2019/05/30 - 2019/05/30
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マリアンヌさん
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実は家庭の事情でほとんど外出ができなくなって、少しできた時間をつかってそろそろ終わってしまいそうな「ラファエル前派の奇跡展」を見に三菱一号館美術館へ出かけた。
- 旅行の満足度
- 3.0
PR
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気持ちのいい晴天、久しぶりの外出。
ラファエル前派の奇跡展を見ていると…
なんと日本では珍しく、一部写真撮影可だという。これは撮らせていただきますよとモチベーションが上がった。OKだったのは、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティのみ。
昔からのロセッティファン(バーンジョーンズも好きなんだけどね)とりあえずロセッティだけ記録に残そう。 -
ロイヤルアカデミー美術学校の優等生ジョン・エヴァレット・ミレイとウィリアム・ホルマン・ハントそしてダンテ・ゲイブリエル・ロセッティが意気投合し4人も誘い、ラファエル前派兄弟団を結成した。ラファエル前派の意味はラファエル以前、すなわち15世紀以前に回帰するという意味。当時は反アカデミア集団と認識され厳しい批判にされされる。
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王妃の寝室のランスロット卿 1857
すでにロセッティらしさを感じるわ。 -
ポテパルの前で告発されるヨセフ 1860
初期の宗教的なペン、インク画。 -
ボルジア家の人々 1851~59
美しかったルクレツィアと後ろにはチェーザレ・ボルジアかしら。 -
エリザベス・シダール《ダンテが見たラケルとレアの幻影》のための習作 1858
エリザベス・シダール(リジー)はロセッティの婚約者でモデルでもあった女性。ミレイ作<オフィーリア>のモデルとしても知られる。本作はダンテ「地獄篇」に取材した作品の準備習作として描かれたがシダルの素晴らしい肖像画シリーズの一点とみなすこともできる。注文主は、ラスキンで当時ロセッティに高尚で啓発的な主題を扱うことを勧めようとしていた。 -
リジーといえばこれよね。(自宅の本から)
ベアタ・ベアトリクス
ロセッティの妻リジーは阿片チンキを過剰服用し、息を引き取った。ロセッティは亡き妻を新しい生へと向かうダンテのベアトリーチェになぞらえて本作品を描いた。
当時、阿片チンキは鎮痛効果抜群ということで薬として使用されていた。 -
廃墟の礼拝堂のガラハッド卿 1857~59
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「夜が明けて」ーファウストの宝石を見つけるグレートヒュン 1868
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ムネーモシューネー(記憶の女神)1876~81
ムネーモシューネーは、ギリシャ神話の記憶の女神。パンジーは記憶の暗示で右手の容器には飲むと過去を完全に思い出せる水が入っている。額縁には画家の手で「ああ記憶よ汝は翼生える盃から油を灯に満たし炎の翼でゴールを目指す」との詩が刻まれている。本作は《アスタルテ・シリアカ》の準備習作であった。F ・ R ・レイランドの旧蔵品で本作と<祝福されし乙女><プロセピナ>は並べて掛けられていた。 -
えーっ! このプロセルピナ(自宅の本から)と並んで3点なんて豪華だわ。
プロセルピナはローマ神話に登場する女神。冥府を司る神プルートーによって冥界にさらわれたプロセルピナは、ザクロを一口かじってしまったため、1年の半分を冥界で暮さなければならない。ロセッティは、不倫関係にあったジェイン(ウィリアム・モリスの妻)をモデルにしたこの作品を1872年秋ごろから描き始めた。 -
夏はケルムスコットでロセッティと過ごし、冬はモリスとロンドンで暮らしていたジェインがプロセルピナに重なる。
以前コッツウォルズを旅した際に立ち寄った。 -
ラ・ドンナ・デッラ・フィネストラ(窓辺の女性)1870
ロセッティは、イタリア系だっただけにイタリア語の題名? -
ムネーモシューネーのモデルもジェインでしょうね。
力強い視線、緑の瞳、輪郭線のはっきりした唇に何故か惹かれる。 -
祝福されし乙女 1875-81
ラファエル前派同盟の機関紙「ジャーム」(1850年)に自身で発表した詩を絵画化したもの。描かれているのは、若くして世を去り、天国で恋人との再会する瞬間を心待ちにしている乙女の物語。地上の恋人は彼女を想い天を見上げている。本作はもとの作品とほぼ同時期に制作された再制作ヴァージョンでオリジナルより僅かに小さいホイッスクームピーコック・ルームの制作を依頼した収集家のF・R・レイランドの旧蔵品。 -
こちらのモデルはおそらくファニー・コンフォースという娼婦ですね。
晩年、健康を害したロセッティの世話をしたそう。
しかしケント州の寂しい港町で53歳の生涯を閉じ、彼の最後を看取ったのは母や妹、親しい友人だけでかかわりのあった女性は一人も立ち会わなかったという。 -
ハンサムな天使。ついアップ。
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ウェヌス・ウェルティコルディア(魔性のヴィーナス)1870
左手に美の象徴である林檎を持つ美と愛のウェヌス。肉感的なバラと長い雄しべのあるスイカズラに囲まれた彼女はその添え名のとおり右手に持ったクピドの矢で「人を心変わりさせる者」なのだろう。舞い飛ぶ蝶は愛によって身を滅ぼした者たちの魂だろうか。ラスキンはこの絵について花が雑だと描き方を批判した。それを受け、ロセッティは数回にわたり全体を描き直したが、ラスキンとの関係が修復されることはなかった。 -
このモデルもファニー・コンフォースでしょうか。
病弱だったリジ―と対照的な肉感的な魅力。 -
クリスマス・キャロル 1867
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作品と同様私生活でもスキャンダルを巻き起こしたラファエロ前派兄弟師団。
前述のロセッテイ、モリス、ジェインの三角関係やラスキンの妻と結婚したミレイetcc. BBC制作のTVドラマ「Desparate Romantics」(CS放送で垣間見た)では彼らの名作制作現場、スキャンダラスな性生活が描かれている。
ロセッティ役は若い頃の自画像から選ばれていてハンサム。
ラファエロ前派の結成が志高くバンドを組むかのような熱狂として伝わって来て、女の奪い合い、反目など1960~70年代のセックス&ドラッグのロック時代の熱狂を彷彿させる。 -
最後にもう一度、斜めから。見つめられてるみたい。
束の間の癒しをありがとう。
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この旅行記へのコメント (8)
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- PuellaApuliaeさん 2019/06/14 22:26:14
- やっぱり好みが似ている気がします
- マリアンヌ様、こちらにもお邪魔します。
旅行先や目的の選択で、前々から好みが似ている方だなと感じておりましたが、今回もまたでした。私もロセッティ好きなのです。もちろんバーン・ジョーンズやウォーターハウスも。ひょっとして、クノップフとかもお好きじゃありません?ドイツではフリードリヒ。
このような展覧会が開催中とは知りませんでした。関西にも来るかな?
ちなみに音楽の好みもひょっとしたら・・です。私は80年代~90年代の世代なのですが。
- マリアンヌさん からの返信 2019/06/17 01:33:14
- RE: やっぱり好みが似ている気がします
- Fiorenzaさん、好み似てますか?
マニアックな旅先だけでもかなりですよね(笑)
ロセッティやバーン・ジョーンズもお好きとはびっくりです。
でもクノップフってスフィンクスのでしょう?
残念ながら語るほど知りません。
フリードリヒも同様にベルリンにはツアーでしか行ってないし、造詣深くありません。
ドイツやベルギーの美術館に行く機会があったら是非、見たいと思います。
検索したらラファエロ前派展、少し違う絵もありますが、秋に大阪で開催されますね。
よろしければ是非、お出かけ下さいね。
音楽は…Fiorenzaさんは私よりお若いと思います。80〜90年代でしょう?
もしかしてデュラン・デュランやデペッシュ・モードとか?
私は70年代ツェッペリンなので…
マリアンヌ
- PuellaApuliaeさん からの返信 2019/06/17 01:56:54
- 実は・・
- 拝復、マリアンヌ様
私はアーサー王オタクで、その手の絵画からラファエロ前派に入りました。19cロマン派象徴派の類が好きで展覧会に行っているうちに、クノップフにもはまった次第なのです。ブリュージュの絵や妹を描いた絵がきれいです。ドイツの同時代の絵画も好きで、パレルモの近代絵画館でドイツ象徴派の絵に出会ったときはうれしかったです。この時期のイタリア絵画はいまいちですね。
音楽ですが、私はHM系です。ZEPやパープルの子孫といっていいでしょうか。Judas PriestやらMegadethやら、今も現役でデス系なんぞ聴いています。ZEPと一緒にしないで!と言われそうですが・・。お邪魔しました。
- マリアンヌさん からの返信 2019/06/17 08:03:45
- Re:
- アーサー王は、興味持ちつつ深堀できてないところ。でも好きなテーマです。19cロマン派の方から入られたんですね。
ロックは、ジューダス・プリースト好きでした。LPも何枚か持ってますし来日ライブも行きました。 オジー、アイアンメイデン、AC/DC 、ラッシュなども・・・
やはり少しかぶってますよね。これからもよろしくお願いします。
-
- お黙り!さん 2019/06/14 06:35:01
- 渋い!!
- マリアンヌさん、おはようございます。
う~~~ん、今回も渋いところいってますね(いろんな意味で)
とても素敵な鑑賞旅行記です。絵が美しく、悲しく、エロくて良いですね。
またまたお勉強させてもらいました、ありがとうございました。
マリー
- マリアンヌさん からの返信 2019/06/14 14:29:47
- Re: 渋い!!
- さすがマリーさん、共感していただけたかしら・・・
ラファエロ前派の絵って昔から何故か心惹かれるんだけど、男女間のドロドロも芸術家らしくって興味津々。
私には70年代のロンドンのロックシーンにシンクロするように感じられて萌えです♪
マリアンヌ
- マリアンヌさん からの返信 2019/06/14 14:45:22
- 追伸
- 自由時間が限られてるので、この日ホワイトクロウという映画も見ました。バレエ好きでね、ヌレエフの亡命の映画でした。お目当てのセルゲイ・ポルーニンがもっと踊ると思ってたのに期待外れでした。
- お黙り!さん からの返信 2019/06/15 11:50:07
- RE: 追伸
- 何時も素敵な情報ありがとう。
↓
> 自由時間が限られてるので、この日ホワイトクロウという映画も見ました。バレエ好きでね、ヌレエフの亡命の映画でした。お目当てのセルゲイ・ポルーニンがもっと踊ると思ってたのに期待外れでした。
良さげなのですが、関西で上映してくれるのか?調べてみます。ありがとう。
マリー
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