2016/02/29 - 2016/03/03
2位(同エリア39件中)
Takashiさん
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コンゴウインコ(Scarlet Macaw)は豪華な鳥で、赤に黄と青が巧みに配色されて目を奪う。体長も90センチ近くある。コンゴウインコは中米から南米に分布する。しかし、確実に野生のコンゴウインコを見られる場所は多くない。コスタリカでは第一にコルコバード国立公園周辺、第ニにカラーラ(Carara)国立公園周辺とされている。コンゴウインコをぜひ見たいと思ったが、交通不便なコルコバード国立公園周辺は敬遠してカラーラ国立公園周辺に行くことにした。
滞在したのはCerroロッジ。いかにも鳥屋の宿といった簡素な雰囲気であるが、遠く太平洋を望む眺望と空調が良かった。そしてなんと庭先にもコンゴウインコがやってきた。コンゴウインコには何度も遭遇した。寛いで野生のアーモンドの実を食べている姿が印象的だった。空を飛ぶ姿はさらに美しい。カラ-ラ国立公園周辺は野鳥が多く、いくつかの珍しい鳥も見た。中でもMotmot(ハチクイモドキ)がきれいだった。
モンテベルデへの移動の途中にコンゴウインコ保護区に立ち寄った。コンゴウインコを繁殖して放鳥している施設である。ここではコンゴウインコばかりか絶滅が恐れられているGreat Green Macaw(ヒワコンゴウインコ)を屋外で見ることができた。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
2月29日、朝9時、サベグレ・マウンテン・ホテルでガイドのアンドリュー、運転手のマオと再会した。早起きしてサンホセからやってきたのである。
長いドライブの後、海岸に出た。太平洋を望むレストランで昼食。 -
付近を探すとCherrie's Tanager(コシアカフウキンチョウ)がいた。腰の部分だけ赤い。
昼食の時、ナマケモノを話題にしたので、近くの自然保護区に立ち寄ってくれた。いくつかの鳥は居たが、ナマケモノは見つからなかった。 -
海岸線を北上した。夕方が近づいてくるとコンゴウインコを探すのによい時刻となる。野生のアーモンド(ビーチ・アーモンド)の実を食べに来るのである。たしかに一度コンゴウインコのカップルに出会ったが、インコたちは足早に立ち去ってしまった。
宿のCerroロッジに着いた。ロッジの庭にコンゴウインコがいて、私たちが近づくと飛び立った。夕空を行くコンゴウインコは神々しいように美しかった。
Cerroロッジは、空調がよく効いている。設備は簡素だが、必要最低限がそろっている。食事も上等ではないが、ちゃんとしている。写真は食堂である。ここに3泊だ。 -
はるかに太平洋が見え、夕景はロマンティックだ。
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3月1日。食堂の近くにあるエサ台にBaltimore Oriole(ボルチモアムクドリモドキ)が来ていた。和名表記のいくつかは露木氏のアメリカ大陸の野鳥(http://tsuyukibird.com/)を参考にさせていただいた。
朝食は6時から。鳥屋の宿らしい心配りだ。6時半にはマオの車に乗った。いよいよコンゴウインコを本格的に探すのだ。車で2,3分行くともうコンゴウインコの群れが野生のアーモンドの実を食べているのに出くわした。この時は良い写真とならなかった。メモリー切れでモタモタしたし、インコもゆっくりしていなかった。 -
つぎの海岸沿いのポイントは大当たりだった。コンゴウインコの群れは寛いでアーモンドの実を食べていた。
コンゴウインコたちがゆっくりしているので、私は500mm、F4のレンズで写真を撮りまくった。レンズ越しにくっきり見えるインコたちの表情も穏やかだった。 -
イチオシ
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首を伸ばして実を捕まえた。
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得意顔。
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手のように足も使って食べる。
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おいしいなあ。さて。
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正面から見ると、ほぼ真っ赤だ。
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木から木へ飛び移る。
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コンゴウインコをゆっくり見て写真を撮るという願いがかなえられて、満足してここを去った。
目指したのはカラーラ国立公園。中に入るとすぐに矢毒ガエルの一種がいた。小型だが鮮やかな模様である。皮膚に毒が分泌されている。 -
いくつかの鳥を見ながら進んでいった。嬉しかったのはクモザルに出会ったことだ。長い尾と手足を上手に使って移動していた。
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しばらく進んで、アンドリューはこのあたりにコンゴウインコの巣があるはずだといった。巣といっても、たぶん繁殖中ではなく、おそらく親子が一緒にいるのだろうという。休憩所のようなものだろうか。確かに木のくぼみに2羽のコンゴウインコがいる。すぐに飛び立ったが、1羽が帰ってきた。
私は2羽がそろうまで待ってみることにした。 -
アンドリューがキツツキがいると呼びに来た。Pale-billed Woodpecker(ズアカエボシゲラ)で33cmあるという大型のキツツキだ。頭から顔まで全体が赤い。
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川にはMuscovy Duck(ノバリケン)がいた。オスは顔に赤い斑点がある。
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イチオシ
待った甲斐があった。2羽のコンゴウインコが顔を揃えた。
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バシリスク。後ろ肢の長いトカゲで水の上を走ることができる。
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引き返して移動の途中に出会ったTurkey Vulture(ヒメコンドル)。
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こちらはBlack Vulture(クロコンドル)。
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地元のレストランで昼食を摂り、タルコレス川の探索。写真のような船に乗るのだが、私たちで船を借り切ったから豪勢だ。
この川にはクロコダイルがいる。これを見せるのが売りであるが、クロコダイルはアフリカやオーストラリアでたくさん見ているので鳥に集中したいと伝えていた。 -
2種類のカワセミを見た。写真はPigmy American Kingfisher(コミドリヤマセミ)。 体長13cmだから日本のカワセミより小さい。コスタリカのカワセミの中でも最小である。しかし、結構凛々しい。
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Purple Gallinule(アメリカムラサキバン)。緑がかった背中と紫がかった腹が美しい。
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たくさんのサギがいた。珍しかったのはくちばしの広いBoat-billed Heron(ヒロハシサギ)。木陰に隠れていた。
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Bare-throated Tiger-Heron (ハゲノドトラフサギ)。大柄なたくましいサギだ。
この後、ロッジに帰って寛いだ。 -
3月2日朝。ロッジの庭に、また、コンゴウインコがやってきた。
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今日も朝6時30分発で、鳥を探して行く。アンドリューがTurquoise-browed Motmot(アオマユハチクイモドキ)を見つけた。撮影していると鳥はサッと飛んで虫を捕まえた。ギスのようだ。獲物を木に叩きつけて弱らせている。カワセミの親戚だというのがよくわかる行動だ。
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アオマユハチクイモドキはゆっくりと食後の休憩を取った。背景に花が咲いているし撮影に絶好だ。体色は上品だし、尾の形が珍しい鳥である。尾のかなりの部分は2本の針金のようだ。
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浜に行くと今日もコンゴウインコが食事中だった。浜を飛ぶコンゴウインコを撮影した。羽の上面の青色もいい。
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タルコレス川を見に行った。昨日は見られなかったRoseate Spoonbill(ベニヘラサギ)がいた、手前のピンク色の鳥である。
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林を探すとTrogon(キヌバネドリ)が見つかった。Gartered Trogon(ヒメキヌバネドリ)らしい。
昼食の後、ロッジに帰った. 暑さが厳しいのでしばらく休憩。 -
午後4時から、車でロッジの近くを探索。たくさんの鳥に出会った。これはRoad-side Hawk(オオハシノスリ)。 トカゲかヘビを押さえている。
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2羽のアオマユハチクイモドキ。
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Scissor-tailed Flycatcher(エンビタイランチョウ)。 長く、2つに分かれた尾が特徴的だ。
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ロッジに帰る途中、アンドリューが叫んだ。Crane Hawk(セイタカノスリ)が獲物をつかんでいるぞ。私はとっさに車の窓ガラス越しに写真を撮った。すぐにコンドルたちが押し寄せてきて、タカは獲物を持って飛び去った。
獲物はイグアナだそうだ。 -
宿に帰ると日没だ。今日もいい日だった。
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3月3日朝。またもやコンゴウインコが庭に来ている。私は鳥の飛び出しを狙った。
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庭にはキヌバネドリもいた。多分Black-headed Trogon(ズグロハグロキヌバネドリ)だろう。腹の黄色が朝日に輝いている。
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朝8時。モンテベルデに向かって出発した。途中でEl Manantialコンゴウインコ保護区(Macaw Sanctuary)に立ち寄った。コンゴウインコ属(Macaw, これもコンゴウインコと呼ばれている)を繁殖させ、放鳥している施設である。ここに興味があったので寄り道を依頼してあった。
がたがた道をしばらく行くと施設はあった。門が閉まっていたが警笛を鳴らすと係員が出てきた。そして1時間のツアーをしてくれた。ここでは毎年10羽、総計60羽のコンゴウインコ属を野外に放ち、現在50羽以上のコンゴウインコ属が野外で生活しているそうだ。繁殖も確認されている。素晴らしいことだ。
確かに数羽のコンゴウインコが庭で遊んでいる。ここではコンゴウインコの写真を撮るのは極めて容易である。コンゴウインコ マカウ保護区 サファリ・動物観察
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驚いたことにGreat Green Macaw(ヒワコンゴウインコ)も野外にいた。ヒワコンゴウインコはカリブ海側に生息している。数が少なく絶滅が心配されている鳥である。
ヒワコンゴウインコは全体に緑だが、頭の一部が赤い。 -
尾の裏側も赤だ。
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ここの庭で、アンドリューがナマケモノを見つけてくれた。私がナマケモノも見たがっていると知って気を配っていたのだ。
ナマケモノはその後モンテベルデでも出会っているが、ここでのほうがましな写真となった。爪と顔の一部がはっきりわかる。
保護区を去ってひた走った。だんだん道は細く険しくなったがマオの運転は確かだった。昼食時にモンテベルデ・ロッジに着いた。
昼食を共にした後で、アンドリューとマオは去っていった。
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この旅行記へのコメント (2)
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- いつのんさん 2016/04/04 18:42:07
- 素晴らしき極彩色の鳥達・・・凄いです!
Takashi先生、お久しぶりです。
トリ二ダート・トバコ&コスタリカの旅行記、拝見させて頂きました。
羨ましいの一言で・・・いいですね。
こちら無教養の為、鳥類についても全く判りませんが
写真も相変わらず素晴らしいですね、色合いが特に!
やはり実際に見れるとまた感動が凄いのですね。
次回は世界一周とか?・・素晴らしい、旅行記楽しみにしております。
GWは南米ちょい廻ってこようと思います。
なにせ時間無いので弾丸で(涙)
続編も楽しみにしております。
いつのん
- Takashiさん からの返信 2016/04/04 21:25:42
- RE: 素晴らしき極彩色の鳥達・・・凄いです!
- いつのんさん
こんばんは
お便りありがとうございます。トリニダード・トバゴとコスタリカの旅行記を読んでくださり、ご投票をありがとうございます。
私も鳥は素人に近いのですが、とにかくきれいな鳥を見たいと出かけました。ほんの2−3年前から、少し鳥の写真も撮るようになり、思い切って重いレンズを引っ張ったり、かついだりして行きましたが、内心びくびくでした。うっかり壊したらどうなるかです。
幸い、見ることも、何とかそれらしい写真を撮ることもでき、ほっとしています。ショウジョウトキが群れで飛ぶのは、すごいです。日本のツアー情報にたまに登場するようになりましたが、いずれ、かなりメジャーになるのではと思っています。
南米ですか。いいですねー。私は南米で行きはぐれた(もう行けないと思います)ところがかなりあります。いつのんさんが、今回はどこを選ばれるかにも興味があります。
私はその頃ブダペストです。もう引退したのですが、昔の縁で引っ張り出されています。ドナウ川のクルーズがあると思って期待しています。世界一周(というほどのではないかもしれませんが)は、北米・ヨーロッパで見逃したところをという計画です。行きたいところが多く整理が大変です。
Takashi
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