2020/07/19 - 2020/08/21
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Takashiさん
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ツバメは子育てを終えると若鳥を引き連れて集団生活を始め、南への渡りに備る。夜は川原などのヨシ原で眠る。名古屋市天白区の細口池は、かって、ヨシが茂り、ツバメのねぐらとなっていた。環境悪化によりヨシが衰退するとツバメも寄りつかなくなったが、地元の方々のご努力でヨシ原が再生するとツバメが戻ってきた。今や最大1万羽ほどといわれるツバメが夕暮れの空を舞い壮観である。日本野鳥の会が主催するツバメのねぐら入り観察会の会場にもなっている。
コロナ禍の上に異常気象で、夏は旅に出はぐれたが、ツバメのねぐら入りや名古屋市農業センターの花などを撮影して、楽しく過ごすことができた。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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イチオシ
海外旅行から帰って、しばらくはじっとしていた。といっても写真の整理をし、旅行記を書いたりと退屈しない日々だった。5月末にはコロナの猛威も収まったようだと喜んでいると、また感染者が増えてきた。梅雨の頃には一度終息と思っていたのに、当てが外れたのである。おまけに天候も不順で、すっかり夏の旅行に行きはぐれた。それでも近場で写真撮影するとワクワクする時が多く、意外に楽しめた夏だった。
大いに興奮したことの一つは、ツバメのねぐら入り(ツバメの塒入り)の観察と撮影である。ツバメが集団でねぐら入りをするのは、子育てを終えて南に帰る前だ。写真はねぐらのヨシ原の上を飛ぶツバメである。
ねぐらのヨシ原は全国各地にある。最も有名なのは平城京跡で5万羽以上のツバメが集まる。ここでは日本野鳥の会奈良支部によって詳しい調査がされている。2019年には、ねぐら入りの最盛期は7月下旬から8月上旬あたりだ。その後も8月下旬まで高いレベルが維持されるが、下旬はやや不安定になる。(http://migratorynara.la.coocan.jp/2019heijyokyuseki.tubamenegura.html)。 -
私が通ったのは名古屋市天白区の細口池である。住宅街に囲まれた小さな公園だ。ここはヨシが茂っていて、ツバメのねぐらになっていた。一時、ヨシ原が衰退し、ツバメの姿が消えた。しかし地元の有志がヨシ原の再生に努めると、ツバメが戻ってきた! 2年前のことである。
写真は夕方の細口池だ。ヨシが茂っているが、右端前方などのやや背が低いのはガマである。ガマにはツバメが来ない。有志の人たちはガマの除去にも努めた。
今や細口池は日本野鳥の会が全国何カ所で開いている「ツバメのねぐら入り観察会」の会場にも選ばれている。今年はNHKでも放送されるなど、すっかり既知の場所になったので具体的に記した。なお細口池に集まるツバメの数は、NHK放送時は1万羽程度とされ、かなり長期間5000羽以上である。 -
ねぐら入りの様子を説明しよう。夕暮れと共にあちらこちらからツバメの群れがやって来る。空高く集まってきたツバメたちは、何波かに分かれて急降下を繰り返す。急降下の時はすぐそばをツバメの群れが飛ぶので感動する。観客は、夏休みなので、子供連れが多い。すごーい、という声が沢山上がる。子供達にも良い経験だろう。
この様子を写真に撮るのは、私の腕と装備では、簡単ではなかった。暗いし、ツバメは素速く、あちこちを飛ぶからだ。少しでもましな写真を撮ろうと、8月2日から21日まで、悪天候と用事がある時を除いて通いつめた。
示した写真を撮ったのは8月13日、19時00分である(カメラの時刻表示は若干ずれていたので補正した)。日没は18時43分だから、日没後17分である。
使用したカメラはD850で14-24mmF2.8をつけ、19mmで使用した。トリミングしたので24mmでも良かったかもしれない。シャッター速度1/1000 (その後1/1250-2000でも使用)、ISO2000である。焦点合わせには苦労したが、この時は飛ぶ位置を予想しての置きピンだった。 -
上の写真では、ツバメの様子が分かりにくいので、中央部を拡大した。
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ツバメを撮るために、もう1台カメラを用意した。D500で80-400mmの望遠をつけた。120-150mmくらいで使うことが多かった。シャッター速度1/1250-1/1600, ISO2500程度の条件である。
写真は空高く集まってきたツバメで、8月3日に撮った。こういった写真から切り出して、個々のツバメの姿を示すこともできた。 -
空高く群れるツバメである。この写真だけは2年前に撮った。
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ツバメが降りてくる時の様子だ。空高くにも舞っている。
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降りてきたツバメたちが近くを飛んでいく。写真を撮るよりも、見ていた方がいいシーンである。歓声がどっと上がっている。
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降りたツバメはヨシに止る。
ヨシ原の中では、もっと群れているが暗くて画像が荒れるので、道の近くのツバメを撮った。もちろん、懐中電灯の光を当てたり、フラッシュをたいてはいけない。ツバメが驚いてしまう。地元の方が不心得な人が出ないよう見回って下さっている。 -
一通り写真を撮ると、夕焼け空をバックにしたツバメを撮りたくなる。しかし、綺麗な夕焼けになる日は、そう多くない。夕焼けになっても、そこをツバメが飛ばなかったり、せっかく飛んでくれても、こちらがしくじったりする。逆に言えば、なかなか上手くいかないから、興奮する日々を過ごせたことになる。
8月10日。この日は雲行きが怪しかったが、うっすらと焼けてくれた。沢山のツバメが群れて飛んでいた。 -
別のショットの一部を切り抜いた。
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こちらも。
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8月18日。この日の日没は18時38分だ。日没後、綺麗な夕焼けとなった。写真は18時51分に撮った。この時刻に飛んでいるツバメの数はまだ少ない。
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ある程度の数というレベルだ。拡大した写真である。
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イチオシ
18時55分。夕焼けは薄れていったが、まだ残照が残っていた。物凄い数のツバメが飛んだ!! 素晴らしいと連写した。
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写真の一部を拡大した。
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イチオシ
8月19日。この日は夕焼けが長く続いた。そして、夕焼けの空の下、ツバメたちが飛んだ。数は昨日より、やや少なかったが。
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ほぼ同じ頃に撮った写真の一部を切り取った。
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個々のツバメの姿。
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色々な写真が撮れて、今年の目標は達成できた。
翌20日は、やや不調だった。それでも最初に示したヨシ原の上を飛ぶツバメの姿は撮影した。21日はさらに不調だった。また回復すると思うが、今年はこれでいいだろう。来年、またツバメが来てくれれば、新しい視点で撮影しよう。 -
ツバメ以外にも、今夏はいろいろな撮影を楽しめた。最初はアジサイで、4トラベル、風に吹かれて旅人さんの旅行記を読んで妻と出かけた。6月22日に岐阜の三光寺へである。車で行けば簡単な道のりだった。
ヤマアジサイ、ガクアジサイの綺麗な花が沢山あった。写真はヤマアジサイである。 -
こちらはガクアジサイ。
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アジサイにクマバチがやって来ていた。
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引き続いて、カイツブリの小さなヒナが見つかった。嬉しいことに母親の背中に乗っていて、しばらくはカイツブリの撮影に熱中した。カイツブリについてはいずれ、まとめて取り上げたい。
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アジサイを撮って、花の撮影も悪くないと思った。
花に近づいて撮るときは、マクロレンズが必要だと、ニコン105mmF2.8を購入した。試写は庭のコケで行った。7月19日、まだ梅雨が続いていて、ハナミズキにコケが元気よく取り付いていたのである。ごく小さな胞子嚢が出来ていたが、接写すると様子が良く分かる写真になった。 -
気をよくして、名古屋市農業センターに出かけた。しだれ梅で有名な場所である。
花壇に小さな可愛い花が咲いていた。サルビアミクロフィラである。かたちのいい花を選んで写真を撮った。 -
小さな浅いプールのような池にはハスの花も咲いていた。綺麗な花だと、何回か通って写真を撮った。
これは蕾が開くところ。 -
かなり咲いた花。
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盛りの花。
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散る少し前の花。最後まで凜としていた。
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サルスベリを拡大してみるのも面白かった。ヒラタアブがやって来た。
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クマバチも飛んで来た。正確にはタイワンタケクマバチで、外来種である。背中が黄色くないなどの点で在来種のクマバチと違っている。
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写真はタイワンウチワヤンマである。やはりタイワンがついているが、外来種ではない。九州などに棲んでいて、温暖化に伴って北上してきたのだ。8月になって、豊明市の池で撮った。カイツブリの様子を見に行ったついでにである。
こうやって振り返ると、コロナの夏だけれど、結構充実していた。
コロナはこれからどうなっていくのか。予測は不可能だけれど、ある程度の見通しは必要だ。私は専門家の中では、WHOで活躍された尾身茂、押谷仁、そして西浦博の諸先生を信頼している。先生方の現在のメッセージは、新しい生活様式を取り入れて気をつけて暮らし、それでもリスクをゼロには出来ないが腹をくくって息長く頑張れだろう。
旅行については「新しい生活様式」の下ではどうなるか考えている。秋になったら、もう少し遠いところに出かけたいなと思っているのだが、取りあえずは、夏を楽しく過ごせたことに感謝しよう。
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この旅行記へのコメント (2)
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- olive kenjiさん 2020/08/29 15:53:47
- 壮観 ツバメ乱舞
- takashi先生 お暑うございます。
コロナに追われながら、世界旅行を楽しんで帰って来て、退屈しているのかと思ったらとんでもない。
8月2日から21日まで、かかさずつばめ観察に行かれていたのですね。
(いつもながら先生のその熱心さに脱帽です)
私もツバメのねぐら入りは先日NHKのテレビで偶然見て驚きました。
それを実際に見られる方は、その壮観な乱舞に感激するるでしょうね。
また、そのねぐら造りの為に地元の人の影の力があったこと感銘しました。
私はツバメは家族単位で行動するものかと勘違いしていました。
大勢の仲間たちと南シナ海などを大移動する姿は言葉で尽くしがたいと思います。
余談ですが、私はツバメの姿が好きで気にいったものがあると収集する癖があります。
家にはツバメの切絵を張ったり、絵柄付手ぬぐいとか徳利などが。
家に巣を作ってくれれば絶対大事にするのに、こればかりは一向に来てくれません。
蜂と花のコラボ接写写真素晴らしすぎます。蓮の色彩も美しいこと。
先生すごく写真撮影に凝ってきているのではありませんか。
何回かコンテストにも出て受賞も多いかと想像します。
コロナに関しては、色々な先生が色々な事を言っており迷うことも多しです。
この機会にtakashi先生が信頼する先生方の説明を注視していこうかと思いました。
早くツバメのように自由に海を渡って大陸や島々に飛んで行ける日を待っています。
olive kenji
- Takashiさん からの返信 2020/08/29 17:46:40
- Re: 壮観 ツバメ乱舞
- olive kenji さん
こんにちは
早速、旅行記を読んで下さり、コメントを賜り、大変有り難うございます。
olive kenjiさんがツバメ好きとは奇遇です。ツバメは格好いいですね。特に飛ぶ姿は。今回の旅行記の写真も、ムクドリに見えないよう、綺麗に飛ぶツバメが、どこかに入っているものを主にしました。
何しろ年を取ってからこり出したので、入賞するような写真はとても撮れません。しかし、写真に集中すると、同じ物を何度も見に行ける利点があります。今日こそはと出かけ、焦点が合わなかったと帰宅する。次の日はどうしようと考える。ワクワクするのは狩猟本能が刺激されるからでしょうか。
専門家、専門家もどきの様々な人が色々なことをコロナについておっしゃいますね。私が信頼する先生方は今までコロナ対策に尽力された方々です。こういった人たちが中心にいたのが、日本にとって幸せでした。これからどうなっていくのでしょう。
いつ頃かは分かりませんが、コロナが終息したら、行きたい海外の場所は私にも少し残っているようです。早くその日が来るといいですね! お互いに元気で待ちましょう!
Takashi
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