ橋

洗濯物を落としたら、二度と元に戻らない？

街を真っ二つに分けて真下に流れる川はグアダレビン川

白い街並みの散策はどこも楽しいひとときでした。

脇を見渡せばアンダルシアの雄大な大地が広がります。

アラブの浴場跡に来ました。

メスキータでも大活躍したイスラームアーチ

当時はさぞ美しいハンマームだったのでしょう。

白い街並みの散策を続けます。

ロンダの端迄やって来ました。

引き返します。

ロンダの中心、ソコロ広場

昼食はバルで

この門にもイスラームアーチ。

起伏に富んだ街です。

谷の起伏もあり過ぎです。

ヨーロッパのお店で時折見かける遊び心満載のディスプレイ。とっても素敵です。

聖体祭の練習でしょうか？

闘牛場へやって来ました。

闘牛と言えばロンダです。

赤い布で牛を挑発する現代の闘牛のスタイル。

そのスタイルが生まれたのが此処ロンダだそうです。

そのスタイルを産み出したのはフランシスコ・ロメロ。

本物を見たかったなぁ。

素敵な教会。

街の至る所にイスラームの残り香を感じます。

中南米で、その土地の文化を徹底的に破壊してキリスト教の文化を植え付けたスペインが、これだけイスラーム色を街並みに残したのは如何に当時のスペイン人がイスラーム文化を受け入れていたかが解ります。

素敵な路地裏。

モンドラゴン宮殿を訪れました。

イスラーム様式の庭園を堪能出来ます。

イスラームアーチから庭園を眺めました。

庭園中央に配置される水盤はイスラーム庭園の重要な要素。

街を二分するグアダレビン川の深い峡谷、その真下に降りられるポイントがあります。

入り口にはアラビア文字。

さて降りていきましょう。

途中のポイントで。

真下に到着しました。

賑やかなメインストリート。

路地の道幅ギリギリの馬車が往く。

夕暮れのソコロ広場。
当初次は帰国便の出るマラガを拠点として引き続き白い村々を旅する予定でしたが、此処までイスラームの足跡を追う内に、もっと追ってみたくなりました。

思い立ったら吉日。私は列車に乗るとマラガでは無くアルヘシラスを目指しました。

セビーリャ、ロンダが陥落し遂にアルハンブラ宮殿が堕ちスペインでのイスラームの歴史に終止符が打たれました。彼等は地中海を渡ってアフリカへと帰っていったのです。

アルヘシラスからはモロッコのタンジェ迄フェリーが出ています。そのフェリーに乗り、落ちていったイスラーム達に想いを馳せる。そしてタンジェの街を探訪する。それが目的で急遽この街を訪れました。

嘗てイスラームが堕ちていった海原を眺めます。
対岸はモロッコ・タンジェです。

見張り塔とトーチカ。建造時期は一緒の筈はありませんがとてもマッチしています。

アルヘシラスも例に漏れず白い街並みです。

武骨な要塞がありました。古くから海防の要衝だったのでしょう。

要塞内部を見学しました。

アルヘシラスの港

明日此処から出港します。

城門がありました。

城門を潜ります。

アルヘシラスの白い街並み。

インド、エジプト、モロッコ…バックパッカーの間で三大灰汁の強い人達と呼ばれている歯応えたっぷりの旅先。その中でもモロッコのタンジェは悪名高いです。

コスタ・デル・ソルに陽が沈みます。
明日、タンジェではどんな事があるでしょう。
腕が鳴ります。楽しみです。

最後までご覧頂きありがとうございます。
次回はモロッコ・タンジェを旅します。