2019/02/27 - 2019/02/27
68位(同エリア71件中)
ちふゆさん
さて、無事ツアーをゲットできて、いよいよ今回の旅の主目的地の一つ、パレンケ遺跡へ。車で移動し出してからツアーは550ペソ(約3300円)で夜の7時にパレンケの町に戻るとのこと。事前調査の費用と変わらず問題なし。で、どっかでツアーに合流するのかと思ったら、一度町の外れのバスターミナルにあるこのツアー会社の事務所に寄ったけど、私は車を降りることもなく9時半過ぎにはもう遺跡の入口に到着。昼の12時に今いる入口とは別の出口の先でピックアップするからそれまでは自由に回れと、遺跡の入場券を渡される。後から考えると、多分ここの自由観光の部分で、ツアーの開始時間のずれを解消してるように思う。なので、空港でラッキーにもツアーの車捕まえられなくても、タクシーで町に出て、ツアー会社に飛び込めば、多分同じように遺跡まで送り届け、12時再集合って云われてたのではと想像するがどうだろう。まあ、私にももう関係ない話ではあるが。
パレンケ遺跡(Palenque Ruinas)はパレンケの町の中心部から西8㎞にある、1987年に「古代都市パレンケと国立公園(Pre-Hispanic City and National Park of Palenque)」として世界文化遺産に登録されたマヤ(Maya)古典期後期を代表する遺跡。マヤ文化圏西部に位置する古代都市跡で、同時期に、東部ではティカル(Tikal)、カラクルム(Calakmul)、コパン(Copan)といった大都市が栄えていたが、それらと肩を並べる存在だった。神話的過去としては紀元前1000年頃に始まるとされているが、遺跡から確認できるパレンケ王朝の開始は紀元後431年、バラム・クク(K'uk Balam I)の即位に始まるようだ。7世紀に統治したパカル王(K'inich Janaab' Pakal; 名前のキニチは「偉大な太陽」、ハナーブは不明、パカルは「盾」を意味する)とその息子カン・バラム王(K'inich Kan Bahlam II)の時代に急速に成長し、最盛期を迎えた。
パカル王は、615年わずか12歳で即位し、68年間に渡ってパレンケを支配したとされている。この時代がパレンケ王朝の最も繁栄した時代であったようで、現在見られる重要な建造物のほとんどはパカル王とカン・バラム王の手によるものとされている。しかし、その繁栄も長くは続かず、9世紀から都市は段階的に放棄され、10世紀の末にトルテカ(Toltec)族と思われる異民族が侵入したときにはすでに廃墟状態で、そのままジャングルに覆われて長い眠りに入った。
その後およそ800年間もの時間を人知れずジャングルに眠っていたが、1746年にデ・ソリス(Juan Diaz de Solis)神父により発見される。発見時には大半の建造物には飾り屋根が残り、壁には漆喰貯穀が施され赤や青色で鮮やかに彩色されていた。しかし、その後訪れたスペイン人の略奪や失火により、多くの装飾壁やマヤ文字の石板などを失った。
本格的な発掘調査が始まったのが1948年で、以後マヤの歴史的な碑文やパカル王の地下墳墓などセンセーショナルな発見が相次いだ。パレンケの建物は500棟以上あり、「マヤ遺跡の典型」といわれる建物群を密林のなかに配置しているが、発掘・修復されているのはその一部で、いまだに未知の部分が多い。都市が放棄された理由も不明だし、車輪が存在しなかったのに巨大なピラミッドが建設できた方法も解明されてない。
現在はうっそうと茂る熱帯雨林の中に、一部の建物が美しく復元され、メキシコ旅行のハイライトになっている。遺跡は毎日朝8時から夕方5時まで(入場は4時半まで)オープンしており、19年2月時点での入場料は75ペソ(450円程度)で、別途自然保護区入域料も必要だそうだが、いずれもツアー料金に込みで、遺跡の入場券しかもらわなかったのでいくらかは不明(30ペソ?)。なお、町からはミニバスが頻繁に往復しているとあったが、確かに帰りにツアーの車を待っている間に何台にも声を掛けられた。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.2728349380568402&type=1&l=8a89379cb0
入口前でミネラルウォーターを買って(20ペソ)いよいよ観光開始。入口を入り、少しジャングルの中を歩く。映画「ターミネーター(The Terminator:1984)」や「ターザン(Tarzan:TVシリーズ)」のロケ地だけあって熱帯雨林の高い木々が鬱そうと生い茂っている。階段を少し上がると一気に視界が開ける。まず右手に「碑銘の神殿」グループ。
一番手前が髑髏の神殿(Templo de la Calavera)。登ることはできない。上に建つ神殿の中央に疑似アーチの入口があり、その左の柱の根元のレリーフはうさぎの頭蓋骨をイメージして造られている。かつては赤と青で彩色されていたそうだ。不気味だが、目と鼻はハート型。髑髏の神殿の隣りは特別な名前はなく13号神殿(Templo13)と呼ばれているが、ここから1993年に「赤の女王(Reina Roja)」の墓室が発見された。この内部は見学することが出来る。ちなみに赤の女王が誰かは不明。
そして、その奥がこの遺跡のハイライトの一つの碑文の神殿(Templo de las Inscripciones)。パレンケのピラミッドのうちで最も高いピラミッドで、きれいに積み上げられている。パレンケ最盛期の675年にパカル王によって着工され、王の死後692年にカン・バラム王によって完成した高さ23mの神殿。神殿正面に69段の急な階段があり、最上部は5つの部屋に分かれ、中央の部屋に600以上のマヤ文字で綴られた碑文が刻まれた石板があったことからこの名が付いた。この碑文はマヤ文明研究の重要な資料になっている。
この神殿では、1952年にメキシコの考古学者アルベルト・ルス(Alberto Ruz)が神殿の床に地下に通じる階段を発見、瓦礫を3年がかりで掘り出し、巨大な憤室にたどり着いた。そこには「ロケットに乗り操縦桿を握った宇宙飛行士」とも見える絵が浮彫りされた蓋を持つ石棺があり、中には翡翠の仮面(Mascara de jade)をつけた遺体が収められていた。この遺体はパカル王とされているが、遺体の推定死亡年齢が合わず、また埋葬された人物は「ハラチ・ウィニク(Halach uinic:真実の人)」としか記されておらず、別の人物の可能性が高い。いずれにせよ、この発見は、中央アメリカのピラミッドがエジプトのそれとは違い、王の墓ではなく神殿の土台に過ぎないと云う定説を覆し、当時の考古学界に大きな旋風を巻き起こした。なお、時価数百億とも云われる本物の翡翠の仮面は、メキシコシティーの国立人類学博物館(Museo Nacional De Antropologia)のマヤ室に飾られている(見た)が、85年のクリスマス.イブの夜、「黒いサンタクロース」と呼ばれた泥棒に盗み出された。幸いに4年半後に犯人は捕まり、無事回収された。石棺の蓋の方は本物は非公開で、レプリカが国立人類学博物館やパレンケの遺跡博物館にある。
以前は神殿に登り、憤室にも入れたそうだが、今は登ることもできない。これらの神殿の向かいにはこの大発見をしたルスの墓がある。自分が大発見した遺跡で眠れるなんて考古学者冥利に尽きるかも。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.2728358043900869&type=1&l=8a89379cb0
後半へ続く。
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