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夕方4時過ぎ、ようやくメキシコシティ(Ciudad de Mexico)の中心部である世界遺産のソカロ(Zocalo)に到着。ソカロとは元々はスペイン語で台座を意味し、広場の中心に独立を記念する柱を建てようとして台座を設置したが、計画がペンディングになって台座のみ残ったことから、この広場がソカロと呼ばれるようになり、そこから転じて中央広場の意味も持つようになった。メキシコの多くの町の中央広場がソカロと呼ばれている。この広場の正式名称は憲法広場(Plaza de la Constitucion)で、カディス憲法(Constitucion de Cadiz)とも呼ばれるスペイン1812年憲法(Constitucion Espanola de 1812)を称えて命名された。<br /><br />ここはスペインに滅ぼされたアステカ(Azteca)の都テノチティトラン(Tenochtitlan)の中心地だった場所で、神殿などを破壊して、その上に新しい建物が築かれた。現在もなおメキシコの政治的、宗教的な中心地である。一辺が200mを超えるほぼ正方形をした大きな広場で連邦区庁舎(Antiguo Palacio del Ayuntamiento)、国立宮殿、メトロポリタン大聖堂(Catedral Metropolitana)などに囲まれている。広場の語源となった台座には50mの旗竿が取り付けられ、独立記念柱の代わりに14.3x25mの巨大なメキシコ国旗が毎日掲げられており、掲揚・降納の儀式が人気となっている(見てないけど)。なお、日本で一番大きな国旗は出雲大社のもので、旗竿が47m、国旗の大きさが9x13.6mなので、それと比べてもかなりでかい。出雲大社のは17年に行った時に見たが、そんな広い広場にあるんじゃないので、逆に大きく感じられた。ここはとにかく広場がでかいのでこれくらいないとって感じ。<br /><br />まずは、国立宮殿(Palacio Nacional)へ。ソカロの東側の1辺200m以上あるほぼ正方形のエリアを占める壮大な中世建築物。アステカの王モクテスマ2世(Montezuma II)が居城としていた場所に、征服者コルテス(Hernan Cortes)が建てた植民地支配の拠点。最初に建造されたのは1523年だが、現存するのは1692年の焼失後に再建されたもの。メキシコ独立以来、連邦政府の各機関の事務所として使われ、また大統領官邸としても1824年の初代大統領グアダルーペ・ビクトリア(Guadalupe Victoria)以降、1884年のマヌエル・ゴンサレス(Manuel Gonzalez)大統領まで使われた。2018年に就任した現職のオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)大統領はロスピノス(Los Pinos)に住まずに私邸に留まったので、執務室をここに置いている。<br /><br />最初にソカロに面するファザードの真ん中にある門へ。このファザードは南北の端の塔に挟まれて続き、3つの門があるが、この門の上にドローレスの鐘(Campana de Dolores)がある。この鐘は神父イダルゴ(Miguel Hidalgo)が、1810年の独立戦争が始まる際にドローレス・イダルゴ(Dolores Hidalgo)の町に鳴り響かせた、メキシコの独立の象徴とも云える鐘。毎年9月15日の独立記念日には、大統領がこの鐘を鳴らした後、下のバルコニーに現れ、群衆と共に「Viva Mexico! Viva la Libertad!(メキシコ万歳! 独立万歳!)」と叫び、イダルゴ神父の「ドローレスの叫び(Grito de Dolores)」を再現している。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.2714480841955256&amp;type=1&amp;l=4f62e049a1<br /><br />で、ここでちょっと失敗。カテドラルの前からこの鐘のところまで行って、その流れでそのまま南に回り込むようにしたのだが、なんと宮殿への入口は北側のファザードの真ん中辺りだった。とにかくでかい宮殿なので、逆の遠回りはかなり堪えた。10分近く歩いたと思う。<br /><br />ようやく入口に到着。月曜以外の9時から5時までは無料で見学できるのだが、セキュリティーチェックがかなり厳しい。どこから来たか聞かれ、ID提示を求められ、出場まで取り上げられた。私はこの日パスポートはホテルにキープしてたが、ジャマイカの運転免許証で問題なかった。あと、金属探知機も通り、手荷物は預けさせられる(カメラはOK)。荷物はともかくIDは預けると不安になるわ・・・<br /><br />宮殿内部には大統領執務室などが置かれる大統領府エリア、国防省管理エリア、財務省管理エリアなどがあるが、見学できるのは北東部から東中央部のエリアのみ。入口から入るとまずは右手にベニート・フアレス(Benito Pablo Juarez)記念室や歴史博物館(Museo Historico)があり、フアレス大統領が住んでいたスペースや彼に関するものがなどが展示されている。この日は朝からロスピノス(Los Pinos)やチャプルテペック城(Castillo de Chapultepec)で大統領の部屋をたくさん見て来たが、これも立派なものだ。<br /><br />宮殿を奥に進み、右手の東のファザードへ入ると広いメインパティオに出る。3階建ての立派なアーチの回廊に囲まれ、中央にペガサス噴水のあるこのパティオは典型的なスペイン・コロニア建築。ここにこの宮殿、最大の見どころがある。ディエゴ・リベラ(Diego Rivera)が1929~35年に渡り描いた壁画「メキシコの歴史(La historia de Mexico)」。メインパティオを抜けた真ん中にある2階への階段から始まる。壁画は階段の踊り場の正面から左にも右にも続き、さらに2階北壁から東壁まで続く。構想としては回廊の全ての壁を埋め尽くそうとしたらしい。アステカ時代から現代メキシコまでを9枚の絵で表わした、巨大なパノラマで鳥瞰する雄大な叙事詩は、彼の最高傑作とも云われる。私はさっさっさと見たが、確かにすごいし、細かく見てると切りがないなあ・・・<br /><br />あと、回廊の東側の部屋の中にある議事堂もなかなか豪華。宮殿が国政の中心として機能していた当時のままとのこと。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.2714490861954254&amp;type=1&amp;l=a1901c2314<br /><br />5時過ぎ、国立宮殿の観光を終え、IDも無事返してもらって、次はメトロポリタン大聖堂(Catedral Metropolitana)へ。ソカロの北側にそびえる奥行き109m、幅59m、高さ65mのアメリカ大陸で最大級の教会で、メキシコにあるすべての教会を統轄している。1573年(諸説あり)に建設が開始され、完成が1818年と約250年掛ったことから、ルネサンス(Renaissance)、メキシコ風バロック(Barocco)、新古典主義(Neoclassicism)様式が混在している。<br /><br />元々はアステカの戦争の神ウィツィロポチトリ(Huitzilopochtli)の神殿があった場所で、コルテスが先住民にカトリック教信仰を定着させるため、神殿をわざと破壊し、その基礎の上にこの大聖堂を建設したので、今でも地下には沢山のアステカ遺跡が眠っている。柔らかい土壌に建てられたのでずっと沈下が続き、建物は傾いているが、現在は安定化工事のお陰で沈下は止まっているそうだ。<br /><br />1614年に支倉使節団が訪問したり、1864年には皇帝マクシミリアーノ1世(Maximiliano I)が戴冠式を行っている。<br /><br />中には16(14?)の礼拝堂の他、聖歌隊席や巨大オルガンがあり、数々の祭壇、金で覆われた装飾品、絵画や彫刻を見ることが出来る。<br /><br />カテドラルの鐘楼の上まで行く内部ツアーもあるとの情報があったが、やってなかった。スペイン語でよく分からなかったが、多分修復中工事のためらしい。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.2714503248619682&amp;type=1&amp;l=e934e3542c<br /><br /><br />以上でこの日のソカロ観光は終了。

メキシコシティ ソカロ (Zocalo, Mexico City)

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2019/02/26 - 2019/02/26

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ちふゆ

ちふゆさん

夕方4時過ぎ、ようやくメキシコシティ(Ciudad de Mexico)の中心部である世界遺産のソカロ(Zocalo)に到着。ソカロとは元々はスペイン語で台座を意味し、広場の中心に独立を記念する柱を建てようとして台座を設置したが、計画がペンディングになって台座のみ残ったことから、この広場がソカロと呼ばれるようになり、そこから転じて中央広場の意味も持つようになった。メキシコの多くの町の中央広場がソカロと呼ばれている。この広場の正式名称は憲法広場(Plaza de la Constitucion)で、カディス憲法(Constitucion de Cadiz)とも呼ばれるスペイン1812年憲法(Constitucion Espanola de 1812)を称えて命名された。

ここはスペインに滅ぼされたアステカ(Azteca)の都テノチティトラン(Tenochtitlan)の中心地だった場所で、神殿などを破壊して、その上に新しい建物が築かれた。現在もなおメキシコの政治的、宗教的な中心地である。一辺が200mを超えるほぼ正方形をした大きな広場で連邦区庁舎(Antiguo Palacio del Ayuntamiento)、国立宮殿、メトロポリタン大聖堂(Catedral Metropolitana)などに囲まれている。広場の語源となった台座には50mの旗竿が取り付けられ、独立記念柱の代わりに14.3x25mの巨大なメキシコ国旗が毎日掲げられており、掲揚・降納の儀式が人気となっている(見てないけど)。なお、日本で一番大きな国旗は出雲大社のもので、旗竿が47m、国旗の大きさが9x13.6mなので、それと比べてもかなりでかい。出雲大社のは17年に行った時に見たが、そんな広い広場にあるんじゃないので、逆に大きく感じられた。ここはとにかく広場がでかいのでこれくらいないとって感じ。

まずは、国立宮殿(Palacio Nacional)へ。ソカロの東側の1辺200m以上あるほぼ正方形のエリアを占める壮大な中世建築物。アステカの王モクテスマ2世(Montezuma II)が居城としていた場所に、征服者コルテス(Hernan Cortes)が建てた植民地支配の拠点。最初に建造されたのは1523年だが、現存するのは1692年の焼失後に再建されたもの。メキシコ独立以来、連邦政府の各機関の事務所として使われ、また大統領官邸としても1824年の初代大統領グアダルーペ・ビクトリア(Guadalupe Victoria)以降、1884年のマヌエル・ゴンサレス(Manuel Gonzalez)大統領まで使われた。2018年に就任した現職のオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)大統領はロスピノス(Los Pinos)に住まずに私邸に留まったので、執務室をここに置いている。

最初にソカロに面するファザードの真ん中にある門へ。このファザードは南北の端の塔に挟まれて続き、3つの門があるが、この門の上にドローレスの鐘(Campana de Dolores)がある。この鐘は神父イダルゴ(Miguel Hidalgo)が、1810年の独立戦争が始まる際にドローレス・イダルゴ(Dolores Hidalgo)の町に鳴り響かせた、メキシコの独立の象徴とも云える鐘。毎年9月15日の独立記念日には、大統領がこの鐘を鳴らした後、下のバルコニーに現れ、群衆と共に「Viva Mexico! Viva la Libertad!(メキシコ万歳! 独立万歳!)」と叫び、イダルゴ神父の「ドローレスの叫び(Grito de Dolores)」を再現している。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.2714480841955256&type=1&l=4f62e049a1

で、ここでちょっと失敗。カテドラルの前からこの鐘のところまで行って、その流れでそのまま南に回り込むようにしたのだが、なんと宮殿への入口は北側のファザードの真ん中辺りだった。とにかくでかい宮殿なので、逆の遠回りはかなり堪えた。10分近く歩いたと思う。

ようやく入口に到着。月曜以外の9時から5時までは無料で見学できるのだが、セキュリティーチェックがかなり厳しい。どこから来たか聞かれ、ID提示を求められ、出場まで取り上げられた。私はこの日パスポートはホテルにキープしてたが、ジャマイカの運転免許証で問題なかった。あと、金属探知機も通り、手荷物は預けさせられる(カメラはOK)。荷物はともかくIDは預けると不安になるわ・・・

宮殿内部には大統領執務室などが置かれる大統領府エリア、国防省管理エリア、財務省管理エリアなどがあるが、見学できるのは北東部から東中央部のエリアのみ。入口から入るとまずは右手にベニート・フアレス(Benito Pablo Juarez)記念室や歴史博物館(Museo Historico)があり、フアレス大統領が住んでいたスペースや彼に関するものがなどが展示されている。この日は朝からロスピノス(Los Pinos)やチャプルテペック城(Castillo de Chapultepec)で大統領の部屋をたくさん見て来たが、これも立派なものだ。

宮殿を奥に進み、右手の東のファザードへ入ると広いメインパティオに出る。3階建ての立派なアーチの回廊に囲まれ、中央にペガサス噴水のあるこのパティオは典型的なスペイン・コロニア建築。ここにこの宮殿、最大の見どころがある。ディエゴ・リベラ(Diego Rivera)が1929~35年に渡り描いた壁画「メキシコの歴史(La historia de Mexico)」。メインパティオを抜けた真ん中にある2階への階段から始まる。壁画は階段の踊り場の正面から左にも右にも続き、さらに2階北壁から東壁まで続く。構想としては回廊の全ての壁を埋め尽くそうとしたらしい。アステカ時代から現代メキシコまでを9枚の絵で表わした、巨大なパノラマで鳥瞰する雄大な叙事詩は、彼の最高傑作とも云われる。私はさっさっさと見たが、確かにすごいし、細かく見てると切りがないなあ・・・

あと、回廊の東側の部屋の中にある議事堂もなかなか豪華。宮殿が国政の中心として機能していた当時のままとのこと。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.2714490861954254&type=1&l=a1901c2314

5時過ぎ、国立宮殿の観光を終え、IDも無事返してもらって、次はメトロポリタン大聖堂(Catedral Metropolitana)へ。ソカロの北側にそびえる奥行き109m、幅59m、高さ65mのアメリカ大陸で最大級の教会で、メキシコにあるすべての教会を統轄している。1573年(諸説あり)に建設が開始され、完成が1818年と約250年掛ったことから、ルネサンス(Renaissance)、メキシコ風バロック(Barocco)、新古典主義(Neoclassicism)様式が混在している。

元々はアステカの戦争の神ウィツィロポチトリ(Huitzilopochtli)の神殿があった場所で、コルテスが先住民にカトリック教信仰を定着させるため、神殿をわざと破壊し、その基礎の上にこの大聖堂を建設したので、今でも地下には沢山のアステカ遺跡が眠っている。柔らかい土壌に建てられたのでずっと沈下が続き、建物は傾いているが、現在は安定化工事のお陰で沈下は止まっているそうだ。

1614年に支倉使節団が訪問したり、1864年には皇帝マクシミリアーノ1世(Maximiliano I)が戴冠式を行っている。

中には16(14?)の礼拝堂の他、聖歌隊席や巨大オルガンがあり、数々の祭壇、金で覆われた装飾品、絵画や彫刻を見ることが出来る。

カテドラルの鐘楼の上まで行く内部ツアーもあるとの情報があったが、やってなかった。スペイン語でよく分からなかったが、多分修復中工事のためらしい。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.2714503248619682&type=1&l=e934e3542c


以上でこの日のソカロ観光は終了。

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