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お昼前の11時過ぎ、ソカロ(Zocalo)周辺で3日前に行けなかったテンプロマヨール博物館(Museo del Templo Mayor)へ。ソカロの北東、メトロポリタン大聖堂(Catedral Metropolitana de la Ciudad de Mexico)の東側の道を少し入ったところにある。ここはスペイン人に占領され、破壊されるまではアステカ帝国(Azteca)の首都テノチティトラン(Tenochtitlan)の中心にあった巨大な神殿で、「大きな神の家」の意のウェイテオカリ(Hueyteocalli)と呼ばれていた。テンプロマヨールはスペイン人が付けた名前で、スペイン語で「主神殿」「大神殿」を意味する。月曜以外の9時から夕方の5時までオープン。入場料は75ペソ(約450円)だった。<br /><br />元々この辺りはテスココ湖(Lago de Texcoco)が広がっていたところ。13世紀末にこの地にやってきたアステカ人は、神託に従い、干拓を行い、1325年に島を作り上げると都を築いた。その中心部は壁で囲まれた25ヘクタールほどの聖域で、78ほどの建物があり、神殿はその中心的な建物で、宗教儀礼の中心地だった。そして1390年ごろからスペインに滅ぼされる1521年まで長い時間をかけて次々に造り直され、古いピラミッドの上から新しいピラミッドを築き、少なくとも7つの段階が確認されている。最終的に高さ40メートルから50メートルに達し、底部は約82メートル四方になった。<br /><br />スペイン人が来た時には、西に向かった階段ピラミッドがあり、その上に2つの神殿が建てられていた。向かって右、南側の神殿は赤く塗られ、アステカの軍神ウィツィロポチトリ(Huitzilopochtli)を祀り、北側は青で、アステカ以前から信仰されている雨と豊穣の神トラロック(Tlaloc)を祀っていた。伝説ではウィツィロポチトリはコアテペク(Coatepec=蛇の山)で姉の月の神コヨルシャウキ(Coyolxauhqui)と戦って勝ったとされており、またトラロックは人間に与える種と水をトナカテペトル(Tonacatepetl)という山に保存しているとされ、ピラミッドはこの2つの山を象徴しているそうだ。ちなみにこの建物は真西から7度南を向いており、春分に2つの神殿の間から太陽が昇るように設計されていると云う。<br /><br />しかし、侵略者たちは、これを破壊し、そこに新たなスペイン風の建物を建てた。テンプロマヨールだけでなく、テノチティトラン全体が破壊され、その上にメキシコシティ(Ciudad de Mexico)の町が築かれ、テノチティトランは消えた。しかし、スペイン人の残酷な暴虐ぶりはペルーでも感じたけど、声にならないわな。まあ、スペインは覇権を握ったので目立つけど、ジャマイカでもイギリス人は酷かったし、人間、基本的にそうなのかとちょっと悲しくはなりますわ。<br /><br />そして、時は流れ、1913年、カテドラルの裏側で、アステカ遺跡の一部と見られる地下へ続く階段が発見された。しかし、本格的な発掘が始まるにはそれからまだ65年を有した。1978年、地下鉄建設のための電気工事をしていた電力会社の作業員が、地下部分でレリーフが施された石を見つけた。この石板は直径3.25m、重さ8トンあり、ウィツィロポチトリに殺された月の神コヨルシャウキが描かれていた。メキシコ政府は事態を重く見て、大規模な発掘プロジェクトを立ち上げ、その結果、ここがテンプロマヨールが建っていた場所だと判明した。この場所には、それ自身歴史的に高い価値を持つスペイン統治時代の建物が建っていたが、発掘のためにこれらは破壊された。大聖堂や国立宮殿の下にも眠っているが、こちらは手が付けられてない。発掘は1984年まで続き、その構造や建築過程が明らかになった。また、大量の遺物が発見され、アステカ文明に関する知識が大幅に進歩した。今ではテンプロマヨールはアステカの偉大さを象徴する建造物になっている。現在は、世界遺産「メキシコシティ歴史地区とソチミルコ(Historic Centre of Mexico City and Xochimilco)」の一部となっている。<br /><br />まずはカテドラルの奥から地下の入口に降りる。荷物検査を受け、チケットを買って遺跡へ進むが、今はない2つの神殿の模型が置かれている。なるほど、こんな感じだったんだ。遺跡に進むとまずは右手に蛇の彫刻が沢山。頭しか残ってないものが多いが、独特の雰囲気がする。左手には神殿のピラミッド階段の基部が残る。破壊された基部の後ろに立派なカテドラルが建ち、勝者と敗者の違いが感じられる。屋根掛けされた部分は神殿の中心部分で、彩色レリーフが施された台座や、生贄の儀式に使われたチャックモール(Chacmool)像などがる。チャックモールはマヤの遺跡でもよく見られる、腹の皿に生贄の心臓を捧げたという像だが、このように彩色が残っているのは珍しい。さらに奥に進むとここも屋根掛けされたところに回り込んでいくが、多分鷲の戦士の館(Casa de las aguilas)。そしてそこを過ぎるとドクロの彫刻が施されたツォンパントリ(Tzompantli)の祭壇がある。<br />遺跡を時計回りに回り込んで進んでいくが、入口の反対部分にあるのが博物館。ここも広い。まず目を引くのが、ツォンパントリの復元壁。遺跡の中にあるのより近くで見られ、大きいので迫力がある。女神トラルテクトリの石板(Monolito de Tlaltecuhtli)は06年にテンプロマヨール脇の縦穴から発見されたもので、安山岩で作られ4.2m x 3.6mの大きさで重さが12トンある。彫刻は生と死の循環を象徴しており、自分の血を飲みながら、しゃがんだ姿勢で出産しているというおどろおどろしい感じだそうだが、よう分からん。あと見逃せないのはテンプロマヨール発見の切っ掛けとなった月の神コヨルシャウキの円形石板(Relieve de Coyolxauhqui descuartizada por su hermano)。コヨルシャウキは、どこの誰の子ともわからない弟ウィツィロポチトリを孕んだ母コアトリクエ(Coatlicue)を恥じて殺そうとしたが、逆にウィツィロポチトリによって殺され、四肢がバラバラになったと云う伝説があり、その状態を現したのがこの石板。 <br />https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2763131603756846&amp;type=1&amp;l=8a89379cb0<br /><br />お昼になるのでテンプロマヨールの観光は終了し、昼食にする。ソカロは、北はカテドラル、西は国立宮殿、南は庁舎で、東側のビルにだけホテルやレストランが入っている。屋上のレストランからの眺望が素晴らしいと云うことなので、行こうとしたのだが、ちょっと入口が分からない。で、ちょっとウロチョロしてたら客引きの兄さんに声を掛けられた。とりあえず云ってみようと云うことで彼に付いて行くと、1階の全く関係ない店が並ぶ通路の奥のエレベーターで上がる。サインも何もない。こりゃ分からんわ。上に上がると、これは正解やった。ソカロや周りの建物がきれいに見下ろせる。ビール2本とタコス、アボカドとかでチップ込み合計300ペソ(約1800円)は、メキシコではそれなりの値段だけど、眺望代と考えるとOKだった。<br />https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2763141937089146&amp;type=1&amp;l=8a89379cb0<br /><br /><br />続く

メキシコシティ テンプロマヨール(Museo del Templo Mayor, Mexico City)

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2019/03/01 - 2019/03/01

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ちふゆ

ちふゆさん

お昼前の11時過ぎ、ソカロ(Zocalo)周辺で3日前に行けなかったテンプロマヨール博物館(Museo del Templo Mayor)へ。ソカロの北東、メトロポリタン大聖堂(Catedral Metropolitana de la Ciudad de Mexico)の東側の道を少し入ったところにある。ここはスペイン人に占領され、破壊されるまではアステカ帝国(Azteca)の首都テノチティトラン(Tenochtitlan)の中心にあった巨大な神殿で、「大きな神の家」の意のウェイテオカリ(Hueyteocalli)と呼ばれていた。テンプロマヨールはスペイン人が付けた名前で、スペイン語で「主神殿」「大神殿」を意味する。月曜以外の9時から夕方の5時までオープン。入場料は75ペソ(約450円)だった。

元々この辺りはテスココ湖(Lago de Texcoco)が広がっていたところ。13世紀末にこの地にやってきたアステカ人は、神託に従い、干拓を行い、1325年に島を作り上げると都を築いた。その中心部は壁で囲まれた25ヘクタールほどの聖域で、78ほどの建物があり、神殿はその中心的な建物で、宗教儀礼の中心地だった。そして1390年ごろからスペインに滅ぼされる1521年まで長い時間をかけて次々に造り直され、古いピラミッドの上から新しいピラミッドを築き、少なくとも7つの段階が確認されている。最終的に高さ40メートルから50メートルに達し、底部は約82メートル四方になった。

スペイン人が来た時には、西に向かった階段ピラミッドがあり、その上に2つの神殿が建てられていた。向かって右、南側の神殿は赤く塗られ、アステカの軍神ウィツィロポチトリ(Huitzilopochtli)を祀り、北側は青で、アステカ以前から信仰されている雨と豊穣の神トラロック(Tlaloc)を祀っていた。伝説ではウィツィロポチトリはコアテペク(Coatepec=蛇の山)で姉の月の神コヨルシャウキ(Coyolxauhqui)と戦って勝ったとされており、またトラロックは人間に与える種と水をトナカテペトル(Tonacatepetl)という山に保存しているとされ、ピラミッドはこの2つの山を象徴しているそうだ。ちなみにこの建物は真西から7度南を向いており、春分に2つの神殿の間から太陽が昇るように設計されていると云う。

しかし、侵略者たちは、これを破壊し、そこに新たなスペイン風の建物を建てた。テンプロマヨールだけでなく、テノチティトラン全体が破壊され、その上にメキシコシティ(Ciudad de Mexico)の町が築かれ、テノチティトランは消えた。しかし、スペイン人の残酷な暴虐ぶりはペルーでも感じたけど、声にならないわな。まあ、スペインは覇権を握ったので目立つけど、ジャマイカでもイギリス人は酷かったし、人間、基本的にそうなのかとちょっと悲しくはなりますわ。

そして、時は流れ、1913年、カテドラルの裏側で、アステカ遺跡の一部と見られる地下へ続く階段が発見された。しかし、本格的な発掘が始まるにはそれからまだ65年を有した。1978年、地下鉄建設のための電気工事をしていた電力会社の作業員が、地下部分でレリーフが施された石を見つけた。この石板は直径3.25m、重さ8トンあり、ウィツィロポチトリに殺された月の神コヨルシャウキが描かれていた。メキシコ政府は事態を重く見て、大規模な発掘プロジェクトを立ち上げ、その結果、ここがテンプロマヨールが建っていた場所だと判明した。この場所には、それ自身歴史的に高い価値を持つスペイン統治時代の建物が建っていたが、発掘のためにこれらは破壊された。大聖堂や国立宮殿の下にも眠っているが、こちらは手が付けられてない。発掘は1984年まで続き、その構造や建築過程が明らかになった。また、大量の遺物が発見され、アステカ文明に関する知識が大幅に進歩した。今ではテンプロマヨールはアステカの偉大さを象徴する建造物になっている。現在は、世界遺産「メキシコシティ歴史地区とソチミルコ(Historic Centre of Mexico City and Xochimilco)」の一部となっている。

まずはカテドラルの奥から地下の入口に降りる。荷物検査を受け、チケットを買って遺跡へ進むが、今はない2つの神殿の模型が置かれている。なるほど、こんな感じだったんだ。遺跡に進むとまずは右手に蛇の彫刻が沢山。頭しか残ってないものが多いが、独特の雰囲気がする。左手には神殿のピラミッド階段の基部が残る。破壊された基部の後ろに立派なカテドラルが建ち、勝者と敗者の違いが感じられる。屋根掛けされた部分は神殿の中心部分で、彩色レリーフが施された台座や、生贄の儀式に使われたチャックモール(Chacmool)像などがる。チャックモールはマヤの遺跡でもよく見られる、腹の皿に生贄の心臓を捧げたという像だが、このように彩色が残っているのは珍しい。さらに奥に進むとここも屋根掛けされたところに回り込んでいくが、多分鷲の戦士の館(Casa de las aguilas)。そしてそこを過ぎるとドクロの彫刻が施されたツォンパントリ(Tzompantli)の祭壇がある。
遺跡を時計回りに回り込んで進んでいくが、入口の反対部分にあるのが博物館。ここも広い。まず目を引くのが、ツォンパントリの復元壁。遺跡の中にあるのより近くで見られ、大きいので迫力がある。女神トラルテクトリの石板(Monolito de Tlaltecuhtli)は06年にテンプロマヨール脇の縦穴から発見されたもので、安山岩で作られ4.2m x 3.6mの大きさで重さが12トンある。彫刻は生と死の循環を象徴しており、自分の血を飲みながら、しゃがんだ姿勢で出産しているというおどろおどろしい感じだそうだが、よう分からん。あと見逃せないのはテンプロマヨール発見の切っ掛けとなった月の神コヨルシャウキの円形石板(Relieve de Coyolxauhqui descuartizada por su hermano)。コヨルシャウキは、どこの誰の子ともわからない弟ウィツィロポチトリを孕んだ母コアトリクエ(Coatlicue)を恥じて殺そうとしたが、逆にウィツィロポチトリによって殺され、四肢がバラバラになったと云う伝説があり、その状態を現したのがこの石板。
https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2763131603756846&type=1&l=8a89379cb0

お昼になるのでテンプロマヨールの観光は終了し、昼食にする。ソカロは、北はカテドラル、西は国立宮殿、南は庁舎で、東側のビルにだけホテルやレストランが入っている。屋上のレストランからの眺望が素晴らしいと云うことなので、行こうとしたのだが、ちょっと入口が分からない。で、ちょっとウロチョロしてたら客引きの兄さんに声を掛けられた。とりあえず云ってみようと云うことで彼に付いて行くと、1階の全く関係ない店が並ぶ通路の奥のエレベーターで上がる。サインも何もない。こりゃ分からんわ。上に上がると、これは正解やった。ソカロや周りの建物がきれいに見下ろせる。ビール2本とタコス、アボカドとかでチップ込み合計300ペソ(約1800円)は、メキシコではそれなりの値段だけど、眺望代と考えるとOKだった。
https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2763141937089146&type=1&l=8a89379cb0


続く

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