さようなら～さいか屋横須賀店

2020/05/10 - 2020/05/10

神奈川県横須賀市の老舗百貨店「さいか屋横須賀店」が
来年2021年2月28日に閉店することが発表されました。

さいか屋は、1872年に横須賀で呉服店として創業。
その後、1928年に百貨店化しました。

かつての横須賀店は1974年に建てられた本館（大通り館）のみでした。
ボクが子供のとき来ていたのはその頃。

1990年には、新館と南館を増築し3館体制に。
まだバブルのころだったので売り上げも伸びたようです。

だた3館になってからのボクの印象は、
大通り館だけだった時のほうが中身が濃かったような・・・

そして2009年に経営再建のため事業再生ADRを申請。
2010年には大通り館を閉鎖し、
新館に売り場を集約して営業を続けていました。

横須賀には親戚がいることもあって
こどものころからよく遊びに来ていました。
当時は、横須賀中央駅前には緑屋、
大通りには丸井や西友、さいか屋があり
かなりにぎわっていました。

ボクは、横須賀市民ではありませんが
やはり百貨店がなくなるのは悲しいです。

さいか屋自体、川崎店も2015年に閉店し、
来年からは藤沢店のみとなってしまいます。

本当ならすぐにでも飛んで行きたいところですが
新型コロナの影響で外出もできず、
さいか屋自体も新館地下1階と1階の
食料品フロアのみの営業なので・・・

2018年9月19日に訪れた時の様子をアップします。

さいか屋横須賀店は
2021年2月28日に閉店します。

これまでありがとう～
さようなら～

エリア 横須賀(神奈川)

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

横須賀さいか屋が
2021年2月28日に閉店するというので
すぐに飛んでいきたいところですが・・・

新型コロナの影響で外出できません、
さらにさいか屋自体、食品フロア以外は閉店しているので
今回は2018年9月に行った時の様子をレポートします。

ということで・・・横須賀中央駅です。
京急は駅名標のデザインを変更したので
この旧デザインも懐かしい(^^)/

久々の横須賀です。

駅前にはかつては緑屋がありました。
この建物がそうです。
ウォーク横須賀を経てザ・プライムになってます。
建物は、外観は変わりましたが当時のままです。

さいか屋を目指して
駅前から大通りを進みます。
かつては大通りには丸井や西友なんかもありました。

そしてここには、子供だったから感じていた
大きな大きなデパート「さいか屋」がありました。

歩道に人があふれていた通りも最近は少な目です。
ここにあったさいか屋本館（大通り館）は
2010年5月11日に閉鎖されたそうです。

あれから8年経っていますが・・・
更地というか平面駐車場のままです。
跡地をマンションにすると聞いていましたが
計画中止になったようです。

奥に見えるのが新館です。

こちらが新館です。

ちなみに・・・
建物左側中央の壁が厚くなっている部分の３階と５階に
かつての大通り館との連絡通路がありました。

大通り側からは屋上のさいか屋の看板が見えないので
裏側に回ってみました。

見えました(^^)/

さぁ正面入り口から入っていきましょう！
おっと！回転ドアは閉鎖されたままです。

六本木ヒルズの回転ドアで事故があってから
日本では撤去や閉鎖がいまだに続いていますね。
世界中では回転ドアって普通なのに・・・
日本の対応って本当に変！

脇のドアから入っていきましょう。

まずはフロアをチェック！
現在は大通り館はないので新館が本館扱いです。

南館と北別館もありますが
南館は空フロアが多く寂しいですね。
北別館はカルチャーセンターさいか屋横須賀です。

インフォメーションでフロアガイドをいただきます。
藤沢店と共通デザインです。
フルカラーのとても美しいフロアガイドでホッとします。

ちなみに・・・
ボクのコレクションから
さいか屋横須賀店の歴代フロアガイドです。

デザイン的には最新版が一番いいかも・・・

ボクの持っているさいか屋横須賀店フロアガイドで
一番古いものがこちら！
たぶん1970年代後半のものかな？

「ベターライフのお伝い」というキャッチコピーがイイ！
さらに○サの旧マークと毛筆のロゴも好きです。
左下には大通り館の外観イラストもあるし・・・
三越との共通商品券の案内もあるし・・・
萌えます！

地下のフードフロアをよーく見ると
実演コーナーに「さいか屋まんじゅう」もありますね。

正面入り口を入ると2階までの吹き抜けがあって開放的です。
この新館はバブルのころ建てられたのでお金掛けてます。

1階 菓匠街・化粧品・ファッション雑貨・
　　 アクセサリー・インフォメーション

１階の顔は化粧品ですね。

シャネル、クリニーク、資生堂、クレ・ド・ポー ボーテ、
クリスチャン・ディオール、パウダーパレット、
カリス成城などを扱ってます。

でもさいか屋横須賀店のフロアガイドでは
化粧品より先に菓匠街が書かれてます。

インフォメーション奥には
旅行鞄売り場とイーストボーイコメットもあります。

でもイーストボーイコメットは閉店しちゃったみたい。

そして化粧品売り場より豪華な雰囲気の菓匠街です。

影茶屋、風月堂、豊島屋、銀座あけぼの、
鼓月、彩果の宝石、宗家源吉兆庵、メリーチョコレート、
坂角、モロゾフ、葵の倉、ユーハイム、銀座中央軒、文明堂、
小布施堂、ゴディバ、鈴屋、ファクトリーシン、
泉屋、ヨックモック、尾張松風屋、フーシェ、
全国銘菓「彩菓庵」 などが出店しています。

菓匠街にしては天井の照明がかなり豪華です。
新館開業時は、この辺りはハンドバッグや婦人靴だったので
その名残かな？

2階 婦人服 プレタポルテ・婦人靴・ハンドバッグ

２階からは１階が見渡せます。

新館開業時の吹き抜け下の１階は、イベントホールでしたが
いまは完全に売り場になっちゃってますね(*_*;

２階はプレタポルテとミセス婦人服として
マックスマーラ、エヴェックス バイ クリツィア、ラクールキャレ、
23区、キャラ・オ・クルス、レリアン、4298 シヅカコムロ、
モラビトブラン＆オースチンリードなどを扱ってます。

バンドバッグや婦人靴売り場も整然としていて百貨店らしいです。

３階へ行きましょう！
さいか屋のエスカレーターのベルトは淡いピンクです。

3階 婦人服 キャリア・ミッシーカジュアル・婦人肌着
　　　紳士服・こども・ベビー・ゴルフウェア・
　　　ハワイアンショップ・ABCマート

３階は婦人服から紳士服、子供服まですべて集めちゃってます。
大通り館から新館に売り場を集約したうえに
上層階に専門店を導入したからでしょう。

メンズはザ・スコッチハウスだけです。
大通り館があった頃は
2階にヤングメンズファッション
3階が紳士用品とスポーツ、
4階に紳士服と紳士靴と3フロアありましたが…

ゴールデンベアではメンズとレディスを扱ってます。
まだあったのね(*_*;

レディスでは、詩仙堂、エレメント オブ シンプルライフ、
マリサグレース、エムセンス、ロジカ、里麻・SAYURI、
横浜元町グレープなどですが・・・
ミッシーというよりミセスっぽい？

30～40代「ミッシー」、50代以上が「ミセス」という
分け方らしいけど・・・

ゴルフウェア デサントショップ
（マンシングウェア・カッター＆バック・ルコック）もあります。

3階はレディス、メンズともに集まってますが
どのブランドも年配向け？
百貨店はもう高齢者のための商業施設なんでしょうね(>_<)

ベビー・子供服は、
ミキハウスとミキハウスファーストです。

ちなみにボクが行った９月には
秋のスペシャルバザールを開催していました。

３階には、南館への連絡通路があります。

この当時は、
南館２階は、中国料理「煌蘭」
南館３階は、レストラン「スワン」と
こども英会話学校「BE studio」でした。

現在のフロアガイドを見ると
南館３階はシアターレストラン「シャイニング」です。

でもボクが訪問した2018年9月にあった
レストラン「スワン」は残念ながら
2019年11月30日に閉店したそうです。

現在は、ちょっと寂しい南館ですが
南館ができたころのレストラン案内を見ると・・・

南館地階は、ビアレストラン「ミュンヘン」
南館１階は、カフェレストラン「ジロー」
南館２階は、中国料理「煌蘭」
南館３階は、京風小鉢懐石としゃぶしゃぶ「吉花亭」と
かつれつ料理「勝烈庵」でした。

中国料理「煌蘭」だけが南館開業から唯一残っているお店です。
ちなみに「煌蘭」は、藤沢店でも1978年の現店舗開業時から
現在まで残っているお店です。
川崎店でも最後まで出店していました。ホント素晴らしい！

そして・・・
南館４階にはバンケットルーム。
南館５階には、さいか屋カルチャースクール。
南館６階には、さいか屋ホールがあったんですね。

南館６階にはまだステージとか残ってるのかな？
まさに南館は、グルメとホールの館だったんですね。

さぁ！レストラン「スワン」で食べてみましょう！

スワンはさいか屋のシンボルです。
つまりさいか屋の大食堂というわけですね。

かつては大通り館8階に
ファミリーレストラン「スワン」としてありましたが
新館に売り場を集約した際にこの南館に移ってきました。
店名も「レストラン スワン」に変わってます。

久々の大食堂に（ちょっと狭いけど・・・）ワクワクです。
何にしようかな？

レストラン「スワン」の店内はこんな感じです。
平日の午後でしたがお客さんは多かったです。
この写真は少し減った時に撮ってますが・・・

あっそう！懐かしい食券スタイルです。

よこすか海軍カレーにしてみました。
880円なり～

スパイスがきいて思ったより上品なカレーです。
チャツネも添えられます。
本当は牛乳が付くそうなのですが
きょうはなくなったということでウーロン茶です。

ごちそうさまでした。初めての海軍カレー美味しかったです。
でもスワンが閉店してもう食べられませんね。

4階 催物場・リビング用品・寝装用品・タオル・絨毯
　　　カメラのキタムラ・学生服

４階は催物場です。
この時は秋のファッション大バザールを開催していました、

リビング用品では、
香蘭社、九谷焼、有田焼などの和陶器、
ボヘミア陶器、ツェラカミなどの洋陶器、
江戸切子、津軽びいどろなどのガラス器、
輪島塗、越前塗、小田原細工などの漆器を扱ってます。

ラルフ ローレン ホームや鳩居堂もあるのが百貨店らしい。
でもバカラやウエッジウッドなどの
特選洋食器はなかったような・・・

売り場を集約した割には
寝具や絨毯、 タオルなどの売り場は広めです。

大通り館があったころの新館４階は
レディスエレガントファッションのフロアでした。
ミッシーカジュアルや大きいサイズ、
フォーマルなどもこのフロアでした。

いまのカメラのキタムラがある場所は
かつてはファーサロンでした。
毛皮からカメラですか・・・(>_<)

5階 洋服のサカゼン・ユザワヤ(手芸専門店)・スタジオ マリオ写真館

紳士服は、完全に洋服のサカゼンにお任せって感じですね。
そういえば川崎店も閉店前の後期はサカゼンでした。

個人的には、百貨店のプライドで
自社売り場にしてほしいのですが・・・

さいか屋藤沢店では
まだきちんとした紳士服売り場があるのが救いです。

５階のもう半分はユザワヤです。

ボクは魅力を感じないお店ですが
女性には大人気なんですよね。
各地のショッピングモールや百貨店、駅ビルに増殖してます。

ちなみに・・・
売り場が新館に集約される前の
南館５階は、こども、ベビー用品とおもちゃのフロアでした。

６階へ行ってみましょう、
天窓があって明るいです。

大通り館があったころの新館６階は、
美術画廊や時計・メガネサロン、書籍、催事場がありました。

6階 美術画廊、時計・メガネ・宝飾品・毛皮・商品券・家具・好日山荘
　　　商品券・さいか屋友の会「ハイライフサークル」・
　　　お買い物相談コーナー＜カタログギフト承り＞

５階から上がってくるとちょっとホッとします。
百貨店らしい時計・メガネ・宝飾品サロンです。

一流百貨店には必ず入っている
ダミアーニ（宝飾品・時計）ショップも見えますが・・・
DAMIANIのサイトでは、神奈川では横浜高島屋だけで
さいか屋は出てこない。なぜ？

立派な美術画廊があります。

ここと時計・メガネサロンだけが
新館開業時から変わってませんね。

なぜか家具も６階です。
４階じゃだめなの？

そして高級感のある６階なのに・・・
登山・アウトドア用品の「好日山荘」もあります。
５階じゃダメなの？

そして６階には
さいか屋のシンボルであるスワンの像があります。
三越のように店頭じゃないんですね。

このスワン像ってイギリスのASPREY製なんですね。

まさにこの新館が完成した1990年3月に
さいか屋はCIを導入して、これまでの○サマークから
シンボルマークをスワンに変更したんですね。

ちなみに・・・
ボクが訪問した2018年9月の新館6階のフロアガイドです。
よーく見ると時計サロンのとなりに
「きものサロン」がありました。

いまはサロン・ド・アルファ セレクトショップになってますね。

こちらがその時にあった「きものサロン」です。

藤沢店でもきものサロンは廃止され
リユース着物「たんす屋」だけになって・・・
呉服屋発祥のさいか屋の歴史は絶たれています。

屋上、マッサージの店　こころや

残念ながら屋上には出られませんでした。

新館ができたころは、
なかよしランドやペットショップがありました。
アミューズメントパーク、海の見えるデッキコーナー、
カーニバルタウンの３つのゾーンに分かれ、
大型ＳＬやフライングエレファントなどもあったのに・・・

まぁさいか屋の屋上広告が見えたからいいかぁ(*_*)

6階からエレベーターで一気に降りましょう！

地下1階まで行っちゃいましょう！

地下1階　生鮮食品・慶弔品・惣菜

生鮮食品は、北辰（鮮魚）、大和（精肉）、
九州屋（青果）、デイリーショップ巽屋（グロサリー） です。

三崎が近いだけあってマグロも充実です。

惣菜は、たごさく（おこわ・弁当)、カイゼルハム、
京樽（寿司・弁当)、グリーングルメ produced by RF-1、
北辰鮨（寿司）、神戸コロッケ、崎陽軒（シウマイ・弁当）、
銀座ハゲ天（天ぷら）、鮪や（まぐろ漬魚）、
新乃尾（各種惣菜）、ゼストクック（各種惣菜）、
鎌倉こうえつ（とんかつ）、龍苑（中国料理）などです。

和・洋酒（日本酒・焼酎・ワイン・ビール） や
こだわりや（自然食品）、
横浜元町ポンパドウルもあります。

あっ！さいか屋謹製「よこすか海軍カレー」も売ってる！　

ということで・・・
今回も買っちゃいました(^^)/

今回買ったのは「よこすか海軍カレー」ではなく・・・
東京では買えない「霧笛楼仏蘭西菓子」のお菓子です。

1階にあったのですが・・・
残念ながら2020年3月31日に閉店したそうです。
悲しい( 一一)

◆ここからはおまけです。

2015年5月31日に閉店したさいか屋川崎店です。
川崎店は横須賀店以上に訪れ、思い出もたくさんあったのに
最後の最後に訪問しなかったのが悔やまれます。
ですから「さようなら～」シリーズは作っていません(>_<)

さいか屋は三越系ということもあり
川崎店にはかつてティファニーやコーチ、カルティエなどの
高級ブティックもありました。
でも2010年くらいからサカゼンやユザワヤなど
大型テナントが入るようになり・・・
百貨店としては少し残念な状況だと思っていたら閉店。
横須賀店もサカゼンやユザワヤを導入し
同じ道を辿っていたような・・・

ここでちょこっと振り返ってみます。
ボクのコレクションから
さいか屋川崎店の歴代フロアガイドの一部です。

ボクが持っている一番古い
川崎さいか屋のフロアガイドはこれです。

個人的にはいまのスワンマークよりも
この○サ時代のさいか屋が好きだったなぁ

子供のころ流行っていた
アメリカンクラッカーが地元の足利では売り切れで
川崎に住む伯母と一緒にさいか屋で買ったのを思い出します。

この○サ時代や2003年秋のリニューアル時の
川崎さいか屋は、輝いていたのに・・・

こちらはさいか屋藤沢店です。

1965年に出店。旧店舗は、いまのビックカメラの建物。
現在のこの建物は1978年に三越と合弁で
再開発ビルに出店したものです。

横須賀店閉店後は、さいか屋唯一の店舗となります。
小型店の川崎店はありますが・・・

ボクの百貨店コレクションから
藤沢さいか屋の歴代フロアガイドです。

藤沢店も現在は上層階にニトリが入るなど
専門店導入が進んでいますが・・・
川崎、横須賀のように閉店へ導く？
サカゼンとユザワヤは入っていないので
しばらく閉店はなさそうですね。

ボクが持っている一番古い
藤沢さいか屋のフロアガイドはこちら。

さいか屋のフロアガイドには発行年月は入っていないので
正確にはわかりませんが
再開発ビルに出店直後の1978年あたりだと思う・・・

藤沢さいか屋は三越との合弁出店だったので
藤沢店だけ「三越グループ」を前面に出していました。

そのため1978年から三越と同じデザインの紙袋を使ってました。
でも2002年9月からは川崎店や横須賀店と同じ
さいか屋オリジナルのショッピングバッグになっちゃいました。

もちろん包装紙も
三越と同じ猪熊弦一郎氏デザインの「華ひらく」でした。

「Ｓａｉｋａｙａ」の筆記体は
やなせたかし氏が書いたのかな？

ここまで三越と一緒なのは
さいか屋と前橋にあった前三百貨店だけです。

ということで・・・
さいか屋川崎店と藤沢店のおまけでした。

ちょっと脱線しちゃいましたが・・・

さいか屋横須賀店閉店セールもラストスパートです。

さいか屋横須賀店のチラシ
「YOKOSUKA通信」の最終号です。

さいか屋横須賀店は、2021年2月28日に閉店し
呉服屋創業から148年、
百貨店開業から92年の歴史に幕を下ろします。

これまでありがとう～
さようなら～

しかーし！
さいか屋横須賀店は閉店後、
サテライト店での営業を発表していましたが

なっなんと！現在の店舗のまま。
2020年2月21日の一時閉店後、
さいか屋横須賀ショッピングプラザとして
3月6日にリニューアルオープンすることになりました。

嬉しいような、騙されたような(*_*;