メキシコシティ 市内観光バス コンデサ地区からレフォルマ通り (Condesa/Roma Norte/Reforma, Turibus, Mexico City)

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午後2時過ぎ、朝からのチャプルテペック公園(Bosque de Chapultepec)の観光をようやく終えて次の目的地へ。チャプルテペック城(Castillo de Chapultepec)からも見えた独立記念塔(El Angel de la Independencia)辺り、昨夜の夕食を取った辺りで遅めの昼食をと思い、歩いて行けそうにも見えるが、朝から歩き詰めでしんどいので市内観光バスを利用することにする。なお、後から調べたら2㎞はあったので、歩けないことはないが結構遠かった。

最近は結構どこの町にも似たような観光バスがあるような気がするが、ホップ・オン・ホップ・オフ(hop on-hop off)と云ってチケットを買えば定められたバス停で乗り降り自由の観光バス。メキシコシティでは2社がサービスを提供しており、私が利用したのはトゥリブス(Turibus)で、2階が屋根なしオープンデッキの赤いバス。市内4コース共通で自由に乗り降りできる。1日券と2日券とあり、私は日を挟んでまたメキシコシティに戻ってくるのだが、2日券は今日と明日って云われたので1日券を購入。平日なので160ペソ(千円足らず)。外国人にはイヤホーンをくれて、各席で8ヶ国語の解説を聞くことが出来、ちゃんと日本語もある。

レフォルマ通り(Reforma)に出て、現代美術館(Museo de arte moderno)バス停で15分ほど待ち乗車。予定では独立記念塔でいったん降りて何か食べ、再度乗車してソカロ(Zocalo)に移動する積もりだった。が、昨日も経験していたが、メキシコシティの交通渋滞はすごかった。結論から云うと、独立記念塔まで約1時間掛かり、降りるのを止めてソカロに直行したが、4時過ぎまで掛かった。待ち時間を入れると約2時間。後で調べると歩いても1時間15分くらいで行けたようだ。メキシコシティの交通渋滞、半端ない!。

バスはチャプルテペック公園を抜けるとまずはすぐに高速の内環状(Circuito Interior Bicentenario)に入り南下するのだが、これが全然進まない。解説によるとこの内環状線は総延長42㎞で、メキシコシティを囲んでおり、1951年に空港付近の8㎞が開通し、76年に全線開通したとのこと。チャプルテペック城の上から見えた高層ビルがよく見える。メキシコシティで高さトップ4のビルが並び、左から今年(19年)竣工したばかりの第2位で58階241mのチャプルテペックウノ(Chapultepec Uno)、03年完成の第4位、55階230.1mのトーレマヨール(Torre Mayor)、16年竣工、市内の高さトップで57階246mあるトーレレフォルマ(Torre Reforma)、そしてレフォルマ通りを挟んで同じく16年オープンの第3位で50階235mのトーレBBVAバンカマー(Torre BBVA Bancomer)。城の上からはトーレマヨールは隠れて見えなかった。なお、メキシコシティでと書いたのは、メキシコにはこれらより高い69階280mのトーレコイ(Torre KOI)がメキシコ北部、メキシコシティから約700㎞北のモンテレー(Monterrey)と云う都市にあるから。ちなみに日本の高層ビルの高さトップは大阪のハルカスの60階300m。

やがてバスはコンデサ(Condesa)地区へ。コンデサは伯爵を意味し、最初の領主が伯爵だったことから来ている。この地区は20世紀に入ってから発展した地区で、大きな公園や並木道が整備され外国人や中流・上流階級に人気の場所となった。近年はアールデコ調の建築や最先端の建物が立ち並ぶ中にトレンド系のブティックやアート雑貨を売るショップやギャラリー、モダンなカフェやレストランが点在し、私には縁がないが、東京の原宿や代官山のようだと云われる。バス停のあるコンデサ市場(Mercado Michoacan)は46年に開設したこの地区唯一の市場。

バスは1921年にメキシコ独立戦争(Independencia de Mexico)の100周年記念して造られたスペイン公園(Parque Espana)からマドリード広場(Plaza Villa de Madrid)を通り、ローマ・ノルテ(Roma Norte)地区へ。ローマ地区は北と南(Roma Sur)に分かれるが、コンデサと並ぶお洒落地区。名前はロミータ(La Romita)と云う、この地区にアステカ時代から存在した村から来ているが、市の中心からチャプルテペックに続く道が近くを通り、その通りがイタリアのローマの通りに似ていると云うことで、名付けられた。元々フランス風の大邸宅が多く建てられ、ヨーロッパ風の街並みが造られた。確かにコンデサから続く景色はスペインと云うよりフランスっぽい。並木の枝がバスの2階席によく掛かり、気を付けてないとパチンとやられる。

ローマ・ノルテのメインストリートであるアルバロオブレゴン通り(Avenida Alvaro Obregon)は市内で最も古い道路の一つで、歴史的価値のある建物が並び、多くのギャラリー、文化センター、レストランがあるナイトライフの拠点でもある。オブレゴン病院(Hospital Obregon)の前には1930年代から80年代まで活躍し、チャールズ・チャップリン(Charles Chaplin)に「世界で最も偉大なコメディアン」と云われたカンティンフラス(Cantinflas)の銅像が建つ。知らない・・・

独立記念塔(El Angel de la Independencia)からレフォルマ通りに戻る。この通りは、メキシコシティ北部の三文化広場(Plaza de las Tres Culturas)に近いところから、広いチャプルテペック公園を越えて西の郊外のロマスアルタス(Lomas Altas)地区の西端まで続く14.7㎞の道だが、チャプルテペック公園の東端で性格を変える。雑に云えば、そこより東は高層ビルの立ち並ぶ都会のメインストリートで、西は郊外道路。元々は1864年のメキシコ第二帝政(Imperio Mexicano)の時代、皇帝が住むチャプルテペック城と市中心部を結ぶ道路としてパリ(Paris)のシャンゼリゼ通り(Avenue des Champs-Elysees)をモデルとして造られ、皇后のプロムナード(Paseo de la Emperatriz)と命名されたが、1872年に現在の名前に改称された。

レフォルマ通りに入り、振り返ると独立記念塔のバックに、300m近い高層ビルの群。この独立記念塔を始めとして、ここから東に向かうと、各ロータリーに記念碑が置かれている。インスルヘンテス(Insurgentes)通りとのロータリーにクアウテモックの記念碑(Monumento a Cuauhtemoc)。1887年のディアス(Porfirio Diaz)独裁時代にアステカ最後の王でコルテス(Hernan Cortes)に拷問の上、虐殺されたクアウテモック(Cuauhtemoc)王を称えて造られたもの。その次のロータリーにはコロンブスの記念碑(Monumento a Colon)。こちらはそれより10年前に最初に造られた記念碑で、スペインでコロンブス(Cristoforo Colombo)を助けた修道士のアントニオ・デ・マルチェナ(Antonio de Marchena)とドミニコ会(Orden Dominicana)のディエゴ・デ・デサ(Diego de Deza)、メキシコの先住民族に初めて布教をしたフランシスコ・ペドロ・デ・ガンテ(Franciscan Pedro de Gante)、インディオの保護者(Protectoria de indios)と呼ばれるバルトロメ・デ・ラス・カサス(Bartolome de las Casas)の4人が彼を囲んでいる。

コロンブスの記念碑のすぐ先には1896年開業で市内で最も古い建物のひとつであるホテルインペリアル(Hotel Imperial Reforma)。このホテルもディアス大統領が建てさせたもの。黄色い馬の現代風彫刻が前に置かれたメキシコ連邦政府庁舎(Torre del Caballito)でレフォルマ通りに別れを告げる。この建物は連邦議会の元老院(上院)と代議員(下院)の議員事務所で34階建て135mで88年オープン。
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なかなか移動が終わらないが、書き終わらないので後半へ続く。