イスラームの残り香を探しにアル・アンダルース6サアラ・デ・ラ・シエラ

2014/06/09 - 2014/06/09

ロンダを拠点にアラブの残り香漂う白い村サアラ・デ・ラ・シエラを訪れました。

エリア サアラ・デ・ラ・シエラ(スペイン)

ロンダからローカルバスに乗り換えてボチボチとサアラ・デ・ラ・シエラにやってきました。

小高い丘の麓に白い村が広がり、その頂上にはアラブ時代の砦が残っています。

サアラ・デ・ラ・シエラ迄は2014年当時、平日二往復しかバスが無く、急ぎ足で訪れる様な場所でも無いので一泊してのんびり過ごす事にしました。

早速白い街並みを散策します。

教会が見えてきました。

坂の村は景観は良いのですが、つづら折りの道は歩くには少々困難が伴います。

白い建物が坂道に折り重なって建てられています。

整備が整っているので白い街並みの白さが際立っています。

グングン登っていきます。

家々には色とりどりの花が飾られ白い街並みを華やかに演出していました。

此方も見事です。

見上げればアラブの砦が見えました。

街角に残る門にもイスラーム時代の残り香を感じます。

レコンキスタが進みセビーリャが陥落しました。

レコンキスタ軍が進むのはナスル朝があったアルハンブラ宮殿がおわすグラナダの街。

ロンダ地方はそんなセビーリャとグラナダの通り道に位置しました。

今では立派な教会が建っています。

この教会が人が暮らす一番高い場所です。

アラブ砦がある丘の頂点を目指します。

そんなレコンキスタ軍がグラナダを目指す通り道にあたるロンダ界隈は天然な岩場が多く存在する地方でもありました。

レコンキスタ軍からグラナダ侵攻、そして何より自分達を守る為、イスラームの民はそんな岩場に住居を構えました。

そんな歴史があるだけに、ロンダを含めロンダ界隈は岩場を利用した村が数多く残っています。

アラブ砦までもう一息です。

そんな岩場を利用した街で、ロンダよりセビーリャ側に位置する岩場を利用したサアラ・デ・ラ・シエラの砦はさしづめレコンキスタ軍の見張り塔の役割を果たしたのかもしれません。

アラブ砦の小窓から。

目前に美しい湖が広がっています。

残念ながらこの湖は自然によるものでは無くダム湖だと言う事。

当時の人々にはこの風景はあり得ません。

裾に広がる村の景色。
村は上下二段に広がっていますが、下段はたぶんこの村の美しさに惹かれ移住してきた人々の新市街的雰囲気がありました。

村の向こうにはなだらかに広がる雄大な景色が広がっています。

今では平和で長閑な世界が広がっていますが、当時はまた此処も緊張に包まれた日々があった事でしょう。

天気も良く、とても心洗われる時間を過ごせました。

正直アラブ砦に登って景色を堪能してしまえば後はやるべき事の無い村でもあります。
でもそんなところがまた良いのです。
旅にはそんな一日も必要です。
ならこんな美しい村はうってつけの場所ではないでしょうか？

バルでタパスのセットを頂きました。

やるべき事が無くなったらとぼとぼ村を降りて湖の湖畔を散策しましょう。

アンダルシアの白い村を紹介する時、時おり見かける構図が見つけられる筈です。

徒歩だとちょっと時間と体力が必要ですが、時間は山ほどあるのでのんびり散歩です。

名も知らぬ黄色い花と一緒に。

対岸まで足を延ばしてサアラ・デ・ラ・シエラを眺めました。

一日の終わりは素晴らしい夕焼けと共に。
のんびりと白い村のひとときを楽しめました。
今回も最後までご覧になってくださりありがとうございました。
次回は此方も岩場を利用した白い村。セテニル・デ・ボデガスを紹介します。

この旅行記へのコメント （2）

• ももであさん 2019/08/25 22:09:13

  懐かしの

  花の山脈って意味でしたっけ!?
  
  随分と以前にいきました。スペインの中でも、屈指の美しい村ですね。

  さっくんさん からの返信 2019/08/27 19:53:33

  Re: 懐かしの

  こんばんは
  コメントありがとうございます
  そう言う意味の地名なのですね
  どうりで花が綺麗でした。
  私ももう５年前の旅になりますが、思いで深い場所でもあります。